良い弁護士・ダメな弁護士選別ガイド(エール出版)
平成19年7月15日発行の本です。大阪・梅田のジュンク堂にて購入しました。
第1章は、司法制度改革のプラス・マイナスについて述べられていました。
筆者も指摘しているとおり、司法制度改革により、ここ10年で大幅に弁護士の数が増えました。
「平成7年には、論文試験で上位753番に入らなければ不合格となっていたのに、平成17年では、平成7年の時点なら合格レベルからほど遠いところにいる1454番の者でも合格できるのである」と、司法試験の合格水準が、以前よりも落ちたことを紹介されていました。
また、法科大学院→新司法試験で誕生する弁護士についても、筆者は、「まだよくわからないところではあるが」としつつも、法曹として必要不可欠の法的思考力(知識はまだ詰め込みが効くが、法的にものを考える力はそう簡単には身に付くものではない)と持った合格者をコンスタントに生み出していけるのかどうか今後の経過を見守るほかない」としています。
そして、弁護士の数は、今後、確実に、増加していきますので、「弁護士が増えれば小さいことでも訴えられるケースが増える」とし、米国型訴訟社会に突入する日本で、会社や自分を守るためには、顧問弁護士をおく必要があると指摘されています。
第2章は、良い弁護士の探し方についてです。
ただし、「良い弁護士」とは、依頼者のために常に最大限の努力を払い、かつ、良い結果を出し、しかも費用は格安という弁護士がいれば、どんな依頼者にとっても良い弁護士といえるが、当然、そんな弁護士は現実には存在しません。
「良い弁護士」とは、筆者によれば、相性の合う弁護士と意味するとされていますが、私もそのように思います。
探し方については、本書を購読して読んでみてください。また、弁護士にとっても役立つ話が記載されています。
第3章は、弁護士にいい仕事をしてもらうための依頼人のチェックポイント、第4章は、費用から見た良い弁護士・ダメな弁護士選別ガイドですが、後者については、不当に高い請求をしたり、安い代わりに十分なサービスの提供を行わない弁護士をいうものとご指摘されています。
第5章は、ダメな弁護士・悪い弁護士 問題弁護士とはどういう人たちかというテーマです。
弁護士といっても、「リッチな弁護士は一握り、困らない程度の生活が大多数です」と記載されていましたが、全くそのとおりです。事務所の経費を考えれば、税金や社会保険料を支払えば、なかなか、残らないものです。
第6章は、困った弁護士、困った依頼者とはということですが、困った弁護士として、①熱心すぎる弁護士、②筋読みのできない弁護士、③見通しを楽観視する弁護士、④感情の機微にうとい弁護士、⑤勉強不足の弁護士を挙げています。
熱心すぎる弁護士とは、「熱心さのあまり、熱くなりすぎて突っ走る弁護士がいる。結果として完全敗訴判決をくらう等の形で自爆すれば、結局は依頼者に経済的損失を与え迷惑をかけることとなる」としえて紹介されています。
筋読みのできない弁護士とは、「たとえば、一審で勝訴判決を得た場合であっても、二審でそれが逆転敗訴となりそうだと判断すれば、一審判決より大幅に譲歩して和解することを勧める」などの例を挙げています。
見通しを楽観的に述べる弁護士、少なくないですね。私などは、勝ち筋事件の場合でも、楽に勝訴できるなんて絶対に言いません。無料法律相談の時には、「楽に勝てると言われた」なんて言われること少なくありません。
感情の機微に疎い弁護士、依頼人の気持ちを推し量ることなく依頼人を責めるような言い方をされる弁護士さんを例としてあげています。
勉強不足の弁護士、これは、古い法律知識を修正しない弁護士さん、実務から離れている弁護士さんのことを挙げています。
なかなか、弁護士を知る上では、役立つ本であるため、弁護士に相談したいという方は、是非一冊購入されたらいかがでしょうか。1500円程度の本なので、決して無駄にはならないと思います。
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