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2006年1月30日 (月)

日弁連会長選挙

 2月10日に、日本弁護士連合会の会長選挙が行われます。立候補者は3人の弁護士です。

 私にとっては、日弁連の会長選挙はよそ事のようで、ほとんど興味はありませんが、現在のところ弁護士数が2万人程度と少ないことから、1票の価値が重いため、私のようなところまで、電話やFAX、手紙、はがきなど、各陣営から投票を依頼する案内が届きます。

 東京弁護士会からは、大ベテランのH弁護士が立候補しております。H先生の業績は私は存じておりませんが、周囲の話によれば弁護士会の主流派を歩んでこられた方のようです。

 選挙での私の最大の関心事は、今後弁護士数が飛躍的に増加する点についてどのような意見を各候補者の先生方がおもちかということです。

 この点について、H先生は、選挙公報によれば、市民のニーズは弁護士数を増やして自由競争を求めるものではく、質を伴うことが前提で、(3000人に対して)観念的な大幅増員論には反対ということのようですので、弁護士の需要のある場合などには別(増加容認)と理解できるかと思います(但し、どの位の増加までが適正であるかについては言及されておりません。)。

 第2東京弁護士会からは、K1弁護士が立候補しております。K1先生は、毎年9000人増加には反対であり、議論の対象にさえならないと選挙公報には記載されております。K1先生は、会社法務のスペシャリストで、日経新聞を愛読するようなビジネスマンであれば、誰でも知っていると言いうるような企業弁護士です。3000人については、「3000人体制への不安感すら払拭できない」と記載されていますが、増加論自体の賛否についての意見は選挙公報上よくわかりません。「数千社を超える企業法務部には飛躍的に多数の弁護士が必要なはずです。」というところからは、弁護士数の大幅増加自体については、賛成しているのかな?とも思われます。地方の企業には、法務部がなく、ある程度規模のある会社でも、法務担当者自体決まっていないというのが現状です。東京の議論をそのまま地方に適用することはどうなんかな?と思います。

 東京弁護士会からは、もう一人、K2弁護士も立候補しております。K2先生は、9000人はもちろん3000人にも明確に反対しておられます。激増は、弁護士の生活基盤を根底から破壊するとまで言い切っております。この部分については、K2先生のご意見に私は賛成です。ただし、この先生の主張は、現在の日弁連が推進してきた施策のほとんどについて明確に反対しており、そうすると、弁護士が社会から超然してしまうのではないかと思います。弁護士は消費者からみると1つのサービス業であり、社会から超然とした弁護士は次第に淘汰されるのではないかという危惧感をもっております。

 私としては、確かに、弁護士の数が絶対的に不足している地域や、分野があるため、その意味ではある程度の増加は必要であるとは思います。そうでなければ、市民の期待に応えられないでしょう。

 しかし、3000人はとんでもない数字だと思います。3000人としても、その多くは東京大阪に集中するでしょう。また、その質も大いに問題です。司法試験論文試験の受験者は、私の時には、5000人程度ですが、最終合格する人は、700人くらいでした。3000人というと3000番で合格することですが、私自身順位が3000番だったころの法律知識を考えると、とてもじゃないが、一緒に仕事をやっていけるレベルには達していません(自分で言うのも変だが)。ぎりぎり1500番ぐらいまでではないだろうか? 

 ロースクールがありますが、K2先生が指摘されているように、法学部に歴史のない所の多くは、破綻の危機に瀕していると思います。今では、発想が逆転して、ロースクールを倒産させないために、大幅増員論がでているのではないかと思う位です。

 また、最近、司法試験の合格者が増加しておりますが、司法研修所の最終試験に合格留保者が多数出ており、また、実際、修習生を担当している弁護士から話をうかがってもその質は低下していると言うものが増えております。

 そうすると、現行司法試験合格者ですら、その質を危惧されているのに、ロースクールということになるとどうなることやらと思います(しかし、これはロースクールの学生の責任ではありません。ロースクール構想を考え出した文部科学省などに責任があると考えます。)。

 とはいいつつ、私は2月10日を待たずに郵便投票してきました。

 

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