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書籍紹介(交通事故)

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【頸髄損傷】

2018年12月 4日 (火)

【頸髄損傷】 追突され自賠責14級9号認定の49歳男子の中心性脊髄損傷を認め、9級10号後遺障害を認定しました 名古屋地裁平成30年4月18日判決

 自保ジャーナルNo2026号で紹介された名古屋地裁平成30年4月18日判決です。

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 自賠責は、頚椎捻挫等で14級9号後遺障害認定でしたが、中心性脊髄損傷により7級4号後遺障害を残したとして主張された事案です。

 原告は、C整形外科を受診した平成25年3月30日には、右手指の巧微性にかかる症状を訴えていたものと、そして、10秒テストの結果では右に異常のあったことを認めることができる

 そして、原告の右手指の症状は、それ以降も続いており、平成28年3月頃に右母指用の装具が、同年6月頃に右中指用の装具が作成され、その使用は現在まで続いている

 原告の頚椎(C6-7)のMRI画像には輝度変化が認められることは欠く意見書ともこれを認めるところである

 ここで認められる脊髄空洞症の原因についてであるが、D医師が指摘するように、外傷性ではない脊髄空洞症の場合は、基礎疾患に伴う合併症として発症することが多いところ、原告にはそのような基礎疾患は認められず、また、突発性の脊髄空洞症は極めてまれな症例とされている

 そのうえ、E医師・G医師の意見書において、原告の脊髄空洞症が突発性のものであるとする重要な根拠の1つは、原告の右手指の症状や四肢のしびれに関する症状が本件事故からある程度期間をおいて発現した点にあるが、この前提を採用できない・・・・原告の脊髄空洞症はD医師が意見を述べる様に外傷性のものと認めるとして、原告は、本件事故により中心性脊髄損傷、頚部捻挫、胸椎捻挫、右前腕挫傷等の傷害を負ったと認定されました。

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2018年11月 7日 (水)

【頸髄損傷】 事故から10日後の神経学的検査異常ない48歳主婦の不全頸髄損傷を否認し、自賠責同様14級頸部痛を認定した 京都地裁平成30年3月29日判決

 自保ジャーナルNo2024号で紹介されていた京都地裁平成30年3月29日判決です。

 48歳主婦原告運転の原付自転車が、路外駐車場から進入してきた被告乗用車に衝突され、不全頚髄損傷等から2級後遺障害を残したと主張する事案につき、

 「外傷によって頸髄損傷ないし頚椎の神経圧迫が生じた場合、

 ①受傷後、直ちに頚髄損傷ないし神経圧迫に由来する症状が生じ、外傷直後が最も重篤な症状を呈するのが通常であるが、本件の場合、受傷の2週間以内には、左肘痛、左肩痛、身体のだる痛さ、頸部痛、背部倦怠感、頭痛、頚部から左肩にかけてのだるさ、腰痛の訴えがあったものの、歩行に支障がなく、上肢のしびれもなく、上肢の筋力低下もなく、上肢の関節可動域の制限もなく、神経学的所見にも異常がみられなかった。鞄が持てない、シャンプーができない、握力が0キログラムといった上肢の重篤な症状が現れたのは、本件事故から2ケ月が経過した平成24年6月以降であり、交通事故による頸髄損傷ないし神経圧迫由来とするには余りにも間隔が空いていること

 また、②外力によって頸髄損傷ないし神経圧迫が起きた場合、頸髄損傷ないし神経圧迫を裏付ける神経学的所見が見られるのが通常であるが、本件事故の10日後に実施された神経学的検査(深部腱反射、ワルテンベルグ、ホフマン、スパーリング、ジャクソン各検査)はいずれも正常であり、握力低下も顕著ではなかった。

 さらに、③MRI画像上、原告には、頚椎第5/第6に骨棘を伴う著しい脊柱管狭窄症があり、これは経年性の変性であるところ、このような頚椎の変性があれば、その自然的悪化によっても、原告に生じた重篤な上肢の症状が生じ得る。

 以上の①乃至③からすれば、本件事故により原告に頸髄損傷ないし神経圧迫が生じたといえず、平成24年6月以降に生じたカバンが持てない、シャンプーができない等の重篤な上肢の障害は、頚椎の著しい脊柱管狭窄症による可能性が高く、本件事故によるものと認めることはできない。

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2018年10月 3日 (水)

【頸髄損傷】 40歳男子主張の1級脊髄損傷は、他覚的所見等なく否認し、同主張の非器質的精神障害を14級認定しました。東京地裁平成30年3月15日判決

 自保ジャーナルNo2022号で紹介された東京地裁平成30年3月15日判決です。

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 40歳男子自営業者の原告は、原付自転車でT字路交差点を直進中、左方道路から右折進行してきた被告自動二輪車に出合い頭衝突され、脊髄損傷等を負い、両下肢麻痺、膀胱直腸障害から、1級1号または1級6号後遺障害等を残したと主張する事案です。

