励みになります。クリックお願いします。<(_ _)>

  • にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

<(_ _)>

  • 弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律事務所検索ポータル

書籍紹介(企業法務・金融)

書籍紹介(不動産・建築)

【弁護過誤】

2017年7月 6日 (木)

【弁護過誤】 恐ろしくて、売買の立会人等できない事例 東京地裁平成28年11月29日判決

 金融法務事情No2067号で紹介された東京地裁平成29年11月29日判決です。

 判決要旨は、

 住民基本台帳カード等を偽造して不動産の所有名義人になりすまし、買主との間で売買契約を締結して決済がされた後、上記偽造の事実が明らかになり、真の所有者から所有権移転登記の抹消登記手続を求められて当該不動産の所有権を取得できなかった買主に対し、

 住民基本台帳カード等の偽造に気付かないまま誤った売主の本人確認情報を提供した弁護士には過失があり、不法行為に基づく損害賠償責任を負う(過失相殺4割)と判断された事案ですが、

 認められた賠償金は、約1億6000万円+遅延損害金です。。。

 被告の弁護士は、弁護士賠償保険に加入しており、当該会社が補助参加しております。。。

 この事案の怖さは、だました人は、元クライアントでその依頼の時は特に問題がなかったということでした。報酬金30万円で売買の立ち合いに立ったというわけですが、売主が偽物で、弁護士を利用して、本人確認方法を簡略化させて、売買代金をだまし取ろうとしたものでした。

 被告の弁護士は、弁護士会に懲戒申立てられましたが、懲戒はされていません。

 しかしながら、民事の裁判では、過失ありとして、賠償義務が認められています。

 怖いです。。。。

 Kimg7095
 判決書をよむ限り、被告の弁護士は立派な方のようなので、その肩書を利用されたのではないかと思います。本人確認も、著しく怠っているようには思えませんが、半分、結果責任を問われているような内容にも思えました。

 恐ろしや~  です。。。。
 

2017年4月 9日 (日)

【弁護過誤】 被相続人所有の不動産につき弁護士の助言により被相続人から孫に贈与を原因とする所有権移転登記をした相続人が単純承認したものとみなされたことにつき当該弁護士に説明義務違反があるとされた事例 東京地裁平成28年8月24日判決

 判例タイムズNo1433号で紹介された東京地裁平成28年8月24日判決です。

 本判決は、YがXに対し、相続放棄の申述に先立って所有権移転登記手続をすることのリスクをおよそ説明しなかったとは認められないが、

 所有権移転登記手続をとることによって直接利益を受けることがないXの立場に十分に配慮せず、単純承認をしたものとみなされることによって多額の債務の支払を求められ、自己破産も余儀なくされるおそれを現実性のあるものとしてXに理解させる説明をしていなかったとして、Yの損害賠償責任を認め、過失相殺の抗弁をも排斥しました。

 リスクについては説明はしているものの、軽く捉えられるような説明になっており、それでは不十分だということです。

 まさに他山の石です。

 Kimg5540

               (八王子城・殿の道)

2017年2月 8日 (水)

【弁護過誤】 弁護士の依頼者に対する損害賠償責任

 判例タイムズの1431号で紹介された渡部佳寿子裁判官の論文です。

 例の奄美公設の平成25年4月16日付判決を契機として分析されています。

 あの判例からもう4年近く前になるんですね。。。。時が経過するのは速いものだ。

 渡部裁判官のまとめが参考になります。

 「実務においては、過誤を犯した弁護士の執務態度等を非難し、財産的損害の存否について深く検討されることなく、慰謝料を請求する形で賠償を求められることがある。」

 「弁護士に委任した事務の内容が財産的なものである場合には、まずは財産的損害として構成できるものがないかを様々な観点から検討した上で、その主張立証に力を尽くすべきであると考えられる。

 上記のとおり、弁護過誤によって紛争に決着がつかなかったために依頼者がさらに費やすことを余儀なくされた弁護士費用等は財産的損害となるが、その点に着目されないことも多い。」

 「弁護過誤事案において、裁判を受ける利益の侵害に当たるようなケースは格別、そうでない場合には、弁護過誤を理由とする慰謝料請求権が認められるためには理論的な問題が多々存在するということを前提に、慰謝料として損害賠償請求する以外にも、さまざまな法的観点が検討されてしかるべきではないかと感じられるし、慰謝料として損害賠償請求をするにしても、その理論的根拠について掘り下げて検討されるべきではないかと思われる。」

 Kimg2084 

  参考になりますね。

2016年12月29日 (木)

【弁護過誤】 なぜ弁護士は訴えられるのか (民事法研究会)

