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書籍紹介(交通事故)

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【その他】

2018年9月 2日 (日)

【その他】 関節機能障害が労災で10級認定が、裁判すると12級まで等級ダウンした事案 横浜地裁平成30年1月17日判決 

 自保ジャーナルNo2020号で紹介された横浜地裁平成30年1月17日判決です。

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                  (京都駅)

 自転車で走行中に被告自転車に衝突され、左膝動揺関節から労災10級関節機能障害、左眼上瘢痕から同12級外貌醜状の併合9級後遺障害を受ける21歳男子会社員の原告の事案につき、

 原告の左膝関節動揺の障害が時々硬性補装具を必要とするものに当たることについては、調査復命書にその旨の記載があり、原告本人もその旨を供述するものの、硬性補装具の具体的な使用状況は明らかではない一方、診断書では、原告の労働に必要なのは軟性の装具とされ、また、現に、原告が軟性の補装具を着用した状態で、硬式の社会人野球の試合にピッチャーとして登板するなど、膝への高い負荷が想定される運動を行っていた事実があることに照らせば、前記労災認定の事実を踏まえても、困難というほかない

 として、労災認定の10級に疑問を呈した上で、

 原告の左膝関節動揺の障害は、重激な労働以外には硬性補装具を必要としないものにとどまり、後遺障害等級12級に準ずる関節の機能障害に当たるものと認めるのが相当である

 として、10級から、12級に後遺障害の等級がダウンしました。

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 労災の等級がダウンするケースって散見します💦



2017年12月17日 (日)

【その他】 日弁連交通事故相談センター愛媛県支部審査委員に委嘱されました。

 2018年1月1日から2020年12月31日まで、(公財)日弁連交通事故相談センターの愛媛県支部審査委員に委嘱されました。

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 同センターは、全国の弁護士会に支部を置き、現在156か所の相談所で無料法律相談(面接)を、40か所で示談斡旋・審査を、8か所で高次脳機能障害相談を実施しております。

 審査業務は、全労済等9共済ということで、業務ハンドブックによれば、損保会社は対象になっていないみたいです💦

 いずれにせよ、50年の歴史のあるセンターの審査委員に選任されたので、身が引き締まる思いです。happy01

2017年12月10日 (日)

【その他】 古田総合法律事務所を訪ねました (^^♪

 重度の高次脳機能障害の交通事故事案では、日本でトップともいえる実績のある弁護士の古田兼裕先生の事務所を訪ねました。

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 日本橋人形町のきれいなビルの中にありました。

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 4Fの広々とした部屋で、中央に、5,6名のスタッフの方が精力的に仕事をしておられました。

 田舎弁護士も、圧倒されながら、●●の件ですが、というとすぐにわかっていただいて、応接室に案内され、担当された弁護士さんとお話をさせていただきました。しばらくして、古田先生とお話をさせていただきました。

 古田先生は、高次脳機能障害を専門に取り扱っておられ、今や依頼人は全国に広がっております。

 田舎弁護士の場合は、どうしてもマチ弁なので、広く、浅くということになりがちですが、浅くといっても、50センチも1メートルもあると思うので、1センチでも深くなるよう勉強を続けていきたいと思います💦。

 田舎弁護士の目標の一人でもある弁護士さんでした。

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              (ロイヤルパークホテル)


2017年9月 3日 (日)

【その他】 労災保険の利用による保険料の増額が損害になるのでしょうか?

 交通事故民事裁判例集第49巻第4号で紹介された京都地裁平成28年7月1日判決です。

 労災保険の利用による保険料の増額が損害となるかについて、労災保険制度は、労働者の保護を図るとともに、労働者に対して負担する使用者の無過失責任たる労災補償責任の負担緩和を図る趣旨のものであり、労災保険の保険料負担額は、使用者が労災保険により労災補償責任の免除等の利益を受けるための支出と評価できること、労災保険を利用せず使用者が労働者への責任を果たすことにより保険料の増額を回避し得ること、保険料の増額は法律により定められたものであることから、事故を端緒として生じた保険料の増額は、利益を受ける使用者が負担すべきものであるとし、加害者の過失による損害とは認められないとした事例。

 損害とは認められないようです。coldsweats02

2017年7月 1日 (土)

【その他】 労災保険金支給による保険料増額分の負担は事業主の業務としてX会社の損害とは認められないと請求を棄却しました 

 自保ジャーナルNo1992号で紹介された大阪高裁平成28年11月29日判決です。

 タクシー会社のXは、従業員AがX会社所有のタクシーを運転中に赤信号無視のY自動二輪車に衝突され、壁に衝突して死亡、労災保険金を受給したことにより、労災保険料が上がり、労災保険料増額分を損害として請求する事案につき、

 労災保険の保険料の負担額は、使用者が労災保険により労災補償責任の免除等の利益を受けるための支出と評価できるから、労災により利益を受ける使用者が負担すべきであり、これにより利益を受けない第三者に転嫁することは公平とはいえないとし、Yの過失によって惹起された本件事故の被害者の遺族が労災保険給付を受けたことによりX会社の保険料の負担額が増額したとしても、それは労災保険により利益を受ける使用者が負担すべきものであるから、Yの過失によってX会社が損害を被ったと評価することはできないと認定しました。

