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【行政】 地方自治

2020年1月15日 (水)

【行政】 第5次改訂版 地方財務ハンドブック

 同じくぎょせいから、平成26年に出た「第5次改訂版 地方財務ハンドブック」を、松山のジュンク堂書店で購入しました。 

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(金沢城)
 15項目に分類されています。①財務の組織、②会計年度及び会計の区分、③予算、④収入、⑤支出、⑥決算、⑦契約、⑧現金及び有価証券、⑨時効、⑩財産、⑪住民による監査請求及び訴訟、⑫職員の賠償責任、⑬財政状況の公表等、⑭公の施設、⑮監査 です
 今治市行政改革推進審議会の委員をさせていただいたころから、地方財政については興味を少しずつ抱くようになりました。
 最近では、仕事で地方財政を専門的に知る必要があり、いろいろな書籍を購入して読んでおります。
 えっ、他人の懐よりも、自分の懐を心配しろ ですか。。。。

2020年1月14日 (火)

【行政】 改訂版自治体財務の実務と理論

 ぎょうせいから、昨年8月に、「改訂版自治体財務の実務と理論ー違法・不当といわれないために」を購入しました。 

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(加賀料理)
 ある依頼事件のために旧版を購入していたのですが、東京霞が関の日弁連会館の本屋さんを訪ねたら、改訂版が出ていたので、購入することにしました。図書費等が弁護士にとっては仕入れのようなものですが、難しい事件ですと、その事件のための図書費が20万円を超えたりします。医療過誤や建築瑕疵事案はその典型です。
 さて、改訂版も、5部構成です。①自治体の内部統制ーガバナンスとコンプライアンス、②事務事業のプロセスとコンプライアンス、③財務に係る基本法令の定め、④契約、⑤財務規定の条文別留意点です。
 田舎弁護士も、老眼なために、読むスピードが落ちているんですよね。。。。残念ながら。。。

2019年12月28日 (土)

【行政】 政務活動費と住民訴訟 金沢地裁平成31年1月21日判決(控訴)

 判例時報2422号で紹介された金沢地裁平成31年1月21日判決です。

 市議会の3議員が、交付された政務活動費を市政報告書の作成及び発送に係る費用に支出したことが、同報告書の内容等に照らして一部違法であり、同議員らは、同市に対し前記違法支出金額から自己資金その他の政務活動費以外の資金を控除した残額に相当する不当利得返還義務を負うとして、

 同市住民による市長に対する地方自治法242条の2第1項4号に基づく請求が一部認容された事例

 

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 政務活動費の支出が使途基準に合致したものであるか否かに関する主張立証責任の所在については、これを直接判示した最高裁判決はみあたらないものの、

 多くの裁判例が、使途基準に合致した政務活動費の支出がされなかったことを推認させる一般的、外形的事実の主張立証された場合において、相手方がこれに適切な反証を行わないときは、当該政務活動費の支出は使途基準に合致しないものであるとしており、本判決も同様の見解を採用した上で、地方自治法100条14項に基づき政務活動費をあてることができる範囲等を定める本件条例の解釈をふまえ、個々の支出について、具体的な用途等を認定し、政務活動との関連性の有無等について詳細な判断を示したものです。

 →勉強になります。

2019年12月 6日 (金)

【行政】 指名型プロポーザルと住民訴訟

 判例時報No2421号で紹介された奈良地裁平成30年12月18日判決です。

 指名型プロポーザルを経た後に、市が廃棄物処理業者との間で随意契約の方法により締結した一般廃棄物収集運搬業務委託契約が、地方自治法234条2項、同法施行令167条の2第1項2号に違反して締結されたものとして、私法上も無効と判断された事例。

 プロポーザルって、初めて知りました。

 

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2019年10月12日 (土)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決 名張事件

