いわゆる所有権留保特約付売買契約の形式をとって自動車を買った者について代金完済前に再生手続開始の決定がされた場合に、当該契約の代金債権が再生債権であるとした事例(東京地裁H18・3・28)
旬刊金融法務事情1781(9月15日号)記載の判例です。
自動車の販売業者であるXは、Y社に対して、所有権留保特約をつけて、自動車を売りました。
その後、Y社は、代金完済前に、民事再生の申立を行い、手続開始決定がされました。そこで、Xは、Y社に対して、民事再生法49条2項に基づいて、催告を行いました。
しかし、Y社は、相当期間内に、売買契約の解除をするか、又は債務の履行を請求するかの確答を行いませんでした。
そこで、Xは、
① 売買契約に基づく残代金債権は、49条2項後段、4項により、共益債権となり、再生計画によらないで随時弁済を受けることができる。ところが、Y社は、売買契約に基づく債務を履行しないため、Xは、Y社に対して、売買契約を解除した。従って、解除による原状回復請求権により、自動車の引渡を求めることができる。
② 仮に共益債権にならないとしても、別除権に基づく自動車の引渡請求ができる。
と主張しました。
東京地裁は、売買契約に基づく残代金債権は、再生債権であると判示して、Xの①の主張を認めませんでした。但し、Xの②の主張は認めました。
裁判所は、所有権留保は、実質的には、担保であるという側面を重視したわけです。
私の顧問先には、自動車の販売修理の会社もあるため、残念な気もしますが、仕方がないのでしょうね。
私の学生のころは、所有権留保の性質については、判例は、形式説(所有権重視)、学説は、実質説(担保権重視)と言われていましたが、現在では、そんなに単純ではありません。
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修理は、商事留置権だから、抵当権とみなされますよね。
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投稿: みうら | 2006年10月14日 (土) 19:27