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書籍紹介(交通事故)

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2018年11月

2018年11月16日 (金)

【脳脊髄液漏出症】 交通事故の被害者でる原告が低髄液圧症候群の発症を主張したが、これを認めなかった事例

 判例時報No2379号で紹介された横浜地裁平成29年10月12日判決の解説では、低髄液圧症候群についてのコンパクトな解説が紹介されていました。

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 田舎弁護士の地域では、低髄液圧症候群の診断書を見たのは10年程度以前のことであり(そのころは数か月に1,2件ありました)、現在では、全く見たことがありません。この地域では下火になっているのではないかと思っております。

 低髄液圧症候群については初期の段階ではよく勉強しました。

 しかしながら、否定的な裁判例が続いていることから、自保ジャーナル等で散見する程度です。

 松山市民病院等一部の病院では保険治療が可能とする愛媛県のHP があります。松山や宇和島の病院では低髄液圧症候群を傷病名とする診断書が作成されているのかもしれません。

2018年11月15日 (木)

【その他】 遠方のご相談者へのお願い m(__)m

 最近、弁護士ドットコム等を見て、交通事故事案の相談をしたいとお電話をいただく方が増えております。

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                  (金沢城)

 頼りにされるということは大変ありがたいことです。そして、遠方から相談のためにこられる方もおられます。

 第1に、1回だけの相談事案であればともかく、継続的な相談を予定されている方の場合には、まずは、ご相談者の地元の法律事務所にご相談されることをお勧めいたします。

 継続的な相談の場合には、やはりアクセスという点は非常に重要です。

 当事務所は交通事故事案においては、損害保険協会、日本交通法学会、日本賠償科学会、自研センター等の研究会や研修会に積極的に参加して、交通事故事案については、高品質のリーガルサポートを提供することができるよう、日々努めているところです。当事務所が関与した裁判例は、自保ジャーナル、交通事故民事裁判例集等の判例集にもたびたび紹介されているところです。

 とはいえ、田舎弁護士のように被害者側の立場にたって、積極的に交通事故事案に取り組んでいる弁護士は、各県に数名はおられるのではないかと思います。

 まずは、そのような弁護士を探されて、その中で、アクセスのよい法律事務所にご相談下さい。

 第2に、田舎弁護士は、法律の専門家ですので、過失割合、後遺障害の獲得の可能性等について、ご相談者にとっては耳障りな説明をさせていただくこともあります。田舎弁護士の眼からみて、難しい事案の場合には、正直にそのままお伝えいたします。後遺障害の獲得が難しい事案を、容易に後遺障害が獲得できるような説明はいたしません。遠方から訪ねていただきながらも、相談者が望まれるような結果の回答ができない場合もあります。ご容赦下さい。

 第3に、既に他の弁護士さんにご依頼されており、その弁護士さんの弁護活動に大きな不満がある事案についても、原則としてお引き受けしておりません(通常の能力のある弁護士が誠実に事件処理をされている場合においては、田舎弁護士が代わりに対応したとしても結果は変わりません。)。

 もっとも、「相談料無料・着手金無料」、「高齢者の弁護士」の法律事務所の中には、事件処理を放置されているのではないかと思われるケースもありますので、この場合にはご相談に対応させていただきます。

 第4に、当事務所の原因によらずして、事件解決が遅れる場合があります。

 当事務所の原因による遅延であれば、田舎弁護士としても謝罪するしかありませんが、そのようなことは過去一切発生させたことはありません。

 事件解決が遅れるケースとしては、例えば、相手損保や代理人の回答が遅い場合もあり、催促しても、なかなか回答が出てこないこともあります。

 このような場合においても、当事務所に対するクレームとなりがちですが、ご理解いただけますと幸いです。

 なお、当事務所は、相談料無料、着手金無料の事務所ではありません。また、ご依頼される場合の費用も、それ相応の費用をいただいております。費用の支払い方法等についてはご相談にのりますが、決して安いものではありません💦

2018年11月 7日 (水)

【頸髄損傷】 事故から10日後の神経学的検査異常ない48歳主婦の不全頸髄損傷を否認し、自賠責同様14級頸部痛を認定した 京都地裁平成30年3月29日判決

 自保ジャーナルNo2024号で紹介されていた京都地裁平成30年3月29日判決です。

 48歳主婦原告運転の原付自転車が、路外駐車場から進入してきた被告乗用車に衝突され、不全頚髄損傷等から2級後遺障害を残したと主張する事案につき、

 「外傷によって頸髄損傷ないし頚椎の神経圧迫が生じた場合、

 ①受傷後、直ちに頚髄損傷ないし神経圧迫に由来する症状が生じ、外傷直後が最も重篤な症状を呈するのが通常であるが、本件の場合、受傷の2週間以内には、左肘痛、左肩痛、身体のだる痛さ、頸部痛、背部倦怠感、頭痛、頚部から左肩にかけてのだるさ、腰痛の訴えがあったものの、歩行に支障がなく、上肢のしびれもなく、上肢の筋力低下もなく、上肢の関節可動域の制限もなく、神経学的所見にも異常がみられなかった。鞄が持てない、シャンプーができない、握力が0キログラムといった上肢の重篤な症状が現れたのは、本件事故から2ケ月が経過した平成24年6月以降であり、交通事故による頸髄損傷ないし神経圧迫由来とするには余りにも間隔が空いていること

 また、②外力によって頸髄損傷ないし神経圧迫が起きた場合、頸髄損傷ないし神経圧迫を裏付ける神経学的所見が見られるのが通常であるが、本件事故の10日後に実施された神経学的検査(深部腱反射、ワルテンベルグ、ホフマン、スパーリング、ジャクソン各検査)はいずれも正常であり、握力低下も顕著ではなかった。

