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書籍紹介(交通事故)

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【休業損害・逸失利益】

2019年9月 9日 (月)

【休業損害・逸失利益】 給与所得者以外の逸失利益算定事例集

 給与所得者以外の逸失利益算定事例集(平成31年・新日本法規)です。

 新日本法規の方が営業にこられたので購入しました。

 

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(赤穂城)
 給与所得者以外の逸失利益って算定が難しいです。本書では、事業所得者(故人事業者)、自由業、会社役員、農業従事者、外国人、無職・アルバイト等、再就職内定者・休職者、幼児・学生等、家事従事者についての事例が紹介されています。
 絶賛発売中!

2019年9月 3日 (火)

【休業損害・逸失利益】 家事専従者(女80歳)の死亡逸失利益の算定

 交通事故民事裁判例集第51巻第4号で紹介された東京地裁平成30年8月28日判決です。

 

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(赤穂城)
 家事労働分について、夫と二人暮らしで家事一切を負担していたことから、賃金センサス70歳以上女子労働者平均賃金を基礎として、就労期間を平均余命の約2分の1(6年)、生活費控除率を30%として、ライプニッツ方式を用いて算定し、また、年金(国民年金・厚生年金)分につき、夫と共に農業に従事し、農業収入も一定程度はあり、米は100%野菜も70%程度は自給で賄っており、住居費もかかっていないこと等を理由に生活控除率を40%とし、平均余命までの11年間につきライプニッツ方式を用いて算定した事例
 →高齢者主婦の典型事案ですが、生活控除率が通常と比べて低く抑えてくれています。

 

 

2019年8月21日 (水)

【休業損害・逸失利益】 自賠責12級7号認定の右膝関節機能障害を残す減収のない53歳男子公務員の逸失利益を実収入を基礎に14年間14%の労働能力喪失で認定した事例

 自保ジャーナル2042号で紹介された大阪高判平成31年1月22日です。 

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(赤穂・大石神社)
 前提として、自賠責12級7号認定が、第1審では、14級9号に評価落ちし、第2審で再び12級7号が認定されている事案のようです。
 さて、本件事案は、減収のない公務員のケースでしたが、裁判所は、Xは、右膝の痛みや不安定さによって業務の支障が生じないよう努力しているものと認められ、そのことが減収を食い止めている面も否定はできないし、本件後遺障害の内容、部位及び程度とXの職務内容に照らせば、Xが定年退職後に高収入を得るため再任用以外の転職を試みた場合、本件後遺障害が不利益をもたらす可能性があるとして、実収入を基礎収入に平均余命の半分の14年間14%の労働能力喪失で認定しました。
 第1審で、12級7号が、14級9号に評価落ちしたのは、被害者にとっても驚いたでしょう。
 
 第1審は、関節可動域についても、初診時から約90度の屈曲が可能であったところ、治療期間中に130度まで回復した後に、症状固定時の測定値が90度に至ったところから、症状固定時の測定値をただちに採用することはできないと言っています。
 
 請求金額が、約1700万円、第1審では、320万円程度の認定、第2審では1520万円程度の認定、被害者も被害者代理人もホットしたことでしょう

2018年9月13日 (木)

【休業損害・逸失利益】 タクシー乗務員の後遺障害(右下腿内側部の傷痕14級5号、左鎖骨の変形障害12級5号、併合12級該当)

 ぎょうせいの交通事故民事裁判例集第50巻第4号で紹介された大阪地裁平成29年7月7日判決です。

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 右下腿内側部の創痕で14級5号、左鎖骨の変形障害で12級5号、併合12級該当という事案です。

 この場合の逸失利益ですが、被害者側としては、平均余命の半分の7,74年間、14%(12級相当)の労働能力を喪失したとして逸失利益を請求しております。

 被害者としては、ありうる請求の内容です。

 ただ、傷痕で14級は通常は労働能力に関係しないですね。また、鎖骨の変形障害も、同様な指摘がされています。ただ、疼痛が残っている場合には、労働能力喪失率5%で労働能力喪失期間は5年程かなと、加害者サイトでは考えてしまいますね。

