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【行政】 税金

2018年9月 8日 (土)

【行政】 滞納処分と給料

 判例時報No2373号で紹介された前橋地裁平成30年1月31日判決です。

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                  (福山城)

 ① 市長が原告における市民税等滞納額を徴収するため、勤務先からの給料受領目的の原告の貯金口座に振り込まれていた貯金を差し押さえて、滞納市民税等に充当したときは、差押処分はその目的を達して消滅し、これを取り消すべき法律上の利益はないとした事例

 ② 滞納処分庁が差押えの対象とした貯金債権の原資が給与であることを認識し、給与が振り込まれた当日に差押処分をしたときは、

 実質的に給与自体を差し押さえることを意図して差押処分を行ったと認めるべき特段の事情があり、右差押処分は差押禁止の法意を逸脱し違法であるとして、不当利得返還請求及び国家賠償法の損害賠償請求を認めた事例

 控訴されずに確定されているようです。

 見解としては、両説あるような気がしますね💦

2018年9月 6日 (木)

【行政】 競馬の当たり馬券

 判例時報No2372号で紹介された最高裁平成29年12月15日付判決です。

 マスコミ等で報道されていた案件ですね💦

 競馬の当たり馬券の払戻金が所得税法35条1項にいう雑所得に当たるとされた事例

 競馬の外れ馬券の購入代金が雑所得である当たり馬券の払戻金を得るため直接に要した費用として所得税法37条1項にいう必要経費に当たるとされた事例

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               (南禅寺三門)

 この事案も、馬券購入や利益発生の規模については一般的な競馬愛好家と質的に異なるものといえる事案でした。

2017年12月12日 (火)

【行政】 固定資産税間違えた。。。。

 判例時報No2345号で紹介された東京地裁平成28年10月26日付判決です。

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 事例は以下のとおりです。

① 都税事務所の職員による固定資産税等の賦課徴収行為が、職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく、漫然と固定資産の価格等を評価・認定したものであるとして、国家賠償法1条1項の適用上違法と判断された事例

② 都税事務所からの課税通知書等の説明のみをもって、被害者が損害及び加害者を知ったものということはできず、右通知時を起算点とする消滅時効の完成を認めなかった事例

③ 納税者の申告書の不提出が、損害の発生及びその増大に寄与したとして、過失相殺を認めた事例

 →土地所有者からの申告の有無にかかわらず、小規模住宅用地の特定及び市街化区域農地の特例の各要件の有無を調査し、同特例が適用される土地には、同特例の基準に従って算出した価格を評価すべき職務上の注意義務を負っていると判示しております。

 →結構、厳しい判断が示されているように思われます。

2017年7月14日 (金)

【行政】 私道の用に供されている宅地の相続税に係る財産の評価における減額の要否及び程度の判断の方法 最高裁平成29年2月28日判決

 判例タイムズNo1436号で紹介された最高裁平成29年2月28日判決です。

 判決要旨は以下のとおりです。

 私道の用に供されている宅地の相続税に係る財産の評価における減額の要否及び程度は、私道としての利用に関する建築基準法等の法令上の制約の有無のみならず、当該宅地の位置関係、形状等や道路としての利用状況、これらを踏まえた道路以外の用途への転用の難易に照らし、当該宅地の客観的交換価値に低下が認められるか否か、また、その低下がどの程度かを考慮して決める必要がある。

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            (ロイヤルパークホテルからの夜景)

2016年12月27日 (火)

【行政】 判例・裁決例にみる名義財産の帰属認定

 平成28年10月12日に発行された「判例・裁決例にみる名義財産の帰属認定 」です。

 国税局、税務署長の経験のある税理士の先生の手によるものです。

 裁判例は、名義財産の帰属認定については、5要素(①原資、②管理運用、③果実の取得、④被相続人と名義人及び管理運用者との関係、⑤名義人となった経緯等)を総合考慮して判断されています。

 名義財産の帰属については、課税庁と納税者間に見解の相違が生じやすく、不服申立てに発展するケースも多々見受けられるようです。

 本書は、預貯金に関する事例など7分野ごとに問題となった判例や裁決例を紹介されています。

 Kimg3212                 (七味で)

