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書籍紹介(交通事故)

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2017年5月21日 (日)

【高次脳機能障害】 乗用車運転中に追突された65歳男子の9級主張高次脳機能障害を否認し、非器質性精神障害として14級認定した 大阪地裁平成28年10月24日判決

 自保ジャーナルNo1989号で紹介された大阪地裁平成28年10月24日判決です。

 X会社役員の65歳男子Vは、同代表者の39歳男子Xが同乗する乗用車を運転中、Y大型貨物車に追突され、9級12号高次脳機能障害等の併合8級後遺障害を残したとする事案につき、

 Vは、本件事故直後にB脳神経外科を受診した際に、頭部について症状を訴えておらず、その後、本件事故以前の記憶の喪失を訴え、頭部MRI検査及び脳波検査が行われたが、異常所見が認められず、脳震盪と診断されるにとどまったこと、

 Eクリニックで高次脳機能障害が疑われ、F大学病院に紹介された後も、Gクリニックで行われた頭部MRI検査でも、軽度の脳虚血性変化があるのみで、梗塞、出血、腫瘍その他の外傷性変化は認められず、F大学病院で行われたMMSE、WMS-R及び脳波検査はいずれも正常範囲内であり、脳血流SPECT検査で部分的な血流低下の疑いがあったという程度にとどまったこと、

 本件事故後、意識障害があったとしても、極めて短時間であり、継続しなかったことなどに鑑みると、

 Vが、本件事故によって脳外傷を負い、その結果、高次脳機能障害を生じたものと認めることはできないと高次脳機能障害を否認し、

 Vの本件事故時の年齢が65歳であったものの、本件事故後、多少は仕事を行っていたことなどを考慮すると、Vの症状は、本件事故による非器質性精神障害によるものと認められ、局部に神経症状を残すものとして、後遺障害等級14級9号に該当すると評価するのが相当であると、14級9号後遺障害を認定しました。

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2017年5月15日 (月)

【書籍】 プラクティス交通事故訴訟(青林書院)

 青林書院から、今年の1月に、プラクティス交通事故訴訟 が発行されていました。

 編集者の1名が梶村太一教授になっていましたが、この先生は、家事事件に詳しい専門家だと思っていましたが、交通事故も得意にされていたのですね。

 執筆者は、簡裁の裁判官がほとんどです。

 5章で構成されています。①交通事故をめぐる保険制度、②交通事故における責任原因、③損害、④過失相殺、⑤交通事故訴訟の手続です。

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2017年5月14日 (日)

【休業損害・逸失利益】 東京地裁平成28年4月27日判決

 交通事故民事裁判例集第49巻第2号で紹介された東京地裁平成28年4月27日判決です。

 要介護5の母(76歳)と二人暮らしで事故年の給与所得が244万1735円であった被害者(女・50歳・会社員)の死亡逸失利益算定に際し、

 基礎収入については、

 被害者が通常の家事労働を超える日額1000円に相当する介護労働を行っていたと認めることができるとして、母と同居して介護を前提とする14年間は賃金センサス女性労働者学歴計全年齢平均賃金(353万9300円)+1000円×365日を、

 母と同居を前提としない3年間については、事故前年の給与所得を

 それぞれ基礎とし、生活費控除割合を40%としてライプニッツ方式により算定した事例

 要介護5の者がいる場合に、家事労働+年36万5000円を加算したものです。

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2017年5月 3日 (水)

【運行起因性】 降車の際の事故 最高裁平成28年3月4日判決

 交通事故民事裁判例集第49巻第2号で紹介された最高裁平成28年3月4日判決です。

 要旨は以下のとおりです。

 老人ディサービスセンターでディサービスを受けた後、同センターの送迎車で自宅に送り届けてもらい、自宅前の平坦な場所で停車した同車の床ステップから、同センター職員に手をひかれて降車した際に右大腿骨頸部骨折の傷害を負った被害者(女・83歳・骨粗鬆症で身長約115㎝、事故の2年8ケ月後に死亡)が、同車につき自動車保険契約を締結している被告保険会社に、搭乗者傷害特約に基づき入通院保険金、後遺障害保険金の支払を請求したところ、事故は同車の運行が本来的に有する危険性が顕在化したものであるということはできないので、事故が同車の運行に起因するものとはいえないとして、これを斥けました。

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2017年5月 1日 (月)

【PTSD】 自転車を押しながら歩行横断中の被告車接触で転倒受傷は診断基準の「強烈な外傷体験」とはいえないとPTSDの発症を否認した事例 名古屋地裁平成28年10月28日判決

 自保ジャーナルNo1988号で紹介された名古屋地裁平成28年10月28日判決です。

 自転車を押して横断歩行中、被告貨物車に接触され転倒し、PTSD(外傷後ストレス障害)等の傷害を負ったとする原告女子の事案につき、

 PTSDの診断は、米国精神医学会のDSM-Ⅳ、世界保健機構のICD-10といった診断基準が示している主要な4要件、すなわち、①強烈な外傷体験、②再体験症状、③回避症状及び④覚醒亢進症状が認められるか否かについて慎重な検討を踏まえることが必要であり、PTSDの認定に当たり、前記4要件を満たすか否かを厳格に判定するのが相当であるとして、