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2017年6月15日 (木)

【その他】 追突された42歳女子の整骨院施術費は、受傷部位以外の施術からすべてに必要性認められないと2分の1を限度に認めた事例 横浜地裁平成28年10月31日判決

 自保ジャーナルNo1991号で紹介された横浜地裁平成28年10月31日判決です。

 整骨院施術費につき、原告は、「C整骨院で90日施術を受け、その施術費が80万4830円であったこと、原告は本件事故で受傷していない右膝、左膝、右第3中手指の施術を受けていることからすれば、

 C整骨院の施術は頻度や範囲等からすべてに必要性が認められるものではなく、本件事故でおった傷害の治癒という目的に照らして認めることができるC整骨院の施術費は、2分の1に限られるのが相当であるとして、施術費の2分の1を認定しました。

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2017年6月 8日 (木)

【その他】 事故後破産した被告自転車の過失は、故意に比肩する重過失と認定し、破産免責の主張を否認した事例 東京地裁平成28年11月30日判決

 自保ジャーナルNo1990で紹介された東京地裁平成28年11月30日判決です。

 事故後に破産した被告の破産免責の主張について、

 本件事故に係る被告の過失は、故意に比肩する程度に重い過失であって、被告の理解を前提としても、重過失を認めるのが相当であるとして、

 本件事故により生じた原告の被告に対する損害賠償請求権が、本件免責許可決定に基づき免責されることはないと被告の主張を否認しました。

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2017年5月31日 (水)

【その他】 既存障害と現症が「同一部位」か否かが争われた事例 東京高裁平成28年1月20日判決  No2

 解説は以下のとおりです。

 自賠責保険の実務において、

 「神経系統の機能と精神の障害」に関しては、

 従前、原則としては中枢神経と抹消神経全体が「同一の系列」であることから、「同一の部位」であると取扱い

 例外的に、既存障害及び現症のいずれもが「局部」の神経症状である場合には、神経症状の発症部位によつては別部位として認定する(例えば、既存障害「頸部痛」と現症「右肩痛」とは「同一部位」にはあたらない)という取扱いがなされていた。

 これを前提とするならば、既存障害が中枢神経の障害である場合(9級以上)には

 現症が中枢神経の障害でも、局部の神経症状でも、自賠法施行令2条2項にいう「同一部位」にあたるので、既存障害の程度を加重している場合でない限り(上級等級に該当しない限り)、加重障害とはならないことになる。

 ところが、本判決は、既存障害が両下肢麻痺(別表第1・1級1号)で、現症が頸椎捻挫後の両上肢痛等(14級9号)の場合は、両者が同一の部位にあたらないという結論になりました。

 自賠責保険の基準では難しくても、裁判所はこれにとらわれずに、被害の実態をとらえて評価することもありえるので、このような事案においては提訴して解決というのも、1つの方法かもしれません。

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2017年5月29日 (月)

【その他】 既存障害と現症が「同一部位」か否かが争われた事例 東京高裁平成28年1月20日判決

 日弁連交通事故相談センター発行の交通事故相談ニュースNo38で掲載された「最近の判例から」です。

 第9胸椎圧迫骨折による胸髄損傷(両下肢麻痺)(別表第1・1級1号)の既存障害を有する被害者が、車椅子で交差点を進行中、乗用車に衝突され、頸椎捻挫後の両上肢痛が残存した事案です。

 自賠責は、被害者の訴える両上肢痛は、本件既存障害と「同一部位」にあたるところ、本件既存障害が「神経系統の機能又は精神の障害」としては最上位等級の後遺障害に当たることから、被害者の訴える本件症状は、後遺障害の程度を加重したものとはいえないとして、支払いを拒絶しました。

 そこで、被害者は、自賠責保険会社も被告として、本件既存障害と本件症状とが同一の部位の障害ではなく、14級9号が残存しているとして、訴訟を提訴しました。

 その結果、東京高裁は、同一の部位にはあたらないとして、原告の訴えを認めました。

 解説がよくできているので、明日、紹介いたします。

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2017年4月 8日 (土)

【その他】 共済契約における対物共済について、道路法58条1項に基づく原因者負担金が共済約款上の「法律上の損害賠償責任」に含まれるとした事例 

 判例時報No2320号で紹介された東京高裁平成27年6月24日判決です。

 事件のスジからいえば、控訴人側(共済)の負け筋のような事件だと思いますが、控訴審にまで至っております。控訴人側代理人には、交通事故事案で有名な方が就任されておられます。

 それでも、控訴人側は負けております。

 田舎弁護士は知らなかったのですが、原因者負担金制度というのがあるようです。

 つまり、道路管理者が、道路の維持費用について、その必要を生じた限度において、その費用を第三者に負担させることができるという原因者負担金制度(道路法58条1項)は、原因者がいる場合に、その費用を道路管理者に負担させることは衡平に反するため、原因者に負担させるものであり、道路という公共資源の維持、管理の必要から認められているため、極めて公益的であるといえる。

 そのため、原因者負担金は、国税滞納処分の例により強制徴収することができることとなっております(道路法73条3項)。

 ここまで争われたのは、物的損害が約17億円という巨額の数字だったからでしょうかね。

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                  (高尾山)