負け筋事件 勝ち筋事件
弁護士もある程度経験を積むようになると、相談事件が、訴訟を提訴した場合に勝訴できるのかどうかの目安がつくようになります。
まず勝訴できる事件を勝ち筋、まず敗訴する事件を負け筋(或いはむり筋)とか呼ぶことが多いようです。
勝ち筋の事件を原告として受任する場合には気が楽な場合が多いです。もっとも、貸金や求償等の事件は、勝訴しても、執行できない場合が少なくないですが・・・・
問題は、負け筋の事件です。
負け筋の事件の被告がご相談にこられた場合には、受ける場合が多いです。負け筋の事件でも、事件の内容によれば、和解にて、負けの度合いを小さくできる可能性はあるからです。また、被告事件の場合には、依頼人にも、自己に勝訴の見込みが高くないことをある程度認識されている場合が多いように思われます。
この場合には、私は、弁護士費用については、標準料金よりも安くしています。なぜなら、負け筋の事件の場合、依頼人の説得が重要であるため、たくさんお金をもらっていると心理的に説得できぬくいからです。
但し、このような場合に、報酬金が期待できないという理由で、むしろ、着手金が通常よりも高く設定する方もおられるようなので、注意が必要かもしれません。
問題なのは、負け筋の事件を、原告として受任する場合です。
私は、このような場合には、原則として、お断りしています。
なぜなら、負け筋の事件を、積極的に訴訟提訴したいと相談者の方の中には、むしろ、絶対に負けることはないと強く認識している方が少なくなく、後日、トラブルになる可能性が高いからです。また、負け筋の事件の原告代理人としての依頼された場合、弁護士費用の算出方法も頭を悩ますことになります。
それでも、ごくまれに、負け筋の事件を敢えて受ける時は、依頼人の気持ちに強く共感できるような場合です。このような場合には、依頼人と二人三脚で頑張っています。
私のこのような姿勢は、多くの弁護士に共有されているものではないでしょうか?
しかし、今後は、弁護士の数が増えるに伴い、負け筋の事件の提訴が増えるのではないかと危惧しています。生活のために、着手金を稼ぐためです。
このような乱訴社会、国民にとってプラスでしょうか? そういえば、最近、小学校でも、父兄から、「よく訴えてやる」などと言われるという記事が紹介されていました。
道を歩いて石を踏みつけて転んでも、私有地だと所有者を訴え、市町村道だと自治体を訴える社会には、私は住みたくないですね。
乱訴社会については、 PIEN先生のブログでおもしろい記事が紹介されていましたのを思い出します。
しかし、確実に、訴訟社会は私たちの身近に到来しているような気がいたします。
ホームドクターだけではなく、もしもの時に備えて、ホームロイヤーも、備えておく必要があるのではないでしょうか?(冗談)
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過日は私のブログにお越し頂きましてありがとうございました。。。
負け筋原告・・・増えますね、間違いなく。実感をこめて言います。
そして、日本では、懲罰的損害賠償もできないし、弁護士費用敗訴者負担もないので、これによって「勝ち筋被告」が苦しみます(勝ち筋被告訴訟代理人も金銭的に苦しみます、笑)。その萌芽があると思うので、個人的には大変憂慮しています。
投稿: ぎーち | 2007年6月18日 (月) 23:59