 原告について、本件事故後に実施された頚椎、胸椎及び腰椎のX-P画像上、外傷性の異常所見は何ら認められず、頚椎、胸椎及び腰椎のMRI画像上も、第7/8胸椎間にヘルニアが認められたのみであり、髄内輝度変化等の明らかな脊髄変性所見は認められていない。

 なお、椎間板ヘルニアは一般に経年性変化であることが多く、原告の代7/8胸椎間のヘルニアについても本件事故により生じたものであることが明らかとはいえないが、いずれにせよ、上記ヘルニアによる脊髄の圧迫は顕著なものではないし、上記ヘルニアの部位と本件事故後の原告の知覚消失部位は相関していないから、上記ヘルニアは本件事故による胸髄損傷の発生を示す画像所見とはいえない。

 以上によれば、原告が本件事故により脊髄損傷(胸髄損傷又は中心性頸髄損傷)を負ったと認めることはできない。

 なかなか難しいものです。

 主治医は、胸髄損傷、頸髄中心性損傷とする後遺障害診断書を作成されたようですが、

 自賠責等級認定手続、異議申立手続、裁判所、いずれの手続きにおいても、否定されています。

 主治医がその傷病名を診断書に記載したからといって、裁判所が認めてくれる保証はないのですが、一般の方にこの説明をしてもなかなか理解していただけませんね。

2018年9月 4日 (火)

【頸髄損傷】 51歳男子主張の頸髄損傷は異常所見等認められず、加齢性変性による頸髄圧迫によって生じているとも証明できるから否認された事例 東京地裁平成29年7月19日判決 

 自保ジャーナルNo2020号で紹介された東京地裁平成29年7月19日判決です。

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 乗用車を運転して走行中、右方の路外施設駐車場から右折進入してきた被告貨物車に衝突され、頸髄損傷等の傷害を負い、右上肢のしびれ等から自賠責14級9号認定も、12級13号後遺障害を残したとする51歳男子原告について、

 本件事故によって原告の頚部に衝撃が加わったものの、その程度は軽度であったと認められること、

 原告には頸髄損傷を裏付ける明らかな外傷性の異常所見はないといえること、

 原告には頸髄損傷の裏付けとなる有意的な神経学的な異常所見があるとは認められないこと、

 原告の本件事故後から生じた右上下肢の痺れ等の症状は、原告の加齢性の変性によって頸髄が圧迫されていることによって生じているとも説明できることに照らせば、

 原告が本件事故によって頸髄損傷(中心性頸髄損傷を含む)を負ったと認められないと頸髄損傷を否認しました。

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2018年6月20日 (水)

【頸髄損傷】 52歳男子7級主張の中心性頸髄損傷は、特徴的な症状と合致しないと否認し、自賠責同様14級9号を認定した事案 大阪地裁平成29年10月18日判決

 自保ジャーナルNo2015号で紹介された大阪地裁平成29年10月18日判決です。

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 原告普通貨物車が停止中、被告普通貨物車に追突され、中心性頸髄損傷等から7級4号後遺障害(自賠責14級9号)を主張する52歳男子原告の事案につき、

 本件事故直後の原告の主な症状は、左足関節及び左足の底背屈の制限や、左大腿部後面の痛み、左足の知覚鈍麻であり、上肢については、本件事故翌日の平成23年7月12日頃から同月19日頃まで、左手指等の上肢のしびれを訴えているにすぎず、B病院退院後、平成24年5月25日に右手のしびれや脱力を訴えるまでの間、B病院やE診療所に退院した際に、上肢のしびれや麻痺等の訴えやこれに対する治療があったとは認められない

 中心性頸髄損傷では、上肢の麻痺が下肢と比較して重度であるところ、原告は、本件事故直後、下肢に運動制限や知覚鈍麻の症状が現れているのに対して、上肢は左手指のしびれがあったにすぎないから、原告の同症状は、中心性脊髄損傷の特徴的な症状と合致しないとして、原告主張の中心性頸髄損傷を否認しました。

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 田舎弁護士の事務所でも、時折、頸髄損傷という傷病名の方が相談にこられることがあります。ただ、中には確定的な所見がなく、期待する程の後遺障害認定が取れていないケースもあります。車椅子で事務所にこられて、非該当や14級程度しか認定されていないものもありますが、弁護士は医者でないので主治医の積極的な協力が得られない案件は非常に厳しいです(°°;)



2018年3月12日 (月)