 最判平成31年2月14日です。判例時報2415号で紹介されました。 

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(ケイオーホテル・湯ノ浦)
 事案は、上告人(名張市)の市議会議員である被上告人が、上告人に対し、市議会運営委員会が被上告人に対する厳重注意処分の決定(本件措置)をし、市議会議長がこれを公表したこと(これらをあわせて本件措置等)により、被上告人の名誉が毀損されたとして、国賠法1条1項に基づき、慰謝料等の支払いを求めた事案です。
 第1審は、本件措置等は、被上告人に対する名誉毀損行為に該当するとしつつ、市議会の自律権の範囲内で決定された事項であって、その真実性又は真実相当性の抗弁については司法審査が及ぼないとして、被上告人の請求を棄却しました。
 
 第2審は、被上告人の請求は、名誉権という私権の侵害を理由とする国家賠償請求である以上、紛争の実態に照らしても、一般市民法秩序において保障される移動の自由や思想信条の自由という重大な権利侵害を問題とするものであり、一般市民法秩序と直接関係を有するから、本件訴えは、裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たるとし、本件措置等は、被上告人の市議会議員としての社会的評価の低下をもたらすと認められ、その真実性又は真実相当性の抗弁が認められないなどとして、被上告人の請求を慰謝料50万円の支払を求める限度で認容しました。
 司法試験の憲法の問題に出てきそうな論点です。
 では、最高裁はどのように判断したのでしょうか。。。。
(続く)
 

2019年10月11日 (金)

【行政】神奈川県政務活動費の交付等に関する条例についての最高裁判決  解説

 判タ1463号の続きです。判タの解説が参考になります。

 

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(高松)
 「不当利得返還請求権と損害賠償請求権のいずれを対象にするかについては、不当利得返還請求権を選択する例が多いようであるところ、政務活動費等の個々の支出の適法性の判断については、比較的多くの判例、裁判例等が存在しているものの、それ以外の不当利得返還請求権の発生要件についてはさほど注目されてこなかったように思われる。」
 「民法703条の不当利得返還請求権の成立要件は、伝統的な理解に従えば、①損失、②利得、③損失と利得の間の因果関係、④利得が法律上の原因に基づかないことである。
 このうち、①~③の要件については、地方公共団体が会派又は議員に対して政務活動費等を交付し、会派又は議員がこれを受領したことであり、通常は問題なく認められるであろうから、問題は④の要件である。
 政務活動費等の法律上の根拠を検討すると、政務活動費等は地方自治法及び条例上、その使途を限定して交付されるものであり、使途基準に適合する支出を行った結果残余が生じた場合には当然に返還すべき性質のものであることからすれば、「交付を受けた政務活動費等のうち、使途基準に適合する支出を当てていない部分がある」場合には、その部分については、「④法律上の原因に基づかない利得となろう。本件返還規定は、これを返還すべきことを明確にしたものであると考えられる。そうすると、本件のように、使途基準に適合する収支報告書上の支出の総額が政務活動費等の交付額を上回っている場合には、基本的には、交付された政務活動費等のうち使途基準に適合する支出に充てられていない部分は存在しないものといわざるを得ないから、④法律上の原因に基づかない利得があると認められないことになろう。
 次に、このような場合であっても、所定の支出が実際にも存在しないにもかかわらず架空の領収書を提出したような場合には、これが違法な支出のために政務活動費等を取得するものであり、そのように取得された政務活動費等は④法律上の原因基づかない利得であるとの評価が可能であるか否かがさらに検討されることとなろう。」と解説されています。
 要は、地方公共団体の条例の規律内容により、判断がわかれるということのようです。

2019年10月10日 (木)

【行政】神奈川県政務活動費の交付等に関する条例についての最高裁判決

 第1審・第2審と、最高裁とで結論を異にした事案です。

 

