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2006年9月19日 (火)

日本経済新聞の特集

 日本経済新聞が、第1面に、「試される司法」と題した特集記事を掲載していることは承知の方も多いと思います。

 昨日の特集は、日本司法支援センター(法テラス)の取り組みを紹介しており、これまでの司法(弁護士・司法書士)がいかに市民からの距離が遠かったのかを、法務省の幹部の口を通じて、強調されていました。

 その例として、実験的に、横浜の法テラスが窓口を設けたところ、数多くの問い合わせがあり、数多くの問い合わせがあったということは、いかに弁護士や司法書士が相談窓口として機能していなかったということの証明に使っているようでした。

 横浜といえば、弁護士・司法書士激戦区で、当該地域で開業している弁護士や司法書士のHPなどは数多く検索できます。

 横浜の法テラスへの電話による問い合わせが多かったのは、私からすれば、当たり前です。

 今治でも、公的な機関で、弁護士が無料法律相談を応じるといえば、数多くの相談者がきます。1日、70人程度相談に見えられることも、まれではありません。

 他方、有料の法律相談にすると、まず、相談に見えられるのは、数人です。それが、公的な機関で、しかも、電話で無料で相談に対応できると大々的に宣伝すれば、当地でも、1日、数十件の問い合わせがあるでしょう。問い合わせの電話が多かったくらいで、横浜の弁護士や司法書士が市民との距離が遠いとの証拠にはなりません。

 今日の記事は、裁判外紛争処理機関による解決を紹介していました。愛媛弁護士会でもそのような機関ができたことは、前に紹介したとおりです。しかし、当地のような田舎で、どの程度この機関が活用されるのか、未知数です。ADRに参与する委員の報酬は僅少であり、当該委員の熱意だけが支えだからです。

 さて、今後、弁護士の数が飛躍的に増加することから、弁護士間の競争が激しくなることが予想されています。

 また、今後は、従来、扶助事件になっていた事件も、貴重な収入源となり、この分野で、法テラスという事実上国営の巨大な法律事務所との競争も余儀なくされることが予想されます。私自身、法テラスが、スタッフ弁護士を雇用して、民事・刑事事件を処理することは、官による民業圧迫だと考えておりますが、なぜか、弁護士会でこのような意見を聞いたことはありません。

 法科大学院では、知的財産とか、渉外分野などの大企業むけの企業法務が人気が高いときいています。

 但し、多くの弁護士や裁判官は、そのような分野を専門にすることはなく、個人や中小企業がかかわる案件を取り扱うことになります。

 そうすると、これから大量に誕生する弁護士や、法テラスは、お互いに、いわば商売かたきになるわけです。

 このような非常に厳しい環境の中で、今週、法科大学院出身の司法試験合格者が誕生するわけですが(合格率は50%程度になるといわれています)、幸多かれと祈るばかりです。

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