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書籍紹介(交通事故)

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2017年4月

2017年4月30日 (日)

【日本交通法学会】 日本交通法学会から、昨年のシンポジウムをまとめた冊子が送られてきました。

 10年程前から、田舎弁護士は、「日本交通法学会」の会員となっております。

 もちろん、交通事故事案を取扱いさせていただくに際して、最新の議論や我が国を代表する研究者や実務家の深遠な議論をきいて、さらに田舎弁護士の交通事故に関する知見を磨くためです。

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 昨年5月21日に、大阪にて、日本交通法学会が開催されたのですが、午後の部から学会に参加させていただいておりました。

 もう1年近く経つのですね。。。。

 シンポジウムは、

 自動車損害賠償保障法の60年と題して、

 報告1 立証趣旨 国土交通省大臣官房参事官の方の発表

 報告2 自然災害 大学教授の方の発表

 報告3 運行起因性 同 上

 でした。

 個別報告は、

 報告1 自動運転にまつわる法的課題 

 報告2 過失相殺基準の現状と課題

 でした。

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 その中で、過失相殺基準の生成と変遷は、余り知らなかったことから勉強になりました。

 昭和40年ころに、大阪地裁の舟本裁判官により、基準化に触れられた論文が発表され、

 昭和44年ころに、東京地裁の倉田裁判官により、倉田基準が公表され、

 昭和46年に、大阪地裁で基準が公表され、

 昭和48年に、京都地裁でも公表され、

 昭和50年に、別冊判タが公表され、以降、平成3年、平成9年、平成16年、平成26年と、版を重ねるに至っております。

 こんな歴史って、学会じゃないとわからないですよね (^-^;

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 これからも、田舎弁護士は、ご相談者様、ご依頼人様のために、研鑽を重ねてまいりますので、宜しくご指導のほどお願い申し上げます。

2017年4月23日 (日)

【頸髄損傷】 MRI画像等からも脊髄損傷を示す異常所見は認められないと30歳男子の左半身麻痺受傷を否認した事例 横浜地裁平成28年9月26日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された横浜地裁平成28年9月26日判決です。

 30歳男子原告は、乗用車を運転、停止中に被告普通貨物車に追突され、先行車に玉突き追突し、頸髄不全損傷等から、2級1号左半身麻痺(自賠責非該当)を残したとする事案につき、

 F医師は、平成22年8月4日の頸椎MRI画像について、C2レベルで髄内信号異常がある旨診断するが、D病院や自賠責保険の後遺障害等級認定手続において、MRIの画像については異常所見が認められておらず、その他の画像所見でも脊髄損傷を示す所見は認められないことからすれば、F医師の上記診断は採用できない他、

 針筋電図は、被験者が随意に力を入れない場合ににも同様に干渉波は出ないものであり、被験者の真摯な協力がなければ、正確な結果が出ない検査である。

 そして、原告において、平成22年11月26日の針筋電図では正常な結果が出ており、さらに誘発筋電図の結果は2回とも正常であったことからすれば、同年8月16日の針筋電図が、正確な結果を示しているものであるか、疑いが残る等から、

 原告が受けた本件事故の衝撃の程度は決して軽微なものではないこと、

 入通院において左半身のしびれを訴え、症状固定とされた後の平成23年8月以降も通院を続けたこと、

 B国に帰国する際のビジネスクラスの特別対応席を確保し、付添人の渡航費用を負担するなど、高額の渡航費用を負担したこと、原告の両親がB国の自宅の改装をしたことを考慮しても、原告及び原告の母親の供述は信用することができず、原告が「頸髄不全損傷」、「左片麻痺」であるなどとする医師の診断や意見等は採用できないとして、原告には、頸髄不全損傷、左半身麻痺が生じているとは認められないと判断しました。

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2017年4月21日 (金)

【頸髄損傷】 1級四肢麻痺を残す47歳男子の将来介護費を職業付添い人と近親者合せて日額1万8000円で認定した 大阪地裁平成28年8月29日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された大阪地裁平成28年8月29日付判決です。