 ①強烈な外傷体験については、原告は、被告自動車が目前に迫ったため、軽度の接触(車両の損傷の伴わないもの)ないし驚くなどして、手で支えて尻餅をつくことになり、その際、右下腿挫創の傷害を負ったことが認められるのみであり、客観的にみて「実際にまたは危うく死にそうなあるいは深刻なけがを負うような、あるいは、自分または他人の身体的保全が脅かされるような」出来事とは到底いえないとし、

 ②再体験症状については、B医師は、平成21年1月19日、本件事故当時の記憶は再現でき、不安も強いが、悪夢やフラッシュバックなどの症状が現在あるのか不明であるとの見解であったこと、E医師は、同年7月3日、原告を診察した上、穏やかで抑うつがなく、思い出すことはあるようだが、フラッシュバックといえるか疑問と判断したことが認められ、事故直後に受診したE病院の診療録にはフラッシュバックに関する記載は一切ない。したがって、再体験症状の要件充足にも疑問が残る等として、PTSDの4要件を満たすか否かを厳格に判定すると、強烈な外傷体験の要件は明らかに充足するとはいえないし、その余の要件充足にも疑問が残るものであり、その他、原告がPTSDを発症したことを認めるに足りる的確な証拠はないと、PTSDの発症を否認しました。

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2017年4月30日 (日)

【日本交通法学会】 日本交通法学会から、昨年のシンポジウムをまとめた冊子が送られてきました。

 10年程前から、田舎弁護士は、「日本交通法学会」の会員となっております。

 もちろん、交通事故事案を取扱いさせていただくに際して、最新の議論や我が国を代表する研究者や実務家の深遠な議論をきいて、さらに田舎弁護士の交通事故に関する知見を磨くためです。

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 昨年5月21日に、大阪にて、日本交通法学会が開催されたのですが、午後の部から学会に参加させていただいておりました。

 もう1年近く経つのですね。。。。

 シンポジウムは、

 自動車損害賠償保障法の60年と題して、

 報告1 立証趣旨 国土交通省大臣官房参事官の方の発表

 報告2 自然災害 大学教授の方の発表

 報告3 運行起因性 同 上

 でした。

 個別報告は、

 報告1 自動運転にまつわる法的課題 

 報告2 過失相殺基準の現状と課題

 でした。

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 その中で、過失相殺基準の生成と変遷は、余り知らなかったことから勉強になりました。

 昭和40年ころに、大阪地裁の舟本裁判官により、基準化に触れられた論文が発表され、

 昭和44年ころに、東京地裁の倉田裁判官により、倉田基準が公表され、

 昭和46年に、大阪地裁で基準が公表され、

 昭和48年に、京都地裁でも公表され、

 昭和50年に、別冊判タが公表され、以降、平成3年、平成9年、平成16年、平成26年と、版を重ねるに至っております。

 こんな歴史って、学会じゃないとわからないですよね (^-^;

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 これからも、田舎弁護士は、ご相談者様、ご依頼人様のために、研鑽を重ねてまいりますので、宜しくご指導のほどお願い申し上げます。

2017年4月23日 (日)

【頸髄損傷】 MRI画像等からも脊髄損傷を示す異常所見は認められないと30歳男子の左半身麻痺受傷を否認した事例 横浜地裁平成28年9月26日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された横浜地裁平成28年9月26日判決です。

 30歳男子原告は、乗用車を運転、停止中に被告普通貨物車に追突され、先行車に玉突き追突し、頸髄不全損傷等から、2級1号左半身麻痺(自賠責非該当)を残したとする事案につき、

 F医師は、平成22年8月4日の頸椎MRI画像について、C2レベルで髄内信号異常がある旨診断するが、D病院や自賠責保険の後遺障害等級認定手続において、MRIの画像については異常所見が認められておらず、その他の画像所見でも脊髄損傷を示す所見は認められないことからすれば、F医師の上記診断は採用できない他、

 針筋電図は、被験者が随意に力を入れない場合ににも同様に干渉波は出ないものであり、被験者の真摯な協力がなければ、正確な結果が出ない検査である。

 そして、原告において、平成22年11月26日の針筋電図では正常な結果が出ており、さらに誘発筋電図の結果は2回とも正常であったことからすれば、同年8月16日の針筋電図が、正確な結果を示しているものであるか、疑いが残る等から、

 原告が受けた本件事故の衝撃の程度は決して軽微なものではないこと、

 入通院において左半身のしびれを訴え、症状固定とされた後の平成23年8月以降も通院を続けたこと、

 B国に帰国する際のビジネスクラスの特別対応席を確保し、付添人の渡航費用を負担するなど、高額の渡航費用を負担したこと、原告の両親がB国の自宅の改装をしたことを考慮しても、原告及び原告の母親の供述は信用することができず、原告が「頸髄不全損傷」、「左片麻痺」であるなどとする医師の診断や意見等は採用できないとして、原告には、頸髄不全損傷、左半身麻痺が生じているとは認められないと判断しました。