 判決は、労働能力喪失率については、やはり5%、他方で、労働能力喪失期間については、7年程を認定してくれたようです。

 このあたりの感覚は、少し経験を経ないとわからないと思います。

2018年8月19日 (日)

【休業損害・逸失利益】 休業損害と逸失利益算定の手引き 2018年版

 保険毎日新聞社から今年出版された「損害賠償における休業損害と逸失利益算定の手引き」 です。

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                  (開聞岳)

 最近、毎年のように改訂版が出ております。

 ① 逸失利益算定の対象となる所得

 ② 事業所得者の逸失利益算定のための基準額の算出手続

 ③ 事業所得者の逸失利益の算定手順

 ④ 給与所得者の逸失利益算定のための基準額の算出手続

 ⑤ 給与所得者の逸失利益の算定手順

 ⑥ 法人の役員の逸失利益の算出手続

 ⑦ 極小規模法人の役員の休業損害額の算定

 ⑧ 個人の所得に課税される税金

 ⑨ 逸失利益算定に関するQ&A

 となっております。

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                (鹿児島・長崎鼻)

2018年8月 6日 (月)

【休業損害・逸失利益】 自賠責併合8級認定を受け復職している45歳男子運転士の後遺障害を併合10級認定し、60歳まで18%、67歳まで28%の労働能力喪失率で逸失利益を認めた 京都地裁平成29年12月27日判決

 自保ジャーナルNo2018号で紹介された京都地裁平成29年12月27日判決です。

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 復職し、減収のない電車運転士の原告の後遺障害逸失利益につき、

 原告の後遺障害は、①右手関節の機能障害が12級6号該当、②右下肢及び右足趾の機能障害が併合11級相当、③左大腿骨内顆骨折後の左膝痛が14級9号該当となり、④併合10級相当であるとして、併合10級を認定しました。

 →自賠責での認定は、併合8級ですから、裁判した結果、反対に、併合10級となり、後遺障害の等級が軽くなってしまいました。

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 原告に減収がみられないのは、

① 原告が、本件事故後、地上面からの電車の乗降に支障を生じ(線路に降りて運転始業前に電車の各部を点検し、また、回送前に車内点検や清掃を行うので、地上面からの電車への乗降が必要になる。)、また、電車のハンドルを握りこみにくいなどの制約を受けているにもかかわらず、

② 従前から電車の運転という技能を有し、かつ、事故後もその技能が活用できているからであって、原告の努力による面は大きいとし、

 ①症状固定時から原告が60歳(定年見込み時期)に達するまでの15年間については、C鉄道会社に勤務し続けるであろうから、労働能力の制約の度合いが小さいものとして、労働能力喪失率18%と認定するにとどめる、

 その後、②67歳に達するまでの7年間については、収入を維持できるか判然としないから、労働能力喪失率27%と認めると、事故前年収を基礎収入に60歳までは15年間18%、以降67歳まで27%の労働能力喪失で認定しました。

2018年8月 5日 (日)

【休業損害・逸失利益】 自賠責併合14級後遺障害を残す35歳男子無職は就労意欲に乏しく、就労の蓋然性があったとは認められないと逸失利益を否認した。奈良地裁平成30年1月12日判決

 自保ジャーナルNo2018号で紹介された奈良地裁平成30年1月12日判決です。

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 頸椎捻挫、両肩打撲、腰椎捻挫等から自賠責併合14級認定の後遺障害を残す35歳男子無職Xの後遺障害逸失利益算定につき、

 Xは、大学院を25歳で卒業した後、本件事故(35歳)までの間、就労経験が全くなく、求職活動も、本件事故までは、数か月に1回程度、1社に応募するのみで、就職が決まったことも1度もなく、

 本件事故後に至っては、本件口頭弁論終結時(41歳)までの間、ハローワークにも一切行っていないというのであるから、就労意欲に乏しいものとみるほかなく、上記後遺障害による逸失利益を観念し得る期間(症状固定時から5年程度)において、就労の蓋然性があったものとは認められない」として、

