<(_ _)>

  • 弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律事務所検索ポータル

書籍紹介(交通事故)

無料ブログはココログ

2021年6月 3日 (木)

【むち打ち損傷】 46歳女子主張の14級9号頸部及び左上肢痛は、医師から接骨院との併診をしないように告げられていたにもかかわらず、極めて頻回に通院した影響などから本件事故による後遺障害の発生を否認した事例 金沢地判令和2年3月19日判決

 自保ジャーナルNo2086号で紹介された金沢地判令和2年3月19日判決です。 

Kimg0369
(笠松山・ガメラ岩)
 交差点を乗用車で進行中、左方路から左折進入してきた被告乗用車に衝突され、頚椎捻挫、頸肩腕症候群等の傷害を負い、自賠責非該当も、頸部及び左上肢の痛みから14級9号後遺障害を残したとする46歳女子原告の事案につき、
 原告は、医師に接骨院等との併診をしないように告げられていたにもかかわらず、事故直後から症状固定と診断される頃に至るまで極めて頻回にわたり接骨院に通院を繰り返していたものである。こうした接骨院における施術の影響や、原告が有していた更年期障害のリスクに鑑みれば、仮に症状固定と診断された時点で原告に一定の神経症状が残存していたと認められるとしても、それが本件事故との相当因果関係を有するものと認定することは困難である他、
 C5/6椎間板の軽度膨隆が認められる点については、原告に既往症がないとしても、これが本件事故前から無症状ないし有意な症状のないままで存在していたものではなく、本件事故によって生じたものであることを示す十分な証拠はない等から、本件事故により原告にその主張に係る後遺障害が生じたと認めることはできないとして、後遺障害の発生を否認しました。
 医師により、接骨院での併診を停められていたにもかかわらず、多数回接骨院の施術を受けたという事案です。
 田舎弁護士の感覚でも、後遺障害獲得を志向するのであれば、接骨院ではなく、整形外科に通うべきです。後遺障害診断書を作成できるのは、お医者のみだからです。
 他方で、接骨院の方が、ソフトな対応で、待ち時間も少なくて、神経症状の改善も得られやすいという方もいるのは事実です。
 確かに、医師の中には患者の立場になって考えられない方も少ないですが、仄聞します。
 結局は、患者さんが何を重視したいかで決めるしかないと思います。
 また、接骨院の施術は、裁判になれば、不必要、或いは、過剰施術だとして、必要性や因果関係を争われることもあります。
 従って、田舎弁護士としては、後遺障害獲得を視野に入れているのであれば、整形外科にて、治療やリハビリを受けることを、個人的には、お勧めいたします。

2021年6月 2日 (水)

【むち打ち損傷】 追突された68歳男子主張の12級13号頚部痛は医学的に説明できないと後遺障害の残存を否認した事例 名古屋地裁令和2年11月11日判決

 自保ジャーナルNo2086号で紹介された名古屋地裁令和2年11月11日判決です。あるある事案です。

Kimg0390
(楢原山)
 乗車中で信号待ち停車中、被告乗用車に追突され、頚椎捻挫、頸椎症、背部挫傷の傷害を負い、自賠責非該当も、12級13号頚部痛を残したとする68歳男子原告の事案につき、
 
 原告の「MRI画像によると、第5,6頚椎椎間板に軽度後方突出ありとされている」が、「原告の主治医も、医療照会に対し、上記椎間板膨隆が本件事故により生じたものであることを否定し、原告の頚部痛とは神経学的には一致しないと回答している」等から、
 「そもそも本件事故の衝撃は大きくはないものであったこと、椎間板の膨隆は本件事故によるものではないこと、スパーリングテストの結果は少なくとも初診時から4月末までは陰性であったこと、右上肢の筋力検査結果は上記のとおり安定していないことなどからすると、
 原告の愁訴を裏付ける証拠は乏しく、原告の後遺障害の存在が医学的に説明ができると認めるに足りる証拠はない」他、「医療照会によれば、本件事故によるものではないと認められる椎間板膨隆は、頚部の可動域制限の原因になりうるとされていることからすると、頚部の可動域制限も原告の後遺障害を支える事情とはいえないとして、後遺障害の残存を否認しました。
 やはり、主治医の意見によって左右されています。また、損傷の程度も、リアバンパーカバーの凹損等で、修理内容も10万円程度の軽微なものです。
 まあ、仕方がないのかな。

2021年6月 1日 (火)

【高次脳機能障害】 自賠責9級10号認定も、7級4号主張の65歳女子の高次脳機能障害を4能力のうち、いずれか1つ以上の能力が多少失われている程度と、12級13号認定した事案 大阪地裁堺支部令和2年11月13日判決 (控訴中)

 自保ジャーナルNo2086号で紹介された大阪地裁堺支部令和2年11月13日判決です。 

Kimg0358
(立岩ダッシュ村)
 自賠責9級で示談等で解決しておればよかったのですが、裁判では7級だと主張して、判決ではなんと12級まで下がってしまったというトホホ事案です。
 
