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【行政】 

2017年10月17日 (火)

【行政】 行政関係訴訟の実務

 商事法務から平成27年に出版された「行政関係訴訟の実務」です。

 編著者は、定塚誠東京高裁判事で、前東京地裁行政訴訟専門部の部総括判事なので、安心感があります。

 11部で構成されています。

 第1部は、外国人関係で、①外国人の強制退去、在留資格等をめぐる紛争、②難民認定手続に関する紛争 です。

 第2部は、社会保障関係で、③公的年金給付を巡る紛争、④生活保護申請却下、保護廃止処分をめぐる紛争です。

 第3部は、租税関係で、⑤租税法の基本事項、⑥所得税、⑦・⑧法人税をめぐる紛争、⑨相続税、⑩過少申告加算税、⑪重加算税、⑫地方税(固定資産の登録価格を巡る不服の訴訟)、⑬徴収関係をめぐる紛争、⑭いわゆる租税回避行為の「否認」についてです。

 第4部は、建築関係で、⑮開発許可、建築確認に関する紛争です。

 第5部は、公用負担関係で、⑯都市計画事業をめぐる紛争、⑰土地区画整理をめぐる紛争、⑱土地収用をめぐる紛争です。

 第6部は、運転免許関係で、⑲運転免許に関する争訟です。

 第7部は、営業許可、事業許可関係で、⑳医師免許、弁護士資格等をめぐる紛争、㉑道路運送事業をめぐる紛争、㉒廃棄物処理、墓地をめぐる紛争です。

 第8部は、営造物関係で、㉓学校関係をめぐる紛争、㉔公共施設等の利用をめぐる紛争、㉕上水道・下水道に関する紛争、㉖公共用物です。

 第9部は、情報公開関係で、㉗情報公開訴訟です。

 第10部は、住民関係訴訟で、㉘住民監査請求手続、㉙住民訴訟(4号請求)です。

 第11部は、手続の違法で、㉚行政手続等の瑕疵をめぐる紛争です。

 執筆者は、いずれも行政訴訟に詳しい裁判官によるものであり、安心して読めますね。

 第9部は、

2017年10月 9日 (月)

【行政】 自治体が原告となる訴訟の手引き

 日本加除出版から平成29年8月に、「自治体が原告となる訴訟の手引き」が発行されました。

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               (東大・安田講堂)

 自治体側の書籍って、内部者向けのが多くて(本書も厳密で言えばそうなんですが)、外部の弁護士用って少ないですね。ありがたいです。

 なんと、東京弁護士会には、自治体等法務研究部というのがあるようでして、うらやましい限りです。。。

 ①生活保護費返還金等、②国民健康保険に関する請求権、③事業者に対する介護報酬返還請求、④老人福祉施設利用に伴う費用、⑤指定障害福祉サービス事業者に対する過払金返還請求、⑥保育料、延長保育料等、⑦私立保育所に対する委託費の返還請求、⑧学童保育クラブの利用料、⑨奨学金、⑩学校給食費にわけて説明されています。

 

 

2017年6月27日 (火)

【行政】 京都府風俗案内所の規制に関する条例と憲法22条1項、21条1項

 憲法判例です。

 判例タイムズNo1435号で紹介された最高裁平成28年12月15日判決です。

 京都府風俗案内所に関する条例の規制内容は、以下のとおりです。

 本件条例は、風俗案内所に起因する府民に著しく不安を覚えさせ、又は不快な念を起こさせる行為、犯罪を助長する行為等に対し必要な規制を行うことにより、青少年の健全な育成を図るとともに、府民の安全で安心な生活環境を確保することを目的として(1条)、学校、児童福祉施設等の敷地から200m以内の区域(営業禁止区域)における風俗案内所の営業を禁止し(3条1項)、違反者に対して刑罰を科することを定める(16条1項1号)ともに、表示物等に関する規制として、風俗案内所を営む者が、風俗案内所の外部に、又は外部から見通すことができる状態にしてその内部に、接待風俗営業(歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなして飲食させる営業)に従事する者を表す図画等を表示すること等を禁止しています(7条2号)。

 最高裁は、京都府議会が本件条例所定の保護対象施設の敷地から200m以内の区域における風俗案内所の営業を禁止する規制を定めたことが合理的な裁量の範囲を超えるものとはいえず、本件条例の規定(3条1項、16条1項1号)が憲法22条1項に違反しないと判断しました。

 また、本件条例の規定(7条2号)についても、京都府議会が同規制を定めたことが、合理的な裁量の範囲を超えるものとはいえず、憲法21条1項に違反しないと判断しました。

