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書籍紹介(交通事故)

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【物損】

2018年3月11日 (日)

【物損】 駐車場の料金精算機を壊してしまった場合!?

 交通事故民事裁判例集(ぎょうせい)第50巻第1号(平成29年1月2月)が送られてきました。

 なんとなんと、縦書きから、横書きになっていました。。。。

 さて、東京地裁平成29年1月18日判決です。駐車場の料金精算機を壊してしまった事案です。1000万円ほど請求されて、裁判所は500万円程度を損害として認めています。

 裁判所は、

 事実経過より、駐車場の休業期間として工事着工までに必要以上の期間を経過していると認定し、相当な期間として全休業期間102日のうち73日間を認め、営業利益日額につき、過去3年における同時期の売上額から算出される日額売上額から、1日あたりの変動経費を控除して6万3899円と算定し、営業損害として466万4627円を認め、

 他方、営業再開後の営業損害(従前の顧客が駐車場を利用するようになるまでの約6ケ月間の前年度売り上げとの差額分)については、原告主張の減収分が本件事故によるものとは直ちには認められないと判断しました。

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2017年11月 6日 (月)

【物損】 タクシー車両が損傷してしまった場合 !?

 交通事故民事裁判例集第49巻第5号で紹介された東京地裁平成28年10月11日付判決です。

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 法定耐用年数(3年)を2年程超えているタクシー車の時価額算定に際して、

 法定耐用年数による残価率で算出するのが相当であるとし、

 走行距離が25万キロメートルを超えていたこと等を考慮して、

 新規購入価格(250万9500円)に最終残価率である10%を乗じた額を時価とし、

 これにタクシー車として使用するために必要とされる部品価格(95万1048円)の10%を加えた額を

 被告車の時価と認めました。

 タクシー車としては、初年度登録から5年弱程度だったようです。。。

 う~ん。

 法定耐用年数でされると、タクシー会社にとって、厳しいですね。

2017年10月25日 (水)

【物損】 跳ね上がった木片で車が損傷した場合 !?

 交通事故民事裁判例集第49巻第5号で紹介された平成28年9月20日付神戸地裁判決です。

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               (愛媛弁護士会館)

 先行車両(普通乗用自動車)が路上に落ちていた木片を踏み、跳ね上がった木片が追随車両上に落下して損傷を与えた事故につき、

 先行車両運転者に木片が高く跳ね上がり他の車両に損傷を与えることまでの予見可能性は認められず、

 また、時速60キロメートルで走行し、かつ追随車両も存在していた等の事故時の道路状況下で、木片を踏むのを回避するための行動(木片の手前で停止ないし減速する、あるいは車線変更する)を採ることも困難であり結果回避可能性も認められないとして、先行車両運転者の過失を認めませんでした。

 

2017年9月 1日 (金)

【物損】 車両に傷が生じていたことから、運送会社に損害を請求した事案 

 交通事故民事裁判例集第49巻第4号の最高裁平成28年8月10日決定です。第2審の東京高裁平成28年1月19日判決を是認するものです。

 ①航空貨物として運送した自動車に損傷が確認されたところ、その損傷は国際航空運送等を業とする被上告人(被告・被控訴人)による運送の前から存在していたものとして、被上告人の運送契約上の債務不履行責任を認めなかった事例

 ②被上告人による運送の前から損傷が存在していたことが認められる自動車について作成された航空運送状中の「輸送に対し外観上良好な形で受領された」ないし「運送上問題のない状態で受領された」との記載は、自動車が運送上問題のない状態であるとの意味を超えて、自動車が損傷のない状態であったことを意味するとは解されないとして、航空運送状の貨物の状態に関する記載が虚偽記載であることを前提とする被上告人の不法行為責任を認めなかった事例

 判決文を見る限りだと、運送の前から車に損傷があったと思われる事案のようです。

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2017年7月 2日 (日)

【物損】 経済的全損の主張立証責任

 交通事故民事裁判例集第49巻第3号で紹介された東京地裁平成28年6月17日判決です。

 ① 被害車両が経済的全損になったこと、すなわち適正修理費用が事故前の被害車両の価格及び買換諸費用の合計額を上回ることは、適正修理費用の賠償を免れようとする加害者において立証すべきであるとした事例

 ② 経済的全損になった被害車両を、所有者が売却せずに修理して使用した場合に、所有者には被害車両を修理せずに売却する義務はないから、損害額(経済的全損)から修理をせずに売却すれば取得可能な売却代金額を控除することはできないとした事例

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2016年12月15日 (木)

【物損】 追突された普通貨物車の食品積荷損害との因果関係を認めました 大阪地裁平成28年4月26日判決

 自保ジャーナルNo1979号で紹介された大阪地裁平成28年4月26日判決です。

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 原告所有の普通貨物車が被告普通貨物車に追突され、積荷損害が生じたとする事案につき、本件積荷が食品であり、その安全管理には細心の注意が払われてしかるべきであること、本件積荷は、配達先からさらに個別の小売店に配達される関係上、小売店に配達される前に外箱を開封しては商品価値がなくなるといえるところ、本件でも実際にみられたとおり、外箱に明らかな破損がなくとも中身の商品が破損している可能性があること等からすれば、事故車両に積載されていた商品を全て流通から排除することを目的とする本件運送業務委託契約内容には一定の合理性が認められる。したがって、同契約に基づき、原告が本件積荷を全て買い取った上で廃棄処分にしたことと、本件事故との間には相当因果関係があると認められると積荷の損害を認定しました。