 平成28年11月13日に民事法研究会から出版された「なぜ弁護士は訴えられるのか 」というテーマの書籍の紹介です。

 著者は、中央ロー教授の升田純先生(弁護士)です。

 判例時報No2185号から2237号までの連載を基に整理、加筆されたものです。

 第1部が現代社会と弁護士をめぐる概況、第2部が弁護士の責任をめぐる裁判例です。

 第1部は、現在の弁護士の厳しい環境を整理してまとめておられますので、一読が必要なところです。

 詳細は購読されて読まれたらよいかと思いますが、弁護士報酬の値引き競争、廉売競争が生じること、これによって法律実務のサービスの品質が低下すること、適切な経験・知識の不足する弁護士が激増すること、競争上劣位におかれた弁護士層が増加すること、これらの弁護士層の不祥事が増加するおそれがあること等の現象が生じることを強く危惧されています。

 現実に発生している現象ですが、田舎弁護士的には、司法試験制度を見直して、例えば、司法試験の合格者は1000人程度として、ロースクールからは800人くらい、予備試験からは200人位を司法試験に合格させる等の方法を検討されたらいかがでしょう。

 Kimg3782

2016年9月18日 (日)

【弁護過誤】 司法書士の注意義務違反

 判例タイムズNo1426号で紹介された東京地裁平成27年11月10日判決です。

 不動産の売買契約の買主から委託を受け、売主と名乗る詐称人の本人確認及び同人の持参した登記手続書類の確認を行った司法書士の注意義務違反を否定した事例です。

 手数料が5万円しかもらっていませんが、8000万円の損害賠償請求がされています。

 売主と名乗る詐称人が持参した書類は、巧妙なものだったようですが、買主が司法書士に対して度々真贋についての確認を促したにもかかわらず、案の定、偽物だったので、矛先が司法書士に向かったようです。

 Kimg2884

2016年7月 4日 (月)

【弁護過誤】 弁護士賠償責任保険で、お金が出ない!?

 判例タイムズNo1424号で紹介された東京地裁平成27年8月18日判決です。

 最近は、法律もどんどん改正され、新しい判例もどんどん出ていることから、弁護士も日々毎日勉強しないと、弁護過誤をしてしまう可能性があります。

 少なくない弁護士は、もしもの時に備えて、弁護士賠償責任委任保険契約に加入していますが、高額の弁護過誤の場合に、保険金がでなかったら、真っ青です。

 東京地裁判決は、弁護士賠償責任保険契約に基づく保険金請求に関し、被保険者が被害者に対して支払うべき損害賠償金から、被保険者が被害者に対して損害賠償金を支払うことによって代位取得するものの価額を控除した額の限度で保険金を支払う旨の賠償責任保険普通約款条項の適用範囲が問題となった事例です。

 代位取得したものが、債権である場合、債権の回収可能性をとわず、原則としてその額面額を価額として控除するということになると、その後、結局債権回収が図れない場合に、被保険者の損害は何ら回復されないことになります。

 損保会社さん、堪えて下さいよ~ と言いたくなりますね。

 東京地裁は、債権の場合は、現実に債務の履行を受ける等をした場合にその限度で控除すべきであると判断しました。

 そうですよね。

 ただ、控訴されているみたいです。

 Kimg2088

                 (ニコライ堂)

2016年3月31日 (木)

【弁護過誤】 共同相続人の一人から遺産分割に関わる事件を受任し、報酬等を得た行政書士につき、弁護士法72条に違反するとし、不法行為が肯定された事例

 判例時報No2281号で紹介された東京地裁平成27年7月30日判決です。

 遺産分割事案で、共同相続人の一人が、行政書士に遺産分割に関わる事件を依頼したところ、

 当該行政書士に報酬として、約122万円の支払いながらも、依頼者に不利益な内容の遺産分割を成立させられたとして、報酬金の返還と、損害賠償を請求したという事案です。

 行政書士の先生は、報酬を得る目的で一般の法律事件に関して法律事務を取り扱うことはできません。

 裁判所も、依頼者に不利益な内容の遺産分割が成立させられたとして、依頼された行政書士に不法行為責任を認めました。

 行政書士の先生方も、許認可等については、弁護士以上の知見を有する方も少なくありません。餅は餅屋というのが大切だと思います。

 Dscn3001

 

 

2016年1月13日 (水)

【弁護過誤】 弁護士の依頼者に対する遺留分減殺請求権行使の助言・確認義務違反、消滅時効の可能性の助言・説明義務違反、仮処分の担保の説明義務違反による債務不履行責任が認められた事例 東京地裁平成27年3月25日判決

