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書籍紹介(交通事故)

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【TFCC損傷】

2017年7月20日 (木)

【TFCC損傷】 33歳男子の自賠責12級認定TFCC損傷は本件事故以外の機会に生じたと因果関係が否認された事例 大阪地裁平成28年12月8日判決

 自保ジャーナルNo1993号で紹介された大阪地裁平成28年12月8日判決です。

 自転車で交差点を横断中、左折してきた被告タクシーに衝突され、右三角繊維軟骨複合体(TFCC)損傷から自賠責12級13号認定の後遺障害を残す33歳男子インストラクター等の原告につき、

 原告は、本件事故の19日前の平成26年6月2日、1ケ月前に自転車でアクロバットの練習をしていた際に右手首をひねってから右手首に痛みがあるとしてE病院を受診し、右手関節の尺側の痛みと回外時痛が認められ、医師は三角繊維軟骨複合損傷と診断しているとし、

 医師がやや長めの21日分の痛み止めを処方していることからすると、原告は医師にある程度強い痛みを訴えていたことが推認される上、

 自転車のアクロバットの練習をして右手首をひねった場合、右手関節に強い力がかかるなどしてTFCC損傷は、本件事故以外の機会に生じたものである可能性が否定できない等から、

 本件事故と原告の右TFCC損傷(あるいは、三角繊維軟骨靭帯損傷)との間に相当因果関係を認めることはできないと、TFCC損傷を否認しました。

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2017年6月12日 (月)

【TFCC損傷】 12級TFCC損傷を否認して14級認定の後遺障害逸失利益を40歳という年齢を考慮して、8年間5%の労働能力喪失で認めた事例 神戸地裁平成28年11月28日判決

 自保ジャーナルNo1991号で紹介された神戸地裁平成28年11月28日判決です。

 14級の局部の神経症状が自賠責で認定されている方のようですが、右手関節捻挫等の受傷からTFCC損傷等を負い、12級13号後遺障害を残したとして、請求された事案です。

 なんと、原告の右手関節の症状について、後遺障害等級12級12号(13号)が相当である旨のE医師の意見書及びG医師の意見書を取り付けられているという事案です。

 C病院、D病院及びG大学病院における手関節MRI検査及び遠位堯尺関節造影検査上、TFCC損傷(断裂)は認められず、TFC周辺の輝度変化は認められるものの、TFCの損傷も疑いに止まっており、むしろ右手関節の痛みの原因として水腫や炎症等が指摘されていることに照らすと、

 TFCC損傷や手根管症候群までは認められないから、右手関節の症状は、他覚的所見・画像所見が認められず、局部に神経症状を残すものとして、後遺障害等級14級9号相当を認めるのが相当であるとして、14級9号後遺障害を認定しました。

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               (大和屋・本店)

2017年3月18日 (土)

【TFCC損傷】 右手関節のTFCC損傷と事故との因果関係を認めた裁判例

 自保ジャーナルNo1985号で紹介された大阪地裁平成28年7月15日判決です。

 右手関節のTFCC損傷につき、

 D病院は右手関節のX線検査及びMRI検査結果に異常所見を認めていないが、上記MRI検査を実施したEクリニックはTFCC損傷の疑いがあるとの所見を示していること、

 原告の右手関節痛はTFCC損傷と診断された後のG整形外科における保存的治療を経て改善し、症状固定に至ったこと、

 E医師が右手関節のTFCC損傷と本件事故との因果関係を完全に否定することも困難である旨述べていること

 以上の各事実に照らすと、本件事故による原告の右手関節の受傷はTFCC損傷であったと認められると認定しました。

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2016年10月17日 (月)

【TFCC損傷】 14級 → 12級 UP

 交通事故相談ニュースNo37号では、「後遺障害等級認定について」という論文が紹介されていました。

 その中で、自賠責保険・共済紛争処理機構における判断として、

 TFCC損傷について、14級から12級にUPされた事案が紹介されていました。

 理由は以下のとおりです。

 MIと関節造影撮影の検査により「右TFCC損傷」と診断され、関節鏡視下TFCC縫合術と滑膜切除術を受けている

 右手関節の画像で、TFCC損傷と捉えられる変性が認められた

 後遺障害診断書によれば、術後も右手関節の痛み、きしみ、しびれ、つっぱり等を訴え、筋力や握力等に支障があることから、他覚的所見ありとした

 コメントは以下のとおりです

 画像所見、初診時の診断及び検査結果内容、症状固定時に残存する症状の内容を重視したと説明されています。

 出典は、処理機構から配布されている事例集に搭載されているもののようです。

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2016年9月28日 (水)

【TFCC損傷】 30歳男子12級主張の後遺障害は、TFCC損傷との因果関係を否認し、後遺障害の残存を否認した事例

 自保ジャーナルNo1973号で紹介された神戸地裁平成28年2月18日判決です。

 30歳男子会社員の原告は、自働二輪車で交差点を直進中、被告運転の右折対向乗用車に衝突され、両手TFCC(三角繊維軟骨複合体)損傷等から、12級後遺障害を残したとする事案について、

 B病院においては、背部、左肩甲骨部、左顔面などの本件事故後に原告が訴える症状について、その都度対応し、両手首の痛みについても、MRI検査を行った上で、TFCC損傷は認められない旨診断しているのであり、その治療が十分でないとはいえないし、原告が本件事故直後から両手首の痛みを訴えていたことを的確に示す証拠もないから、原告の主張は採用できない