2016年12月25日 (日)

【行政】 信託契約の受託者が所有する複数の不動産の固定資産税に係る滞納処分としてされた、右不動産のうち信託財産である土地をその上にある固有の財産である家屋に係る賃料債権の差押えが、適法であるとされた事例 最高裁平成28年3月29日判決

 判例時報の2310号で紹介された最高裁平成28年3月29日判決です。

 旧信託法16条1項は、「信託財産に付信託前の原因に因りて生じたる権利又は信託事務の処理に付生じたる権利に基づく場合を除くの外信託財産に対し強制執行、仮差押若しくは仮処分を為し又は之を競売することを得ず」と規定されていました。

 本件処分においては、信託財産である本件土地に係る固定資産税と、X1会社所有名義の本件土地以外の不動産に係る固定資産税とを区別せず、その全体を差押えに係る地方税として、信託財産である本件土地の賃料債権全体に対する差押えが行われたことから、旧信託法16条1項との関係で適法性が争われた事案でした。

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2016年3月13日 (日)

【行政】 固定資産税の納付義務者?

 判例時報No2279号で紹介された最高裁平成27年7月17日判決です。

 登記簿の表題部の所有者欄に「大字西」などと記載されている土地につき、地方税法343条2項後段の類推適用により、当該土地の所在する地区の住民により組織されている自治会又は町会が固定資産税の納付義務者にあたるとした原審の判断に、違法があるとされた事例

 ※地方税法343条1項は、固定資産税は固定資産の所有者に課する旨を定め、

 同条2項前段は、同条1項の所有者とは、土地又は家屋については、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録されているものをいう旨を定めており、

 同条2項後段は、所有者として登記又は登録されている個人が賦課期日前に死亡しているとき、若しくは所有者として登記又は登録されている法人が同日前に消滅しているとき、・・・は、同日において当該土地又は家屋を現に所有しているものをいうものとする旨を定めています。

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2015年8月 7日 (金)

【行政】 土地又は家屋につき賦課期日の時点において登記簿又は補充課税台帳に登記又は登録がされていない場合における、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者の固定資産税の納税義務の有無 最高裁平成26年9月25日判決

 以前にもご紹介いたしました最高裁平成26年9月26日判決です。

 最高裁判所は、土地又は家屋につき、賦課期日の時点において登記簿又は土地補充台帳若しくは家屋補充課税台帳に登記又は登録がされていない場合において、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者は、当該賦課期日に係る年度における固定資産税の納税義務を負うと判断しました。

 原審は、賦課期日の時点において登記簿又は家屋補充台帳に登記又は登録されていない以上、所有者として固定資産税の納税義務を負わないと判断したものを取り消したものです。

 土地又は家屋について、賦課期日の時点において登記簿又は補充課税台帳に登記又は登録がされている場合には、これにより所有者として登記又は登録された者は、賦課期日の時点における真の所有者でなくても、また、賦課期日後賦課決定処分までにその所有権を他に移転したとしても、当該賦課期日に係る年度における固定資産税の納税義務を負い、真の所有者でないにもかかわらず、固定資産税の納税義務を負担した者は、真の所有者に対して不当利得返還請求権を有すると解するのが最高裁の判例(昭和30年3月23日、昭和47年1月25日)です。

 これに対して、本件で問題とされたのは、賦課期日の時点において登記簿又は補充台帳に登記又は登録されていない場合において、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者が当該賦課期日に係る年度の固定資産税の納税義務を負うか否かという点でした。

 そもそも、固定資産税は、土地、家屋及び償却資産の資産価値に着目し、その所有という事実に担税力を認めて課する一種の財産税であり、その納税義務者は、賦課期日現在における固定資産の所有者である。

 しかし、土地、家屋及び償却資産という極めて大量に存する課税物件について、課税主体である市町村等がその真の所有者を逐一正確に把握することは事実上困難であるため、課税上の技術的考慮から、土地又は家屋については、登記簿又は補充課税台帳に賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者を固定資産税の納税義務者として、その者に課税する方式が採用されています。

 そして、地方税法がその登記又は登録がされるべき時期に特にさだめをおいていないことからすれば、登記又は登録は賦課期日の時点において具備されていることを要するものではなく、賦課決定処分時までに具備されていれば足りるものと解されることになります。

 いやあ、勉強になりますね。

2015年7月31日 (金)

【行政】 遺産分割協議は終了したものの、相続登記は未了の場合の、固定資産税!?

