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書籍紹介(交通事故)

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2020年7月

2020年7月31日 (金)

【腱板断裂】 飲食店経営の50歳有職主婦の収入認定をセンサス男女計平均を否認しセンサス女子全年齢平均で認定した  京都地裁令和2年1月15日判決

 京都地裁令和2年1月15日判決です。

 自賠責12級6号左肩関節機能障害を残した事案ですが、裁判所も、自賠責の等級を維持しております。

 平成29年10月14日のカルテに記載されていた健側(右側)の可動域測定値は誤りであったことを主治医が認めていうケースです。

 MRIによって複数の医師が左肩関節唇損傷を指摘していること、左肩関節唇形成術を受けていることから、画像等の客観的所見があると認定されています。 

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 被害者ですが、韓国クラブを経営しておりますが、確定申告で赤字、他方で、夫と同居して家事をされていたことから、家事労働として、センサス女子全年齢平均で認定されています。
 兼業主婦の場合には、主婦としての労働を考慮されることも少なくないので、注意が必要です。

2020年7月30日 (木)

【弁護士費用特約】 弁護士費用特約を利用してのご相談やご依頼の注意点

 最近は、弁護士費用特約が普及したために、田舎弁護士への法律相談やご依頼も、その弁護士費用特約を利用される方が、大半を占めております。

 弁護士費用特約により被害者の経済的な負担が小さくなることから、ありがたい特約です。

 

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 しかし、損保会社の中には、不当に安い弁護士費用の価格を設定して、それを依頼する弁護士に押しつけようとするところも、ごく一部ですが、存在します。

 田舎弁護士の事務所でも、このようなことを繰り返すごく一部の通販系の損保の弁護士費用特約については、その利用をお断りさせていただきます。以前、その損保の弁護士費用特約を受けたことがありますが、適正な弁護士費用を得るために、加害者側損保との交渉よりも、手こずったという記憶しかありません。

 弁護士費用の請求については、当事務所の規定に基づくものを自腹で支払っていただいて、相談者・ご依頼人に直接その損保会社に保険金の請求をお願いしております(ただ、相談や依頼の前にそう説明しますので、現在のところは、依頼はありません。)。

 なお、お引き受けができない損保については、ご相談の予約の際に、告知させていただきます。

 繰り返しますが、通販系の損保の中には、ごく一部ですが、弁護士費用を巡ってトラブルになるところがあります。保険料が安いと思って契約されると思いますが、田舎弁護士の経験からすれば、やはり、大手の国内の損保会社が無難であると思います。

 大部分の損保・共済の弁護士費用特約については、当事務所の方から、損保・共済に対して、請求させていただいておりますので、ご安心下さい。

 

 

 

2020年7月23日 (木)

【保険金】 自動車保険契約における酒気帯び免責条項による免責の可否(積極)

 判例時報No2444号で紹介された大阪高裁令和元年5月30日判決です。

 酒気帯び免責条項により、保険会社の支払いが免責されるかどうかという論点です。

 大昔、田舎弁護士がまだバリバリの損保弁護士だったころ、保険会社に対して保険金請求がなされた事案で、酒気帯び免責条項を理由に免責を主張していたのですが、当方の言い分が認められずに負けてしまったことがあります。

 昔から、酒気帯び免責条項って、厳格に解する見解と、適用を制限的に解する見解との間で対立があります。

 

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(今治・笠松山)
 高裁は、酒気帯び運転が許されないということは社会全般の共通認識であって公序を形成しており、酒気帯び運転条項は、この点を踏まえて定められたものと推認されるとして、酒気帯び免責条項の解釈について厳格説の見解に立つ一方、酒気帯び免責条項を適用する場合には、被保険者は交通事故による損失を一切填補されないという過酷な状況に置かれることとなるなどから、酒気帯び運転をしたことについて、社会通念上当該運転者の責めに帰することができない事由があるなどの特段の事情がある場合には、酒気帯び免責条項は適用されないと判断しました。
 高裁での免責を認めている事案ですので、注意が必要です。

