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書籍紹介(交通事故)

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【高齢者】

2018年7月10日 (火)

【高齢者】 高齢主婦の方の休業損害、逸失利益等

 ぎょうせいの交通事故民事裁判例集第50巻第3号で紹介された大阪地裁平成29年6月27日判決です。

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 ①高齢の被害者(主婦・80歳)の休業損害(死亡までの9日間)につき、賃金センサス70歳以上女性平均賃金を20%減額した額を基礎収入として算定した事例

 ②高齢の被害者(主婦・80歳)の死亡による逸失利益につき、就労可能年数を5年とした上で、就労期間中にも加齢による一定程度の稼働能力の喪失は認めざるをえないとして、賃金センサス70歳以上女性平均賃金を30%減額した額を基礎収入として、生活費控除率40%としてライプニッツ方式により算定した事例

 ③被害者の夫(85歳)の、被害者死亡の衰弱と事故との間の相当因果関係を認めることは困難であるとして、衰弱によるケアハウス入居やマンションを購入してリフォームをしたことに伴う転居費用と事故との間に相当因果関係を認めなかった事例

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 ③の指摘は、時折、被害者側から主張されますが、ハードルは高いですね。

2017年4月17日 (月)

【高齢者】 テレビ愛媛 ますあつで紹介されました。「高齢者の交通事故」

  昨日の日曜日午前6時15分からのテレビ愛媛の番組である「ますあつ」で紹介されました。

 「注意!! 高齢者の交通事故」でした (^^♪

 

2016年9月15日 (木)

【高齢者】 90歳の女性の家事労働

 交通事故民事裁判例集第48巻第4号で紹介された名古屋地裁平成27年8月28日判決です。

 長男と同居して家事労働一切を行っていた被害者(女・事故時90歳)の死亡逸失利益(家事労働分)について、

 事故の前年度の賃金センサス計、70歳以上の女性労働者の平均賃金額の7割に相当する金額(約198万円)を基礎として、生活控除率30%、喪失期間を3年と判断しました。

 90歳の場合、家事労働の逸失利益が認められることが厳しくはなりますが、この裁判例では認めております。

 被害者の代理人弁護士が、丁寧に立証していったんでしょうね。

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2016年9月13日 (火)

【高齢者】 事故によりアルツハイマー型認知症が悪化した場合

 交通事故民事裁判例集第48巻第4号で紹介されたさいたま地裁平成27年8月5日判決です。

 アルツハイマー型認知症(3級)の既存障害があった被害者(男・79歳)が、事故によりアルツハイマー型認知症が悪化し、1級の後遺障害を残した事案において、後遺障害慰謝料として、1450万円を認めました。

 既存障害のためにかなり減額されていますね。

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2016年5月18日 (水)

【高齢者】 バスに乗車しようとして転倒した事故 大阪地裁平成27年3月3日判決

 交通事故民事裁判例集第48巻第2号で紹介された大阪地裁平成27年3月3日判決です。

 まず、過失相殺についてですが、バスに乗車しようとした被害者(女性・事故時77歳・主婦)がバスの発進によって転倒、受傷した事故につき、

 これはバスの運転者のクラッチ操作ミスという大きな過失によるものであり、バス乗車において一般的に生じる危険性に由来する事故ではないこと、

 被害者は整理券を取ろうとしていたのであり、必然的に片手を必要とする動作中であって、被害者が手摺りをつかんでいなかったことを強く非難できないことを理由として、

 過失相殺を認めませんでした。

 次に、素因減額についてですが、第一腰椎圧迫骨折、腰部挫傷の傷害を負い、脊柱変形(11級7号)の後遺障害を残した被害者に対する既往症(腰椎L4/5椎間板ヘルニア及び変形性腰椎症)による素因減額につき、

 被害者は事故に近い時期においても断続的に腰部の症状を訴えており、腰部の症状にはこれらの既往症が素因として関与しているとしつつ、

 既往症の部位は、事故による受傷部位(L1)とは異なり、既往症が直接事故による傷害・後遺障害の発生・悪化に寄与したという関係にはなく、あくまでも腰部症状として事故による傷害・後遺障害と併存し、主として被害者の労働能力に影響しているというにとどまるのであって、総損害に対する既往症の影響は相当に限定的なものにすぎないこと、及び、被害者の健康状態については一定の範囲で基礎収入算定の際に考慮しており、減額率を大きくした場合、腰部既往症に関して二重評価をしているとのそしりを免れないことを理由として、5%の減額を認めました。