 1500万円程度を請求したにもかかわらず、そのため、判決はなんと2万円程度という結果になってしまいました。被害者からの裁判は、示談よりもたくさんお金をいただきたいということで提訴するのですが、今回は、おそらく示談交渉の時よりも大幅に下がってしまつているのではないかと想像します。
 高次脳機能障害及び歩行障害から自賠責9級10号後遺障害認定も、7級4号高次脳機能障害が残存したと主張する65歳女子原告の事案につき、
 本件認定において、原告の高次脳機能障害については、第9級10号に該当するとされ、通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため、社会通念上、その就労可能な職種の範囲が相当程度に制限されるものがこれに当たり、具体的には、4能力のうち、いずれか1つ以上の能力の相当弛度が失われているものをいうと解されるが、
 医学的意見①及び医学的意見②の内容、日常生活状況報告書の内容、本件検査結果の内容等の照らせば、従前と比較して4能力の低下はみられるとはいえるが、4能力のいずれかが相当程度失われていると認めることはできないことから、
 原告に、第9級の高次脳機能障害が残存していると認めることもできないとして、
 高次脳機能障害の等級としては、第12級13号があるところ、通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため、多少の障害を残すものがこれに当たり、具体的には、4能力のうちいずれか1つ以上の能力が多少失われているものをいうと解され、原告の高次脳機能障害は、かかる程度のものとして、第12級13号に該当するものとして、12級13号高次脳機能障害を認定しました。
 自賠責9級が、なんと、12級に等級ダウンです。
 トホホ事案は、希ですが、ありえますので、注意が必要です。

2021年5月31日 (月)

【解決実績】 加害者側提案金額約50万円を、紛センの利用により、120万円で解決した事例

 平成30年5月、出合い頭衝突事故(当方依頼人過失20%)で、当方依頼人(女性・40歳代)が、頚椎捻挫・腰椎捻挫の傷害を負い、約7ヶ月を通院し、後頚部痛を残存したという事案です。

 当方相談時においては、事前認定手続を利用して、後遺障害申請を行っているものの、結果的には、後遺障害非該当という事案でした。

 当方の作業としては、被害者請求手続を利用して後遺障害についての異議申立てを行いました。

 その結果、後頚部痛については、局部の神経症状を残すものとして、後遺障害等級第14級9号が認定されました(なお、被害者請求の結果、自賠責保険から約170万円の支払いを受けています。)。

 その後は、加害者との交渉ですが、被害者にも20%の過失があることから、被害者と相談のうえ、被害者側の損保会社に対して人身傷害補償保険金の請求を先行させ、差額を加害者に請求しました。

 しかしながら、金額に大きな開きがあったことから、紛センに申立てをして、最終的には、依頼者も不満のない120万円で解決することができました。

Kimg9727
(笠松山)
 LACの利用だったので、弁護士費用特約は、タイムチャージを利用しました。LAC以外の損保会社はタイムチャージを利用できないことが多いので、注意が必要です。

 

 

2021年4月 6日 (火)

【書籍】 令和3年 赤い本講演録

 令和3年の赤い本に収録されている講演録は、4テーマです。

 第1が、盗難車両と車両所有者の責任

 第2が、重度後遺障害の将来介護費の算定に関する諸問題として、施設関係費用、介護保険給付の扱いを中心に

 第3が、脊柱変形の障害による労働能力の喪失について

 第4が、間接損害(従業員が死傷した場合の会社の損害) 

Kimg9521
(岩城島・桜)
 それ以外には、中村さとみ東京地裁民事27部部長裁判官による講演、とりわけ、モデル書式の提供、そして、民法改正と損害賠償実務、脳外傷による高次脳機能障害事案の相談における留意点です。
 とりわけ、裁判官の講演録は実務に与える影響大なので、交通事故を取り扱う弁護士は必読ですね
  
Photo_20210406222601
(積善山山頂)
 

2021年3月28日 (日)

【むち打ち損傷】 既存障害がある事案 大阪地裁令和2年1月28日判決

 交通事故民事裁判例集第53案第1号で紹介された大阪地裁令和2年1月28日判決です。 

Kimg9393
(今治・千疋の桜)
 約1年2か月前に発生した前回事故により腰椎捻挫等の傷害を負った被害者(男・症状固定時59歳・タクシー乗務員)が、本件事故により腰椎打撲等の傷害を負い、腰痛の治療を受けた場合に、本件事故発生日においても前回事故により生じた腰部症状が残存している点は否定できないが、本件においては、症状固定日を事故から約6ヶ月半後としており、従前の症状が原因で治療期間が長期化したり、症状が重くなったと認めることはできず、損害の公平な分担から素因減額をすることが相当であるとはいえないとした事例
 損保会社は、前回事故があれば、ほぼ間違いなく、素因減額の主張をしてきます。
 この判決は、被害者にとって歓迎すべき判決です。
 

2021年3月27日 (土)