2020年7月19日 (日)

【むち打ち損傷】 自賠責非該当 → 裁判で、14級9号 但し、訴因減額50%

 交通事故民事裁判例集第52巻第3号で紹介された横浜地裁令和元年6月27日付判決です。

 被害者の頚部受傷後の頚部痛、左上肢の冷感及びしびれに係る後遺障害(自賠責保険では非該当)の有無につき、頚部痛については14級9号該当の後遺障害を認め、左上肢の冷感及びしびれについては、事故との相当因果関係を否定し、且つ、頚部痛の発生又は拡大については、事故以外の要因として、頸椎の変形(C5/6に骨棘があり、これにより椎間孔が狭窄している。)の寄与があったものと認め、被害者が訴える症状の経過のほか、画像上は外傷性の異常所見が見当たらないこと等の事情を考慮し、50%の減額を認めた事案です。

 14級9号程度のもので、50%の素因減額か。。。。

 後遺障害が認定されたのはよかったけど、痛み分けですね。。。

2020年7月18日 (土)

【高次脳機能障害】 自賠責3級3号認定を受ける6歳男子の高次脳機能障害を5級2号認定し、平均余命の80歳まで日額3000円で将来介護料を認めた事案 埼玉地判令和1年12月24日

 自保ジャーナルNo2065号で紹介されたさいたま地判令和元年12月24日判決です。

 片側一車線道路を歩行横断中に被告乗用車に衝突され、びまん性脳損傷、外傷性くも膜下出血、両肺挫傷等の傷害を負い、自賠責3級3号認定の高次脳機能障害を残す6歳男子厳酷の事案です。

 原告の就労可能性を考えるに、改善された症状に照らせば、毎日同じ場所に通うことが可能で、周囲の人との意思疎通を図ることについては基本的には可能とみられる。

 この点、就労すれば家庭や学校のような保護の厚い状態でなくなるとしても、原告であれば、仕事に必要な情報について、繰り返したり分かりやすく話すことなので対応ができるものと考えられる

 そして、D病院の3回目の入院生活に照らせば、リハビリとJ学級に取り組めたのであり、慣れた環境や人の下ではルールやスケジュールに従うことも可能となってきている。こうした事情を考慮すれば、原告は、社会生活に相応に適応可能と考えられるのであり、就労が全くできないということはできない。原告の学習能力やリハビリの内容に照らせば、単純作業等の簡易な仕事であれば十分に従事することは可能とみるのが相当であるが、

 易疲労性による集中力低下や持続性の低下は、今後も改善が難しいと思われ、1日(8時間)の一般就労を維持することは困難といわざるを得ない。原告が就労する場合は、易疲労に対する配慮としての職場の理解が不可欠であり、休息をとるなどして疲労を解消しながら、半日程度の就労が限度であると考えられることから、後遺障害認定としては、神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、簡易な労務以外の労務に服することができないとして、第5級2号とするのが相当ということになると判断しました。

 → 自賠責3級 が、裁判では、5級に ダウンしております。症状の改善が考慮された結果です。

   原告代理人弁護士は、古田兼裕弁護士です。田舎弁護士も、古田先生のような弁護士を目指しており、事務所のスタッフには、高次脳機能障害事案の時には、「ヨリタ弁護士」と呼んでほしいと言っています。🤓

2020年7月17日 (金)

【逸失利益】 定期金賠償 最高裁令和2年7月9日判決

平成30年(受)第1856号 損害賠償請求事件
令和2年7月9日 第一小法廷判決
     主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人高橋達朗ほかの上告受理申立て理由(ただし,排除されたものを除く。)について

