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書籍紹介(交通事故)

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2017年7月26日 (水)

自研センター】  自研センター弁護士コース受講日記 第2日目

 第2日目も、午前9時から開始でした。

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 第4のテーマは、「事故車の復元修理技法」です。これは、前日バリヤ衝突実験を行った車両を使って、ボデー修理と補修塗装を観測するというとても贅沢な学習です。ボデー修理では、ボデー骨格部を損傷前の位置寸法に正確に戻すための基本修正作業を観測することができました。失礼ながら、意外と職人芸というか、手作業なんだなという印象を受けました。自動車舗装塗装については、下処理、下塗り、上塗り、仕上げという工程の大部分を観測させていただくことができました。

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 第5のテーマは、「保険金不正請求疑義事案の調査活動」です。ここでは保険金不正請求疑義事案対応の基本を学びますが、その前にいたずら体験実習として、車両にわざを傷をつけるという実習に参加しました。ニコニコマークは私がつけた傷です。

 また、飛び石についての解説も興味深くうかがうことができました。できればお話の内容を資料化していただけると事件を受けた際に利用できるのになあと思いました。

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 第6のテーマは、「自動車盗難事故の現状」です。ここではイモビライザシステムがある車両でもなぜ盗難にあうのかその仕組みを学習しました。

 それと実務的だったのは、修理工場が作成する修理の見積書の作成の仕方、見方です。これは普段よく扱う重要な資料の1つなので助かりました。

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 自研センターで作成していただいた「2017年受講ノート」はどれも実務的で参考になる情報が満載でした。

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 久しぶりの自研センターでの研修ですが、とても勉強になりました。また、母校の同級生の弁護士にも久しぶりに会い、食事もさせていただきました。

 

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2017年7月25日 (火)

【自研センター】  自研センター弁護士コース受講日記 第1日目

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 平成29年7月20日~21日、千葉県市川市にある株式会社自研センターの弁護士向けの研修に参加しました。

 弁護士コースは、車両損害事案にかかわる弁護士向けの、自動車の構造、修理技法、損害車両見積方法などの基礎と実務に対応する知識の学習と、自動車のカットモデルや実車両を使用しての構造の確認や復元修理作業観測、そして、バリア衝突実験観測を体験することができます。

従来は、いつもお世話になっている損害保険会社を通じての申し込みでしたが、今回は、日本弁護士連合会の推薦で参加させていただきました。私自身がおそらく自研センターを訪問したのは、8、9回にはなると思いますが(モラル事案で2回程バリア衝突実験をしたことがあります。)、最近では、当事務所の負担で勤務弁護士を2名受講してもらったことがありますが、私自身の参加は、5,6年ぶりじゃないかなと思います。なお、自研センターからは、当事務所の弁護士が定期的に研修会に参加していることについて謝辞をいただきました。

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 さて、第1日目です。20日午前9時から始まりました。

 まず、第1のテーマは、「自動車保険の損調活動」でした。損害額有無責の決定や自動車事故の発生要因を学びますが、ここでは、自動車が安全に走行するためには、人・車・環境の3要素が整っていることが必要であることを学びます。ずいぶん前に受講した際に名物講師であった吉川泰輔先生が繰り返し強調されていたことを思い出しました。

 第2のテーマは、「自動車の概要」です。自動車の基本構造や各部品の名称と機能について学習します。各部品の名称なんて星の数程ありそうでなかなか覚えられるものではありません。ここでは、走る・曲がる・止まるという視点で、自動車の各装置を見ていきました。

 第3のテーマは、「事故態様の整合性」です。ここでは整合調査、調査に必要な資料、事故による損傷状況の判断、外見的観察、そして、バリヤ衝突実験を学習或いは経験させていただきました。衝突相手物の推定についてのお話は、実務上参考になるお話しばかりでした。コンクリート柱に衝突、ポールに衝突、乗用車に衝突等で接触面がどのように異なるかとても興味深くお話をうかがうことができました。

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 午後6時過ぎで、1日目は終了しました。

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2017年7月20日 (木)

