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2016年9月12日 (月)

【素因減額】 40歳男子の右上肢抹消神経障害は無症状の脊柱管狭窄症が本件事故により発症したと事故との因果関係を認め、20%の素因減額を適用した事例 

 自保ジャーナルNo1972号で紹介された名古屋地裁平成28年2月26日判決です。

 本件事故により、脊柱管狭窄症を発症し、右上肢抹消神経障害(自賠責非該当)の12級13号後遺障害を残したとする事案について、

 原告の頸椎には後縦靭帯骨化症による脊柱管狭窄の所見が見られ、頸椎の脊柱管前後径は最小で8.52ミリメートルであり、本件事故とは関係なくそもそも高度の狭窄が生じていたことが認められるから、本件事故の前においても、いつ症状が現れてもおかしくない状態にあったというべきであるが、

 原告は本件事故前に上肢のしびれを自覚したことはないというのである。

 そして、一般的に後縦靭帯骨化症の症状は緩徐に進行することが多く、急激に症状が悪化するのは例外的な場合といえるところ、原告は、それまで自覚しなかった上肢のしびれを、本件事故での直接的な打撲による疼痛が緩解するとともに自覚するようになり、その後、右手については概ね同程度の症状が継続している等から、

 原告の右上肢抹消神経障害は、原告の既往症として有していた無症状の後縦靭帯骨化症による脊柱管狭窄が、本件事故という外傷の寄与により発症したものと解するのが最も合理的である。

 したがって、原告の右上肢抹消神経障害は、本件事故と因果関係があるものと事故と右上肢抹消神経障害との因果関係を認めました。

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 素因減額については、原告の治療期間がやや長期間に及ぶとともに、右上肢抹消神経障害の後遺障害が生じたことについては、本件事故前から原告に存在した後縦靭帯骨化症の影響があったことが明らかであるところ、

 原告が本件事故当時40歳であったこと、

 狭窄度が高いことなどに照らせば、単なる加齢的変性の程度を超えた原告の疾患に当たるというべきであるから、原告の既往症が損害拡大に寄与したというべく、損害の公平な分担という損害賠償法の理念に照らし、素因減額を行うべきである。

 そして、これまでに認定してきた既往の後縦靭帯骨化症の程度等に照らし、原告の上記損害発生額全体から20%を減じた約1034万円をもって、本件事故に帰責すべき損害額と認めるとして、20%の素因減額を適用しました。

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