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2009年6月16日 (火)

行列をしてはいけない弁護士

  自由と正義6月号で、懲戒を受けた弁護士の公告がのっていました。

 一部、戒告事案を紹介します。

 (戒告)

① 2003年に、解雇無効確認訴訟の再審訴訟の提起、株主の地位確認事件、遺産分割調停事件について、依頼を受けたものの、後2者の事件については処理したものの、前1者については、難事件であるため、再審請求の申立に着手しなかったというものです。弁護士の方にて、難事件であることについては説明していたのですが、辞任などその他の適切な措置を講じることなく漫然と放置したという点が懲戒の理由です。

  う~ん。再審訴訟なんて、非常に難しい案件だと思いますが、難しいと説明するだけでは足りず、「他の弁護士に頼め」ということまで必要なのですね。少し、酷のような気がします。無理であれば、無理という気持ちが必要ですね。

② 訴訟の相手方について、準備書面や控訴理由書などに、裏付けもないのに、プライバシーを暴き、その名誉感情をいたずらに損なう事項を言葉汚く述べ立てたことが、訴訟の攻撃防御を尽くす範囲をはるかに超えているという点が懲戒の理由です。

  最近、特に、都会の弁護士さんは、表現がきつい方がいますね。依頼人も怒って、懲戒申立をして欲しいと述べられることがあります。無用なトラブルを招かないよう、自戒が必要ですね。

③ 内部通報者制度の外部通報窓口の担当弁護士が、会社に対して実名を通知した事案です。

  この事案、一読すると、なんて酷い弁護士だろうと思いますが、実際は、実名を伝えることについては通報者が同意している案件です。

 ですが、弁護士会は、実名通報が例外であること、実名通報によって通報者が受ける不利益、実名通報に至ったのは担当弁護士の呼びかけにおうじたものであることを理由に、秘密保持義務違反があるというのが懲戒の理由です。

 う~ん。弁護士会の懲戒理由は、あまり説得的なものではないと思いますね。実名通報が例外、通報者が受ける不利益なんて、通報者自身にも認識していたのではないでしょうか?

 これで懲戒とは、酷だと思います。

④ 弁護士会照会で得た回答書を、シンポジウムで配布した行為です。

 しかし、これは、懲戒でも仕方ないように思えます。そのような利用は、およそ回答者が想像することができないからです。ただ、シンポジウムということですから、配布した弁護士は善意で行ってしまったことなのでしょう。

⑤ これはすごいです。医師の診断書の証拠価値を弾劾するため、虚偽の事実を申し述べて当該医師の診断書を作成してもらい、この程度の診断書であればいくらでも作成してもらえるとしてその証拠価値を弾劾したものです。

 う~ん ここまではできませんね。不正な方法にて診断書を得ており、手続上問題があると思いますね。よっぽど許せない事情があったのでしょうか?

 

 油断をしたり、熱くなったりすると、自分でもやってしまいかねないような事案が少なくありません。しかし、③の案件は、どうしても戒告にするほどの事案ではないと思うのです。弁護士会と私の感覚がずれているようなので、注意していなければなりませんね。

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