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2019年8月

2019年8月24日 (土)

【頸髄損傷】 頸髄損傷等から自賠責3級3号四肢麻痺等神経機能障害等併合2級自賠責認定の、34歳の男子の後遺障害を、手足の軽度麻痺と認め7級4号等併合6級認定した事案

 自保ジャーナル2043号で紹介された大阪地裁平成30年12月21日判決です。

 自賠責保険では、3級3号四肢などの神経機能障害、12級6号の左肩関節機能障害の併合2級後遺障害認定を受けた事案が、裁判した結果、脊髄症状については7級4号、左肩の関節可動域制限は12級7号として、併合6級後遺障害に、評価落ちしてしまったトホホ事例です。

 

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(赤穂城)
 裁判所の認定をみてみます。
 
 原告には、右足に軽度の麻痺があり、右手に軽度な麻痺があり、その他、左足や左手を含む頚部以下の部位に軽微な麻痺があると認められるが、
 原告の麻痺の程度は、右手及び右足の軽度の麻痺を中心とするものであり、7段階の区分に完全に合致するものがあるわけではない。
 もっとも、原告の麻痺の程度は、軽度の単麻痺のある場合の第9級よりは重く、軽度の対麻痺のある場合の第5級よりは軽いと考えられ、
 そして、脊髄症状のため、軽易な労務以外には服することができないものであり、1下肢の中程度の単麻痺がこれに該当するとされる、第7級、すなわち、7級4号の神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないものに該当すると認めるほか、損保料率機構の認定によれば、原告の左肩の関節可動域の制限は、12級7号に該当すると認められるとして、併合6級後遺障害となりました。
 トホホです。

2019年8月23日 (金)

【むち打ち損傷】 頚椎狭小化等有する逆突された原告男子に頸部痛等の14級後遺障害を認定し、3割の素因減額を適用した事例

 名古屋地判平成30年12月19日の事案です。

 後遺障害認定につき、

 原告は、

 本件事故の直前、被告車両が後退してくることを認識していたものであり、予期せぬ衝撃ではなかったものである上、本件事故による各車両の損傷の程度も大きいものではないけれども、

 原告車両のフロントバンパのリーンホースメントに歪みが生じる等、相当程度の衝撃があったと推認できること、

 原告は本件事故前から第5、第6頚椎椎間の狭小化や骨棘形成、椎間板の膨隆がみられるなど傷害を負いやすい素因を有していたこと

 原告は、本件事故の2日後に頚部や右手の痛みを感じ、同日中に病院に通院していることを総合すれば、

 本件事故によって、原告が頚部挫傷等の傷害を負ったことが認められるとして、後遺障害についても、14級9号を認めました。

 但し、3割の素因減額です。

 

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(赤穂城)
 かなり微妙な事案です。とはいえ、自賠s系保険で14級9号が認定されていることを重くみたものだと思います。

2019年8月22日 (木)

【共同不法行為】 男子原告の第1事故で治療中の3か月後に第2事故による損害は第1事故と第2事故が寄与したものと認め、第2事故以降の損害の寄与度を3対7の割合で認定しまました。

 複数の交通事故が異時的に競業した場合の処理って、困りますね。。。共同不法行為なのかどうかが問題となりますが、受傷部位が重なっているケースでは、自賠責保険金へ被害者請求する場合には、共同不法行為として請求することもあります。

 

