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書籍紹介(交通事故)

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【高次脳機能障害】

2017年12月 2日 (土)

【高次脳機能障害】 約4億4000万円が認められた裁判例!!

 自保ジャーナルNo2001号で紹介された鹿児島地裁平成28年12月6日判決です。

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 高次脳機能障害・膀胱直腸障害等から1級1号後遺障害等から1級1号後遺障害を残す58歳女子の将来介護費を年額約1234万円を基礎に計約1億9781万円を認定しました。

 全国で第3位の高額賠償事例です。58歳という年齢でこの金額は珍しいと思います。

 高次脳機能障害については、交通事故をよく取り扱っているか、そして、熱心に取り組んでくれるかで、獲得できる賠償金額が大きく異なるように思います。

 

 

2017年10月16日 (月)

【高次脳機能障害】 3級高次脳機能障害等併合2級を残し、約4年後症状固定の51歳男子の将来介護費を日額3000円と認定しました。横浜地裁平成29年2月3日判決

 自保ジャーナルNo1999号で紹介された横浜地裁平成29年2月3日判決です。

 被告対向乗用車に正面衝突され、自賠責3級3号高次脳機能障害等併合2級後遺障害認定を受ける51歳男子原告の将来介護費につき、

 原告については、①C病院において、平成23年3月23日、1人でも留守番ができるようになっていると思うが、火は絶対にいじらないこと、知らない人からの電話も出ないこととされていたこと、②平成24年8月29日の検査時において、身の回り動作能力につき、公共交通機関の利用については、ほとんどできない/大部分解除 とされているほかは、食事動作、更衣動作、排尿・排尿動作、排便・排便動作、入浴動作、屋内歩行、屋外歩行、階段昇降、車椅子操作は、いずれも自立とされているが、同時に、健忘失語があり、感情のコンクリートが困難、問題解決能力の低下が目立つ、行動を計画したり、正確に遂行することができない、書字ができない、荷物を持ち上げることができない等の状況が認められるとして、

 原告につき、身の回りの動作が自立しているとしても、妻が日頃日常的な部分介助をせざるをえず、将来介護費については日額3000円を認めるのが相当であると判断しました。

 ⇒近親者介護なので、オーソドックスな日額認定ですね。

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2017年9月 5日 (火)

【高次脳機能障害】 自賠責3級高次脳機能障害を残す82歳女子の自宅付添費、将来介護費ともに日額4000円で認定した事例 東京高裁平成28年12月27日判決

 自保ジャーナルNo1996号で紹介された東京高裁平成28年12月27日判決です。

 Yバスに同乗中、急ブレーキで転倒し、くも膜下出血等から自賠責3級3号高次脳機能障害認定を受ける82歳女子家事従事者Xの退院後の自宅付添費の金額が問題となっております。

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 裁判所は、退院後の自宅付添費について、

 Xは、症状固定前の通院期間中、食事、排泄、着替え、入浴等の日常生活動作の大部分について自立していたものの、短期記憶に問題があり、日常の意思決定を行うための認知能力もいくらか困難な状態にあるとされ、危険な行為についての判断能力が低下したため、家族の目が届かないときに1人でインスタントラーメンを作ろうとして鍋ではなく陶器をガスコンロにおいて直火で加熱したり、ガスコンロの火を消し忘れたりする等の危険な行為に及んだことがあったこと、

 また、排泄後のトイレの水洗の使用や手洗いをほぼ毎回失念するため、その都度、家族が声をかけて確認するか、Xの代わりに推薦を使用したりしなければならなかったこと、

 Xは服用すべき薬の種類や服用の機会を判断することができず、毎食後、家族がXに薬の服用を指示しなければならなかったこと、

 Xは入浴や洗顔の際の湯温の判断や調節をすることができず、高温の湯を出してやけどをするおそれがあるため、入浴や洗顔の際には事前に家族が湯温を調節しなければならなかったとして、

 Xの長男夫婦は、前記期間中、食事、排泄、着替え、入浴等の日常生活動作の大部分については自立していたが、判断能力や短期記憶等の低下により、長時間1人にしておくと、調理に火を用いるなどして危険な行為に及ぶおそれがあるほか、薬を服用することを忘れたり、気温の変化に合わせて衣類や室温を調節することができなかったりするために健康状態を害するおそれがあり、日常生活に近親者等による看視や声替えを中心とする介助が必要であったことが認められ、その自宅付添費は、日額4000円を認めると認定しました。

 

2017年7月13日 (木)

