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2006年11月16日 (木)

職務怠慢弁護士

 「自由と正義」という日弁連が発行している月刊誌があります。

 この月刊誌の最後の方に、懲戒を受けた弁護士の公告が記載されています。

 業務停止という重い処分の受けている弁護士さんの数が数年前と比べて、格段に増えているのではないのかという印象を受けました。

 たとえば、甲弁護士さん。会費滞納の他に、破産事件の着手金などを受領しておきながら、速やかに申し立てをしていませんでした(①2004年9月に54万円を受領しておきながら、2005年6月1日時点で申し立てを行っていない、②2004年7月に着手金として35万円を受領しておきながら、依頼人に虚偽の報告をした、③2005年2月に着手金として30万円受領しておきながら、依頼者に虚偽の報告をした)。

 次に、乙弁護士さんは、1999年9月に、遺産分割審判事件を受任し、2003年11月に、面談をした後は、2004年1月に、打ち合わせを1回行っただけで、依頼人からの問い合わせも放置し、さらには、依頼人から預かった通帳を紛失してしまったようです。

 今度は、丙弁護士さん。1999年5月に事件の依頼を受けたのに、2003年6月まで、事件処理を放置したようです。

 最後に、職務怠慢とは異なりますが、これも眉をひそめてしまうケースでしょう。

 丁弁護士さんの事案は、A社から依頼を受け、債権回収を行う途中で、A社の資金繰りが悪化して、A社は、丁弁護士に依頼して、破産申し立てを行い、破産管財人が選任されました。それにもかかわらず、T弁護士は、A社の代理人として、債権回収を行い、3500万円を超える金員を回収したのです。本来、この債権は、A社に帰属するものですから、A社の破産管財人によって、回収されなければなりません。このケースは、破産管財人が、懲戒を申し立てた事案ですが、破産管財人の立場に立てば、たまったものではありません。丁弁護士によって回収された金額が大きな金額ですから。

 大変、残念なことですが、最近、弁護士の不祥事が増えています。

 結局は、弁護士倫理心を保てるかどうかですが、倫理研修だけでは対応できないでしょう。このように懲戒を受ける弁護士の場合、いきなり懲戒事例ということはなく、当該弁護士に対する苦情が次第に大きくなり、その結果、懲戒事例にまで発展するルートを経るのが通例だと思います。苦情がよせられるようになった段階で、当該弁護士に対して、会として助言をするような制度があってもいいのではないかと思います。

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