 1 本件は,交通事故によって傷害を受け,その後に後遺障害が残った被上告人が,加害車両の運転者である上告人Y1に対しては民法709条に基づき,加害車両の保有者である上告人日本ホワイトファーム株式会社に対しては自動車損害賠償保障法3条に基づき,損害賠償を求めるとともに,加害車両につき上告人日本ホワイトファームとの間で対人賠償責任保険契約を締結していた保険会社である上告人損害保険ジャパン株式会社に対しては同保険契約に基づき,上告人Y1又は上告人日本ホワイトファームと被上告人との間の判決の確定を条件に,上記損害賠償の額と同額の支払を求める事案である。 後遺障害による逸失利益につき,被上告人が定期金による賠償を求めていることから,同逸失利益が定期金による賠償の対象となるか否かなどが争われている。


 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。
被上告人(平成14年8月生まれ。当時4歳)は,平成19年2月3日,道路を横断していたところ,上告人Y1が運転する大型貨物自動車に衝突される交通事故(以下「本件事故」という。)に遭った。本件事故における過失割合は,上告人Y1が8割であり,被上告人側が2割である。被上告人は,本件事故により脳挫傷,びまん性軸索損傷等の傷害を負い,その後,高次脳機能障害の後遺障害(以下「本件後遺障害」という。)が残った。本件後遺障害は,自動車損害賠償保障法施行令別表第2第3級3号に該当するものであり,被上告人は,これにより労働能力を全部喪失した。被上告人は,本件において,本件後遺障害による逸失利益として,その就労可能期間の始期である18歳になる月の翌月からその終期である67歳になる月までの間に取得すべき収入額を,その間の各月に,定期金により支払うことを求めている


3 所論は,後遺障害による逸失利益は不法行為時に一定の内容のものとして発生しており,また,定期金による賠償は,賠償をすべき期間が被害者の死亡により終了する性質の債権についてのみ認められるべきであるから,同逸失利益が定期金による賠償の対象となることは否定されるのに,これを肯定した上,定期金による賠償を認める必要性及び相当性の要件を欠くにもかかわらず,本件後遺障害による逸失利益として,上記就労可能期間の終期より前の被害者の死亡時を定期金による賠償の終期とせずに,同期間の終期までの間に被上告人が取得すべき収入額につき定期金による賠償を命じた原審の判断には,法令の解釈適用の誤りがある旨をいうものである。


 同一の事故により生じた同一の身体傷害を理由とする不法行為に基づく損害賠償債務は1個であり,その損害は不法行為の時に発生するものと解される(最高裁昭和43年(オ)第943号同48年4月5日第一小法廷判決・民集27巻3号419頁,最高裁昭和55年(オ)第1113号同58年9月6日第三小法廷判決・民集37巻7号901頁等参照)。したがって,被害者が事故によって身体傷害を受け,その後に後遺障害が残った場合において,労働能力の全部又は一部の喪失により将来において取得すべき利益を喪失したという損害についても,不法行為の時に発生したものとして,その額を算定した上,一時金による賠償を命ずることができる。しかし,上記損害は,不法行為の時から相当な時間が経過した後に逐次現実化する性質のものであり,その額の算定は,不確実,不確定な要素に関する蓋然性に基づく将来予測や擬制の下に行わざるを得ないものであるから,将来,その算定の基礎となった後遺障害の程度,賃金水準その他の事情に著しい変更が生じ,算定した損害の額と現実化した損害の額との間に大きなかい離が生ずることもあり得る。

