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2006年2月16日 (木)

弁護士が関与してされた不当利得返還請求権の譲渡が無効であるとされた事例(控訴)

 Yさんは、甲弁護士さんに、金融会社X社との間の債務整理をお願いしました。

 弁済金額では合意したものの、X社は、懈怠条項について、分割金2回分までの遅滞、遅延損害率については、年18%まで譲歩できると回答したものの、甲弁護士さんは、遅延損害金については年6%でないため、拒絶しました(なお、その当時、甲弁護士さんが所属する法律事務所とX社との間の債務者の数は400人程度に上っていたとのことです。)。

 そのため、X社は、Yさんに対して訴訟を提訴しました。

 これに対して、Yは、甲弁護士さんが所属する法律事務所の依頼人であるAさんがX社に対して有していた不当利得返還請求権を譲渡してもらい、X社に対して、反訴を提訴しました。

 X社は、本件債権譲渡は、弁護士法28条(係争権利の譲り受けの禁止)、73条(譲り受けた権利の実行を業とすることの禁止)などを理由に、公序良俗に違反して無効であると主張しました。

 東京地裁(H17・3・15)(裁判官工藤正)は、

 本件債権譲渡に関するY又はYの弁護士らの行為については、上記の各規定を直接適用することはできないが、

 同法律事務所に所属する弁護士が本件債権譲渡を主導し、斡旋した行為は、同法の趣旨に抵触し、かつ、依頼人の利益を損ねるから、公序良俗に反し、無効である旨判断しました(判例時報H18・2・11・1913号P91)。

 しかし、金融機関1社だけで、400人も事件係属しているとは、すごいですね。地方の町弁ではとても想像できません。また、遅延損害金については、できるだけ入れないよう工夫はしておりますが、金融機関によっては、遅延損害金や懈怠条項を強く求めてくるところもありますので、やむをえず依頼人の了解をとって、入れているのですが・・・。

 しまなみ法律事務所のHP

 

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