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2017年5月22日 (月)

【行政】 市に対する多数回にわたる濫用的な情報公開請求を含む面談強要行為等の差止請求が認容されるとともに、これらを理由とする損害賠償請求が一部認容された事例 大阪地裁平成28年6月15日判決

 判例時報No2324号で紹介された大阪地裁平成28年6月15日判決です。

 法人に対する業務妨害行為の差し止め請求が問題となった裁判例は多数存在しますが、

 大阪地裁判決と同様に、法人が平穏に業務を遂行する権利を根拠として差止請求を認容した裁判例としては、

 損害保険会社に対し、保険金請求にかかる交渉に関連して多数回かつ長時間にわたり電話をするなどした行為について東京高決平成20年7月1日、

 学校法人に対して、その入試試験の当日に労働組合の情宣活動を行う等の業務妨害行為について東京地判平成26年6月10日、

 日本弁護士連合会事務局への度重なる電話及び訪問による面談強要行為について東京地判平成19年7月20日、

 クリニックを経営する医療法人に来院し、脅迫によって面談強要等の業務妨害行為を繰り返した行為につき、東京地判平成15年1月29日判決があります。

 今回の判決は、普通地方公共団体に対する情報公開請求等の権利行使に付随する形での業務妨害行為の差止請求について、従来の裁判例と同様の判断枠組みに従ってその可否を判断し、差止を認めた事例として実務上参考になるものと思われると解説されています。

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2017年4月19日 (水)

【行政】 国民年金に係る保険料の滞納処分に関し、日本年金機構年金事務所長がした配当処分に差押調書謄本の交付を欠く違法があるとされた事例 東京地裁平成28年2月16日判決

 判例時報No2320号で紹介された東京地裁平成28年2月16日付判決です。

 本判決は、差押調書謄本の交付は、差押処分の効力発生要件としては規定されず、差押処分を行うために経ることを要する手続とはされていない上、差押処分後の事情となるにとどまるのであるから、その瑕疵は、差押え処分の違法事由とはならないが、

 差押えのあった事実を滞納者に知らしめ、差押えに対する不服申立ての機会を与えるなどの重要な意義を有しているのであり、その交付がされないまま、後続処分である配当処分がされた場合には、法令上求められる事前手続を欠いたまま配当処分が行われたこととなるから、配当処分の違法事由となると説示しました。

 その上で、

 ① 国税通則法12条2項の推定の前提となる書類の発送の事実を証する発送記録の作成・備置は確実に行われることを要し、これを欠く場合に、他の証拠により書類の発送の事実を証明して前記推定を適用することには慎重な検討を要するものというべきであり、

 ② 前記推定の適用の可否を措いたとしても、法令上当然に作成されるべき発送記録が作成されておらず、又は適切に記録されていないことは、書類の発送の事実の存在を否定する事情となり得るとの理解を前提に、

(ⅰ)本件管理票は、書類の名称の記載が不正確で、宛先や発送の年月日が不分明であるから原告に対し差押調書謄本を発送した旨の発送記録と認めるに足りる形式を備えているということはできないと認め、

(ⅱ)さらに本件管理票の記載内容の信用性に疑義があるなどとして、原告に対する差押調書謄本の交付の事実は認められず、本件配当処分は違法である旨判示して、同処分の取消請求を認容しました。

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2017年3月 3日 (金)

【行政】  別居中の夫婦の年金支給

 判例時報N02314号で紹介された仙台高裁平成28年5月13日判決です。

 年金給付の受給権者が死亡した場合に、その配偶者が自己の名で未支給年金の支給を請求するための「その者と生計を同じくしていたもの」の要件につき、

 現に消費生活上の家計を1つにしているか否かという事実的要素によってのみ判断することで常に足りるというものではなく、

 婚姻費用分担義務の存否その他の規範的要素を含めて判断すべき場合があるとして、受給権者が死亡した時点で現に経済的援助がなされておらず定期的な音信等もなかったから生計同一要件を充足しないとしてされた未支給年金不支給処分を取り消しました。

 生計同一性基準ではねられてしまうと、受給権者による遺棄的な状況で別居を余儀なくされた他方配偶者は、離婚給付も受けられず、年金分割請求もできず、その間に受給権者が死亡すると遺族年金の支給も受けられないということになりかねない。

 高裁は、事実認定として、別居解消の可能性があったということで、生計同一性が認められるとしたものです。事実立証の重要性を示唆する判例の1つです。

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               (ふたみ・恋人岬)