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2016年10月14日 (金)

【物損】 初度登録10年経過の霊柩車の時価額を195万円と認定した 名古屋地裁平成28年2月17日判決 No2

 昨日の続きです。

 車両損害につき、

 霊柩車については、特殊事情があるとはいえ、一般の乗用車をベースに改造したものであり、しかも、原告車両は洋型霊柩車であり、その架装のうち、改造費用の増加に影響を及ぼしているのは、車台の延長や車高のかさ上げなど、ほとんどが、車両そのものに骨格に加えられた車両本体と一体になった改造というべきであって、宮型霊柩車のような特殊な装飾に架装費用を要しているわけではない。

 そうすると、原告車両の時価額についても、基本的には市場で流通するベース車両と同様の程度でその価値が下落していくが、ベース車については市場ではほとんどその評価がつかないような経過年数となった場合でも、中古のベース車を取得して新たに架装を施すために要する費用との兼ね合いで、その市場価格の下落が下げ止まると考えるのが相当である。

 そこで、原告車両の時価を算定するに当たっては、レッドブックの市場価格を参考にベース車両の減価率を算定し、それを踏まえて、原告車両の取得価格を減価するのが相当と解される

 レッドブック上の新車価格には消費税が含まれていないと考えられるから、この分の消費税は加算し、本件新車の改造価格には消費税が含まれているから、この部分の消費税を加算しないこととして、原告車両の新車価格は、消費税も含んだ評価額として779万7500円程度であったと認められる他、

 レッドブックの価格を前提にした原告車両のベース車両の減価率は新車価格350万円が事故当時の小売り価格101万円となっていることから約71%である

 そうすると、本件事故時の原告車両の価格は、226万1275円と認められる

 ここに走行距離による31万円の減価を考慮すると、195万1275円となると認定しました。

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2016年10月13日 (木)

【物損】 初度登録10年経過の霊柩車の時価額を195万円と認定した 名古屋地裁平成28年2月17日判決

 自保ジャーナルNo1974号で紹介された名古屋地裁平成28年2月17日判決です。

 被告運転の普通貨物車が先行乗用車に追突、乗用車が原告会社所有の霊柩車に玉突き追突して、車両損害を負ったとする事案について、

 交通事故による被害車両の取引価格の査定は、原則として、同一の車種、年式、型、同程度の使用状態、走行距離等自動車を中古車市場において取得し得るに要する価額によって定めるべきであり

 その価格を課税又は企業会計上の減価償却の方法である定率法又は定額法によって定めることは、加害者及び被害者がこれによることに異議がない等の特段の事情がない限り許されないものというべきであるが、

 原告車両のように特殊な用途に用いられる車両は、同一の年式等の車両が中古車市場に多数流通しているわけではないと考えられるため、取得価格から一定の方法で減価を行うことで車両時価を把握するという手法を採用すること自体もやむをえないと車両時価額算定を認定しました。

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2016年9月14日 (水)

【物損】 販売中の新築建物に自動車が衝突した場合

 交通事故民事裁判例集第48巻第4号で紹介された大阪地裁平成27年8月27日判決です。

 加害車両が販売中の新築建物に衝突した事故において、修理工事により同建物の安全面や機能の点では問題がなくなったとしても、大規模な修理を要する損傷を受けたという点において、心理的な要因を含め不動産としての価値は低下したとして、同建物の評価額や修理費(約673万円)等を考慮して、270万円の限度で評価損を認めました。

 建物の場合にも、評価損を観念できるんですね。

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2016年9月 4日 (日)

【物損】 ペットの場合

 交通事故民事裁判例集第48巻第4号で紹介された大阪地裁平成27年8月25日判決です。

 ① 追突事故の被害車両に乗せていた愛玩犬(トイプードル)が社内の設備に衝突した事故につき、同事故後、犬が断続的に示した全身の震えや食欲不振の症状と事故との相当因果関係を認める一方、犬の頸部脊髄空洞症(限局的)については、外傷的要因との関連は不明とする獣医学的見解も踏まえ、事故との相当因果関係を認めなかった

 ② 犬のMRI検査費用(10万2060円)につき、犬の震え等の症状につき原因調査のために必要として事故との因果関係を認めた

 ③ 犬の通院交通費として1万6000円を認めた

 ④ 愛玩犬に傷害を負わされたことに対する慰謝料につき、その傷害は全身の震えや食欲不振の症状にとどまるため、社会通念上、損害賠償をもって慰謝されるべきものとはいいがたいとしてこれを認めなかった

 ⑤原告には動物用シートベルトなど体を固定する装置を装着させるなどの措置を怠った点に被害者側の過失があるとして、10%の過失相殺をしました

 最近は、ペットも交通事故にあう案件が増えていますので、参考になると思います。

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