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書籍紹介(交通事故)

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【CRPS】

2018年7月15日 (日)

【CRPS】 39歳男子の左足CRPSを労災認定同様12級13号認定した事案 神戸地裁平成29年11月15日判決

 左足関節内果骨折からの左足関節疼痛で、自賠責14級認定。ところが、労災では、左足につき、CRPSを理由に、12級12号の認定を受けているという事案でした。

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 自賠責と労災の認定が、ズレる時って、必ずといって、揉めますね。私が経験する限り、労災の方の等級が自賠責よりも高い場合がほとんどです。

 裁判所は、

 左足関節機能障害については、

 左足関節の骨折部についても骨癒合は良好であり画像上高度な可動域制限を来すような拘縮は残存していないこと、

 画像上関節の不整等も認められないこと等が認められ、他に骨折後の変形等があると認めるに足りる証拠もないから、上記可動域の制限自体は、その原因について客観的医学的知見に乏しいといわざるをえず、後遺障害には該当しないと判断しました。

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 他方、左足CRPSについては

 原告には、レントゲン画像上、左踵骨及び足関節部の透過性の亢進が認められ同部位の血流低下による骨萎縮が疑われること、

 皮膚温の左右差が他覚的に認められること、

 これらの所見に加え、可動域の制限や疼痛及び下腿浮腫といった症状も考慮すれば、原告には自律神経障害を伴う複合性局所疼痛症候群が生じているという確定診断がされていること等に加え、

 既に労災保険給付において、上記骨萎縮や冷感等の神経症状が認められることを前提に、後遺障害等級12級12号の局部に頑固な神経症状を残すもの(自賠責後遺障害等級の12級13号と同じ)に該当すると判断され、これを前提とする障害補償一時等支給決定がされていることが認められ、これらの事情に徴すれば、原告はCRPSに罹患し、12級13号に該当する後遺障害が残存していると認めると判断されました。

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 CRPSの要件を満たす事案だったようですが、自賠責保険での認定は難しかったんですね。。。う~ん。。。


 

 

2017年4月 2日 (日)

【CRPS】 看護師が行った留置針の穿刺行為により複合性局所疼痛症候群(CRPS)を発症させたと認めた事例 静岡地裁平成28年3月24日判決

 判例時報No2319号で紹介された静岡地裁平成28年3月24日判決です。

 裁判所は、

①Xは、本件穿刺行為によってこれまで点滴ルート確保の際に感じたことがないような鋭い痛みを感じたこと、

②B看護師はXが痛みを訴えた後にさらに注射針を1~2ミリを進め、血液の漏出をきたし、少なくとも3ミリ程度の大きさのこぶを生じさせ、そのこぶを強く圧迫したこと、

③Xはその際にも強い痛みを感じ、それ以降左腕にいたみやしびれを訴えるようになったこと

④複数の医師が、XのCRPSの原因は、本件穿刺行為がトリガーとなったと証言していること

⑤本件手術中にXの身体の左側に多少の圧迫があったとしてもそれによってCRPSが発症したとまでいうことは困難であること等の事実を総合して、

 Xは、本件穿刺行為によってCRPSに罹患したものと認めるのが相当としました。

 そして、Xの後遺障害の程度は、上肢の用を全廃したものといえるとして、後遺障害等級5級6号に該当し、素因減額するのは相当ではないと判断しました。

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                 (八王子城)

2016年9月21日 (水)

【CRPS】 追突された男子のCRPSを否認し、事故から約1年後の診療中断までの損害を認定した事例

 自保ジャーナルNo1973号で紹介された名古屋地裁平成28年2月26日判決です。

 男子会社員Xが運転する乗用車に追突され、CRPSを発症したと主張された事案です。

 裁判所は、Xは、頚椎症性根症、左肩関節周囲炎、CRPSと診断されていますが、

 他覚的所見が十分ではなく、特に、CRPSについては、厚労省CRPS研究班によるCRPS判定指標の基準をみたすものの、同指標は地長のためのものにとどまり、

 骨萎縮や皮膚の変化は認められていない上、

 その原因が本件事故にあることを明らかにした診断は存在しない。

 そうすると、本件事故とCRPSとの相当因果関係を認めることはできないとして、CRPSの発症を否認しました。

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2016年8月 3日 (水)

【CRPS】 CRPS否認し、右肩痛で14級9号認定 名古屋地裁平成28年1月27日判決

 自保ジャーナルNo1970号で紹介された名古屋地裁平成28年1月27日判決です。

 原告は、右肩腱板損傷及び断裂等からCRPS(複合性局在疼痛症候群)等を発症し、7級後遺障害を残したとする事案について、

 原告は、本件事故の結果、CRPSを発症したと主張し、D医師は平成24年1月以降、H医師は平成26年7月以降、J医師は平成26年5月、原告の傷病をCRPSとする診断をしているということを理由としてあげています。

 しかしながら、裁判所は、

 ①原告については神経伝達速度検査、皮膚温の左右差等のCRPSを裏付ける検査結果もなく、神経ブロックの効果も突出痛の出現頻度が減ったという程度のものであり、上記の診断は主に原告の主観に依拠してなされているものであること、

 ②原告が主張し、あるいは、医師に訴える疼痛や可動域制限の状況であれば、自働で行うことは困難なはずであり、また、そのような動作は避けるはずである右腕を使用した日常生活動作を原告は行っている

 ③原告には、筆跡に乱れはなく、右手指のしびれ等の感覚異常があるとする訴えとも整合性を欠いている。

 ④海外に1年に3回も渡航し、平成24年6月には海外で就労し、同年10月頃からは国内でも就労をしている様子もうかがえ、灼熱感や激痛に悩まされている状況が継続していることとは矛盾する状況にある

 ⑤原告はその本人尋問では灼熱感や異常発汗の自覚がない旨を供述していることも考慮すると、原告の訴えるCRPSの症状は、一貫性、継続性を欠き、外傷性のものであるかについては疑義がある

 と判断しました。

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2016年6月13日 (月)

【CRPS】 追突された27歳男子の右上腕RSD等併合7級後遺障害主張は真偽にも疑問がある等から否認し、14級9号認定しました。

 自保ジャーナルNo1967号で紹介された名古屋地裁平成27年11月17日判決です。

 事案は以下のとおりです。

 27歳男子会社員の原告は、乗用車を運転中、被告W乗用車に追突されて受傷し、被告Y大学の病院で治療を受けるも、右上腕複合性局所疼痛症候群Ⅰ型(RSD)を発症等、併合7級後遺障害を残したとする事案

 判決要旨は以下のとおりです。

 本件事故後、原告に残存した後遺症状としては、本件事故により負った頸部挫傷に由来する軽度の右肩痛のみであるというべきである。

 原告の後遺症については、その後、Y大学病院において、右肩挫傷、右肩腱板疎部損傷、右肩インピンジメント症候群などの診断名での治療及び本件手術が行われているが、いずれも本件事故と相当因果関係を欠くものといわざるを得ず、その症状に他覚的所見が認められないこと、平成26年12月時点で日常生活に支障がない様子が窺われることなどを踏まえると、せいぜい、後遺障害等級第14級9号局部に神経症状を残すものに該当する程度というべきであるとして、原告の後遺障害は14級9号の認定にとどめました。

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