2016年11月22日 (火)

【行政】 遺族厚生年金不支給決定が違法であるとして取り消され、支給裁定の義務付け命令がなされた事例

 判例時報No2306号で紹介された東京地裁平成28年2月26日判決です。

 事案は、妻子を残して家出し不倫相手と同居していた夫が死亡し、妻が行った遺族厚生年金の申請に対し、行政庁が生計維持要件を満たさないことを理由として不支給処分(本件処分)をしたため、妻Xが国に対し、①本件処分の取り消しと、②行政庁が妻に年金の支給裁定をすることの義務付けを求めたという事案です。

 この事案では、Xの生計維持関係すなわち生計同一要件充足性と例外条項の適用が争点となったこと、認定基準に基づく生計同一要件は満たさないが、例外条項にあたるとしてXの請求を認容し、その判断に際して、Xの経済的依存状況につきAからの定期的な生活費の付与に限定せず、実質的夫婦共有財産である現金、預貯金、証券や婚姻住居の利用を勘案した点に特徴を有します。

 こんな事案がきたら、田舎弁護士は、無理じゃないですかねと言ってしまいそうですが、担当された弁護士さんは頑張りました。

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2016年11月 7日 (月)

【行政】 行革甲子園に参加しました 続き

 いよいよ本題の行革甲子園です。

 まず、主催者の中村知事のあいさつです。

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 その後は、事例発表です。

 池田市は、総合窓口の設置から窓口業務の民間委託へ

 大分市は、広域連携による公衆無線LANの整備

 北見市は、証明書の申請を簡単、スピーディに変えたこと

 京都市は、学校跡地活用の促進

 伊達市は、トヨタ生産方式を市役所行政に取り入れたこと

 長島町は、ぶり奨学プログラム

 葉山町は、ごみの回収

 松山市は、下水処理場の未利用エネルギーの有効活用

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 グランプリは、地道な努力を重ねてきた北見市が受賞されたとのことです。

2016年11月 6日 (日)

【行政】 愛媛県主催の行革甲子園に参加しました

 11月1日午後0時30分からひめぎんホールで開催された愛媛県主催の行革甲子園に参加しました。

 第1部は、「勝つための組織づくりとサッカーにおる地域振興」というテーマで、岡田武史さんの講演がありました。

 岡田さんは、今治FCのオーナーで、サッカーを通じて地方創生されている方です。

 というよりも、ワールドカップの日本代表監督の岡田さんですという方がわかりやすいと思います。

 現在、いちから今治にて、サッカーのチームを作って、大きく育てよう、その結果、地域が複合的に活性化することを目的に頑張っておられる方です。

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 いや、ほんと、監督の講演をきけてよかったです (*^。^*)

 

2016年6月23日 (木)

【行政】 生活保護審査請求にかかる裁決事例報告

 消費者法ニュースNo107号の「反貧困・再生」で紹介された事例です。

 審査請求者(本人)は、単身アパートで居住、年金収入しかなかつたことから、最初の保護申請を行った。ところが、申請当時、長男家族が生活している建物の名義が長男と本人の共有となっており連帯債務者でもあったことから、ローン自体は長男が全額負担していたにもかかわらず、ローン完済前のものを保有している者を保護している場合、生活に充てるべき保護費からローンの返済をおこなうことになり、生活保護法4条の補足性の原理を満たさず、保護の要件と書いているとして、申請が却下されてしましました。

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 そこで、本人は、今度は、当該建物の名義を贈与で長男名義として、再度保護申請を行いましたが、本人が所有する建物は長男に贈与する前に最低限度の生活維持のために活用すべきであり、活用する努力を払わない場合には、保護の要件を欠き、資産不活用を理由として、却下しました。

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 今度は、贈与登記を錯誤により抹消して、長男の妻が借入金により金融機関により本人に代わって返済し、代物弁済を原因として、名義を本人から長男の妻に名義を変更しました。

 ところがです。

 福祉事務所は、前記持分移転は、保護の補足性の原理である所有資産の活用を回避したものであると判断し、またまた却下しました。

 今度は、県知事あてに審査請求を行い、却下処分を取り消す裁定がなされ、保護申請開始決定がなされました。

 裁決理由は、本人は、保護申請以前に当該遺産の全てを他者へ移転しており、本人には資産を活用する権利がないため、当該資産は活用すべき資産にはあたらないと判断されました。

 認められる前に、3回も申請が却下されています。。。

 困ったもんです。

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