 自動二輪車で走行中、対向Y右折普通貨物車を避けて転倒、受傷し、頸髄損傷等から自賠責1級1号四肢麻痺等を残す47歳男子原告の事案につき、

 原告は、常時介護を要するところ、D病院を退院した後、妻と自宅で生活しており、原告の介護は、妻もその一部を担ってはいるものの、大半が介護サービス等を利用することにより職業付添い人によって行われているとし、

 原告と同居し、基本的に24時間原告の体調を観察する立場になる妻の介護能力の有無について、妻は、本件事故前後にわたり、精神科を受診して治療を継続しており、本件事故後、その病状が比較的悪化していた時期があり、また、原告の入院中にその予後や危険性に関する認識が不十分であり、C病院からの転院が検討されたJ病院では妻の介護能力が問題とされたことや、実際に、妻が自宅で担っている介護の内容からすれば、妻の介護能力は高いとはいえない。

 しかし、少なくとも、妻の精神状態が在宅介護開始後に改善し、安定していることに加えて、各種介護サービスの利用や原告のレスパイト入院によって、その精神的・身体的な負担も軽減されていること、

 妻自身が行える介護の範囲も在宅介護開始直後よりも増えていることなどに照らすと、妻はある程度の介護能力を有していると認められる等

 職業付添い人による介護と妻による介護が併せて行われることによる在宅介護は、原告にとって必要性及び相当性があると認められるとして、

 原告が、常時介護を要し、ほぼすべての日常生活動作について介護を要する状態であることを前提として、職業付添い人による介護と親族による介護を並行する在宅介護についての必要性及び相当性については前項のとおりであるものの、原告の現在の介護サービスの利用状況は相当程度充実したものであること、前記のとおり妻が行える介護の範囲が時間の経過とともに広くなっていると認められること、介護サービスの利用料は現在においても業者にとっても異なり得るものである上、将来、介護の環境や整備の充実により、その利用料が変化する可能性があることなどを総合すると、

 現在の介護サービスの利用状況を考慮しても、原告の介護費は職業付添い人によるものと妻によるものを含め、日額1万8000円を認めるのが相当であると日額1万8000円で将来介護費用を認定しました。

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2017年4月20日 (木)

【遷延性意識障害】 1級1号遷延性意識障害を残す35歳女子の将来介護費を母親67歳を超え今後職業介護人の必要性が高まると日額2万円で認定した 東京地裁平成28年9月6日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された東京地裁平成28年9月6日判決です。

 将来介護費につき、原告は、遷延性意識障害、四肢不全麻痺、気管切開、経管栄養、尿便失禁、言語障害があり、日常生活動作は常に全介助を必要とする状態である。

 原告は、平成25年11月25日から自宅介護を受けているところ、自宅介護は、職業介護人とともに、母親が主に行っているが、父親及び弟も手伝うことがある。

 介護内容は、体位変換、バイタルチェック、経管栄養、着替え、排便処置、清拭、経口訓練、自立座位、リハビリ、マッサージ等であり、夜間も2時間毎に体位変換、バイタルチェック、おむつ交換を行っている。

 介護体制は、現在、概ね、午前中に1から2時間、午後に4時間、夜間に週3回の割合で訪問ヘルパーないし訪問看護を受けており、他に、週に2回の訪問入浴がある

 職業介護人使用時の費用は、午前中2時間が4000円ないし5000円、午後4時間が8400円ないし1万0500円、夜間9時間が約3万円であり、訪問入浴は1回約9000円であるとし、

 原告の介護は、主に母親が自宅で職業介護人の助力を得ながら行っているところ、平成25年11月25日から口頭弁論終日である平成28年6月30日までの949日の介護費は、母親の介護費相当額(全日1人での介護につき日額8500円)及び職業介護にかかる実負担額を考慮し、中間利息控除も踏まえ、日額1万円を相当と認める

