業務妨害事例
日弁連委員会ニュースという業界紙があります。ほとんど目を通さず、そのまま処分されることが多いのですが、業務妨害事例について紹介されていましたので、そこの部分だけ目を通しました。
弁護士に対する嫌がらせというのは、大なり小なり結構あるようです。
相手方から嫌がらせを受けるだけではなく、元の相談者・依頼人、国選事件の被告人などから嫌がらせを受けるケースもあります。
国選事件の被告人からの嫌がらせ事案として、「出所するときにはお前はとっくに死んでいるから、お前の子と孫を殺してやる」などと脅迫された事例です。
訴訟の相手方から、弁護士の自宅に1日50回の無言電話や、応対した弁護士やその妻に対して、「殺してやる」と脅迫された事例もありました。
DV事件のDV夫から、夜間待ち伏せをされて、包丁の柄で殴打され、背後からあご部分をきりつけられた殺人未遂事件も発生しているようです。
私の事務所でも、ここまで特大級のはありませんが、小さな嫌がらせは、たまにあります。
事件の相手方からの嫌がらせは、ある程度のものであれば、やむをえませんが、それでも、程度を超えたものについては、毅然とした対応で処置しております。他方、元依頼者・元相談者からの嫌がらせというのは、今のところは、幸いなことに、経験しておりません。
法科大学院や司法研修所でも、業務妨害事例の対応については、一通りのことを教えておく必要があるのではないでしょうか?
また、日弁連新聞には、一人事務所を複数化したことについて、77%の事務所が成功と評価していることが紹介されていました。
売り上げについては、63%程度が増加したと回答し、所得については、33%程度が増加したと回答しているようです。この辺りの表現は微妙ですね・・・・
一般的には、弁護士を増やすことにより、断っていた相談や事件の依頼を受ける可能性が高まることから、売り上げ自体は増加するのが通常と思います。37%程度の方が売り上げが増加していないようですが、この理由を知りたいですね。
問題は、所得が増えるかどうかです。新人弁護士を入れることにより、経費も飛躍的に増加します。売り上げ増加により、公租公課の負担も同様に増加します。利益率35%の事務所では、仮に新人弁護士にさく経費が年500万円とすれば、年1500万円強程度の売り上げがなければ、逆に、所得は減ります。
新人弁護士を受け入れる目的は、従来は、後進育成という弁護士の先生が多かったようですが、最近は、業務多忙のため、業務拡大のためという実利的な理由で、採用する事務所が多くなっているのではないかと思います。
後者の立場からは、新人弁護士一人あたりの経費として年額500万円負担するのであれば、2000万円程度の売り上げ増加は、欲しいところです。
しかし、弁護士が増えたからといって、いきなり2000万円の売り上げを増加するのは困難でしょう。3年くらいはかかるのではないでしょうか(印象ですが)。そうすると、1、2年目くらいでやめられると、採用した事務所にとっては、経済的には、ハイリスク・ノーリターンということにもなりかねないでしょう。
そんな計算をするよりは、気楽な一人事務所がいいと考える弁護士が多いため、なかなか複数化事務所が増えないのではないかと考えています。
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