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書籍紹介(交通事故)

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【むち打ち損傷】

2017年10月24日 (火)

【むち打ち損傷】 正面衝突された33歳女子の頸椎椎間板ヘルニアとの因果関係を認め、12級認定し、10%の素因減額を適用した 名古屋地裁平成29年2月24日判決

 自保ジャーナルNo1999で紹介された名古屋地裁平成29年2月24日判決です。

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 乗用車を運転中、センターラインオーバーの被告乗用車に正面衝突され、頸椎椎間板ヘルニア等で入通院し、自賠責14級9号認定も、12級13号後遺障害を残したとする症状固定時33歳女子会計事務所勤務の原告の事案につき、

 原告は、頸椎椎間板ヘルニアに起因する頸部痛を中心とする頑固な神経症状が残存しており、頸部痛、頭痛が継続しているため、制限勤務の状態であり、勤務中もパスコンの入力作業等をしていると頭痛、肩こりやしびれ等の症状が出ており、日常生活上の動作も支障があるものと認められ、原告の後遺障害は、「局部に頑固な神経症状を残すものとして、12級13号後遺障害を認定した。

 ⇒c5/6 の椎間板ヘルニアが他覚所見の最大の決め手になったようです。

 他方、10%程度の素因減額がされています。

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2017年6月24日 (土)

【むち打ち損傷】 田舎弁護士が被害者側で関与した松山地裁今治支部平成28年11月8日判決が自保ジャーナルNO1992号で紹介されました。

 自保ジャーナルNo1992号で、田舎弁護士が被害者側で関与した松山地裁今治支部平成28年11月8日判決が紹介されました。

 判決要旨を紹介いたします。

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 ①乗用車を運転、駐車場で停止中、後退してきた被告運転の乗用車に逆突された兼業主婦の原告の事案につき、

 原告は、「前回事故により、頸椎捻挫及び腰椎捻挫の各傷害を負い、平成22年4月30日に症状固定と診断されたこと、頸椎捻挫後の症状については、症状固定時において常時疼痛を生じる状況ではなく、症状固定後も通院することなく、自覚症状に応じて湿布等を使用するにとどまり、自覚症状も平成23年夏頃には消失していたこと、腰部捻挫後の症状については、他覚的所見のない疼痛であって、後遺障害別表等級第14級9号の後遺障害認定を受けたものの、症状固定後も通院することなく、自覚症状に応じて湿布等を使用するにとどまり、自覚症状も平成23年夏頃には消失していたことが認められる。その上、本件事故が平成25年5月9日であることを踏まえると、原告は、本件事故発生時において、前回事故による頸部痛が残存しておらず、また、前回事故による腰部の後遺障害が残存していなかったと認めるのが相当である」とし、原告は、「本件事故により、身体に一定の衝撃を受けたものと推認され、本件事故翌日にはG病院を受診していたものであって、その後の治療経過等にもかんがみると、原告は、本件事故により、頸椎捻挫及び腰椎捻挫の各傷害を負ったものと認めるのが相当である」と認定して、「原告が本件事故を契機として疼痛を訴えていることを考慮しても、原告について、外傷性に起因する頸椎捻挫椎間板ヘルニアが生じた、あるいは、外傷性に起因する下肢抹消神経傷害が生じたと認めることは困難である」と否認しました。

② 後遺障害の認定につき、原告は、「本件事故により、頸椎捻挫及び腰椎捻挫の各傷害を負い、通院治療を受けたにもかかわらず、疼痛の症状が残存したことが認めれる。そして、前回事故の症状固定日から本件事故日までが3年間を経過し、少なくとも1年以上は疼痛の残存が見られなかったことも考慮すると、原告は、本件事故により、頸椎捻挫及び腰椎捻挫の各傷害につき、それぞれ後遺障害別表等級表第14級9号の後遺障害を負ったものと認めるのが相当である」と14級9号後遺障害認定しました。

③約3年前に頸椎捻挫及び腰椎捻挫を負った原告の素因減額につき、「前回事故後の原告の頸部痛及び腰部痛については、いずれも本件事故時において疾患と評価し得るものとは認められない上、原告の頸部及び腰部の変性所見が経年性を超えるものと認められないこと及び前回事故における原告の腰部の後遺障害等級認定が後遺障害別表等級表第14級9号にとどまっていることも考慮すると、原告について、素因減額の対象となる既存障害を認めることはできないといわざるを得ない」と否認しました。

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2017年5月30日 (火)

【むち打ち損傷】 約2年10ヶ月前の事故での14級症状は消失していたとして自動二輪車運転停止中の本件追突により、14級後遺障害を認定し、40%の素因減額を適用した 神戸地裁平成28年10月12日判決