【高次脳機能障害】 31歳男子主張の3級高次脳機能障害は、診断基準満たさず否認し、14級非器質的精神障害を認定した

 自保ジャーナルNo1993号で紹介された鳥取地裁平成28年11月4日判決です。

 タクシーに乗車して停止中、被告中型貨物車に追突され、脳挫傷、頸椎捻挫等の傷害を負い、自賠責14級9号頸部痛等の他、同非器質性精神障害の併合14級後遺障害認定も、

 3級3号高次脳機能障害を残したとする31歳男子原告の事案です。

 裁判所は、

 外傷に伴う高次脳機能障害の診断基準としては、「Ⅰ主要症状等」、「Ⅱ検査所見」、「Ⅲ除外項目」、「Ⅳ診断」の4項目が用いられ、「Ⅳ診断」では、ⅠからⅢを全て満たした場合に高次脳機能障害と診断し、この際、神経心理学的検査の所見を参考にすることができる」とし、「原告について、『Ⅰ主要症状等』として、本件事故に基づき頭部外傷が生じたことは認められないところ、イオマゼニルSPECT検査結果から脳損傷が存在する可能性が認められるが、本件事故がその受傷機転となったとは考えにくい上、記憶障害、注意障害、遂行機能障害があったと認めることはできず、そのため日常生活または社会生活が制約されているとも認めがたいこと、

 「Ⅱ検査所見」として、本件事故によって脳の器質的損傷があったことを示すものではなく、上記の脳損傷を疑わせる所見について、本件事故によるものと認めることは困難であること、

 「Ⅲ除外項目」として、上記の脳損傷の疑いを示す所見は、別件転倒事故によるものとも考え得ること、

 以上を総合すれば、ⅠないしⅢの全てを満たすものと認めることはできないとして、

 神経心理学的検査の結果について検討するまでもなく、原告が本件事故により高次脳機能障害を発症したと認めることはできないと、高次脳機能障害の発症を否認しました。

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 後遺障害認定につき、原告が訴えた不眠、ゆううつ、意欲低下等の症状については、非器質性精神障害であると後遺障害等級表14級程度と認定した上、本件事故と因果関係のある後遺障害は、頚部から両肩部の痛み、頭痛、左手のしびれ、腰痛であり、後遺障害等級表併合14級であると併合14級後遺障害を認定しました。

2017年7月 6日 (木)

【高次脳機能障害】 通勤途上の交通事故によって高次脳機能障害を負ったことを認め、右障害の発症を否定した労働基準監督署長の不支給決定を取り消した事例 大阪高裁平成28年11月30日判決 

 判例時報2329号で紹介された大阪高裁平成28年11月30日付判決です。

 第1審は、Xに、本件事故により本件高次脳機能障害の症状が生じたとは認めることはできないと判断したのに対して、

 第2審は、原判決を取り消して、Xの請求を認めました。

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 高裁は、高次脳機能障害が交通事故により発症したか否かを判断する重要なポイントとして、①意識障害の有無とその程度、②画像所見、③因果関係の判定が挙げられるとして、

 (1)Xは、本件事故にあい、救命救急センターに搬送された当時、意識障害があり、その障害は20時間継続したもので、その障害の程度は重大なものであったこと、

 (2)Xには、受傷直後に撮影された頭部CT及びMRI画像上、脳実質の損傷を窺わせる出血が認められるので、慢性期の脳室拡大、脳萎縮が不明であったとしても、高次脳機能障害を否定するのは相当ではない

 (3)本件事故後におけるXの診療録、本件事故後のけるXの行動、他の疾病の可能性を総合考慮すると、

 本件事故と本件高次脳機能障害との間には因果関係が認められると判断しました。

2017年5月21日 (日)

【高次脳機能障害】 乗用車運転中に追突された65歳男子の9級主張高次脳機能障害を否認し、非器質性精神障害として14級認定した 大阪地裁平成28年10月24日判決

 自保ジャーナルNo1989号で紹介された大阪地裁平成28年10月24日判決です。

 X会社役員の65歳男子Vは、同代表者の39歳男子Xが同乗する乗用車を運転中、Y大型貨物車に追突され、9級12号高次脳機能障害等の併合8級後遺障害を残したとする事案につき、

 Vは、本件事故直後にB脳神経外科を受診した際に、頭部について症状を訴えておらず、その後、本件事故以前の記憶の喪失を訴え、頭部MRI検査及び脳波検査が行われたが、異常所見が認められず、脳震盪と診断されるにとどまったこと、

 Eクリニックで高次脳機能障害が疑われ、F大学病院に紹介された後も、Gクリニックで行われた頭部MRI検査でも、軽度の脳虚血性変化があるのみで、梗塞、出血、腫瘍その他の外傷性変化は認められず、F大学病院で行われたMMSE、WMS-R及び脳波検査はいずれも正常範囲内であり、脳血流SPECT検査で部分的な血流低下の疑いがあったという程度にとどまったこと、

 本件事故後、意識障害があったとしても、極めて短時間であり、継続しなかったことなどに鑑みると、

 Vが、本件事故によって脳外傷を負い、その結果、高次脳機能障害を生じたものと認めることはできないと高次脳機能障害を否認し、

 Vの本件事故時の年齢が65歳であったものの、本件事故後、多少は仕事を行っていたことなどを考慮すると、Vの症状は、本件事故による非器質性精神障害によるものと認められ、局部に神経症状を残すものとして、後遺障害等級14級9号に該当すると評価するのが相当であると、14級9号後遺障害を認定しました。