【TFCC損傷】 33歳男子の自賠責12級認定TFCC損傷は本件事故以外の機会に生じたと因果関係が否認された事例 大阪地裁平成28年12月8日判決

 自保ジャーナルNo1993号で紹介された大阪地裁平成28年12月8日判決です。

 自転車で交差点を横断中、左折してきた被告タクシーに衝突され、右三角繊維軟骨複合体(TFCC)損傷から自賠責12級13号認定の後遺障害を残す33歳男子インストラクター等の原告につき、

 原告は、本件事故の19日前の平成26年6月2日、1ケ月前に自転車でアクロバットの練習をしていた際に右手首をひねってから右手首に痛みがあるとしてE病院を受診し、右手関節の尺側の痛みと回外時痛が認められ、医師は三角繊維軟骨複合損傷と診断しているとし、

 医師がやや長めの21日分の痛み止めを処方していることからすると、原告は医師にある程度強い痛みを訴えていたことが推認される上、

 自転車のアクロバットの練習をして右手首をひねった場合、右手関節に強い力がかかるなどしてTFCC損傷は、本件事故以外の機会に生じたものである可能性が否定できない等から、

 本件事故と原告の右TFCC損傷(あるいは、三角繊維軟骨靭帯損傷)との間に相当因果関係を認めることはできないと、TFCC損傷を否認しました。

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2017年7月13日 (木)

【高次脳機能障害】 31歳男子主張の3級高次脳機能障害は、診断基準満たさず否認し、14級非器質的精神障害を認定した

 自保ジャーナルNo1993号で紹介された鳥取地裁平成28年11月4日判決です。

 タクシーに乗車して停止中、被告中型貨物車に追突され、脳挫傷、頸椎捻挫等の傷害を負い、自賠責14級9号頸部痛等の他、同非器質性精神障害の併合14級後遺障害認定も、

 3級3号高次脳機能障害を残したとする31歳男子原告の事案です。

 裁判所は、

 外傷に伴う高次脳機能障害の診断基準としては、「Ⅰ主要症状等」、「Ⅱ検査所見」、「Ⅲ除外項目」、「Ⅳ診断」の4項目が用いられ、「Ⅳ診断」では、ⅠからⅢを全て満たした場合に高次脳機能障害と診断し、この際、神経心理学的検査の所見を参考にすることができる」とし、「原告について、『Ⅰ主要症状等』として、本件事故に基づき頭部外傷が生じたことは認められないところ、イオマゼニルSPECT検査結果から脳損傷が存在する可能性が認められるが、本件事故がその受傷機転となったとは考えにくい上、記憶障害、注意障害、遂行機能障害があったと認めることはできず、そのため日常生活または社会生活が制約されているとも認めがたいこと、

 「Ⅱ検査所見」として、本件事故によって脳の器質的損傷があったことを示すものではなく、上記の脳損傷を疑わせる所見について、本件事故によるものと認めることは困難であること、

 「Ⅲ除外項目」として、上記の脳損傷の疑いを示す所見は、別件転倒事故によるものとも考え得ること、

 以上を総合すれば、ⅠないしⅢの全てを満たすものと認めることはできないとして、

 神経心理学的検査の結果について検討するまでもなく、原告が本件事故により高次脳機能障害を発症したと認めることはできないと、高次脳機能障害の発症を否認しました。

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 後遺障害認定につき、原告が訴えた不眠、ゆううつ、意欲低下等の症状については、非器質性精神障害であると後遺障害等級表14級程度と認定した上、本件事故と因果関係のある後遺障害は、頚部から両肩部の痛み、頭痛、左手のしびれ、腰痛であり、後遺障害等級表併合14級であると併合14級後遺障害を認定しました。

2017年7月 6日 (木)

【高次脳機能障害】 通勤途上の交通事故によって高次脳機能障害を負ったことを認め、右障害の発症を否定した労働基準監督署長の不支給決定を取り消した事例 大阪高裁平成28年11月30日判決 

 判例時報2329号で紹介された大阪高裁平成28年11月30日付判決です。

 第1審は、Xに、本件事故により本件高次脳機能障害の症状が生じたとは認めることはできないと判断したのに対して、

 第2審は、原判決を取り消して、Xの請求を認めました。

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 高裁は、高次脳機能障害が交通事故により発症したか否かを判断する重要なポイントとして、①意識障害の有無とその程度、②画像所見、③因果関係の判定が挙げられるとして、