 職業介護人による将来介護費につき、

 母親がすでに満67歳を超えており、職業介護を利用する必要性は今後さらに高まっていくこと、職業介護及び訪問入浴にかかる費用は、現在、日額約2万5000円から2万7000円程度を要していることを勘案すると、口頭弁論終結日後の介護費は、控えめに算定しても、日額2万円をくだらないと認められると認定しました。

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2017年4月17日 (月)

【高齢者】 テレビ愛媛 ますあつで紹介されました。「高齢者の交通事故」

  昨日の日曜日午前6時15分からのテレビ愛媛の番組である「ますあつ」で紹介されました。

 「注意!! 高齢者の交通事故」でした (^^♪

 

2017年4月 9日 (日)

【共同不法行為】 第1事故と第2事故 さいたま地裁平成28年4月20日判決

 交通事故民事裁判例集第49巻第2号(ぎょうせい)で紹介されたさいたま地裁平成28年4月20日判決です。

 第1事故(信号待ち停車中の被害者運転四輪車への後続四輪車の追突事故)と、その約2ケ月後に発生した第2事故(信号機のない交差点での被害者運転の直進自転車と左折四輪車との衝突事故)につき、

 別個の事故ではあるが、

① 両事故間に約2ケ月しかなく、第2事故が第1事故による傷害の症状固定前に発生していること、

② 両事故により被害者が負った傷害(頸椎捻挫)及び後遺障害(頸部痛及び右手しびれ)に共通項があること、

③ 両事故の寄与度が不明であることから、

 民法719条1項後段の趣旨に照らし、両事故の加害者が連帯責任を負うのが相当とした事例

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2017年4月 8日 (土)

【その他】 共済契約における対物共済について、道路法58条1項に基づく原因者負担金が共済約款上の「法律上の損害賠償責任」に含まれるとした事例 

 判例時報No2320号で紹介された東京高裁平成27年6月24日判決です。

 事件のスジからいえば、控訴人側(共済)の負け筋のような事件だと思いますが、控訴審にまで至っております。控訴人側代理人には、交通事故事案で有名な方が就任されておられます。

 それでも、控訴人側は負けております。

 田舎弁護士は知らなかったのですが、原因者負担金制度というのがあるようです。

 つまり、道路管理者が、道路の維持費用について、その必要を生じた限度において、その費用を第三者に負担させることができるという原因者負担金制度(道路法58条1項)は、原因者がいる場合に、その費用を道路管理者に負担させることは衡平に反するため、原因者に負担させるものであり、道路という公共資源の維持、管理の必要から認められているため、極めて公益的であるといえる。

 そのため、原因者負担金は、国税滞納処分の例により強制徴収することができることとなっております(道路法73条3項)。

 ここまで争われたのは、物的損害が約17億円という巨額の数字だったからでしょうかね。

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                  (高尾山)

2017年4月 7日 (金)

【解決実績】 当初提案約95万円から、約230万円で解決!

 被害者は50歳代の兼業主婦の方で、傷病名は頚椎捻挫で、後遺障害は、非該当でした。coldsweats02

 当初提案金額約95万円を、交渉・紛センの利用により、約230万円で解決しました(約135万円のUP)。happy01

 今治、松山、西条の交通事故被害者事案は、弁護士法人しまなみ法律事務所にご相談下さい。pencil

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2017年4月 4日 (火)

【むち打ち損傷】 明らかな異常所見の認められない53歳女子の後遺障害を自賠責同様14級認定した 京都地裁平成28年8月30日判決

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 自保ジャーナルNo1986号で紹介された平成28年8月30日京都地裁判決です。