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(姫路)
 本件は、神奈川県議会の会派であるBが平成23年度から同25年度までに交付を受けた政務活動費等に関し、収支報告書に支出として記載されたものの一部が実際には支出されていないから、Bはこれを不当利得として県に返還すべきであるにもかかわらず、知事がその返還請求を違法に怠っているとして、県の住民Xが、知事Yを相手として、地方自治法242条の2第1項3号に基づき、知事がBに対する不当利得返還請求の行使を怠ることが違法であることの確認を求めた住民訴訟です。
 争点は、収支報告書に記載された支出のうち一部は実際には存在しない架空のものであるものの、Bの収支報告書上の支出総額が、政務活動費等の交付額を大きく上回っており、支出総額から架空のものとされた支出を差し引いたとしても、なお支出総額が交付額を上回っていたため、このような場合にも、不当利得が成立するかどうかが争点となりました。
 最高裁は、政務調査費及び政務活動費につき、具体的な使途を個別に特定した上で政務活動費等を交付すべきものとは定めておらず、年度ごとに行われる決定に基づき月ごとに一定額を交付し、年度ごとに収支報告を行うこととされ、その返還に関して当該年度における交付額から使途基準に適合した支出の総額を控除して残余がある場合にはこれを返還しなければならない旨の定めのある神奈川県議会政務活動費の交付等に関する条例に基づいて交付された政務活動費について、
 その支出報告書上の支出の一部が実際には存在しないものあっても、当該年度において、収支報告書上の支出の総額から実際には存在しないもの及び使途基準に適合しないものの額を控除した額が政務活動費等の交付額を下回ることとならない場合には、
 
 当該政務活動費等の交付を受けた会派又は議員は、県に対する不当利得返還義務を負わない。
 第1審・第2審と異なる判断を示しました。

【行政】神奈川県政務活動費の交付等に関する条例についての最高裁判決

 第1審・第2審と、最高裁とで結論を異にした事案です。

 

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(姫路)
 本件は、神奈川県議会の会派であるBが平成23年度から同25年度までに交付を受けた政務活動費等に関し、収支報告書に支出として記載されたものの一部が実際には支出されていないから、Bはこれを不当利得として県に返還すべきであるにもかかわらず、知事がその返還請求を違法に怠っているとして、県の住民Xが、知事Yを相手として、地方自治法242条の2第1項3号に基づき、知事がBに対する不当利得返還請求の行使を怠ることが違法であることの確認を求めた住民訴訟です。
 争点は、収支報告書に記載された支出のうち一部は実際には存在しない架空のものであるものの、Bの収支報告書上の支出総額が、政務活動費等の交付額を大きく上回っており、支出総額から架空のものとされた支出を差し引いたとしても、なお支出総額が交付額を上回っていたため、このような場合にも、不当利得が成立するかどうかが争点となりました。
 最高裁は、政務調査費及び政務活動費につき、具体的な使途を個別に特定した上で政務活動費等を交付すべきものとは定めておらず、年度ごとに行われる決定に基づき月ごとに一定額を交付し、年度ごとに収支報告を行うこととされ、その返還に関して当該年度における交付額から使途基準に適合した支出の総額を控除して残余がある場合にはこれを返還しなければならない旨の定めのある神奈川県議会政務活動費の交付等に関する条例に基づいて交付された政務活動費について、
 その支出報告書上の支出の一部が実際には存在しないものあっても、当該年度において、収支報告書上の支出の総額から実際には存在しないもの及び使途基準に適合しないものの額を控除した額が政務活動費等の交付額を下回ることとならない場合には、
 
 当該政務活動費等の交付を受けた会派又は議員は、県に対する不当利得返還義務を負わない。
 第1審・第2審と異なる判断を示しました。

2019年8月12日 (月)

【行政】 最高裁平成30年11月6日判決

 判例時報2407号で紹介された最高裁平成30年11月6日判決です。

 

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 事案は、広島県大竹市に市の土地の譲渡につき、市の住民らが、当該譲渡は地自法237条2項にいう適正な対価なくしてなされたにもかかわらず、同項の議会の議決によるものではないことなどから違法であるとして、同法242条の2第1項4号に基づいて、当時の市長の職にあった者に対して損害賠償請求をすることを求めた住民訴訟です。
 