 (1)Xは、本件事故にあい、救命救急センターに搬送された当時、意識障害があり、その障害は20時間継続したもので、その障害の程度は重大なものであったこと、

 (2)Xには、受傷直後に撮影された頭部CT及びMRI画像上、脳実質の損傷を窺わせる出血が認められるので、慢性期の脳室拡大、脳萎縮が不明であったとしても、高次脳機能障害を否定するのは相当ではない

 (3)本件事故後におけるXの診療録、本件事故後のけるXの行動、他の疾病の可能性を総合考慮すると、

 本件事故と本件高次脳機能障害との間には因果関係が認められると判断しました。

2017年7月 4日 (火)

【休業損害・逸失利益】 外鼻線状痕と逸失利益

 交通事故民事裁判例集第49巻第3号で紹介された東京地裁平成28年6月24日付判決です。

 弁護士(男・症状固定時30歳)の後遺障害(外鼻の線状痕により12級14号該当)に伴う逸失利益につき、外鼻線状痕の形状から労働能力に影響を及ぼすおそれがあると認められるとしつつも、後遺障害が影響して仕事が断られたと原告が推測する依頼件数は約3年間で2件しかないことを勘案して、逸失利益を100万円と認めた事例

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2017年7月 3日 (月)

テレビ番組「ますあつ」で放映されました。

テレビ番組「ますあつ」で放映されました。

2017年7月 2日 (日)

【物損】 経済的全損の主張立証責任

 交通事故民事裁判例集第49巻第3号で紹介された東京地裁平成28年6月17日判決です。

 ① 被害車両が経済的全損になったこと、すなわち適正修理費用が事故前の被害車両の価格及び買換諸費用の合計額を上回ることは、適正修理費用の賠償を免れようとする加害者において立証すべきであるとした事例

 ② 経済的全損になった被害車両を、所有者が売却せずに修理して使用した場合に、所有者には被害車両を修理せずに売却する義務はないから、損害額(経済的全損)から修理をせずに売却すれば取得可能な売却代金額を控除することはできないとした事例

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2017年7月 1日 (土)

【その他】 労災保険金支給による保険料増額分の負担は事業主の業務としてX会社の損害とは認められないと請求を棄却しました 

 自保ジャーナルNo1992号で紹介された大阪高裁平成28年11月29日判決です。

 タクシー会社のXは、従業員AがX会社所有のタクシーを運転中に赤信号無視のY自動二輪車に衝突され、壁に衝突して死亡、労災保険金を受給したことにより、労災保険料が上がり、労災保険料増額分を損害として請求する事案につき、

 労災保険の保険料の負担額は、使用者が労災保険により労災補償責任の免除等の利益を受けるための支出と評価できるから、労災により利益を受ける使用者が負担すべきであり、これにより利益を受けない第三者に転嫁することは公平とはいえないとし、Yの過失によって惹起された本件事故の被害者の遺族が労災保険給付を受けたことによりX会社の保険料の負担額が増額したとしても、それは労災保険により利益を受ける使用者が負担すべきものであるから、Yの過失によってX会社が損害を被ったと評価することはできないと認定しました。

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2017年6月29日 (木)

【休業損害・逸失利益】 1つの腎臓の機能喪失(13級11号)の後遺障害を負った女児の逸失利益

 交通事故民事裁判例集第49巻第3号で紹介された平成28年5月31日付横浜地裁川崎支部判決です。

 ① 後遺障害等級及びその労働能力喪失率は、有力な証拠資料としてそれに見合った逸失利益があることを事実上推定させ、ことに逸失利益の認定に係る考慮要素が極めて限定される幼児ないし年少者の場合、その事実上の推定力は相対的に増すこととなり、これに反する特段の事情の主張立証のない限り、その立証がされたものと解するのが相当である

 ② 1つの腎臓の機能喪失(13級11号該当)の後遺障害を負った女児(症状固定時3歳)につき、残存する右腎臓でも生体活動を維持していく上での機能はあり、食事制限・運動制限は不要とされていても、残存する腎臓にできるだけ負担をかけない生活上の不利益を受け、或いは、就労上の配慮を要することになることが充分に予想されるとして、男女を含む全労働者の全年齢平均賃金を基礎に18歳から67歳まで労働能力を9%喪失すると認めライプニッツ方式により逸失利益を算定した事例

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