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(赤穂・大石神社)
 自保ジャーナル2042号で紹介された東京地裁平成30年11月28日判決です。
 原告は、平成28年2月1日、交差点の右折車線で乗用車を運転して赤信号で停止したところ、被告Yタクシーに追突され(第1事故)、腰椎捻挫、頚椎捻挫、右肩関節挫傷の障害を負い、通院治療中の平成28年5月10日、交差点で乗用車を運転して赤信号で停止中、被告W乗用車に追突され(第2事故)、腰椎捻挫、頚椎捻挫、左肩関節挫傷等の傷害を負い、頸部痛、左上肢のしびれから自賠責14級9号後遺傷害認定を受けたという事案です。
 ありそうな案件です。
 裁判所は、共同不法行為が成立するためには、複数の加害行為が時間的、場所的に近接する等、客観的に1個の加害行為であると認められることを要するというべきであるところ、本件各事故は、いずれも発生場所が異なり、また、第1事故の発生から第2事故の発生まで3か月以上の時間的間隔があるから、本件各事故が時間的、場所的に近接しているとはいえず、客観的に1個の加害行為であると評価することはできないとし、原告の損害のうち、第1事故及び第2事故の双方が寄与している第2事故以降の分については、寄与度に応じて割合的に各事故に振り分けて算定するとして、共同不法行為を否認しました、
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 第2事故以降の損害の寄与度については、第1事故の事故態様をみると、Yは停止中のY車を発進させ、時速約14㎞から15㎞で原告車に追突させたものであり、原告車とY車の損傷状況に照らせば、第1事故による衝撃は相応のものであったと推認できるとし、
 
 第2事故の事故態様をみると、Wは不注意でブレーキペダルから足を離してW車を前進させて原告車に追突させたものであり、W車の前部のエンブレムかが外れていることに照らせば、第2事故による追突の衝撃は一定程度あったものと推認できるとして、第1事故と第2事故の事故態様、原告の症状(第2事故後に新たな症状の出現が認められること)、診療経過等を考慮すると、上記治療における第1事故と第2事故の寄与度は、3:7の割合と見るのが相当であると判断しました。

2019年8月21日 (水)

【休業損害・逸失利益】 自賠責12級7号認定の右膝関節機能障害を残す減収のない53歳男子公務員の逸失利益を実収入を基礎に14年間14%の労働能力喪失で認定した事例

 自保ジャーナル2042号で紹介された大阪高判平成31年1月22日です。 

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(赤穂・大石神社)
 前提として、自賠責12級7号認定が、第1審では、14級9号に評価落ちし、第2審で再び12級7号が認定されている事案のようです。
 さて、本件事案は、減収のない公務員のケースでしたが、裁判所は、Xは、右膝の痛みや不安定さによって業務の支障が生じないよう努力しているものと認められ、そのことが減収を食い止めている面も否定はできないし、本件後遺障害の内容、部位及び程度とXの職務内容に照らせば、Xが定年退職後に高収入を得るため再任用以外の転職を試みた場合、本件後遺障害が不利益をもたらす可能性があるとして、実収入を基礎収入に平均余命の半分の14年間14%の労働能力喪失で認定しました。
 第1審で、12級7号が、14級9号に評価落ちしたのは、被害者にとっても驚いたでしょう。
 
 第1審は、関節可動域についても、初診時から約90度の屈曲が可能であったところ、治療期間中に130度まで回復した後に、症状固定時の測定値が90度に至ったところから、症状固定時の測定値をただちに採用することはできないと言っています。
 
 請求金額が、約1700万円、第1審では、320万円程度の認定、第2審では1520万円程度の認定、被害者も被害者代理人もホットしたことでしょう

2019年8月20日 (火)

【MTBI】 34歳男子主張の5級高次脳機能障害はMTBI認められず、自賠責及び厚労省等の各種診断基準も満たさない等から、発症を否認した事例

 自保ジャーナル2042号で紹介された福岡地裁久留米支判平成30年11月8日判決です。

 