 愛媛の田舎弁護士の寄井です。

 固定資産税の納税義務者については、地方税法第343条第1項により、固定資産の所有者に課することになっております。

 第2項によれば、固定資産の所有者とは、登記簿又は土地補充台帳若しくは家屋補充台帳に所有者として登記又は登録されている者をいいます。

 そこで、問題ですが、Aさんが亡くなり、Aさんが所有していた土地について相続が開始され、Aさんの共同相続人がBさんとCさんとなり、遺産分割協議により、土地についてはBさんが相続することになったものの、事情により、相続登記ができない場合については、どのように対応すべきでしょうか?

 大昔にこのブログでも、売買で所有権移転登記がされない場合の対応さくを紹介したことがあります。

 この時は、売り主が買い主に対して登記引き取り請求訴訟を起こすとか、不当利得返還請求を起こすとかで対応することになろうかと思いますと回答したような記憶があります。

 では、相続の場合はどうでしょうか?

 地方税法第343条第2項には、所有者として登記又は登録されている個人が賦課期日前に死亡しているときは、同日において当該土地又は家屋を現に所有している者をいうと規定されています。

 相続の例に戻ります。Bが「現に所有している者」ということであれば、Bを納税義務者として取り扱うことができます。

 取り扱いの手続きについては、「現に所有している者設定事務処理要領」を検討する必要があります。

 市町村のHP等をみると、固定資産現所有者届出書を提出して、その中に、遺産分割協議書の写しがついている場合には、その書類の内容に基づいて、納税義務者が設定されることになりそうです。

 固定資産現所有者届出書に基づいて、納税義務者が設定されるということですが、届出書の作成にBが消極的な場合に、C側にて、遺産分割協議書を提出する等して、納税義務者をBに変更できないかが問題となります。

 遺産分割協議書にBやCの印鑑証明書がついている場合とか、家裁の遺産分割調停又は審判にて不動産の取得者がBであることが明らかに判明するような場合でも、納税義務者の変更が容易にできないとすれば、問題だろうと思います。

 何かよい方法がないか、さらに考えてみたいと思います。

2015年3月16日 (月)

【行政】 土地又は家屋につき賦課期日の時点において登記簿又は補充課税台帳に登記又は登録がされていない場合における、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者の固定資産税の納税義務の有無

 判例時報の2244号で紹介された最高裁平成26年9月25日判決です。

 地方税法343条1項、359条は、固定資産の賦課期日現在の「所有者」が固定資産税の納税義務者である旨を定め、343条2項前段は、ここにいう土地又は家屋の「所有者」とは、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録されている者をいう旨を定めています。

 本件においては、賦課期日現在の真の所有者であっても、その時点で登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記又は登録されていない限り、固定資産税の納税義務者である「所有者」に該当せず、当該賦課期日に係る年度の固定資産税の納税義務を負わないものと解すべきか否かが争われました。

 原審は、形式的に考えて、納税義務を負わないと判断しました。

 しかし、最高裁は、概ね以下のように述べて納税義務を負うと判断しました。

 地方税法は、固定資産税の納税義務の帰属につき、固定資産の所有という概念を基礎とした上で、これを確定するための課税技術上の規律として、登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記又は登録されている者が固定資産税の納税義務を負うものとして定める一方で、

 その登記又は登録がされるべき時期につき特に定めを置いていないことからすれば、

 その登記又は登録は、賦課期日の時点において具備されていることを要するものではない

 と述べました。

 まあ、納税義務を負わないとすれば、家屋の新築後に登記申請を遅らせることにより容易に租税回避が可能となるので、なんで、高裁が納税義務を負わないことを認めた方が不思議です。 

 

 

 

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