【むち打ち損傷】 駐車場内で駐車中に隣枠から後退被告乗用車に衝突された衝撃力は日常でも非常に小さな部類で頚椎・腰椎捻挫を発症するとは考えがたいと原告の受傷を否定した。

 自保ジャーナルNo2082号で紹介された広島地裁福山支部令和2年8月17日付判決です。福山の裁判所ですか。懐かしいです。

  Kimg9305

 女子原告は、店舗駐車場で乗用車に乗車中、隣の駐車枠に駐車していた被告乗用車が後退してきて衝突され、外傷性頚部捻挫、腰椎捻挫等の傷害を負ったと主張する事案です。

 被告車は原告車に徐行程度の速度で衝突した後に直ちに停止しており、両者の損傷も押し込みのない短い擦過痕に留まることから、原告車を大きく揺らすほどの衝撃はなく、運転席に乗車していた原告の頚部に過運動(過前屈・後後屈)が生じたとは推認し難い。

 上記認定は、被告提出の工学的解析の意見書において、原告車に加わった後方に向かう最大加速度(衝撃力)は0.21Gであり、日常で頻繁に体験し得る加速度のうちでも非常に小さな部類であって、作用時間も0.1~0.2秒と短時間に留まるから、頭部が大きく揺さぶられて頚椎や腰椎に捻挫を発症するとは考え難いとされていることによっても裏付けられている」とし、

 「腰部や左肩、左肘の症状についても、原告車の車内でぶつけたなどの機序が明らかでなく、原告も衝突直後に車を降りて小走りで被告車を追いかけるなどしているが、腰部や左肩、左肘を気にするような素振りを見せておらず、受傷したとうかがわせる言動もなかった」他、

 「原告の主張によっても、頚椎捻挫は保存治療によって亜急性期(3ヶ月)以内に治癒することが一般的であるとされているところ、原告の症状は整形外科での投薬治療や整骨院での施術にもかかわらず、事故後2ヶ月を経てもあまり変化が見られず、外傷性頚椎捻挫等の症状経過とは必ずしも整合するとはいい難い」ことから、

 「原告が本件事故によって外傷性頚部捻挫、腰椎捻挫、左肩関節捻挫、左肘関節捻挫、後頚部痛の傷害を負ったとは認められない」として、原告の受傷を否認しました。

 軽微衝突事故で、かなりの神経症状を訴えられる方が、希に相談にこられることがあります。

 過運動が前提ですので、やはり、それなりの外力の大きい事故でなければ、それなりの怪我にはなりません。それでも、治療が継続するのであれば、心因性の要素があるのではないかと想像したりします。

 

2021年3月26日 (金)

【むち打ち損傷】 併合14級頚部痛等を残す50歳男子の長期間にわたる休業等は身体的心理的素因の影響が相当に大きい等から4割の素因減額を認定した事例

 自保ジャーナルNo2081号で紹介された大阪地裁令和2年9月25日判決です。平成28年2月22日の事故による頚椎捻挫、腰椎捻挫等の傷害のため、平成29年6月30日までの約1年4ヶ月もの間通院したという事案です。 

Kimg9308
(今治城)
 う~ん。むち打ち症例にしては、通院期間が長いなと思います。
 判決要旨を紹介致します。
 渋滞中の側道を自動二輪車を運転して走行中、先行する被告乗用車が左方に進路変更してきて衝突され、自賠責14級9号頚部痛等、同腰部痛、同背部痛等の併合14級認定の後遺障害を残す50歳男子原告の事案での素因減額につき、
 原告は、「本件事故後の平成28年2月25日から平成29年6月までの約1年4ヶ月もの間、通院治療を継続し、その間、継続的に頚部、腰部、背部の痛みを中心とする様々な症状を訴え、平成28年8月以降はペインクリニック(E病院)で神経ブロック注射を定期的に受けながらも、その症状(主観的症状)にみるべき改善がない。このような症状経過は、交通事故による打撲、捻挫後の通常の経過ではなく、本件事故に受傷したことのみによって、このような経過をたどることは考えがたい。」とし、
 「原告には、既往の頸椎症(脊柱管狭窄症、変形性頸椎症)が認められるほか、本件事故前からDクリニックに通院し、心気症(心身の些細な不調から重篤な病気にかかるのではないかと恐れたり、既に重篤な病気にかかっているという強い思い込みにとらわれる精神疾患)と診断され、不安感のため抑うつ薬の処方も受けていた」他、「医師の医学的知見に基づく見解としても、原告の症状は、既往の頸椎症に本件事故による傷害が加わったことのほか、精神的・心理的要因に影響されたものと判断されているのであり、本件事故後の原告の症状には、既往症、特に、自らの症状を重篤的なものと考える心理的要因(心因)が大きく寄与しているものと認められる」等から、「本件事故後の原告の休業が、長期間にわあっており、身体的・心理的要因の症状への影響が相当に大きいといえること等の事情を考慮して、4割とするのが相当である」と4割の素因減額を認定しました。
 通院期間としては、1年4ヶ月認めつつも、4割減額したわけです。
 確かに、他覚的所見のない、むち打ち症例で、数年通院された方が複数名おられましたが、交通事故だけの影響だけではないんだろうなと感じることもあります。

