<(_ _)>

  • 弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律事務所検索ポータル

書籍紹介(交通事故)

2018年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

« 【和解】 交通事故被害者等の判断能力と示談の効力に関する問題  | トップページ | 【むち打ち損傷】 追突された65歳女子の頚椎椎間板ヘルニアは事故を契機に症状が発現したとして、自賠責同様14級9号を認定した裁判例 京都地裁平成29年9月15日付判決 »

2018年4月20日 (金)

【遷延性意識障害】 54歳男子の平均余命を症状固定後8年と認定した事例 松山地裁西条支部平成29年3月30日判決

 当事務所が加害者側事案で関与していた裁判例が、交通事故民事裁判例集第50巻第2号で紹介されていました。平成29年3月30日付松山地裁西条支部判決です。

 Kimg2022
 判旨は以下のとおりです。

① 前頭側頭葉変性(FTLD)のうち失語症群である意味性認知症(SD)の既存障害を有する被害者(男・54歳・症状固定時55歳・会社員)が事故受傷により遷延性意識障害(いわゆる植物状態ー別表第一第1級1号)に陥った場合に、事故がなかった場合の余命は症状固定日から10年と認めるのが相当としたうえで、遷延性意識障害に陥ることでさらに短縮されたものとして推察されるとして、事故受傷後の余命を症状固定後8年と認定した事例

② 逸失利益については、障害の状態や既存障害の意味性認知症が進行性疾患であることを考慮して、労働能力喪失期間を症状固定日から3年と認めるのを相当とした事例

 Kimg2156
 LP交通損害関係訴訟によれば、遷延性意識障害については、「加害者側から、平均余命まで生存できる可能性は低いとして、生存可能期間を平均余命よりも短期間に限定すべきであると主張されることがある。」という説明につづき、

 「近時の裁判例は、一般に、上記統計資料や疫学調査が存在するとしても、これらが過去の一定期間に集められた少ないサンプル数に基づいているにすぎず、生存可能期間を判断する資料としては十分なものとはいえないことなどを理由として、平均余命まで生存する蓋然性が否定される特別な事情、例えば、被害者の健康状態が重度の合併症の存在等によって思わしくない状況にあるなどといった事情が認められない限り、被害者がいわゆる植物状態にある場合であっても、生存可能期間を平均余命の年数をもって認める傾向にある。」と説明されています。

 Kimg1952
 松山地裁西条支部の判決は、生存可能年数を平均余命の年数をもって認定せず、症状固定後8年としております。これは、特別な事情の立証が成功した故でありますが、数多くの裁判例の流れからいえば、少し離れた裁判例となっており、実務上参考になるものと思われます。

« 【和解】 交通事故被害者等の判断能力と示談の効力に関する問題  | トップページ | 【むち打ち損傷】 追突された65歳女子の頚椎椎間板ヘルニアは事故を契機に症状が発現したとして、自賠責同様14級9号を認定した裁判例 京都地裁平成29年9月15日付判決 »

【遷延性意識障害】」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 【和解】 交通事故被害者等の判断能力と示談の効力に関する問題  | トップページ | 【むち打ち損傷】 追突された65歳女子の頚椎椎間板ヘルニアは事故を契機に症状が発現したとして、自賠責同様14級9号を認定した裁判例 京都地裁平成29年9月15日付判決 »