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【行政】  国家賠償法

2021年3月30日 (火)

【行政】 学校事故 高松地裁令和2年5月22日判決

 判例時報No2467号で紹介された高松地裁令和2年5月22日判決です。事案的には、大小あるでしょうが、類似の事故は少なくないのではないでしょうか?

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(今治城)
 市立中学校の2年に在学する被告生徒(13歳10か月)が職員室前の廊下で後方を振り返った際に、右手に持っていた水筒が遠心力で浮き上がり、その場に居た同級生である原告の目にあたり、原告に資力低下の後遺障害が残った事案です。
 裁判所は、被告生徒の責任は認めましたが、その母親と市の責任は否定しました。
 被告生徒は、当時13歳10か月であることから責任能力を認め、且つ、過失も認めました。故意認定はしておりません。
 被告生徒の母親は、被告生徒に責任能力があることから、監督責任を負わないと判断しました。
 被告市についても、事故の原因は被告生徒が水筒を振り回したことで発生しているということで、責任を負わないと判断しました。
 被告生徒のみが賠償義務を負うということになりましたが、年齢から考えて、判決で言い渡された1000万円を超える金額を支払う能力はないと思います。ちなみに、後遺障害認定は、13級となっております。
 個人賠償保険とか入っていたのでしょうかね。被告生徒の行為が過失行為であれば、保険対応できるように思います。
 個人賠償保険に入っていない場合には、被告生徒への請求はどうなるのでしょうかね。支払い能力がないことは明らかですから。

2021年3月29日 (月)

【行政】 保育事故  横浜地裁横須賀支部令和2年5月25日判決

 判例時報No2467号で紹介された横浜地裁横須賀支部令和2年5月25日判決です。事案は、以下のとおりです。

 Yは、保育士、幼稚園教諭の資格を有し、平成16年に横須賀市の家庭保育福祉員に登録された。一方、Xは、平成21年11月に横須賀市保育課において横須賀市による家庭的保育事業を知り、平成22年7月に横須賀市保育課の家庭保育指導員からYを紹介され、同月16日にYと面接し、息子A(本件事故当時0歳4ヶ月)をYが保育することを了承した。

 そして、横須賀市は、同年8月19日に、YをAの家庭保育福祉員に指定する旨の家庭保育福祉員利用決定通知書をXに送付し、XとYとの間で、利用児童をA、家庭保育福祉員をY、家庭保育利用期間を同年9月1日から平成23年3月31日までとする保育委託契約が成立した。

 Yは、本件事故が発生した平成22年9月27日の午前8時15分に自宅でXからAを預かり、Aは午後0時40分頃入眠した。

 Aの異変に気付いたYは、午後3時12分に救急要請を行い、Aは午後3時39分に病院に救急搬送されたが、午後4時16分にAの死亡が確認された。

 Xは、Yと横須賀市に対し、損害賠償を求める訴えを提起し、Aが死亡したのは、Yが睡眠中のAの状態を確認する注意義務に違反したためであり、また、横須賀市の職員には家庭保育福祉員であるYに対する適切な助言指導を行う義務を怠った過失があると主張しました。 

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(今治城)
 本判決は、Aの死因を、吐乳吸引による窒息死であると認定した上で、YにはAの睡眠時チェックを怠った過失があり、横須賀市には家庭保育福祉員であるYに対して医学的知見に即した指導研修を実施すべき義務を怠ったとして、両者に約5256万円の支払いを命じました。
 なお、解説によれば、保育施設又は家庭福祉員宅で乳幼児が死亡し、保育者側の損害賠償責任の有無が問われた事案のうち、乳幼児突然死症候群が原因である可能性が高いとされた事案では、保育者側の注意義務を確定することができないとして、原告側の請求が棄却されるケースが多いが、窒息死が原因であると認定された事案においては、保育者側の監視義務違反等の責任が認められたケースが多いと記載されています。

2021年3月27日 (土)

【行政】 複数の公務員が国又は公共団体に対して連帯して国賠法1条2項による求償債務を負う場合 最高裁令和2年7月14日判決

 判例時報No2465・2466号合併号で紹介された最高裁判決(令和2年7月14日)です。

 第三小法廷は、「国又は公共団体の公権力の行使に当たる複数の公務員が、その職務を行うについて、共同して故意によって違法に他人に加えた損害につき、国又は公共団体がこれを賠償した場合においては、当該公務員らは、国又は公共団体に対し、連帯して国賠法1条2項による求償債務を負う」と判断し、

 その理由として、このような場合には、「当該公務員らは、国又は公共団体に対する関係においても一体を成すものというべきであり、当該他人に対して支払われた損害賠償金に係る求償債務につき、当該公務員らのうち一部の者が無資力等により弁済することができないとしても、国又は公共団体と当該公務員らとの間では、当該公務員らにおいてその危険を負担すべきものとすることが公平の見地から相当である」ことを挙げました。 

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(今治城)
 本判決は、公務員が共同して故意によって違法に他人に損害を加えた場合について判示したものであり、重過失にとどまる場合などについては、今後の議論に委ねられたものと考えられると判例時報には解説されています。