 民法は,不法行為に基づく損害賠償の方法につき,一時金による賠償によらなければならないものとは規定しておらず(722条1項,17条参照),他方で,民訴法117条は,定期金による賠償を命じた確定判決の変更を求める訴えを提起することができる旨を規定している。同条の趣旨は,口頭弁論終結前に生じているがその具体化が将来の時間的経過に依存している関係にあるような性質の損害については,実態に即した賠償を実現するために定期金による賠償が認められる場合があることを前提として,そのような賠償を命じた確定判決の基礎となった事情について,口頭弁論終結後に著しい変更が生じた場合には,事後的に上記かい離を是正し,現実化した損害の額に対応した損害賠償額とすることが公平に適うということにあると解される。
 そして,不法行為に基づく損害賠償制度は,被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し,加害者にこれを賠償させることにより,被害者が被った不利益を補塡して,不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とするものであり,また,損害の公平な分担を図ることをその理念とするところである。このような目的及び理念に照らすと,交通事故に起因する後遺障害による逸失利益という損害につき,将来において取得すべき利益の喪失が現実化する都度これに対応する時期にその利益に対応する定期金の支払をさせるとともに,上記かい離が生ずる場合には民訴法117条によりその是正を図ることができるようにすることが相当と認められる場合があるというべきである。
 以上によれば,交通事故の被害者が事故に起因する後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合において,上記目的及び理念に照らして相当と認められるときは,同逸失利益は,定期金による賠償の対象となるものと解される。


 また,交通事故の被害者が事故に起因する後遺障害による逸失利益について一時金による賠償を求める場合における同逸失利益の額の算定に当たっては,その後に被害者が死亡したとしても,交通事故の時点で,その死亡の原因となる具体的事由が存在し,近い将来における死亡が客観的に予測されていたなどの特段の事情がない限り,同死亡の事実は就労可能期間の算定上考慮すべきものではないと解するのが相当である(最高裁平成5年(オ)第527号同8年4月25日第一小法廷判決・民集50巻5号1221頁,最高裁平成5年(オ)第1958号同8年5月31日第二小法廷判決・民集50巻6号1323頁参照)。上記後遺障害による逸失利益の賠償について定期金という方法による場合も,それは,交通事故の時点で発生した1個の損害賠償請求権に基づき,一時金による賠償と同一の損害を対象とするものである。そして,上記特段の事情がないのに,交通事故の被害者が事故後に死亡したことにより,賠償義務を負担する者がその義務の全部又は一部を免れ,他方被害者ないしその遺族が事故により生じた損害の塡補を受けることができなくなることは,一時金による賠償と定期金による賠償のいずれの方法によるかにかかわらず,衡平の理念に反するというべきである。したがって,上記後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずる場合においても,その後就労可能期間の終期より前に被害者が死亡したからといって,上記特段の事情がない限り,就労可能期間の終期が被害者の死亡時となるものではないと解すべきである。


 そうすると,上記後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずるに当たっては,交通事故の時点で,被害者が死亡する原因となる具体的事由が存在し,近い将来における死亡が客観的に予測されていたなどの特段の事情がない限り,就労可能期間の終期より前の被害者の死亡時を定期金による賠償の終期とすることを要しないと解するのが相当である。


 以上を本件についてみると,被上告人は本件後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めているところ,被上告人は,本件事故当時4歳の幼児で,高次脳機能障害という本件後遺障害のため労働能力を全部喪失したというのであり,同逸失利益は将来の長期間にわたり逐次現実化するものであるといえる。これらの事情等を総合考慮すると,本件後遺障害による逸失利益を定期金による賠償の対象とすることは,上記損害賠償制度の目的及び理念に照らして相当と認められるというべきである。また,本件後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずるに当たり,被上告人について,上記特段の事情はうかがわれない。

5 以上によれば,所論の点に関する原審の判断は,是認することができる。論旨は採用することができない。
 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。

 なお,裁判官小池裕の補足意見がある。

 裁判官小池裕の補足意見は,次のとおりである。

 私は,法廷意見に賛同するものであるが,補足して意見を述べておきたい。
1 事故に起因する後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命じた場合において,その後就労可能期間の終期より前に被害者が死亡したときにも就労可能期間の終期が被害者の死亡時となるものではないとすると,被害者の死亡後もその遺族等に対する定期金による賠償の支払義務が継続することになるが,この点については違和感があるという指摘もあろう。