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2017年3月20日 (月)

【高次脳機能障害】 26歳女子の自賠責5級認定高次脳機能障害は、事故後婚姻、育児や家事に従事し、意思疎通能力には問題がない等から、7級認定した裁判例 大阪地裁平成28年10月3日判決

 自保ジャーナルNo1985号で紹介された大阪地裁平成28年10月3日判決です。

 歩道を自転車で走行中、歩道に乗り上げた被告自動二輪車に衝突され、頭部外傷、脳挫傷及び急性硬膜外血腫等の傷害から自賠責5級2号認定の高次脳機能障害を残す26歳女子Xの事案につき、

 Xは、本件事故後に婚姻をして二人の子どもをもうけ、育児や家事に従事できており、

 平成22年12月にB医療センターを受診するまでの間、平成15年10月にB医療センターを受診してから7年にわたり、日常生活において医療機関の受診を検討する程の問題を感じておらず、D大学病院の医師が、意思疎通能力、問題解決能力、社会行動能力並びに持続力及び持久力の4能力のうち、持続力及び持久力について半分程度喪失したものの、意思疎通能力については特に問題がなく、問題解決能力については多少喪失、社会行動能力については相当程度喪失と評価したにとどまっていることなどにかんがみると、

 自賠責保険による認定にかかわらず、

 特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの(5級2号)に該当するとまでは認められず、

 神経系統の機能又は精神に障害を残し、簡易な労務以外の労務に服することができないもの(7級4号)に該当すると認めるのが相当であると、7級高次脳機能障害を認定しました。

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2017年2月22日 (水)

【高次脳機能障害】 36歳男子の高次脳機能障害を自賠責同様5級認定し12級外貌醜状は、労働能力に影響しないと79%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認めた 神戸地裁姫路支部平成28年9月6日判決

 自保ジャーナルNo1983号で紹介された神戸地裁姫路支部平成28年9月6日判決です。

 交差点で自転車を運転中、被告乗用車に衝突され、頭蓋骨骨折、急性硬膜外血腫、脳挫傷等の傷害を負い、自賠責5級2号高次脳機能障害、同12級13号外貌醜状等の併合4級認定後遺障害を残す36歳男子会社員の原告の事案について、

 被告は、高次脳機能障害の程度については9級にとどまる旨の反論を行いましたが、

 原告は、本件事故による脳挫傷、急性硬膜外血腫の頭部外傷を受け、受傷直後には意識障害が存在し、本件事故後、物忘れ、新しいことへの学習障害、集中力の低下の障害等が見られ、これらの症状の裏付けとなる画像所見も存在すること、神経心理学的な検査の結果においても、記銘力障害、処理速度、意思伝達能力、遂行機能の低下が認められること、本件事故後に復職した際、能力的に鑑みて、平易な業務を担当する部署に配属されるも、それすらこなせず、退職せざるを得なくなった等から、

 後遺障害等級5級2号に相当すると、5級高次脳機能障害を認定しました。

 自賠責保険では5級認定していましたが、加害者側はそれを争っていたようです。

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2016年12月29日 (木)

【高次脳機能障害】 自賠責7級ですが、労働能力喪失率は、35%

 自保ジャーナルNo1980で紹介された大阪地裁平成28年6月14日判決です。

 交差点を大型自動二輪車で直進中、被告乗用車に衝突され、7級4号の高次脳機能障害等が残存し、復職して減収の生じていない54歳男子公務員の原告の後遺障害逸失利益につき、

 本件事故以前の年収が60歳以上の男子高卒平均賃金よりも高額であることなどに照らすと、本件事故がなかったとしても、定年退職後に再就職した際には収入が一定程度減少していた可能性も否定できない。

 他方、原告の高次脳機能障害は、記憶障害及び処理能力といった町役場での業務にも影響し得るものであることからすれば、原告に減収が生じていないのは、町の給与体系、同僚らの配慮及び原告の特別の努力による部分も一定程度あるとして、事故前年実収入を基礎収入に、13年間35%の労働能力喪失で、後遺障害逸失利益を認定しました。

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2016年12月28日 (水)

【高次脳機能障害】  自賠責7級ですが、労働能力喪失率は45%

 自保ジャーナルNo1980号で紹介された神戸地裁平成28年6月30日判決です。

 7級高次脳機能障害を残し事故後復職している38歳男子会社員の原告の後遺障害逸失利益算定につき、

 原告は本件事故後、職場に復帰したが、担当部署は組み立て部門から物流部門に異動となり、仕事の内容は、係長の雑用係として用事があれば働くといったもので、残業もなく、周囲も原告自身も満足な仕事はできていないと感じていることが認められ、

 原告については、本件事故から6年余りが経過してなおH会社に勤務し、相応の収入は得ているものの、残業に伴う収入を得る見込みはなく、また、認定した原告の後遺障害の内容に照らせば、H会社を退職後の再就職の可能性は低いとして、

 センサス男子学歴計全年齢平均を基礎収入に、67歳までの26年間45%の労働能力喪失で認めました。

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