 53歳有職主婦の原告が乗用車を運転、一時停止中に被告乗用車に追突され、頚部・両上肢の神経痛による併合11級後遺障害を残したと主張する事案につき、

 原告には、本件事故直後においてC(頸椎)3/4に脊柱管の狭窄、椎間板後方膨張があったことが認められる

 また、C4/5にも脊柱管狭窄があることが認められる。

 他方で、これが外傷性によって生じたことを認めるに足る証拠はなく、かえって、骨棘の形成があることも踏まえると、全体として頸椎の加齢による変性所見と認定できるとし、

 頸椎捻挫、外傷性頸椎椎間板症後の頸部痛については後遺障害として認めることはできるものの、

 自賠責の指摘とおり、明らかな外傷性の異常所見は認められず、自覚症状を裏付ける客観的な医学的所見に乏しいといわざるを得ないとし、自賠責同様14級認定しました。

 

2017年4月 2日 (日)

【CRPS】 看護師が行った留置針の穿刺行為により複合性局所疼痛症候群(CRPS)を発症させたと認めた事例 静岡地裁平成28年3月24日判決

 判例時報No2319号で紹介された静岡地裁平成28年3月24日判決です。

 裁判所は、

①Xは、本件穿刺行為によってこれまで点滴ルート確保の際に感じたことがないような鋭い痛みを感じたこと、

②B看護師はXが痛みを訴えた後にさらに注射針を1~2ミリを進め、血液の漏出をきたし、少なくとも3ミリ程度の大きさのこぶを生じさせ、そのこぶを強く圧迫したこと、

③Xはその際にも強い痛みを感じ、それ以降左腕にいたみやしびれを訴えるようになったこと

④複数の医師が、XのCRPSの原因は、本件穿刺行為がトリガーとなったと証言していること

⑤本件手術中にXの身体の左側に多少の圧迫があったとしてもそれによってCRPSが発症したとまでいうことは困難であること等の事実を総合して、

 Xは、本件穿刺行為によってCRPSに罹患したものと認めるのが相当としました。

 そして、Xの後遺障害の程度は、上肢の用を全廃したものといえるとして、後遺障害等級5級6号に該当し、素因減額するのは相当ではないと判断しました。

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                 (八王子城)

2017年4月 1日 (土)

【弁護士費用特約】 行政書士による相談業務の範囲については制限がありますので、交通事故のご相談は、制限のない弁護士にご相談下さい。

 弁護士費用等補償特約上、法律上の損害賠償請求に関する以下の法律相談費用が填補の対象となっております。

 即ち、行政書士が行う行政書士法第1条の3第3号に規定する相談について、その相談の範囲が問題となります。

 大阪高裁平成26年7月30日判決は、

 A「このうち自動車損害賠償補償法15条の規定による保険金請求に係る書類作成及びこれについての相談(書類の体裁、記載事項等について、質問に答え、指示し、又は意見を表明する等の行為)は行政書士の業務として適法」、

 B「控訴人の症状に対する治療についての助言や控訴人が本件事故の加害者との間で損害賠償についての示談交渉をするにあたっての法的な助言、証拠収集に関する援助というのであって、行政書士法に規定する行政書士の業務の範囲外である」

 と判断されています。

 被害者の方の、症状に対する治療についての助言や控訴人が本件事故の加害者との間で損害賠償についての示談交渉をするにあたっての法的な助言、証拠収集に関する援助は、行政書士の相談業務の範囲外となりますので、交通事故については、制限のない弁護士にご相談されるべきだと思います。

 また、大阪地裁岸和田支部平成26年6月18日判決は、

 「成功報酬を得る目的で、被告の本件事故についての損害賠償請求権を行使してなるべく多額の賠償金の支払を受けるよう交渉して行動する、というものであったと認められるのであって、およそ、原告の業務が、行政書士法1条の2が行政書士に認められる業務の範囲である、権利義務又は事実証明に関する書類の作成業務にとどまるものではなかったと認められる。」と判断しております。

 これらの事案にみられるような相談業務の拡大解釈に基づく保険金請求を防止するため、約款上、行政書士報酬に関して、「書類の作成及び書類の提出手続の代理の対価として算定される金額とします」とする条項をおいて、不当な請求を排除できるよう明確な手当てを行った保険者もあるようです。

 交通事故の相談は、交通事故をよくとりあつかっている弁護士に相談しましょう。happy01

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