 しかし,このような場合,被害者の死亡によってその後の期間について後遺障害等の変動可能性がなくなったことは,損害額の算定の基礎に関わる事情に著しい変更が生じたものと解することができるから,支払義務者は,民訴法117条を適用又は類推適用して,上記死亡後に,就労可能期間の終期までの期間に係る定期金による賠償について,判決の変更を求める訴えの提起時における現在価値に引き直した一時金による賠償に変更する訴えを提起するという方法も検討に値するように思われ,この方法によって,継続的な定期金による賠償の支払義務の解消を図ることが可能ではないかと考える。


 2 定期金による賠償に関する実体規定が存しないことから,どのような場合に,あるいは,どのような事情を考慮して定期金による賠償の対象となると解することができるか(相当性の判断)については,解釈に委ねられている。この点については,不法行為に基づく損害賠償制度の目的及び理念に照らし,定期金による賠償制度の趣旨,手続規定である判決の変更を求める訴えの提起の要件との関連性等を考慮して検討すべきものであると考えられ,定期金による賠償に伴う債権管理等の負担,損害賠償額の等価性を保つための擬制的手法である中間利息控除に関する利害を考慮要素として重視することは相当ではないように思われる。(裁判長裁判官 小池 裕 裁判官 池上政幸 裁判官 木澤克之 裁判官
山口 厚 裁判官 深山卓也)

 

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 逸失利益について定期金賠償を認めた今回の最高裁判決ですが、認めた理由として、「不法行為に基づく損害賠償請求制度は、被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し、加害者にこれを賠償させることにより、被害者が被った不利益を補填して、不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とするものであり、また、損害の公平な分担を図ることをその理念とするところである。」「上記の目的及び理念に照らして相当と認められるときは、同逸失利益は、定期金による賠償の対象となる」としています。極めて抽象的な理由付けです。最高裁のケースでは、高次脳機能障害で第3級という事案であったことからすれば、第3級程度以上の重度の後遺障害であれば、定期金による賠償の対象となるものと思われます。

  但し、どのような事故類型であれば、逸失利益についての定期金賠償が可能かは、裁判例の集積を待つしかありません。

 被害者にとって定期金賠償を求める最大の目的は、一時金賠償の場合の中間利息控除を回避するというところにあります。民法の改正前では年5%、改正後でも年3%です。定期金賠償であれば、中間利息控除を気にする必要はありません。

 また、逸失利益に限ってのことですが、就労可能期間の終期よりも前に被害者が死亡したとしても、定期金賠償をそのまま受け取ることが原則として可能です。これも、定期金賠償を求める理由の1つとなります。

 他方で、将来介護料については、従前から定期金賠償が認められることが多かったですが、将来介護料については、被害者死亡すれば定期金賠償に影響が出ることから、将来介護料が認定され得る後遺障害第1級や第2級については、判断に迷うこともあると思います。

 なお、定期金賠償ですが、長期間の支払いになるため、万が一、保険会社が倒産するようなことがあれば、これはリスクとなります。

 中間利息控除が年3%という高金利な状況ですが、将来介護料がない事案の重度の後遺障害事案のケースでは、定期金賠償を求めることも増えてくるのではないかと思います

2020年7月14日 (火)

【ご相談】 感謝の声をいただきました (^_^;)

30代 男性相談

自分たちが今後保険会社に対して、どういうことをまずは提案していくのかを一から順にわかりやすく教えてくれた。保険会社に対しては、提示された慰謝料がいかに安いかということを伝えて、その後に弁護士基準となる資料に今回のケースの場合の金額がどのくらいになるのかを算出した上で、その金額を保険会社に提示していくことを教えてくれました。また保険会社がそれでも金額アップを提示してくれない場合には、次の手順をご教示いただきました。

 

相談した出来事

1年前に義母が交通事故にあい、保険会社より慰謝料の提示があったのですが、その金額があまりにも安いため弁護士と相談して、今後の方針を決めた。現在は、弁護士を通じて慰謝料の交渉中である。

 

分野
交通事故
相談時期
2019年08月

 

2020年7月10日 (金)