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2017年4月21日 (金)

【頸髄損傷】 1級四肢麻痺を残す47歳男子の将来介護費を職業付添い人と近親者合せて日額1万8000円で認定した 大阪地裁平成28年8月29日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された大阪地裁平成28年8月29日付判決です。

 自動二輪車で走行中、対向Y右折普通貨物車を避けて転倒、受傷し、頸髄損傷等から自賠責1級1号四肢麻痺等を残す47歳男子原告の事案につき、

 原告は、常時介護を要するところ、D病院を退院した後、妻と自宅で生活しており、原告の介護は、妻もその一部を担ってはいるものの、大半が介護サービス等を利用することにより職業付添い人によって行われているとし、

 原告と同居し、基本的に24時間原告の体調を観察する立場になる妻の介護能力の有無について、妻は、本件事故前後にわたり、精神科を受診して治療を継続しており、本件事故後、その病状が比較的悪化していた時期があり、また、原告の入院中にその予後や危険性に関する認識が不十分であり、C病院からの転院が検討されたJ病院では妻の介護能力が問題とされたことや、実際に、妻が自宅で担っている介護の内容からすれば、妻の介護能力は高いとはいえない。

 しかし、少なくとも、妻の精神状態が在宅介護開始後に改善し、安定していることに加えて、各種介護サービスの利用や原告のレスパイト入院によって、その精神的・身体的な負担も軽減されていること、

 妻自身が行える介護の範囲も在宅介護開始直後よりも増えていることなどに照らすと、妻はある程度の介護能力を有していると認められる等

 職業付添い人による介護と妻による介護が併せて行われることによる在宅介護は、原告にとって必要性及び相当性があると認められるとして、

 原告が、常時介護を要し、ほぼすべての日常生活動作について介護を要する状態であることを前提として、職業付添い人による介護と親族による介護を並行する在宅介護についての必要性及び相当性については前項のとおりであるものの、原告の現在の介護サービスの利用状況は相当程度充実したものであること、前記のとおり妻が行える介護の範囲が時間の経過とともに広くなっていると認められること、介護サービスの利用料は現在においても業者にとっても異なり得るものである上、将来、介護の環境や整備の充実により、その利用料が変化する可能性があることなどを総合すると、

 現在の介護サービスの利用状況を考慮しても、原告の介護費は職業付添い人によるものと妻によるものを含め、日額1万8000円を認めるのが相当であると日額1万8000円で将来介護費用を認定しました。

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2017年4月20日 (木)

【遷延性意識障害】 1級1号遷延性意識障害を残す35歳女子の将来介護費を母親67歳を超え今後職業介護人の必要性が高まると日額2万円で認定した 東京地裁平成28年9月6日判決

 自保ジャーナルNo1987号で紹介された東京地裁平成28年9月6日判決です。

 将来介護費につき、原告は、遷延性意識障害、四肢不全麻痺、気管切開、経管栄養、尿便失禁、言語障害があり、日常生活動作は常に全介助を必要とする状態である。

 原告は、平成25年11月25日から自宅介護を受けているところ、自宅介護は、職業介護人とともに、母親が主に行っているが、父親及び弟も手伝うことがある。

 介護内容は、体位変換、バイタルチェック、経管栄養、着替え、排便処置、清拭、経口訓練、自立座位、リハビリ、マッサージ等であり、夜間も2時間毎に体位変換、バイタルチェック、おむつ交換を行っている。

 介護体制は、現在、概ね、午前中に1から2時間、午後に4時間、夜間に週3回の割合で訪問ヘルパーないし訪問看護を受けており、他に、週に2回の訪問入浴がある

 職業介護人使用時の費用は、午前中2時間が4000円ないし5000円、午後4時間が8400円ないし1万0500円、夜間9時間が約3万円であり、訪問入浴は1回約9000円であるとし、

 原告の介護は、主に母親が自宅で職業介護人の助力を得ながら行っているところ、平成25年11月25日から口頭弁論終日である平成28年6月30日までの949日の介護費は、母親の介護費相当額(全日1人での介護につき日額8500円)及び職業介護にかかる実負担額を考慮し、中間利息控除も踏まえ、日額1万円を相当と認める

 職業介護人による将来介護費につき、

 母親がすでに満67歳を超えており、職業介護を利用する必要性は今後さらに高まっていくこと、職業介護及び訪問入浴にかかる費用は、現在、日額約2万5000円から2万7000円程度を要していることを勘案すると、口頭弁論終結日後の介護費は、控えめに算定しても、日額2万円をくだらないと認められると認定しました。

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2017年4月17日 (月)

【高齢者】 テレビ愛媛 ますあつで紹介されました。「高齢者の交通事故」

  昨日の日曜日午前6時15分からのテレビ愛媛の番組である「ますあつ」で紹介されました。

 「注意!! 高齢者の交通事故」でした (^^♪

 

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