 加害者側は、ヘルニアや腰椎症があると、素因減額の主張をしてくることが多いですが、5%にとどめています。

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                   (名古屋)

2016年5月17日 (火)

【高齢者】  本件事故前から内因性の脳出血が発症していたとして、83歳男子の「左半身麻痺」との因果関係を否認した裁判例

  自保ジャーナルNo1964号で紹介された大阪地裁平成27年9月29日判決です。

 高齢者の方の場合、交通事故の後に、重篤な症状がでることがあり、しばしば交通事故との因果関係が問題になります。  

                今回紹介する裁判例もそうです。  

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                  (鎌倉)

 裁判所は、原告の「左半身麻痺」について、「原告には頭蓋骨骨折や脳挫傷が見受けられないことに加え、

 頭部CT画像上、脳の辺縁部に出血は認められず、脳出血の部位が内奥の右前頭葉部に限られていることに照らせば、原告に生じた脳出血は、外傷性のものではなく、内因性のものであると判断する方がより合理性を有する」といえるが、

 「脳出血の部位のみを捉えて、原告の脳出血が内因性のものであると直ちに結論付けることはできない」とし、  

「原告のCT画像では、血腫の辺縁は整で、周辺に軽度の脳浮腫が認められるから、こうした血腫の形状等からすると、原告の脳出血は、非外傷性の脳出血の特徴を有しているというべきである」等から、

 「脳出血の部位等から、原告の脳出血が外傷性のものである可能性や、本件事故という外的要因を経機として内因性の脳出血が発症した可能性は否定できないものの、

 その一方、本件事故の直前の段階で、既に原告が内因性の脳出血を発症していたところ、その後に本件接触、転倒が起こった可能性が相当程度あるというべきである。

 したがって、本件接触によって原告の脳出血が発症したことにつき相当因果関係があると認めるに足りる証拠はない」

 原告が被告に対して、既払金794万円を控除した約7128万円程度の請求を求めたところ、被告は反対に既払い金の不当利得返還請求を行い、第1審では、原告の請求は棄却し、反対に、被告の請求を認めるという、いわば、原告が返り討ちにあったような結果に終わっています。

 原告から依頼を受けた弁護士も、真っ青になったのではないでしょうか。

2016年5月16日 (月)

【高齢者】 松山地裁今治支部平成27年3月10日判決(高齢者の死亡事案)

 当事務所が被害者側として関与した松山地裁今治支部平成27年3月10日判決(高齢者の死亡事案)が、交通事故民事裁判例集第48巻第2号で紹介されました。 

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 地方の裁判所の裁判例が、ぎょうせいの交通民集に掲載されることは、とても珍しいことです。  

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 要旨は、以下のとおりです。

① 信号機による交通整理の行われていない交差点を直進した加害者運転の普通貨物自動車が、左前方の交差点出口付近を左から右に歩行横断していた被害者(女・82歳)と衝突した事故につき、

 加害者の安全運転義務違反の程度は著しいといわざるを得ないが、

 被害者は交差点に横断歩道があるのに横断歩道を横断しなかったことに加え、

 被害者の年齢、事故現場の状況や事故の具体的状況を総合考慮して、過失割合を、被害者10%、加害者90%と認めた事例

② 事故当時、救急搬送されて入院し、同日死亡した被害者(女・82歳)の入院慰謝料として2万円を認めた事例

③ 被害者(女・82歳)の死亡逸失利益として、①年金分については、平均余命まで、年金額を基礎に、生活費控除率を60%、②家事労働分については、労働能力喪失期間を5年とし、70歳以上の女性の学歴計平均賃金の70%相当額を基礎に、生活費控除率を40%として、それぞれライプニッツ方式で算定した事例

④ 被害者(女・82歳)の死亡慰謝料として本人分2000万円、被害者と20年以上にわたって同居してきた弟に、民法711条を類推適用して固有の慰謝料100万円を認めた事例 

 被害者側の事情をよく吟味された良い裁判例だったと思います。

 しまなみ法律事務所は、交通事故の被害に遭われた方の正当な権利の実現のために力を尽くします。

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                   (今治城)