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(相生駅)
 まず、MTBIについては、原告の意識消失については、原告は、本件事故直後、意識障害や健忘症と見られる症状は呈さずにB病院を受診し、同病院において、意識障害の事実を訴えておらず、同病院においても、意識障害の事実は認められないとして、意識消失を否認して、WHOのMTBIの診断基準を満たさないとして、MTBIを否認しました。
 高次脳機能障害に関する自賠責の診断基準については、原告の意識障害の有無が問題となるが、これがあったとはにわかには認めがたいとし、画像所見については、原告には、脳室内出血、くも膜下出血、脳外液貯留、びまん性脳室拡大、脳挫傷を示す画像所見は認められない他、自賠責基準においては、脳外傷後の急性期に始まり多少軽減しながら慢性期へ続く臨床像であるとし、急性期には重篤な症状が発現していても、時間の経過とともに軽減傾向を示す場合がほとんどであるとしている。しかし、原告の臨床経過は、本件事故後次第に増悪したものと認められ、上記臨床像に当てはまらないとして、原告は自賠責の上記診断基準に該当するとは認められないと否認されました。
 

2019年8月 6日 (火)

【非器質的精神障害】 追突された7歳男児主張の12級PTSDは診断基準満たさず発症を否認し非器質性施新障害の14級後遺障害を認定した(名古屋地裁平成30年11月21日判決)

 自保ジャーナルNo2041号で紹介された名古屋地裁平成30年11月21日判決です。

 

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(西条・裁判所前)
 非器質性精神障害につき、
 被告は、労災障害認定基準を満たさないことを主張し、たしかに、本件所見上は、労災障害認定基準能力に関する判断項目について、何ら能力の低下が認められず、労災障害認定基準を満たしていないが、
 そもそも、労災補償は賃金労働者を対象として能力評価する基準であり、未就労若年者である原告の能力評価としては適切ではなく、労災障害認定基準を満たさないからといって原告の本件症状が後遺障害ではないと直ちに判断することはできない。
 また、車に乗らない際の日常生活において何らの能力の低下等の支障が認められなくとも、日常生活において車の利用を完全に避けることは困難であるから、車に乗ることを困難とさせる本件症状について、後遺障害としての能力の制限が一切ないものと評価することは相当でなく、身辺日常生活に支障を残すものといえると非器質性精神障害を認め、
 本件症状は、車に乗る際に生じる症状であり、車に乗らなければ日常生活や学校生活上特段の問題は生じないこと、もっとも、生活上車の利用が避けられない場面も存在すること、車に乗った場合でも必ず吐き気等が生じるわけではなく、薬による対処もある程度可能であり、当初に比べて症状が改善していること等からすると、日常生活において時々支障が生じる程度の後遺障害と認めるとして、14級非器質性精神障害を認定しました。

2019年8月 5日 (月)

【高次脳機能障害】追突された27歳男子主張の高次脳機能障害、左上下肢麻痺及び神経因性膀胱の3級後遺障害を否認し、左上下肢しびれ等の14級9号認定した事案

 自保ジャーナルNo2041号で紹介された東京高裁平成30年11月15日判決です。

 

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 中型貨物車を運転して停止中、Y中型貨物車に追突され、外傷性脳損傷、頚椎捻挫、腰椎捻挫、左下肢末梢神経障害等の傷害を負い、高次脳機能障害、左上下肢麻痺、神経因性膀胱等から3級3号後遺障害(労災3級認定)を残したとする27歳男子Xの事案につき、
「Xには、事故直後の意識障害はなく、そもそも頭部外傷があったとの診断もされておらず、また、本件事故後30分後、ないしは後刻医療機関受診時のGCSの検査はされておらず、その評価点は不明であるから、WHOによる軽度外傷性脳損傷の診断基準に該当しない」とし、
 厚生労働省基準については、「Xには、MRI等で脳の器質的病変が発見されてはいない・・・本件事故が、Xに対して脳の器質的損傷を惹起させるほどの強い外力を生じさせるものであったとは認められないと否認し、
 