 判例時報No2274号で紹介された東京地裁平成27年3月25日判決です。

 遺言書に基づく権利行使等を禁止する旨の仮処分申し立て、遺言無効確認請求訴訟を受任した弁護士(遺留分減殺請求については受任外とされています。)が、説明義務違反を問われたという事案です。

 まず、担保金についての説明として、担当した弁護士は、担保は返ってくる旨を説明したにとどまり、敗訴した場合には担保を取り戻すことができなくなる可能性があることについての説明を行わなかったという点に、説明義務違反が認められています。

 次に、遺言無効確認請求訴訟が長引いたために、遺留分減殺請求権の消滅時効の満了が迫る中、本件遺言が有効であるとの判決が可能性が相当程度生じているにもかかわらず、遺留分減殺請求権を行使することを助言して検討を求め、原告らの意向を確認する義務を怠ったと評価されています。

 なお、担当弁護士は、作成メモを予め作成し、今後の手続きの表題のもとで、受任したことについて争いのない委任事項を列挙し、また、遺留分の請求は1年で消滅時効にかかることについても説明されていたようです。

 結局、担当弁護士は、説明義務違反を理由に、1400万円程度の賠償を支払うよう裁判所から命じられています。

 怖い、怖いです。

 Kimg0736
                (某高級ホテルの廊下)
              

 

2015年10月26日 (月)

【弁護過誤】 不動産の競売手続申立の依頼を受けたのに、自己入札まで受けたことにされるの!?

 判例タイムズNo1415号で紹介された東京地裁平成25年4月22日判決です。

 弁護士Yが、X(外国人)から、元金1億円の被担保債権について抵当権を有する別紙物件目録1~36記載の土地建物を目的とする不動産競売申立事件の処理を、着手金105万円で受任をしました。

 不動産競売申立てを行ったところ、裁判所が目録1~5、36(不動産1),と目録6~35の不動産(不動産2)の2個の売却単位に分けられて売却されることになりました。

 Xは、不動産2個の買受けの申し出保証として、保証金の合計額をまとめて金融機関に振り込んだために、不動産1については競落して、不動産2については一旦取り下げして、再度申立を行い、不動産2についても競落しました。

 Xは、Yに対して、不動産の入札手続に係る事務まで依頼をしたと主張し、そうでなくても、入札手続について説明すべき信義則上の義務を負っていたと主張して、約290万円弱の損害を弁護士Yに対して請求したという事案です。

 裁判所は、Xの主張は認めませんでした。

 しかしながら、このような訴訟の被告となっていまった弁護士Yの負担も決して小さくないと思います。

 「近年、弁護士人口が増加するに伴い、弁護士の債務不履行や付随義務違反などを主張して紛争に至る事例は増加するものと予想されるところであり、本判決は、契約書の内容のみならず、法律相談におけるやりとりや委任事務に係るその後の経過をも踏まえて弁護士業務における委任契約の範囲、信義則上の付随義務違反の有無を判断した事例として実務上の参考になると思われる」とコメントされています。

 難しい問題ですが、外国人など特にコミニケーションに問題が生じうるようなケースの場合には、特に慎重に対応すべきでしょう。

2015年4月24日 (金)

【弁護過誤】 今度は行政書士の先生による過誤

 判例タイムズNo1409号で紹介された大阪高裁平成26年6月19日判決です。

 行政書士に、介護タクシー事業を営もうとする者に対する、手続選択に関する信義則上の助言・説明義務違反が認められるとして、契約締結上の過失に基づく損害賠償責任(不法行為責任)が認められました。

 介護タクシー事業のうち、

 ①一般旅客事業の許可を受けて行う場合は、輸送対象者については、一般に広く要介護者や要支援者を有償で運送することができ、輸送範囲にうちても特に制限はないが、

 ②特定旅客事業の許可は、許可申請者が営む介護事業所の会員を利用者として輸送することを想定している許可であることから、輸送する人は、介護保険法により、要介護や要支援の認定を受けた者等であり、かつ、申請会社が営む介護事業所から病院等への通院なども目的としている必要があり、従って、取扱客も輸送目的も限定されます。

 それにもかかわらず、行政書士が、一般旅客事業と特定旅客事業の利害得失について適切な助言・説明をせず、手続きを急ぐのであれば、特定旅客事業を選択すべきであるなどと、誤ったアドバイスをしたことが問題とされた事案でした。

 対比表をもちいて説明はされていたようですが、「法律に疎い素人にとっては、必ずしもその違いを容易に理解できる内容とは言い難い」と判示されています。

 士業にとって厳しい判断です。。。。

より以前の記事一覧

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

書籍紹介(労働・労災)

無料ブログはココログ