2021年3月20日 (土)

【日本交通法学会】日本交通法学会・人身賠償補償研究会・「自賠責保険の近況」(国土交通省保障制度参事官室課長補佐)及び「債権法改正が損害賠償・保険実務に与える影響」(島寺基弁護士)(WEB会議)に出席しました

 昨日、日本交通法学会・人身賠償補償研究会・「自賠責保険の近況」(国土交通省保障制度参事官室課長補佐)及び「債権法改正が損害賠償・保険実務に与える影響」(島寺基弁護士)(WEB会議)に参加しました。

 「債権法改正が損害賠償・保険実務に与える影響」については、参考になりました。

 お話をきくと、深く分析されています。田舎弁護士の私とは違います。

 レジュメに沿って見ていきたいと思います。

 契約の締結・解除に関する改正点

 定型約款の定義

 定型約款=①定型取引において、②契約の内容とすることを目的として③その特定のモノにより準備された条項の総体

 定型取引=ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引であって、その内容の全部または一部が画一的であることがその双方にとって合理的だるもの

 ※企業保険の約款・特約は「定型約款」に該当するのか?

 ※無料の付帯サービスの利用規約は「定型約款」に含まれる?

 ※ウェブサイトのマイページ利用規約はどうか?

 定型約款に関するルール

 定型約款の合意(548条の2)

 ①定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき

 ②定型約款を準備した者(定型約款準備者)があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき

 ※不当条項のルールと限定解釈の手法との関係

  「その定型取引の態様およびその実情ならびに取引上の社会通念に照らして信義則に反して相手方の利益を一方的に害するもの」

   ⇒合意しなかったものとみなす(or合理的な範囲内に限定解釈)

Kimg4982
(高松城)
 定型約款の表示(548条の3)
 
 定型取引合意の前または定型取引合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない。
 ※保険契約における「相当の期間内」の考え方
 ※1年更新の場合における更新時の表示義務
 ※契約後の開示請求に応じなかった場合の効果
 定型約款の変更(548条の4)
 「契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることある旨の定めの有無およびその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき」
 ※合理的変更が認められる場合の例
 
 ※損保会社も生保会社も約款に変更条項を設けなかった理由
Kimg6036
(松山城)
 解除に関するルール
 催告による解除(541条)
 「ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約および取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない」
 ※債務者の帰責事由は不要に(代理店委託契約書等への影響)
 
 ※保険料の口座振替の残高不足と「軽微」な不履行との関係
 催告によらない解除(542条)
 ※無催告解除特約の有効性(消費者法との関係)

 

 

2021年3月13日 (土)

【むち打ち損傷】 追突された46歳男子主張の12級13号右上肢しびれ等は客観的・他覚的所見の裏付けないと自賠責同様14級9号認定した事案 神戸地裁令和2年6月8日判決