 さらに、③MRI画像上、原告には、頚椎第5/第6に骨棘を伴う著しい脊柱管狭窄症があり、これは経年性の変性であるところ、このような頚椎の変性があれば、その自然的悪化によっても、原告に生じた重篤な上肢の症状が生じ得る。

 以上の①乃至③からすれば、本件事故により原告に頸髄損傷ないし神経圧迫が生じたといえず、平成24年6月以降に生じたカバンが持てない、シャンプーができない等の重篤な上肢の障害は、頚椎の著しい脊柱管狭窄症による可能性が高く、本件事故によるものと認めることはできない。

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2018年11月 5日 (月)

【その他】 労災は1級、自賠責は非該当。。。。と言う事案

 交通事故民事裁判例集第50巻第5号で紹介された東京地裁平成29年10月19日判決です。

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 自賠責保険では後遺障害に該当しないという判断を受け、

 労災保険では併合1級の認定を受けた被害者(男・症状固定時48歳・会社員)の事故後に出現した四肢のしびれ、上下肢の知覚鈍麻・知覚過敏、手指の運動障害、排尿・排便困難等の症状につき、

 事故以前から広範囲にわたる脊柱管狭窄、椎体の術後変化、椎間板の変性等の既往が存在したところに、事故による相当重大な外力が加わったことにより、脊髄が圧迫されて発生したものと考えるのが合理的であるとして、

 ①上記症状と事故との間に相当因果関係を認めるとともに、

 ②手足のしびれ、知覚異常、排尿障害などの神経障害につき9級10号、右手小指の機能障害につき13級6号、併合8級の後遺障害を認定し、

 ③症状の発生及び重篤化には上記既往があったことが大きく影響しているとして、40%の素因減額を認めた事例

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 労災は、1級、自賠責は、非該当、裁判所は、併合8級として、40%の素因減額を認めるという事案でした。

2018年11月 3日 (土)

【スキー・スノボー】 スノーボードでの滑走中に衝突事故について、コース上方を滑走していた被告に過失が認められた事案

 判例タイムズNo1452号で紹介されたさいたま地裁熊谷支判平成30年2月5日判決です。

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 スキー場のコース上を滑走する者の過失について判示した裁判例としては、最高裁平成7年3月10日判決があります。

 最高裁判決は、スキー場において上方から滑降する者は、前方を注視し、下方を滑降している者の動静に注意して、その者との接触ないし衝突を回避することができるように速度及び進路を選択して滑走すべき注意義務があるとした上で、上方から滑降してきた者の過失を認めたものです。

 本判決も、本件事故現場の手間に斜度が急になる箇所があり、コース下方の見通しが良くなかつたとの事情を踏まえて、Yには適宜速度を調節して下方を滑走する者の有無を確認するとともに、

 下方を滑走する者を発見した場合には速やかに進路を変更するなどして衝突を回避すべき注意義務があるとして、Yの過失を認めており、最高裁判決と同様の立場をとっております。

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 国際スキー連盟が定めたルールにおいても、コース上では下方を滑走する者に優先権があるとされており、下方を滑走する者が上方を注視するのは容易ではない場合が多いことからすれば、上方を滑走する者に高度の注意義務を課す裁判例の傾向は妥当といえます。


2018年11月 2日 (金)

【その他】 自賠責保険会社と闘う!?

 交通事故民事裁判例集第50巻第5号で紹介された大阪地裁平成29年10月18日判決です。

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                  (新居浜)

 ① 被害者が、自賠責保険会社の調査義務違反により自賠法に基づく賠償金の支払を不法に妨げられて精神的苦痛を負ったと主張するのに対して、被害者請求を受けた自賠責保険会社は、必要性の有無を問わず、全ての資料を自ら入手調査したうえで、後遺障害の有無を判断しなければならない義務を負っているとまでは認められないとし、

 仮に、一部の資料が被害者請求の判断にあたって入手提供されていなかったとしても、そのことから直ちに不法行為が成立すると認めることはできない

 ② 自賠責保険会社の書類開示義務につき、自賠法16条の4第3項が交付を求めるのは支払いを行わないこととした理由を記載した書面であり、同書面に引用した書面を被害者に交付すべき義務まで定めたものと解することはできない

 ③ 自賠責保険会社の書類開示義務につき、被害者の同意に基づき医療機関から取得した被害者に関する傷病名、病状、治療内容、検査結果、既往症などの照会に対する回答は、

 個人情報保護法25条1項本文にいう保有個人データに該当するとしても、同条1項ただし書及び同項2号により、個人情報取扱事業者である自賠責保険会社の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがあるものとして、開示義務を負わないとしました。

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2018年11月 1日 (木)

【過失割合】 被害者(歩行者)に15%の過失相殺をしてきながら、加害者(四輪車)の請求を認めなかった事案

 交通事故民事裁判例集第50巻第5号で紹介された神戸地裁平成29年9月29日判決です。

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                  (福山城)

 信号機により交通整理の行われていない十字路交差点に直進進入しようとした加害者(普通乗用自動車)が、左方から交差点を横断しようとした被害者(男・89歳)に衝突した事故につき、

 被害者には自らの人身損害に関して左右の安全確認義務違反により過失相殺15%が認められたが、

 これをもって加害車に生じた損害の賠償責任を負う前提としての注意義務違反があったとみることは疑問とし、

 加害車運転者は歩行者(被害者)の進行を妨害してはならず、被害者は右手をあげて横断を開始しているとして、被害者に民法709条の過失を認めませんでした。

 こんな考え方もあるのですね (°°;)

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