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2008年3月 3日 (月)

【弁護士考】 やはり 国選弁護は、ハイリスク・ローリターン

 今日の読売新聞には、差し入れ手数料を受け取った弁護士が懲戒を受けた記事がのっていました。ネットニュースでも紹介されているようです。

 大阪弁護士会所属のある弁護士が控訴審段階から、国選否認事件を担当し、新聞紙などの差し入れを行い、10万円を手数料として受け取り、後日、被告人から懲戒申し立てされた案件のようです。

 大阪弁護士会は、いったんは、差し入れ行為は弁護活動とは関係ないとして、懲戒事由ないとしたものの、日弁連は、弁護活動にあたるとして、決定を取り消し、大阪弁護士会もそれを受けて戒告処分にしました。

 差し入れ行為は、弁護活動になるの???

 被告人からスポーツ紙の差し入れを依頼されたら、差し入れしなければ弁護懈怠となるの???

 国選事件の被告人から、どんな名目にせよ、金員の交付を受ける場合には慎重に対応しなければならないことは、当たり前のことです。私などは、菓子折一つでも、持参されると反対に気が滅入ります。

 従って、金員の交付を受けたことについては、問題を含んでいるものと思います。

 ただ、私が一番気になるのは、差し入れ行為が弁護活動に含まれるとした日弁連の決定理由です。

 調書の差し入れは、弁護活動に当然含まれます。

 しかし、雑誌や新聞の差し入れが弁護活動に含まれるのであれば、とてもじゃありませんが、弁護人の負担が一層重くなるばかりか、もともと、事務所の経営を考えれば、赤字覚悟の国選弁護などは、さらに、積極的に引き受られるものではありません。

 そういえば、同じ日の読売新聞は、被疑者弁護の範囲が広がることから、弁護士の数が不足する、弁護士を増員すべきだという社説をこりもせず書いていましたが、弁護士を増員したからといって、被疑者弁護を受ける弁護士の数が増えるわけではありません。

 国選事件は、リスクや手間の割には、報酬が低廉であるというところに問題があるのです。せめて私選弁護の半分くらいの報酬にでもなれば、どこの弁護士でも業務として積極的に受任するようになるでしょう。

 とはいっても、法テラスからの依頼がくれば、日程があう限り、報酬の多寡を問わず、一生懸命、弁護活動にいそしんでいますが・・・

 受けたら、一生懸命弁護をするという魂は、司法修習時代にたたき込まれたものです。

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