 自保ジャーナルNo2080で紹介された神戸地裁令和2年6月8日判決です。 

Kimg2859_20210313221301
(日吉公園の桜)
 46歳男子歯科医師の原告は、高速道路第1車線で乗用車を運転して渋滞で停止中、被告乗用車に追突され、頚椎捻挫等の傷害を負い、右上肢しび・放散痛、頭痛、項頚部痛、背部痛、めまい等から自賠責14級9号後遺障害認定を受けるも、12級13号後遺障害を残したと主張する事案につき、
 仮に、本件事故に起因して、椎間板ヘルニアや中心性脊髄損傷が発生し、これにより、右上肢の症状が出現したのであれば、本件事故直後に右上肢に麻痺やしびれ等のより強い症状が発現すると考えられるが、本件事故直後に受診したD病院において、原告は、上肢の症状を一切訴えていなかった。
 スパーリングテスト及びジャクソンテストはともに陰性であり、神経根症をうたがわせる所見もなかった。
 平成29年9月15日付けのD病院発行の「神経学的所見の推移について」においても、腱反射は「正常」であると診断されている他、
 F医療センターにおいては2度にわたって頚椎MRI検査が実施されているが、平成27年9月1日施行の検査結果によれば、C3/4~C6/7レベルを主体として見られる椎間板の変性や膨隆、骨棘形成は、退行変性所見すなわち加齢によるものであって、本件事故に起因するものではないと診断されている。
 また、脊髄を圧迫している所見は認められず、頚椎孔は軽度狭小傾向にとどまっているから、神経根を圧迫しているとも認められず、その他には明らかな病的所見はない旨診断されている。
 症状固定後である平成28年5月10日施行の検査結果も、C3/4~C6/7レベルにみられる椎間板変性や膨隆、骨棘形成などの退行変性は、平成27年9月1日施行のものとほぼ同様であり、脊髄の圧排はなく、描出範囲の脊髄には病的腫大や萎縮、特記すべき異常信号域は認められない。
 その他、明らかな新たな病変は認められないというものであり、同病院の医師は、原告の傷病を頸椎症と診断している。
 このように、頚椎の椎間板の変性や骨棘形成は退行性の変性所見であり、しかも脊髄を圧迫している所見もなく、椎間孔は軽度狭小傾向にとどまっており、神経根圧迫は認められていないことから、
 C5/6の椎間板膨隆は、本件事故の衝撃により生じたものではなく、加齢変性変化に起因する客観的・他覚的所見の裏付けがあるとはいえず、自賠責後遺障害等級認定及び調停結果を覆すに足りるだけの反証があったともいいがたく、後遺障害等級14級9号を超える後遺障害には該当しないとして、自賠責同様14級9号後遺障害を認定しました。
 自賠責保険・共済紛争処理機構紛争処理委員会に対して調停(紛争処理)を申し立てをしているという事案でした。
 紛争処理機構ではかなり詳細に記録を検討することから、ここでの認定を覆すことは、よほどのことがなければ難しいと思います。
 ただ、当職の経験では、1度だけで、それ以前にもそれ以降もありませんが、紛争処理機構での結論に納得ができず、提訴したところ、結果的には、和解でしたが、紛争処理機構での結論を超える後遺障害が認定されたことがあります。 
 但し、それには相応の医学的な資料が必要で、幸いにも、著名な大学病院の教授クラスの医師が協力していただけたという事案でした。
 頚椎の椎間板の変性や骨棘形成は、田舎弁護士がみる限りでは、骨折を伴わないむちうち症例の多くは、加齢変性変化と考えるのが自然のような気がします。
 しかしながら、被害者の方にとっては、交通事故の際にMRIをとって初めてそれを指摘され、且つ、無症状であったことから、なかなか受け入れがたいところではあります。
 日吉公園の桜は、昨年のものです。

2021年3月 8日 (月)

【ご相談】 (むち打ち症例等の)後遺障害認定手続についてのご依頼に際しての注意点

 ここ数年前からの傾向として、当事務所に対して、むち打ち症例等の後遺障害認定についての依頼を受けることが増えております。 

Kimg9138
(楢原山山頂)

 その際に、併せて、被害者請求手続の申請を行うのですが、ご依頼をいただいても、LAC基準に準拠しない損害保険会社の場合には、残念ながら、LAC基準で定めてられている被害者請求手続についての手数料すら得ることができず、A LAC経由又はLAC基準の損害保険会社及び共済の場合と異なり、結果的にただ働きになるため、むち打ち症例等についての後遺障害認定の依頼を受ける際についての、弁護士費用について、下記のとおり、定めました。

 原則として、局部の神経症状(14級)又は局部の頑固な神経症状(12級)を前提にしております。

A LAC経由又はLAC基準の損害保険会社及び共済の場合

  ① 初回の被害者請求手続の場合

       LACの定めに従い

       (ァ)手数料方式(3万円又は保険金の2%のどちらか高い方)

       (イ)タイムチャージ(1時間2万円 30時間まで)

      のどちらかで、弁特社に請求させていただきます。

  ② 異議申立ての場合

      着手金は、自己負担となります。着手金として、先に、5万円+税を頂戴します。
      但し、(イ)タイムチャージの場合は、弁特社に請求させていただきます。
      実費は、弁特社に請求します。
      報酬金については、保険金の10~16%を弁特社に請求させていただきます((イ)タイムチャージを選択した場合を除く。)。

B A以外の損害保険会社及び共済の場合

  ① 初回の被害者請求手続の場合 

   (ァ)手数料方式(3万円又は保険金の2%のどちらか高い方)

      が、自己負担となります。
      実費も、自己負担となります

  ② 異議申立ての場合    
      着手金は、自己負担となります。着手金として、先に、5万円+税を頂戴します
      実費も、自己負担となります
      報酬金については、(異議申立が通った場合に)得た保険金の10~16%をご請求させていただきます(自己負担となります)。

 なお、Bの場合において、被害者請求手続や異議申立てを相談者自身で対応される場合には、その都度、相談料の範囲内で、アドバイスという形をとることもできますが、この場合は、作業をしていただくのは、相談者様ご自身です。

 つまり、Bの場合で、当事務所に被害者請求手続及び異議申立てを依頼される場合には、Bの場合では、被害者請求手続及び異議申立てが弁護士費用特約の対象となっていないことから、自己負担部分が発生しますので、ご注意下さい。

2021年3月 6日 (土)

【腱板断裂】 減収のない44歳男子公務員の自賠責14級左肩痛を12級左肩関節機能障害等と認め、実収入を基礎に23年間14%の労働能力喪失の5割で後遺障害逸失利益を認定した事例(大阪地裁令和2年8月27日判決)