【頸髄損傷】 自賠責等級 14級 が、9級にUPした事案 福井地裁平成29年2月3日判決

 交通事故民事裁判例集第50巻第1号で紹介された福井地裁平成29年2月3日判決です。

 事故により頭部打撲・左肋軟骨損傷等の傷害を受けた被害者の後遺障害(第8頸神経支配領域左側の知覚過敏、杖なし歩行700m、右手握力26㎏・左手握力11㎏)の後遺障害等級が、自賠責保険では、なんと14級9号、異議申し立てを2回しても、変更なしの事案でした。

 自賠責保険では、原告の後遺障害について、外傷後の脊髄症状であることを裏付ける他覚的所見が一貫として得られていないという理由をつけております。

 ところが、裁判所で、鑑定を行ったところ、鑑定人が中心性頸髄損傷の傷害を負ったことを認め、さらに、この鑑定人が大学医学部整形外科学講座教授(当時は学長)であることにも鑑みて、信用性が高いと判断しております。

 MRI画像において、輝度変化が全く見られないことから、自賠責保険での手続では認定が難しかったのでしょう。

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2017年12月31日 (日)

【頸髄損傷】  68歳男子の8級主張の中心性頸髄損傷は画像上の所見があることをもって頸椎への衝撃の強さを図ることは困難として、自賠責同様14級認定した事案 京都地裁平成29年4月26日判決

 自保ジャーナルNo2004で紹介された京都地裁平成29年4月26日判決です。

 病院敷地内で乗用車を運転、駐車場入庫待ち中、ブレーキ操作ミスの被告乗用車に衝突され、中心性頸髄損傷等から8級2号脊柱運動障害を残したと主張する68歳男子原告の事案につき、

 「頸髄中心性損傷は、頸椎の過屈曲、過伸展した際や、高所からの転落や転倒をして頸髄が激しく揺すられる状態、いわゆる頸髄振盪で起こる、

 病態としては、脊髄の断面で中心部近くに出血を起こしていたり、浮腫を起こしていたりして神経症状を呈する、

 症状の多くは四肢の自発痛や比較的強いしびれ感であるとされているところ、

 原告については、頸髄MRI画像上、C5/6レベルでの頸髄中心性損傷と考えられる高信号領域があることが認められるが、

 本件事故直後に受診したB病院では、首と腰の痛みを訴えるのみで、歩行もスムーズであったこと、

 その後の受診時においても、右頸部痛や右太腿から下腿外側部痛を訴えるようになったが、手指神経脱落症状等はなく、特段神経学的異常所見が見られないまま、B病院においては、頸椎捻挫と診断されていたことが認められるとし、

 原告には、頸髄中心性損傷に基づく症状は発症していないと認められる。

 そのため、MRI画像上、頸髄中心性損傷と考えられる高信号領域があるとしても、原告には同損傷に基づく症状が発症していないのであるから、単に画像上の所見があることをもって、頸椎への衝撃の強さを図ることは困難であると、頸髄中心性損傷を否認し、自賠責同様14級9号後遺障害を認定した。

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2017年4月23日 (日)

【頸髄損傷】 MRI画像等からも脊髄損傷を示す異常所見は認められないと30歳男子の左半身麻痺受傷を否認した事例 横浜地裁平成28年9月26日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された横浜地裁平成28年9月26日判決です。

 30歳男子原告は、乗用車を運転、停止中に被告普通貨物車に追突され、先行車に玉突き追突し、頸髄不全損傷等から、2級1号左半身麻痺(自賠責非該当)を残したとする事案につき、

 F医師は、平成22年8月4日の頸椎MRI画像について、C2レベルで髄内信号異常がある旨診断するが、D病院や自賠責保険の後遺障害等級認定手続において、MRIの画像については異常所見が認められておらず、その他の画像所見でも脊髄損傷を示す所見は認められないことからすれば、F医師の上記診断は採用できない他、

 針筋電図は、被験者が随意に力を入れない場合ににも同様に干渉波は出ないものであり、被験者の真摯な協力がなければ、正確な結果が出ない検査である。

 そして、原告において、平成22年11月26日の針筋電図では正常な結果が出ており、さらに誘発筋電図の結果は2回とも正常であったことからすれば、同年8月16日の針筋電図が、正確な結果を示しているものであるか、疑いが残る等から、

 原告が受けた本件事故の衝撃の程度は決して軽微なものではないこと、

 入通院において左半身のしびれを訴え、症状固定とされた後の平成23年8月以降も通院を続けたこと、

 B国に帰国する際のビジネスクラスの特別対応席を確保し、付添人の渡航費用を負担するなど、高額の渡航費用を負担したこと、原告の両親がB国の自宅の改装をしたことを考慮しても、原告及び原告の母親の供述は信用することができず、原告が「頸髄不全損傷」、「左片麻痺」であるなどとする医師の診断や意見等は採用できないとして、原告には、頸髄不全損傷、左半身麻痺が生じているとは認められないと判断しました。