 自保ジャーナルNo1989号で紹介された神戸地裁平成28年10月12日判決です。

 後遺障害につき、前回事故による原告の後遺障害の症状と本件事故による原告の症状は同一部位(腰部)・内容(痛み)であるが、前回事故による原告の後遺障害の症状は、局部の神経症状に過ぎないところ、その症状固定日から本件事故日まで2年以上が経過しており、

 また、原告は、本件事故直前、前回事故による後遺障害の症状で治療を受けた形跡はないから、原告の症状が本件事故前から存在していたということはできないとし、

 原告の症状経過・治療経過、D医師の後遺障害診断に照らすと、原告には本件事故による腰痛、右下肢痛、右足部のしびれという後遺障害の症状が残存し、これらは後遺障害等級14級9号の局部に神経症状を残すものに相当すると認めるのが相当であると、14級後遺障害を認定した。

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 素因減額につき、原告の腰痛等の症状は、既往障害である腰椎椎間板ヘルニアと本件事故による腰部捻挫とが競合して発症したことが認められるところ、

 これまで認定の原告の腰椎椎間板ヘルニアの内容・程度、本件事故前後の原告の症状の有無、本件事故の程度、原告の症状経過・治療経過、後遺障害の内容・程度に照らすと、原告の腰部捻挫及び腰痛等の症状に対する既往障害である腰椎椎間板ヘルニアの寄与は、40%を認めるのが相当であり、原告について、40%の素因減額を認めるのが相当であると、40%の素因減額を認定しました。

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2017年4月 4日 (火)

【むち打ち損傷】 明らかな異常所見の認められない53歳女子の後遺障害を自賠責同様14級認定した 京都地裁平成28年8月30日判決

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 自保ジャーナルNo1986号で紹介された平成28年8月30日京都地裁判決です。

 53歳有職主婦の原告が乗用車を運転、一時停止中に被告乗用車に追突され、頚部・両上肢の神経痛による併合11級後遺障害を残したと主張する事案につき、

 原告には、本件事故直後においてC(頸椎)3/4に脊柱管の狭窄、椎間板後方膨張があったことが認められる

 また、C4/5にも脊柱管狭窄があることが認められる。

 他方で、これが外傷性によって生じたことを認めるに足る証拠はなく、かえって、骨棘の形成があることも踏まえると、全体として頸椎の加齢による変性所見と認定できるとし、

 頸椎捻挫、外傷性頸椎椎間板症後の頸部痛については後遺障害として認めることはできるものの、

 自賠責の指摘とおり、明らかな外傷性の異常所見は認められず、自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見に乏しいといわざるを得ないとし、自賠責同様14級認定しました。

 

2017年1月30日 (月)

【むち打ち損傷】 自賠責14級9号で、逸失利益を67歳まで認定した裁判例 福岡地裁小倉支部平成27年12月16日判決

 自保ジャーナルNo1981号で紹介された福岡地裁小倉支部平成27年12月16日判決です。

 29歳男子会社員の原告は、自働二輪車を運転して直進中、転回してきた被告乗用車に衝突され、自賠責14級9号後遺障害を残した事案につき、

 原告の負った後遺障害が自賠責別表第2第14級9号に該当する程度のものであることからすると、労働能力喪失率は5%となるとし、

 本件事故により、原告の第7頸椎棘突起の骨折が生じたところ、骨折が完全には癒合せず、偽関節が生じ、このため、頸部痛等の症状が残存しているものと認められる

 そして、原告の治療にあたった医師が、項部周辺の痛み、特に隆椎の圧痛、左上肢の知覚低下などの症状は今後も持続すると考えられると述べていることからすると、67歳までの37年間にわたって労働能力を喪失すると、37年間5%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定しました。

 頸部の14級9号といえば、反射的に、労働能力喪失期間が5年程度ということになります。

 ところが、裁判所は、原告の主張どおり、37年間を認めました。

 結論的には珍しい裁判例と思われますが、痛みを医学的に証明できるとして12級の主張がなされていないのはなぜでしょうかね。

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なお、この裁判例は、10日間の積立休暇を、有給休暇と同様の財産的価値あるものと認めております。

2016年10月31日 (月)

【むち打ち損傷】  TV まつあつ で紹介されました (^^♪

2016年5月15日 (日)

【むち打ち損傷】  通院期間を制限した裁判例

 自保ジャーナルNo1965号で紹介された東京高裁平成27年11月10日判決です。  

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                 (鎌倉)