 過去3回程公募をかけたのですが、いずれもうまくいかず、4回目の時は、不動産鑑定士の鑑定評価は7億1300万円だつたのですが、市は予定価格を3億3700万円としたところ、3億5000万円で応募があったので、市議会の譲渡決議及び決算議決(3億5000万円の収入を計上)をして、売却したという事案です。
 第1審は、本件譲渡は適正な対価なくしてされたものではなく、仮にそうだとしても、本件譲渡決議と決算議決は、地自法237条2項の議会の議決にあたるとして、請求を棄却しました。
 
 第2審は、本件譲渡は適正な対価なくしてされたものであるとした上で、議会の議決があつたということはできないとして、本件土地の適正な対価の下限であるという鑑定評価額の7割相当額と本件譲渡価格との差額、約1億5000万円相当を認容しました。
 最高裁は、地自法237条2項の議会の議決があったものと判断して、第2審判決を破棄しました。
 
 地自法237条2項は、普通地方公共団体の財産は、条例又は議会の議決による場合でなければ、適正な対価なくして譲渡し、貸し付けてはならない旨を規定するところ、同項の議会の議決があつた場合には、特段の事情がない限り、当該譲渡等を行ったことにつき首長は免責されるものと解されている。
 
 最高裁平成17年11月17日判決は、同項の議会の議決があつたというためには、財産の譲渡等が適正な対価によらないものであることを前提として審議がされた上、当該譲渡等を行うことを認める趣旨の議決がされたことを要する旨を判示しています。
 
 第2審は、議案の提出者が適正な対価による譲渡として議案を提出したことを重視して、本件譲渡議決が地自法237条2項の議会の議決に当たらないとしています。
 しかし、最高裁は、当該譲渡が適正な対価によるものであるとして提出された議案を可決する議決であるからといつても、直ちに同項の議会の議決でないということはできないし、また、当該譲渡等が適正な対価によらないものである旨の議会の認識を明らかにした上でされた議決でないということもできない旨の説示をしたものであろうとされています。
 要は、最高裁は、審議の実態に即してその趣旨の議決がされたと評価できる場合には、地自法237条2項の議決があったと考えたものです。

2019年5月 1日 (水)

【行政】 地方自治法237条2項と最高裁平成30年11月6日判決

 判例タイムズNo1458号で紹介された最高裁平成30年11月6日判決です。地方自治法237条2項は、普通地方公共団体の財産は、条例又は議会の議決による場合でなければ、適正な対価なくして譲渡し、貸し付けをしてはならない旨を規定しており、同行の議会の議決があった場合には、特段の事情のない限り、当該譲渡を行ったことにつき首長は免責されるものと解されています。

 

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 判決要旨を紹介いたします。
1 普通地方公共団体の財産の譲渡又は貸し付けが適正な対価によるものであるとして議会に提出された議案を可決する議決がされた場合であっても、当該譲渡等の対価に加えてそれが適正であるか否かを判定するために参照とすべき価格が提示され、両者の間に大きなかい離があることを踏まえつつ当該譲渡等を行う必要性と妥当性について審議がされた上でこれを認める議決がされるなど、審議の実態に即して、当該譲渡等が適正な対価によらないものであることを前提として審議がされた上これを認める趣旨の議決がされたと評価できるときは、地方自治法237条2項の議会の議決があったというべきである。
2 普通地方公共団体の財産である土地の譲渡が適正な対価によるものであるとし議会に提出された議案を可決する議決につき、
① 不動産鑑定士による鑑定評価額と当該譲渡の価格との間におおきな乖離があることを踏まえて審議がされたこと、
② 議会においては、当該土地の所在する地区に小中学校が移転するまでに、防犯や児童生徒の安全のため、当該土地が住宅地とされる必要がある旨の意見があったところ、2回の一般競争入札やその後の公募を経ても当該土地を譲渡することができず、更にその後行われた公募により譲渡先である事業実施者が選定されたことなど判示の事情の下においては、当該議決がされたことなど判示の事情の下においては、当該議決をもって、地方自治法237条2項の議会の議決があったということができる。

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