 自保ジャーナルNo2080号で紹介された大阪地裁令和2年8月27日判決です。 

Kimg8977_20210305224401
(今治・玉川龍岡)
 片側3車線道路の交差点を自動二輪車で直進中、右方の左側車線を先行していた被告乗用車が左折してきて衝突され、頚椎捻挫、腰椎捻挫等の他、左肩挫傷、左肩腱板損傷及び左肩鎖関節炎の傷害を負い、自賠責14級9号左肩痛認定も、12級13号左肩痛、12級6号左肩関節機能障害の併合11級後遺障害等級を残したとする症状固定時44歳の男子原告の事案につき、
 原告には、後遺障害として、左肩上方痛み等及び左肩関節の稼働制限の症状が残存したことが認められるとし、
 左肩上方痛等の疼痛は、左肩腱板損傷や左肩鎖関節炎に起因し、これらの症状が画像所見によって裏付けられていることや疼痛の程度からすると、局部に頑固な神経症状を残すものとして、後遺障害等級12級13号に該当するものというべきである、
 左肩関節の可動域制限についてみると、挙上(他動)は、健側(右)が145度であるのに対して、患側(左)は100度であり、外転と内転の合計値(他動)は、健側(右)が120度であるのに対し、患側(左)は75度であるから、1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すものとして、後遺障害等級12級6号に該当するものというべきであるが、
 左肩関節の可動域制限は、左肩腱板損傷及び左肩鎖関節炎に起因する左肩上方痛が残存するために生じたものであることからすれば、原告に残存した後遺障害等級を併合11級と評価することはできず、後遺障害等級は12級と評価するのが相当であると判断しました。
 左肩のMRI検査において、棘上筋腱内に輝度上昇が認められ、また、肩関節内に炎症像を示唆する関節液が貯留しているという画像所見があったようです。

2021年3月 5日 (金)

【MTBI】 35歳女子主張の9級高次脳機能障害は意識障害認められず脳の器質的損傷を示す画像所見もないこと等から否認し、自賠責同様14級頸部痛等を認定した事例 東京地裁令和2年7月9日判決

 自保ジャーナルNo2080号で紹介された東京地裁令和2年7月9日判決です。 

Kimg8984_20210305215701
(今治玉川龍岡)
 乗用車を運転して赤信号停車中、被告乗用車に追突され、前方の訴外車両に玉突き追突し、外傷性頸部症候群、外傷性脳挫傷、低髄液圧症候群等の傷害を負い、頭痛、頸部痛、背部痛から自賠責14級9号認定も、9級10号高次脳機能障害、12級13号身体機能障害等の後遺障害を残したと主張する35歳女子作業療法士の原告の事案につき、
 原告には、本件事故による頭部打撲の所見はなく、本件事故直後に特段の体調不良を感じておらず、自動車を運転し帰宅した事実が認められ、原告に意識障害が生じたとは認められないとし、
 原告がGクリニックを受診したのは、本件事故から約1年が経過した後であり、本件事故の状況やその後の症状・治療経過につき、原告本人の認識・記憶に基づく聴取内容を基に診断を行っていること、同クリニックから紹介された各医療機関における諸検査の結果(味覚喪失、排尿障害、認知機能低下)も、本件事故後1年以上経過した後に示されたものであって、原告の本件事故後約半年間における主訴は頭痛、頸部痛、吐き気、倦怠感等であったこと、本件後遺障害診断書に記載にある左半身の筋力低下及び知覚麻痺についても、本件事故後間もない時期に同様の主訴やこれに伴う検査結果が示されていたとはいえないことからすると、これらの症状が本件事故に起因する脳外傷によって生じたものとは認めがたい他、
 M病院において行われた原告のECDーSPECT(脳血流検査)の所見は、うつ状態やPTSDなどの機能的病態のパターンに類似するなどとされている上、原告には本件事故以前に全般性不安障害及び抑うつ状態の既往があり、吐き気、抑うつ気分、易疲労性、倦怠感等の症状があったことが認められ、以上の事実を総合考慮すると、原告が高次脳機能障害である旨訴える上記各症状は、いずれも本件事故に起因するものとは認められないというべきである。
 原告は、MTBIにおいては、症状が表面化するまでに年月を要する症例がある旨を指摘するが、そのような症例があるとしても、一般的な症例であるとは言いがたい上、本件に即した医学的機序は判然としないから、上記認定を左右するには足りないとして、原告は、本件事故により外傷性脳損傷の傷害を負ったとは認められず、それによる高次脳機能障害が残存したとも認められない と判断しました。
 希に田舎弁護士にも類似案件の相談がありますが、残念ながら、力及ばすです。。。ほとんどの場合、結論が想定できるからです。

2021年2月25日 (木)

【弁護士費用特約】 物損事案のみのご相談及びご依頼について

 物損事案「のみ」のご相談及びご依頼ですが、LAC経由或いはLAC基準でない損保・共済様の弁護士費用特約については、ご相談は受けておりますが、ご依頼事件としては原則としてお引き受けしておりません。 

