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書籍紹介(交通事故)

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【施術費】

2019年9月 5日 (木)

【施術費】 鍼灸整骨院への通院は、病院の通院とは異なり、注意が必要です!

 交通事故民事裁判例集第51巻第4号で紹介された名古屋地裁平成30年8月31日判決です。

 

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(赤穂城)
 他覚所見のない頚椎捻挫等で、後遺障害も認められない追突事故の被害者(女・38歳)の約7ケ月半の鍼灸整骨院への通院(通院実日数165日)につき、施術の必要性・有効性・合理性を認めた上で、通院頻度と施術費用総額は、同期間の病院通院頻度と比べても高すぎ、病院医師からは認められてはいたが勧められていたわけではなく、鍼灸整骨院への通院んの必要性は高くなかったとして、施術費の5割に相当する金額に限り、事故との相当因果関係を有する損害と認めました。
 病院代は、薬代を入れて、約25万円程度でしたが、整骨院は100万円近いです。整骨院は、その半分は、被害者の自己負担となったわけです。

2019年7月11日 (木)

【施術費】 30歳男子の整骨院施術費は、症状緩和が認められず必要性に疑問は残るが、施術箇所は医療機関の診断名と対応しているとして、4分の1を認めました 大阪地判平成30年12月18日

 自保ジャーナルNo2040号で紹介された大阪地判平成30年12月18日です。

 30歳男子原告が歩道を自転車に搭乗し、信号のない交差点に進入したところ、右方一時停止路から進入してきた被告運転の乗用車に衝突され、右膝半月板損傷等を負い、自賠責12級13号右膝痛を残した事案につき、「施術録によれば、原告が、施術箇所について医療機関で傷病があるとの診断を受けたことは認められるが、原告は、E店での施術の効果について、日常生活活動動作での指導を受けたことはあるとは供述するものの、その施術によって、症状が緩和したことを明確に認められる証拠はなく、有効性という意味での施術の必要性には、やや疑問が残る」が、「E店での施術を受けている間、原告は、B病院やCクリニックへ通院し、医療機関を受診していたところ、施術録から認められる施術箇所は、医療機関による診断名と対応している。そして、施術期間もそれほど長くないこと、その他、施術頻度、施術費用等をも考慮すると、施術の相当性は、一定限度、認められる。」として、「必要性及び相当性が認められる施術費用は、全体額である24万3180円のうち、4分の1である6万0795円であるとするのが相当である」と4分の1の整骨院施術費を認定しました。

 

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 自賠責12級13号認定の方ですが、整骨院の施術費は、4分の1のみの認定となっております。
 最近の事例等では、整骨院が、医療機関が認定している傷病名とは異なる部位に、施術することもあるようです。このケースでは、施術箇所が医療機関の診断名と対応していたので、まだよかったですが、中には、整骨院の先生がよかれと思って施術を行い、加害者側損害保険会社ともトラブルになるようなこともあるようです。
 怪我をしたら、やはり、整形外科の医師にきちんと診てもらうがスタートです。そして、継続的に整形外科のいる病院で治療を受けて下さい。病院以外は治療行為はできません。後で弁護士になんとかしてもらおうと思っても、既成事実となってしまうと、リカバリーできません。後遺障害診断書を作成してくれる医師がいないようなことは絶対に避けましょう。 

2019年7月10日 (水)

【施術費】 17歳男子の整骨院施術費は、医師の指示等なく施術の効果も判断できない等から必要かつ相当とは認めがたいと事故との因果関係を否認した 大阪地判平成30年12月11日

