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2009年7月25日 (土)

【金融・企業法務】 動産の留保所有権者がその撤去義務や不法行為責任を負う場合を示した最高裁判決

 旬刊金融法務事情No1873(2009.7.25)号で紹介されたリーガルNAVIです。

 最高裁平成21年3月10日は、

 駐車場所有者である上告人Xが、駐車中の自動車につき、その購入代金を立替払いし立替金債務の担保として所有権を留保する被上告人Yに対し、土地所有権に基づき同自動車の撤去を認め、駐車場の使用料損害金の支払を求めた事案において、

 残債務の弁済期経過後の留保所有権者は、上記撤去義務や不法行為責任を免れないことを明らかにしています。

 残債務弁済期が到来するまでは、留保所有権者は、当該動産の撤去義務や不法行為責任を負うことはない

 残債務弁済期が経過した後は、撤去義務や不法行為責任を免れることはない。但し、不法行為責任については、妨害の事実を告げられるなどしてこれを知った時に負う

 それじゃあ、留保所有権者が、当該動産の権利を放棄した場合はどうなるかについては、NAVIでは、一般に、物権の放棄は公序良俗に反してはならず、第三者を害することはできないと解されていることから、権利放棄して、撤去義務を免れることも難しいようです。

 それじゃあ、留保所有権者が、債務者の同意なしに、引き上げていいのかという点についても、自力救済は許されないことから、仮処分か、民事執行手続によるしかないようです。

 この最高裁判決がでたことによって、例えば、債務者が破産すると、たちまち担保権者は、貸倉庫業者に対して、倉庫使用料相当の損害賠償責任を負担する立場に置かれることになります。

 第1審、第2審は、留保所有権者の撤去義務を否定していたので、まさに逆転ホームランの判決です。

 債権保全の場面で悩ましいところですね。

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