事案は、43歳男子のXは、平成25年1月30日午後4時40分頃、川崎市宮前区内のガソリンスタンドで給油後、停車中、Y運転の原付自転車に追突され、頸部捻挫、腰部捻挫、右肘内障の傷害を負い、約6か月通院して14級9号後遺障害を残したとして、既払金約50万円を控除して、約760万円を求めて訴えを提起した事案です。

 治療期間については、第1審判決では6か月の通院期間を認めていましたが、第2審判決は3か月しか認めてくれませんでした。

 むち打ち損傷の治療期間は、平均しておおむね1ケ月程度であり、3か月での治癒率は70%に達し、受傷後半年を超える割合は、全体の10%程度に過ぎないとの報告がある等から、本件事故に係るXの症状の治療について、本件事故と相当因果関係のある治療期間は、平成25年1月31日から平成25年4月30日までの期間であるとして、Xの治療期間を3か月と認定しました。

 後遺障害については、第1審、第2審とも否定しております。

 平成25年1月30日の本件事故直後、腰部痛、頸部痛を訴え、同年2月中旬頃には右上肢の疼痛を訴えていたところ、この頃以降、主たる訴えは頸部痛、肘関節の痛みであり、同年4月頃には肘関節の痛みの訴えはあるものの、肘関節の運動は良好となり、同年7月24日には頸部痛も著明に減少している等の診療経過に照らして、原告に本件事故の起因して14級9号に該当する後遺障害が残存したものと認めることができないとして、後遺障害の残存を否認しました。

         028

              (横浜地裁横須賀支部)

 

2016年5月14日 (土)

【むち打ち損傷】  事故による頸椎捻挫の受傷を否認し請求を棄却した事例 大阪地裁平成27年10月30日判決

 交通事故判例速報No599で紹介された大阪地裁平成27年10月30日判決です。

 事案は以下のとおりでした。

 平成25年6月7日、Xは信号待ち停車中、後方からY運転車両に追突されました。

 本件事故による損傷は、X車の後部のバンパーとY車の前部バンパーに「写真では判別し難いほどの軽微な痕跡」があるのみでした。

 Xは、事故当時、B病院に「救急搬送」されましたが、同病院の医療記録には、血圧上昇、のぼせ感、頸部違和感の症状が記載されており、頸椎捻挫により約1週間の安静加療を要する見込みとの診断がなされました。

 Xは、事故の6日後、Cクリニックを受診したが、同病院の医療記録には、(事故当時)両側の首痛と頭痛があった、右項部痛、右肩甲上部痛、右背部痛、各部位に圧痛点があり、頸部可動域にやや前屈障害を認めるとの症状が記載されており、外傷性頸部症候群と診断されました。

 その後、Xは、C病院に9ヶ月間通院し、平成26年2月13日に症状固定との診断を受けました。

 なお、損害保険料率算出機構は、原告主張の傷害と本件事故との相当因果関係の有無についての事前認定において、本件事故によって頸椎捻挫が生じたものとは捉えられないと判断しました。

 Xは、本件交通事故により外傷性頸部症候群の傷害を負い、87日実通院したとして、既払い金を除き、約270万円の請求をしました。

          008
                  (横須賀港)

 裁判所は、残念ながら、Xの請求を棄却しました。

 まず、X運転車両・Y運転車両のいずれにも目立った損傷がないことから、事故当時Xの身体に傷害を生じさせるような外力が加わったか疑問であると指摘しました。

 また、受傷直後の症状、事故当日の症状及びC病院を受診するまでの症状に関する原告の証言については、医療記録との齟齬や尋問前の供述との比較から、その信用性を否定しました。

 そして、B病院の医師はX運転車両Y運転車両のいずれにも事故による目立った損傷がないことを把握していた様子はなく、事故直後の症状は血圧上昇、のぼせ感、頸部違和感のみであったこと、

 Xは受傷後数日医療機関を受診しなかったが、Y加入の保険会社担当者から1週間の加療を前提とした示談を求められるやB病院の医療記録記載の内容とは異なる症状を訴えてC病院を受診したこと、

 C病院を受診してすぐに仕事を再開したこと、

 神経学的所見や画像所見等の他覚所見が認められないこと等を根拠に、Xが本件事故により受傷下と認定するには少なからず疑問があるとして、本件事故による受傷を否認し、Xの請求を棄却しました。

         057
                 (鎌倉)

 ☆軽微事故における頸椎捻挫は、受傷の有無が争点となることが少なくありません。医学論争、工学鑑定に発展することもあります。請求金額はさほど大きくなりませんが、事案としては難易度が高いものです。