弁護士に対する不当懲戒に対する対応
最近、弁護士に対する懲戒などについての相談を受けたり、耳にしたりすることが多くなりました。
ある番組で、ある弁護士が光市の弁護団の弁護士を懲戒申し立てをするよう呼びかけたことから、弁護士に対する懲戒制度の存在がマスコミなどにより、広く報道されたことも、原因の1つではないかと思います。
不満は、相手方の弁護士だけではなく、依頼されている弁護士に対するものも含まれています。
まず、相手方の弁護士に対するものについては、かなり感情面を含んでいるものが少なくなりません。
弁護士は、依頼人の利益を第一と考えますから、一生懸命依頼人のために尽くす弁護士は、相手方にとっては、到底許すことができない存在になるのでしょう。
しかし、よっぽどのことがなければ、相手方からの懲戒申立が認められることは少ないと思います。
依頼されている弁護士の場合には、勝てると言っていたのに裁判に負けた、不利な和解を強要されたなどのご相談が多いかと思いますが、中には、依頼人に対する報告がほとんどないというものもあります。
幸いなことに、これまで、私に対して、懲戒が申し立てられた例はありません。
とはいっても、相手方から、懲戒申し立てをするぞと、言われることは、若干ありますが、実際にされたことはありません。
しかし、仮に、懲戒申し立てをされた場合、それが不当な懲戒申し立てであったとしても、これまでの弁護士は、受け身的な対応を強いられていたと思います。
最高裁平成19年4月24日(判例タイムズ1242号)は、不当な懲戒申立を受けた弁護士にとって、朗報ともいえる判例です。
即ち、最高裁は、
弁護士法58条1項に基づく懲戒請求が、
①事実上又は法律上の根拠を欠く場合において、
②請求者が、そのことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに、あえて懲戒請求するなど懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときには、
違法な懲戒請求として不法行為を構成すると判断しました。
不当な「訴え提起」の場合には、(1)通常人であれば容易にそのことを知り得たのにとか、(2)著しく相当性を欠く場合に限定されていることから(最高裁昭和63年1月26日)、弁護士懲戒の場合は、訴え提訴と比較して、緩やかな基準で、不法行為性が認められることになります。
懲戒申立ての理由は、
①甲支部に提訴された別件損害賠償訴訟は、80歳という高齢であり、視力が微弱で、右眼は失明寸前の状態である被告乙山に対して、裁判所の出頭に丸一日を要するという耐え難き負担を強いることになるのに乗じて提訴されたものであり、乱訴に類する、②このような訴訟を提訴した原告の訴訟行為は、弁護士の品位を損なう
という趣旨の内容であり、私からみると説得的なものではありません。
今回、出た最高裁判例は、不当な懲戒請求に対する抑止力になるものと期待されます。
報道によれば、 ついに、司法試験に合格しても、就職ができない時代がきたようです。予想されていたことですが・・・・
本日、私の事務所にも、就職確保するための緊急のアンケートが送られてきましたが・・・・
まあ、あまりにも合格者を増やし過ぎたしわ寄せが、まず、何ら落ち度のない今年の修習生に向けられたわけです。
とはいっても、買い手市場であるため、なんかセールスポイントがなければ、なかなか採用までは至らないのではないかと思います。
私の事務所でも新60期や旧61期出身の新人弁護士を募集していますが、今後の弁護士業務の先行きが不透明であることなどから、雇用ではなく、業務委託(ある意味共同経営)にしようかなと考えたりしています。
新60期以降はさらに厳しくなりますが、法科大学院は、合格者を増やせとまだ言っているのですね。
結局、長い目でみれば、一層、就職難に拍車がかかり、法科大学院への人気が下がるだけですが・・・
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