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2006年12月15日 (金)

買戻し特約付き売買契約と譲渡担保

 旬刊金融法務事情NO1789・12月15日号に掲載された事案です。

 事案は、以下のとおりです。

 今治太郎さんは、狸物産㈱の子狸社長個人に、1000万円(金利月3分)にて、貸付をして、きつねさん所有の不動産について、譲渡担保契約を設定しました。

 しかし、子狸社長は、利息損害金を30万円を支払ったのみで、それ以降の弁済を怠りました。

 そこで、今治太郎さんは、狸物産㈱が所有する土地・建物について、以下のような内容の買い戻し特約付き売買契約を締結しました。

 本件土地の売買代金を650万円、本件建物の売買代金を100万円として、狸物産㈱は、3か月先の買い戻し期限までに、売買代金相当額と契約費用を提供して、本件土地建物を買い戻すことができるという内容です。

 今治太郎さんは、売買代金750万円のうち、契約締結日に、400万円を支払うことにし、登記手続完了日に、350万円を支払うことにしました。

 そして、400万円のうち、①買戻権付与の対価として、67万5000円、②別件貸付金利息9か月分として、270万円、③登記費用などとして、41万円を、全て控除し、残金21万5000円を、狸物産㈱に交付しました。

 狸物産㈱が買戻期間内に買い戻しをしなかったため、今治太郎さんは、狸物産㈱や子狸社長に対して、本件建物の所有権を取得したとして、明け渡しを求めて提訴しました。

 これに対して、狸物産㈱側は、本件契約は、譲渡担保契約だと反論しました。

 最高裁(平成18年2月7日)は、

 真正な買い戻し特約つき売買契約の場合には、譲渡担保であれば認められる清算金の支払い義務を負わない

 目的不動産を何らかの債権の担保とする目的で締結された契約は、譲渡担保契約と考えるべきだ

 目的不動産の占有を伴わない契約は、特段の事情がない限り、債権担保の目的で締結されたものと推認されるべきだ

 今治太郎が本件契約を締結した主たる動機は、別件貸付の利息を回収することにあり、これは、債権担保の目的を有する事情だ

 として、今治太郎さんの請求を棄却しました。

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