 自保ジャーナル2040号で紹介された裁判例です。

 17歳男子原告が自動二輪車を運転して十字路交差点手前で転回した際、右方道路から左折進行してきた対向被告乗用車に衝突され、外傷性頚部症候群、腰椎・右足関節捻挫を負い、整骨院等に通院した事案につき、「原告は、本件事故により頚部、腰部及び右足を負傷したことが認められるが、本件事故当日には痛み等はなく、本件事故後の3日後である平成28年4月25日に通院したBクリニックでは、レントゲン検査でいずれの部位にも異常が認められず、医師による特段の検査所見もなく、何らの治療も湿布等の投薬すら行われなかったことからすると、原告が本件事故により負った傷害の程度は軽微と考えられる」とし、「原告は、同日以降、病院等に通院することなく日常生活を送り、C整骨院に通院を開始したのは、本件事故から約1ケ月が経過した同年5月18日であるが、同日までの間に原告が通院をしなかった合理的理由は見当たらない。その後、原告は、C整骨院に高頻度で通院しているが、その間、同年10月14日にBクリニックにて初診時との症状の比較を求めた以外は、医師の診察を全く受けていないため、C整骨院における施術は医師の指示等によるものではないし、その施術の効果についても客観的に判断することができない」として、「C整骨院における施術が本件事故により原告が負った症状に対する治療として必要かつ相当であるとは認め難く、本件事故との相当因果関係を有するとは認められない」と整骨院施術を否認した。

 

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 整骨院での施術は、加害者側損害保険会社と争いになった場合には、施術費用の否認されることもあります。また、後遺障害診断書は、整骨院の先生では作成できないので、後遺障害を考えている方は、必ず、整形外科に通院しなければなりません。
 病院と異なり、整骨院は通院しやすいので、どうしても、整骨院の施術が中心になりがちです。。。
 治療中止になった場合には、リカバリーできない場合もあるので、交通事故に不幸にもあって怪我された場合には、一度、弁護士に相談されることをお勧めいたします。

2019年5月25日 (土)

【施術費】 整骨院施術費用を全部否認

 自保ジャーナルNo2038号で紹介された横浜地裁川崎支部平成30年11月29日判決です。

 14級9号の腰部捻挫の後遺障害が得らえた方ですが、残念ながら、治療費と薬局代はほぼ全額は認められましたが、整骨院施術費用は全額否認されました。治療費施術費薬代は、約125万円ですが、治療費等は36万円程度はほぼ全て認められ、残りの整骨院施術費は全て否認という恐ろしい結果となっております。

 整骨院における施術費は、医師の明確な指示に基づくものでない限り、全部又は一部を否認されるという可能性を秘めているものです。

 整骨院における施術費については、とりわけ、訴訟の場合には、とんでもないことになるリスクもありますので、注意が必要です。

 必ず、医師の指示によるものであるかどうか、施術の効果がでているのかどうかなどを確認しておくべきです。

 

2019年5月23日 (木)

【施術費】 整骨院の施術費を全部否認

 東京高判平成30年9月20日(自保ジャーナルNo2037号)です。

 平成28年2月22日、乗用車を運転、信号待ち停止中、Yが運転するタクシーに追突され、頚椎委捻挫、右肩関節捻挫、腰部捻挫を負い、約6ケ月間整骨院に通院したX(整形外科9万0040円、薬局3万4480円、整骨院87万9430円)につき、「B整形外科の医師は、Xが整骨院への通院を希望したのに対し、これを勧めることはせず、自己の判断で通院するように述べるにとどまり、整骨院への通院の必要性を認めなかったものである。しかも、C整骨院では、医師による診断が下されていない右肩関節捻挫及び腰部捻挫の負傷名での施術も行われている上、C整骨院への通院が頻繁で、通院開始から治療に至るまでの通院状況に変化がない一方で、Xは、平成28年3月18日以降は、B整形外科にはほとんど通院していない。そして、C整骨院での施術についても、主としてXが訴える疼痛の緩和や指導に終始し、治療として客観的な改善効果を確認し得るものではない」とし、「XのC整骨院への通院の必要性は認め難いものといわざるを得ず、本件事故との間に相当因果関係を見出すことは困難である」として、整骨院施術費を否認した。

 整骨院の施術については、最近問題となることが少なくありません。典型的なのは、整形外科には余り通院しておらず、整骨院の施術が中心となっている場合です。

 整骨院の施術を中心とする方の場合には、後遺障害認定を受けることが難しくなります。後遺障害申請をするための後遺障害診断書は医師が作成しますので、整形外科に継続的に通院していなければ、それすら入手することが困難となります。

 さらにいえば、整骨院施術事案は週に3~5回も施術を受けている方も少なくなく、施術費が相当高額になっております。将来賠償交渉をする際に、相手損保から、施術費の全部とはいいませんが、一部否認されることもあります。

 少なくとも、整形外科と整骨院の通院の頻度が逆転するようなことはあってはならないでしょう。

 交通事故賠償において適切な賠償を得たいのであれば、整形外科に通院されることをお勧めいたします。

2019年3月 6日 (水)