Kimg8925
(今治・玉川・木地)
 当事務所のホームページにおいても、その旨を明記しております。よくある相談 その3をご覧下さい。
 当事務所のご利用にあたっては、弁護士費用特約を締結している損害保険会社及び共済が、LAC経由或いはLAC基準を準用されているのか、各自でご確認下さい。 
 

2021年2月19日 (金)

【頚髄損傷】 乗用車で交差点走行中に赤信号で進入してきた被告乗用車に衝突されて71歳女子主張の5級2号中心性脊髄損傷を否認し右上肢しびれの14級9号後遺障害を認定した事例

 自保ジャーナルNo2079号で紹介された名古屋地裁令和2年8月19日判決です。 

Kimg8689
(今治・千疋峠)
 青信号交差点を乗用車で走行中、赤信号で進入してきた被告乗用車に出合い頭衝突され、中心性脊髄損傷等の傷害を負い、自賠責非該当も、5級2号後遺障害を残したと主張する71歳女子原告の事案につき、
 ①本件事故当日に撮影された頭部CT、頚椎単純X線、頚椎CT、頚椎MRI検査において、明らかな外傷性の異常所見は認められず、他方、原告には、頚椎症、脊柱管狭窄症の既存障害があること、
 ②中心性頚髄損傷は、脊髄中心部にダメージが加わることによって頚椎部への錐体路が障害されて生じるものであり、運動麻痺は両側性であり、下肢に比較して上肢に著名となる病態であるところ、原告の症状は右上下肢に強く現れていること、
 ③原告の深部腱反射に一貫性が認められないこと
 に照らし、原告に中心性脊髄(頚髄)損傷が生じたとは認めるに足りないと中心性脊髄損傷を否定しました。
 件数は多くはありませんが、頚髄損傷ということで、四肢麻痺の主張をされる方がご相談にお見えになることもあります。自賠責非該当であり、ご本人は当然のことですが、納得されません。ただ、かなり明確な他覚的な所見が必要なところであり、14級であればともかく、ご相談者が望むような高度の後遺障害を獲得するのは至難の業です。
 本件も、14級の局部の神経症状は認定されています。
 
 

2021年2月12日 (金)

【書籍】 交通事故民事裁判例集第51巻索引・解説号

 交通事故民事裁判例集第50巻索引・解説号が届きました。 

Kimg8518
(鈍川・水力発電所)
 解説編に、7つの事例や論点が整理されていました。
 
 ① 独身男性の死亡逸失利益につき、将来の婚姻や扶養の可能性があるとして、生活費控除率を40%(通常は50%)と認めた事例
 
   ⇒ 被害者側で使えそうです。
 ② 窃取された車による事故につき保有者の責任を否定した事例
 ③ 被用者の使用者に対する損害賠償責任の範囲
   ⇒ これは会社の経営者や事故を起こした労働者から相談があることがあります。
 ④ 後遺障害にかかる損害の消滅時効の起算点につき、医師による症状固定診断時と裁判所認定の症状固定時が異なる場合に、前者を起算点とした事例
   ⇒ 被害者救済につながります
 ⑤ 車両保険金は物的損害全体を填補するものと解するのが相当であるとして、修理代のみならず休車損害に対する填補も認めた事例
   ⇒ 被害者救済につながります
 ⑥ 被保険者の暴行(プラスチック容器の投げつけ)の故意により傷害の結果が生じた場合に、故意免責条項の適用を認めなかった事例
 ⑦ レンタカーの同乗者が受傷し、レンタカー会社に損害賠償請求をした場合に、自賠法3条の「他人性」を求めた事例
 
  勉強になりますね💦

2021年2月11日 (木)

【むち打ち損傷】 非該当 ⇒ 14級9号  UP事案  東京地裁令和2年12月23日判決

 交通事故民事裁判例集第52巻第6号で紹介された東京地裁令和2年12月23日判決です。 

Kimg8571
(今治・鈍川渓谷)
 被害者の妻運転の普通乗用自動車が、加害者運転の普通乗用自動車に追突された事故により、助手席に同乗していた被害者(男・31歳・解体作業員)が頸部痛、腰部痛等の傷害を受けて約8か月後に症状固定に至った場合において、被害者に残存した腰痛や左下肢のしびれにつき、全国共済農業協同組合連合会で後遺障害非該当と認定されたものの、前記症状は、本件事故により生じた後、治療によりやや改善しえ残存したもので、医学的に説明可能なものであるとして、14級9号に該当すると認めました。
 事故から症状固定までの間に一貫して痛みやしびれを訴えていたということが重要視されたようです。
 また、判決は、本件事故によって生じたものと認められない左感音性難聴にかかる治療費につき、被害者が本件事故後に自覚した左耳の難聴が本件事故によって生じたものと考えてその診療・治療のために通院していたことから、MRI検査によつて本件事故によるものではないとの結果が出るまでの診察・治療費については、本件事故と相当因果関係があると認めるのが相当としました。
 この判例も、被害者のために使いやすい裁判例ですね。

2021年2月 1日 (月)

【むち打ち損傷】 クリープ現象でむち打ち!?