【むち打ち損傷】停車中に被告乗用車に追突された53歳男子原告の頚部には相応の外力が加わったと14級9号頚部痛を認定した。

 自保ジャーナルNo2063号で紹介された金沢地裁令和元年7月30日付判決です。

 平成26年11月6日に発生した交通事故で約2年5か月通院して、14級頚部痛を残したとして、約1050万円程度の賠償を求めた事案です。

 被害者は、勤務医の方のようです。

 被害者側は、平成29年3月16日を症状固定日としております。これに対して、加害者側は、平成27年10月末日であるとしております。

 むち打ち損傷って、半年くらいからせいぜい1年くらいかなと思いがちですが、裁判所は2年5か月を認めています。

 診断書の記載内容や複数の医師が症状固定日について同様の判断をしていることを理由に挙げています。

 被害者が反訴原告になっていることから、損保会社側が治療が長期化していることから、提訴してきたんでしょうね。そのために、自賠責の後遺障害申請ができなかったのかもしれませんね。

 田舎弁護士も、損保弁護士を引退してから思うのですが、紳士淑女的対応をしている被害者の方の治療(立て替え)をドライに打ち切ったり、殊更に過大請求をしているかのような対応をされる担当者及び弁護士がいますが、田舎弁護士も損保弁護士のときはこのような態度をとっていたのではないかと反省しています。

 

2020年7月 9日 (木)

【むち打ち損傷】 残念ながら、後遺障害等級を獲得できなかった事例

 平成29年1月に発生した交通事故事案です。40歳代女性兼業主婦の方です。傷病名は頸椎捻挫です。

 平成29年12月に、①被害者請求手続を行いましたが、平成30年5月に、非該当。 結果が出るのに約半年近くかかっております。

 平成30年9月に、主治医の先生の意見書をつけて、②異議申立てを行いましたが、平成30年11月にやはり非該当。

 専門医に画像鑑定書の作成を依頼して、再度、令和元年5月に、③異議申立てを行いましたが、令和元年7月にやはり非該当。

 令和元年9月に、④自賠責保険・共済紛争処理機構に申立てをしましたが、令和元年12月に非該当。

 提訴も検討しましたが、交通事故の発生から長期間経過していることから、怪我の部分の示談を先行させました。

 この件は、4回にわたり、後遺障害獲得のために、異議申し立て等を行いました。

 平成29年9月に依頼を受けて、令和元年12月に後遺障害非該当といいう結果に終わりました。

 タイムチャージを利用できない弁護士費用特約の会社であったことから、相談料の枠内(数万円)で対応しました。

 この事案は、神経学的な検査の所見、中程度のヘルニア、交通事故の程度等から、14級9号程度は認められるものと思っておりましたが、結局のところは、後遺障害得られませんでした。

 自賠責保険・共済紛争処理機構の回答がかなり詳しいので、これを分析検討して、次回の後遺障害等級獲得に活用していきたいと思っております。 

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2020年7月 1日 (水)

【解決実績】 当初提案金額約40万円を、紛セン・示談にて、約110万円で解決しました。

 40歳代兼業主婦。頸椎捻挫・腰椎捻挫で、約7ヶ月通院加療。

 当初提案金額約40万円を、休業損害、慰謝料の大幅UPで、約110万円で解決しました。

 この事案ですが、被害者請求手続(後遺障害認定含む)を行いましたが、非該当という結果に対して、平成30年9月に、主治医の意見書をつけて、被害者請求手続にて異議申し立てを行いましたが、再度、非該当。令和元年5月に、MRI画像鑑定意見書を取り付けて、再度異議申し立てを行ったものの、非該当。

 令和元年9月に、自賠責保険・共済紛争処理機構に対して、紛争処理申請を行いましたが、後遺障害については非該当という結果には変化がありませんでした。 

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 田舎弁護士としても後遺障害については納得しがたい結果に終わりましたが、提訴に至らず、紛セン・示談にて解決することになりました。

 

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