 後遺障害逸失利益の発生を否認しました。

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 ここまで稼働しなければ、難しいでしょうね。。。。

2018年3月24日 (土)

【休業損害・逸失利益】 主夫休業損害 賃金センサス6割 横浜地裁平成29年9月28日付判決

 自保ジャーナルNo2010号で紹介された「主夫」休業損害の裁判例です。横浜地裁平成29年9月28日付判決です。

 被害者(後遺障害非該当。異議申し立てもしている。)は、主夫休業損害として、約470万円を請求しておりますが、裁判所が認めたのは、わずか8万6000円程度です。

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 なかなか厳しい判決ですね。。。。控訴しております。

 裁判所は、

 ① 原告が無職であったことや同居家族の状況からすれば、本件事故の当時、原告が母及び妹のために家事、母の生活介助等を行っていたことは推認されるが、

 ② 原告の供述によっても、母も食事の後片付け等一定の家事を行っていたことがうかがわれるのであって、原告が通常の主婦業と同等の負担と負っていたとは考えにくいこと、

 また、本件事故による症状が受傷8日後に医師により一旦治療終了とされる程度の比較的軽度の症状であり、その後1箇月以上通院がないことからすれば、家事についても、本件事故直後に限定的な支障があったにすぎないとして、

 基礎収入を平成21年女性全年齢平均賃金の6割、休業期間を1ケ月、平均休業率を5割として、休業損害が算定されています。

 自賠責非該当事案でありながら、14級相当の後遺障害が生じたとして約1100万円程度の請求をされていますが、裁判所はわずか50万円程度を認めたにすぎません。

 かりに、「主夫」が認められたとしても、本人が希望されるような金額を獲得するのは、なかなか難しいということなのかもしれません💦

 主夫については、2月7日のブログも参考にしてください。

2018年3月 3日 (土)

【休業損害・逸失利益】 給与所得者の休業損害を算定する上での問題点

 赤い本平成30年度の裁判官講演録の第3のテーマです。休業損害の収入日額について、休日を含んだ一定期間の平均日額とする場合(A)と、休日を含まない実労働日一日あたりの平均額とする方法(B)があります。

 日額は、 A  <  B   となります。

 これって、よく有給休暇の時に問題になります。損保会社は必ずといっていい程、Aで計算します。相談者は、Bで計算すべきじゃないか?と言われます。

 ただ、有給休暇を使った場合の賃金は、労働基準法12条1項から、A的に解釈されています。。。

 過去の交渉では、Bで請求しても、最終的には同意していただいたことが多いように思います。

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 これまで、あまり論じられてきたことがない論点なので、非常に助かりました。

 

2018年3月 1日 (木)

【休業損害・逸失利益】 女子年少者の逸失利益算定における基礎収入

 赤い本平成30年度講演録で収録されているテーマの1つとして、「女子年少者の逸失利益算定における基礎収入について」です。問題の所在は、義務教育修了時までの女子年少者の逸失利益を算定する際には、賃金センサスの全労働者の平均賃金を基礎収入とすることが多いので、今回は、義務教育を修了した後の若年の女子についても、全労働者の平均賃金を用いるべきかという問題について論じられています。 

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 「高校生について」は、「大学進学等の進路が具体的に決まっているような場合等については、後に検討する大学生等の場合と同様に個別の事情に応じて判断するとしても、それ以外の場合には、基本的には全労働者の平均賃金を用いることとしてよいのではないかと思います。」

 「大学生等について」は、「基本的には大学生等の場合、女子の大卒等の平均賃金を基礎とし、それでは実態に合わないというべき具体的な事情が存在する場合に個別の認定によって判断するのが相当であると思われます。すなわち、大学生等の年齢に達していれば、将来得られるであろう相当程度に蓋然性のある収入額を認定する基礎となる個別の事情を立証することは十分に可能であると考えられますから、個別の具体的な事情に応じた認定にゆだねる方がより実態に即した判断になると思われます」

 「社会人について」は、「現に就労をしている以上、若年であつても事故時の職業、稼働状況や現実の収入額を総合して基礎収入を算定するのが原則となります。」

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