【弁護過誤】 土地売買契約の売主から契約交渉の委任を受けていた弁護士について、土地の地中杭を撤去するように依頼者に助言すべき注意義務があったとは認めらないとした事例 大阪地裁平成22年10月21日判決
判例タイムズNo1350(9月1日)号で紹介された裁判例です。
土地上の建物を解体し更地として引き渡すことを内容とする土地の売買契約に際して、買主(原告)が売主(大手不動産業者)には地中杭を撤去する義務があり、売主の代理人である被告弁護士には、買主に損害を与えないよう地中杭を撤去する義務があり、被告弁護士はこれを怠ったとして、損害賠償を請求したという事案です。
依頼人との関係では委任契約があるために弁護士としての責任が問われることもやむをえないこともあろうかと思います。
しかし、依頼者以外の第三者に対して簡単に弁護士に対する損害賠償責任が認められるとすれば、依頼者の利益と対立し信頼関係を大きく損なうのではないかと思います。
裁判所も、「本来、不動産取引の専門業者である原告において、自らの専門知識を活用し、あるいは弁護士に相談するなどして、十分に注意すべき事柄であり、取引相手方である売主から売買契約交渉の委任を受けていた弁護士に対し、買主に対する不法行為責任を加重する根拠とするのは、筋違いである。」と判断しました。
依頼者の契約相手方等の第三者に対する弁護士の責任と、依頼者に対する弁護士の責任とは、質的に大きく異なるものというべきです。













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