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2017年4月21日 (金)

【頸髄損傷】 1級四肢麻痺を残す47歳男子の将来介護費を職業付添い人と近親者合せて日額1万8000円で認定した 大阪地裁平成28年8月29日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された大阪地裁平成28年8月29日付判決です。

 自動二輪車で走行中、対向Y右折普通貨物車を避けて転倒、受傷し、頸髄損傷等から自賠責1級1号四肢麻痺等を残す47歳男子原告の事案につき、

 原告は、常時介護を要するところ、D病院を退院した後、妻と自宅で生活しており、原告の介護は、妻もその一部を担ってはいるものの、大半が介護サービス等を利用することにより職業付添い人によって行われているとし、

 原告と同居し、基本的に24時間原告の体調を観察する立場になる妻の介護能力の有無について、妻は、本件事故前後にわたり、精神科を受診して治療を継続しており、本件事故後、その病状が比較的悪化していた時期があり、また、原告の入院中にその予後や危険性に関する認識が不十分であり、C病院からの転院が検討されたJ病院では妻の介護能力が問題とされたことや、実際に、妻が自宅で担っている介護の内容からすれば、妻の介護能力は高いとはいえない。

 しかし、少なくとも、妻の精神状態が在宅介護開始後に改善し、安定していることに加えて、各種介護サービスの利用や原告のレスパイト入院によって、その精神的・身体的な負担も軽減されていること、

 妻自身が行える介護の範囲も在宅介護開始直後よりも増えていることなどに照らすと、妻はある程度の介護能力を有していると認められる等

 職業付添い人による介護と妻による介護が併せて行われることによる在宅介護は、原告にとって必要性及び相当性があると認められるとして、

 原告が、常時介護を要し、ほぼすべての日常生活動作について介護を要する状態であることを前提として、職業付添い人による介護と親族による介護を並行する在宅介護についての必要性及び相当性については前項のとおりであるものの、原告の現在の介護サービスの利用状況は相当程度充実したものであること、前記のとおり妻が行える介護の範囲が時間の経過とともに広くなっていると認められること、介護サービスの利用料は現在においても業者にとっても異なり得るものである上、将来、介護の環境や整備の充実により、その利用料が変化する可能性があることなどを総合すると、

 現在の介護サービスの利用状況を考慮しても、原告の介護費は職業付添い人によるものと妻によるものを含め、日額1万8000円を認めるのが相当であると日額1万8000円で将来介護費用を認定しました。

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2017年3月19日 (日)

【頸髄損傷】 43歳男子の中心性頸髄損傷は、異常所見認められず、14級認定した 大阪地裁平成28年7月28日判決

 自保ジャーナルNo1985号で紹介された大阪地裁平成28年7月28日判決です。

 症状固定時43歳男子会社員の原告は、乗用車を運転中、対向車を避けるために左側に寄ったところ脱輪し、河川敷に滑落して中心性脊髄損傷を負い、9級10号後遺障害を残したとする人身傷害保険金の請求につき、

 原告の場合、C6/7の狭小化は加齢に伴う変性所見の可能性が高いと考えられるのであって、原告には中心性頸髄損傷の発症因子となるような脊柱管狭窄が存していたとは認められない

 頸部の画像上、外傷性の異常所見はうかがわれず、中心性頸髄損傷を客観的に裏付ける脊髄の明らかな輝度変化や、中心性頸髄損傷特有の症状と整合する脊髄への圧迫所見も認められないことは、損保保険料率算出機構が判断したとおりである

 B病院で行われた各種神経学的検査は上記認定のとおりであって、脊髄損傷を裏付ける所見に乏しい

 原告の症状の推移をみると、受傷直後から時間が経過するにつれて症状が改善しているとは評価しがたく、外傷性による脊髄損傷であることと整合性を有しない推移をたどっている

 原告が主張するような態様で本件事故が発症したとの点については相当疑問があるところであって、少なくとも本件事故の際に、頸髄損傷が生じるほどの過大な外力が原告の頸椎に作用したとは考えられないとして、

 原告に遷延性排尿等をはじめ、中心性頸髄損傷の場合に一般的に生じるとされる症状がみられる点を考慮に入れても、原告が本件事故によって中心性頸髄損傷を受傷したとは認められないと中心性頸髄損傷を否認し、

 異議申し立て後の損害保険料率算出機構の判断のとおり、両上肢のしびれ感や疼痛につき、局部に神経症状を残すものとして第14級9号に該当する後遺障害が残存したものと判断するのが相当であるとして、14級9号後遺障害を認定しました。

 逸失利益は、喪失率5%、労働能力喪失期間は5年と、むち打ち症状並みです。

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