 原告が残存すると主張する両手首の痛みについては、Dクリニック受診後も、痛みを訴える日とそうではない日があり、TFCC損傷の有無についてもB病院とDクリニックとの間で見解が分かれていること、

 治療期間、症状の推移などからみて、これを本件事故と相当因果関係のある後遺障害と認めることは相当ではないと判断しました。

 最近、TFCC損傷が散見されるようになっております。そのうち、専門書がでるかもしれません。

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2016年8月 5日 (金)

【TFCC損傷】 画像診断からも左手関節TECC損傷と事故との因果関係を認め、36歳男子整体師の労働能力喪失率を14%と認定した 仙台地裁平成27年12月17日判決

 自保ジャーナルNo1970号で紹介された仙台地裁平成27年12月17日判決です。

 TFCC損傷と本件交通事故との因果関係を認めました。

 本件事故直後から原告の診察をしているBクリニックのB医師は、原告の左手首の受傷につき、傷病名を左手関節TFCC損傷とし、運動時の疼痛・疼痛出現部位からTFCC損傷によるものが強く疑われるとの診断をしており、

 画像診断を行ったD病院の放射線医師も、平成25年5月28日、平成26年7月17日のMRI画像においていずれもT2W1軽度高信号があるとの所見を示し、TFCC損傷疑いの診断をしている

 TFCC損傷は、一般的なレントゲン検査では写りにくく、MRIの診断能が高いとされ、T2強調像、脂肪抑制T1強調像で損傷部や変性部の形態に合わせて本来低信号であるTFCC内の高信号として描出されるところ、かかる症状及びMRI所見から、B医師は左手関節TFCC損傷の診断に至っており、原告について左手関節のTFCC損傷が生じた可能性は否定できないと、事故と左手関節TFCC発症との因果関係を認めました。

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2016年7月 4日 (月)

【TFCC損傷】 TFCC損傷が原因で、14級9号が認定された裁判例 大阪地裁平成27年6月26日判決

 交通事故民事裁判例集第48巻第3号で掲載された大阪地裁平成27年6月26日判決です。

 自賠責保険では、右舟状骨骨折、右TFCC損傷、右母指CM関節亜脱臼後の右母指の機能障害について、可動域制限を理由として、なんと、第10級7号(併合により9級)が認定されているという事案でした。

 機能障害により9級 まずは、勝てるなあと思う事案です。

 ところがです。裁判の結果は、右手関節尺側の疼痛として、第14級9号を認定したにとどまりました。

 原告は被告に対して3000万円を超える請求をしましたが、既払い金があることから、なんと、原告の請求は棄却になってしまいました。

 被害者が返り討ちにあってしまったという事案です。

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 右手関節尺側の疼痛については、その部位からすれば、右舟状骨骨折は原因とは考え難く、TFCC損傷が原因たり得るところ、原告が、本件事故直後から、右TFCCの痛みを訴え、その後、MRI検査により損傷が確認され、平成25年9月6日時点においてなお疼痛を訴えていることに照らすと、本件事故によるTFCC損傷の結果、手関節尺側の疼痛が後遺障害として残存したと認めることができる。

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 そして、その程度については、G病院において、損傷と考えられるものの、連続性に問題はないとされ、H病院においても、遠位堯尺関節の不安定性は強く認めず、尺屈時のインピンジメントの症状はないとされており、これ自体の程度としては、頑固な神経症状までは認められないことに照らすと、

 右手関節尺側の疼痛は、局部に神経症状を残すものとして、14級に該当するというべきである。

 あちゃちゃ。

 機能障害の9級がとんでしまい、14級9号になってしまいました。

 裁判は、こんなこともあるので、クライアントにはきちんとリスクの説明もしておく必要があります。

 



2016年6月30日 (木)

【TFCC損傷】 原告女子の両手関節TFCC損傷は軽微接触で1ケ月後の症状訴え等から事故との因果関係を否認した 東京地裁平成27年12月16日判決

 最近、TFCC損傷を目にすることが増えました。

 自保ジャーナルNo1968号でもTFCCが取り上げられていました。

 事案は以下のとおりです。

 原告女子が乗用車を運転して第1車線を進行中、第2車線を進行してきた被告乗用車が車線変更しようとして原告車右後部に接触、原告が両手関節TFCC損傷を負ったとする事案でした。

 裁判所は、

 本件事故による原告車両と被告車両の接触の程度は比較的軽微であり、本件事故が原告の両手関節の受傷の原因となりうるか疑問があること、

 原告が右手関節の症状を訴えたのは、本件事故の約1ケ月後であり、愁訴の時期が不自然であること、

 就労や日常生活の場面においても原告が両手関節TFCC損傷を負うことは十分に考えられること

 原告の両手関節TFCC損傷が確認されたのは、E病院への通院を開始した後であり、同損傷の発生時期につき専門家の間でも見解が異なっていること等の事情が認められるところ、

 これらの事情を考慮すると、原告の両手関節TFCC損傷が本件事故により発生したと認めることはできないとして、両手関節TFCC損傷と事故との因果関係を否認しました。

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 TFCC損傷については、交通事故110番さんの書籍には解説がありましたが、それ以外にはあまり見たことがありません。田舎弁護士が相談にのった事案でも、専門医に診てもらって当該診断名が後からつくことが少なくないように思います。

 今後増えるのかな (´・ω・`)