【施術費】 医師の同意のない柔道整復師の骨折等に対する施術は必要性・相当性は認められないと本件事故との因果関係を否認した事例 東京高裁平成30年7月18日判決

 自保ジャーナルNo2032号で紹介された東京高裁平成30年7月18日判決です。

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 東京高裁は、施術の必要性について、XがVの施術をした時には、医師による骨折の診断はされていなかったのみならず、かえって、医師は、Vを経過観察とした上で、痛みが増強するようであればCT検査で評価するとの治療方針を決定していたから、Xによる上記施術は、医師の治療方針に合わないものであったとし、

 VがD整形外科において骨折と診断されたのは、本件事故から2ケ月が経過した後であるから、このことをもって、Vが本件事故時に骨折していたと直ちにいうこともできないとして、上記施術は、その必要性・相当性に疑問があるといわざるを得ず、少なくとも、その費用が本件事故と相当因果関係がある損害に当たるとは認められないとして否認しました。

 事故直後のレントゲンでは骨折の所見はなかったということですから、仕方ないのでしょうね。。。

2018年3月16日 (金)

【施術費】  施術費の不正請求 !?

 最近、整骨院の施術費の過大・不正請求についての報道を散見するようになりました。

 自保ジャーナルNo2008号で紹介された東京地裁平成29年9月13日判決もその1例です。

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 実際の通院日数よりも多額の施術費を支払わせたとして、原告と整骨院との共同不法行為を認定し、甲損保の損害賠償請求を認めております。

2018年3月 2日 (金)

【施術費】 整骨院における施術費について

 赤い本平成30年度の裁判官による講演です。2つめのテーマは、整骨院における施術費です。最近、接骨院における施術費は、病院の治療費よりも過大なものを散見しております。

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 「柔道整復師の急増に伴う整骨院の過当競争によって柔道整復師の診療報酬にあたる療養費の不正請求が横行していると報道されるなど、施術費の不正ないし架空請求が社会問題化していることが背景にあるように思われますが、交通事故訴訟においても、加害者側が、施術費に記載された通院の事実がないとか、施術録に記載された施術が現になされていないなどと主張して、被害者側が請求する施術費を争う事案に接することが増えているように思われます。」(P28)

 「施術期間の相当性について、片岡講演では初療の日から6ケ月を一応の目安としたらどうでしょうか。とされています。しかし、これを意識したものか、交通事故の被害者において、事故直後から頻回に、場合によってはほぼ連日整骨院に通院し、施術内容も通院頻度もあまり変わらないにもかかわらず、6か月を経過したとたんに整骨院の通院を止め、きっかり、6か月分で、かつ、整形外科における治療費の何倍にも上るような高額な施術費を請求するといった事案が散見されます。」(同書P29~P30)

 整骨院における施術費については、「その施術が、症状固定するまでに行われた必要かつ相当な施術の費用でなければなりません。そして、この必要かつ相当な施術の費用といえるためには、医学的見地からみて必要性及び相当性が認められる施術であり、かつ、その報酬額も社会一般の水準と比較して妥当なものでなければなりません」とされています。

 この見地から、必要かつ相当な施術行為の費用と認められないことが増えており、結局、費用として認められない部分は、被害者負担になることから、注意が必要な損害費目の1つとなっております。

 そういえば、確かに、被害者事案で、整骨院の施術費の必要性や相当性を争ってくるケースが散見されるようになったと思います。今のところは、田舎弁護士が関与した事案は、否定されたことはありませんが、赤い本の講演のテーマになるくらいだから、注意は必要です。

2017年11月 3日 (金)

【施術費】 病院通院26日、接骨院通院76日の事案で、接骨院の施術費用を全額認めた事例 名古屋地裁平成28年9月5日判決

 交通事故民事裁判例集第49巻第5号で紹介された名古屋地裁平成28年9月5日判決です。

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 接骨院さんにとっては、安堵の判決です。

 接骨院での施術の必要性につき、接骨院への通院を医師に告げていたものの、医師から特段の指示は受けていなかったところ、接骨院での施術により、原告の症状が軽快しているなど無駄に施術を受けていたとも言い難いとして、原告が主張するすべての治療期間(6ケ月)について、施術の必要性を認めました。

 

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