 希に、駐車場内等のクリープ現象等での衝突事故で、むち打ち損傷が生じたとして相談に来られる方がいます。 

Kimg8354
(皿ヶ嶺近く)
 自保ジャーナルNo2077号で紹介された大阪地裁令和2年5月28日判決です。
 軽度のむち打ち損傷が生じることまでは否定できないと思いますが、駐車場内で駐車区画からクリープ現象で後退してきた乗用車に衝突された43歳男子主張の頚椎捻挫は、事故から17日後の初診、神経学的所見や画像所見は認められないとして、受傷を否認しています。
 本件事故当時に頭や頸を車内にぶつけたという訴えもなく、衝突によりおしりが若干浮いた程度という説明もしており、さらに事故の後も予定どおり釣りにいっていること、仕事もしていること、病院にいったのも17日後であることなどから考えると、受傷自体に疑問が生じるものです。
 
 

2021年1月31日 (日)

【むち打ち損傷】 頸部痛等から自賠責14級9号認定の男子原告の症状を医学的又は他覚的に証明できると12級13号認定し10年間14%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 札幌地裁令和2年3月27日判決

 自保ジャーナルNo2077号で紹介された札幌地裁令和2年3月27日判決です。

 Kimg8356

                               (皿ヶ嶺)

 路上を中型貨物車で走行中、後続の被告普通貨物車に衝突され、頚椎捻挫等の傷害を負い、項部から右肩にかけての痛み、右上肢のしびれから自賠責14級9号認定も、12級13号後遺障害が残存したと主張する男子原告の事案です。

 裁判所は、原告には、本件事故を原因として、項部から右肩にかけての痛み及び右上肢のしびれが生じるようになったといえ、これらの症状は、現に原告の配送ドライバーとしての稼働状況ないし稼働能力に相当程度の影響を及ぼしているものといえる上、

 これらの症状については、その存在を裏付けるMRI画像上の異常所見及び複数の神経学的所見がある※ことから、原告の項部から右肩にかけての痛み及び右上肢のしびれについては、その存在を医学的に又は他覚的に証明することができるとして、本件症状のうち、項部から右肩にかけての痛み及び右上肢のしびれについては、12級13号に該当する後遺障害であると認定しました。

 ※主治医を含め複数の医師が、原告のC5/6の椎間板及びC6/7の椎間板突出による脊髄の圧迫及びC7神経根の圧迫を認めている。被告の意見書においても、少なくとも左C7神経根が圧迫されている可能性はあるとされている。

 ※被告は、画像上の障害部位と神経根の支配領域が不一致であることを問題にしていたようですが、これについては、医学文献によってずれがあることは頻繁に経験する等を理由に蹴られています。

 ※ジャクソンやスパーリングテストは陽性、筋萎縮も可能性が指摘されており、深部腱反射の異常所見がないことのみをもって、神経学的所見を欠くものではないと判断しております。

 なお、本件は、控訴後和解にて解決されているようです。 

 

 

 

2021年1月10日 (日)

【交通事故相談センター】 公益財団法人日弁連交通事故相談センター愛媛県支部審査委員に任命されました

 2021年1月1日から2023年12月31日まで、引き続き、日弁連交通事故相談センター愛媛県支部委員に任命されました。 

Kimg7613
(今治・奈良原神社)
 (公財)日弁連交通事故相談センターは、昭和42年に、日弁連が設立する中立公正な財団法人に運輸省が補助金を交付して、交通事故損害賠償問題の適正かつ迅速な処理を行うために、設立された日弁連とは独立した法人ですが、設立以来日弁連と密接な関係があることから、日弁連をあえて冠しています。
 弁護士にとっては、赤い本や青本(交通事故損害額算定基準)の編集元と説明した方がわかりやすいですね。
 相談センターは、示談あっ旋業務を行っていますが、交通事故紛争処理センターとの異同がよくわかりませんでした。
 沿革によれば、昭和49年に各損害保険会社が示談代行付保険の発売を開始したのと当時に交通事故裁定センター(交通事故紛争処理センター)が任意団体として発足し、日弁連も、相談センターで示談あっ旋を実施すべきということになり、昭和52年に示談あっ旋業務が開始されることになったということですので、基本的には、交通事故紛争処理センターとは関係がないのかなと思います。
 示談あっ旋の種類としては、●国庫補助金による示談あっ旋、●物損事故についての示談あっ旋、●9共済関係の示談あっ旋ということです。
 なお、相談センターは、共済については、事案あっ旋が不成立の場合には、審査申立てができるようです。
 ただし、業務ハンドブックによれば、審査申立てが可能なのは、共済に限定されています。
 特に共済事案については、審査まで対応可能なので、地方であれば、もっと利用数が増えてもいいのかなとも思います。

«【解決実績】 実質0回答から、約190万円のUPで解決した事案

2021年6月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

最近の記事