 自賠責基準に基づき検討すると、Xには本件事故直後の意識消失があったとは認められないし、急性期に重篤な症状が発現して、時間の経過とともに軽減傾向を示す経過をたどっているともいえない」等から、
 「Xが、本件事故により、(軽度)外傷性脳損傷による高次脳機能障害を発症したと認めることはできない」と高次脳機能障害の発症を否認しました。
 後遺障害認定につき、「Xは、本件事故により、頚椎捻挫、腰椎捻挫の傷害を負い、他覚的に証明されてはいないものの、左上下肢のしびれ、左上下肢の筋力低下等の後遺障害が残存しているものと認められるから、その後遺障害は、後遺障害等級第14級9号の「局部に神経症状を残すもの」にあたると、14級9号後遺障害を認定しました。

2019年8月 4日 (日)

【人身傷害補償特約】 単純に支払い基準が、訴訟基準になるわけではない!?

 最近の保険は、人身傷害補償特約が付保されており、また、その内容が各社で異なることから、非常に悩ましい問題となっております。

 我々弁護士は、約款基準、訴訟基準云々と人身傷害補償特約で議論するために、裁判すれば、単純に訴訟基準にまでUPすると勘違いしていることがあります。

 保険会社の中には、自己負担額の算定にあたって、訴訟基準を採用するに過ぎないものもあります。

 この場合、例えば、訴訟基準による損害額が1500万円、約款基準が1000万円、過失相殺率50%として、示談交渉の結果、賠償義務者から受領から750万円を受領したとします。

 この場合、被害者は、250万円を人傷社から受け取ることが可能ですが、双方からの手取り総額1000万円のままです。

 これであれば、最初から、人傷社から1000万円もらった方が作業効率からいえば合理的です。

 では、裁判の結果、賠償義務者から750万円をうけとった場合はどうでしょうか?

 自己負担部分は、訴訟基準の1500万円から約款基準の1000万円を控除した500万円となります。

 加害者から受け取った750万円はさきに自己負担部分に充当されますので、これにより自己負担部分はなくなります。

 その結果、被害者は、約款基準の1000万円から超過した250万円を控除した750万円を人傷社から受け取ることが可能です。

 その結果、訴訟基準での金額を同じ金額を被害者は結果的に得られるということになります。

 要は、加害者から受領した金額は自己負担部分を消す効果があるということです。但し、支払いの上限は、約款基準で計算されることになります。

 

2019年8月 3日 (土)

【解決実績】 当初提案金額約90万円を示談・紛センの利用で、約270万円で解決しました(180万円UP)

 30歳台女性専業主婦、頚椎腰椎捻挫(腰椎捻挫で14級9号)事案です。

 この事案は、後遺障害については、当初非該当でしたが、画像鑑定や医師の意見書等を添付の上、異議申し立てを行ったところ、14級9号が認定されたという事案です。

 当初提案は、約90万円でしたが、最終的には、約270万円で解決しました。

 むち打ち症例についてのご相談は、しまなみ堀津事務所におまかせ下さい。💧

 

2019年8月 1日 (木)

【解決実績】 当初提案約80万円を、示談・紛センの利用にて、350万円(270万円UP)でかいけつしました。

 40歳台兼業主婦・大腿骨根幹部骨折等で入通院した事案です。

 後遺障害等級は14級9号。納得できないことから、自賠責保険・共済紛争処理機構に調停(紛争処理)を申し立てるものの、14級9号を超える後遺障害等級は不可。

 14級9号であること、通勤労災の認定を受けており一定の給付金を受給していること、自賠責保険金についても被害者請求手続によって回収済みであることから、加害者損害保険会社の提案は約80万円にとどまりました。

 過失相殺率、休業損害、慰謝料、逸失利益等について、詳細且つ説得的な主張立証を試みた結果、350万円での和解が成立しました。

 14級9号事案ですが、総損害額は1100万円を認めていただけるなど、かなり、12級13号に近い水準に達しております。

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 なお、本件は弁護士費用特約はない事案でしたが、親族のご協力により、相当程度の着手金等をいただいた上で、3年以上に渡り対応させていただいた事案です。

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