2021年3月 5日 (金)

【行政】 普通地方公共団体の議員らが、別の議員に対する問責決議を提案した行為について、国家賠償法1条1項所定の違法な行為又は不法行為に当たるとは認められないとされた事例 札幌高裁令和2年8月21日判決

 判例時報2464号で紹介された札幌高裁令和2年8月21日判決です。 

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(今治・玉川龍岡)
 札幌高裁の事案は、以下のとおりです。
 本件は、Y5(深川市)の市会議員だったXが、Xが発行した議員活動報告書の記載を理由に同市議会(Y5議会)で2度の問責決議を受けたことにつき、Y1~Y4(Y1議員ら)が、本件各問責決議の議案を提出した行為(本件各提案行為)によってXの名誉が毀損されたと主張して、Y1議員らに対して、民法709条、719条に基づき、Y5市に対して国賠法1条1項、4条、民法719条に基づき慰謝料の支払いを求めた事案です。
 第1審は、本件訴えは法律上の争訟にあたると判断し、本件各提案行為はY5議会の内部規律の問題にとどまり、その適否について議会の自律的な判断を尊重すべきだとしてXの請求を棄却しました。
 
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 事実関係の概要等は以下のとおりです。


(1)Xは政党に所属せず会派代表として活動しており、Y1議員らはXと異なる政党や会派に所属していた。Y5議会の員数は当時16名であった。


(2)Xは、Y5市の条例により支出される政務活動費を利用し、有権者に向け議員活動報告を発行していたが、平成29年5月発行の議員活動報告に、同年3月のY5議会では意見書の提出が0件で「恥にも等しい異常な事態」だ等と記載した。また、同年7月発行の議員活動報告に、同年6月のY5議会でXらが提案した意見書案の「審議法規」「握り潰し」があった等記載した。これに対し、Y1議員ら12名のY5議会議員が、同年9月5日の市議会において、前記の内容は事実をすり替えた誹謗中傷だなとしてXを問責する決議を提案し、可決された(本件問責決議1)。

(3)Xは、本件問責決議1の後、同月に発行した議員活動報告に、本件問責決議1のための事情聴取の場で「非難・暴言・恐喝まがいの怒号」があった等記載した。これに対し、Y1議員ら12名のY5議会議員が、同年12月7日のY5議会において、Xが「虚飾を織り交ぜた文書を流布」したなどとして問責する決議を提案し、可決された(本件問責決議2)。

(4)Y5市内の各世帯等にはY5議会の規程によって「Y5議会だより」が配布されるところ、同規程上Y5議会の決議事項はその掲載事項であり、Y5議会の広報編集委員会の出席委員(Xが含まれる。)全員の同意により、本件各問責決議は「Y5議会だより」に掲載され(本件各掲載決定)、配布された。

(5)Xは、本件各提案行為によって名誉が毀損されたと主張して本件訴えを提起し、法律上の争訟性や、裁判所は本件各提案行為の適否の判断を差し控えるべきか、本件各提案行為が名誉毀損に当たるか等が争われた。

(6)原審(旭川地判令和2年2月18日)は、本件訴えは法律上の争訟に当たると判断し、本件各提案行為はY5議会の内部規律の問題にとどまり、その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきだとしてXの請求を棄却し、Xが控訴した。

 そして、札幌高裁判決の概要は、以下のとおりです。


 札幌高裁は、本件訴えの適法性を前提に、本件各問責決議及び本件各掲載決定が違法な行為と認められるか検討した上で本件各提案行為の違法性について判断し、これらを認めずにXの控訴を棄却した。

(1)本件各問責決議は、議員活動報告の発行というXの議員としての活動ないしこれに密接する活動に対し、Y5議会の規則に基づき提出された議案を決議した市議会としての措置で、何らの法的効力を有しない。本件各問責決議はY5議会の内部規律の問題にとどまり、国家賠償法1条1項所定の違法な行為だとは認められない。

(2)本件各掲載決定は、Y5議会の規程に沿うものであり、Xを含む広報編集委員会の全員の同意によって決定されたもので、掲載方法等についても殊更にXの社会的評価を低下させようとするものだったとは認め難く、国家賠償法1条1項所定の違法な行為だとは認められない。

(3)本件各提案行為はY1議員らの議員としての職務にほかならず、議員がいかなる議案を提出するかについては議会所定の手続に従う限り広範な裁量に委ねられる。そして、本件各提案行為は本件各問責決議と密接に関連する先行行為というべきところ、Y5議会による本件各問責決議及び本件各掲載決定が国家賠償法1条1項所定の違法な行為に当たるとはいえず、Y1議員らが違法または不当な目的に基づいて議案を提出したとか、あえて虚偽の内容を含む議案を提出したなど、議員に与えられた権限の趣旨を明らかに背いてこれを行使したと認め得るような事実もうかがわれないもので、本件各問責決議に先行する本件各提案行為のみを特に違法と評価すべき事情も何ら見当たらない。そうすると、本件各提案行為が同項所定の違法な行為だとは認められない。

(4)本件各提案行為は公権力の行使に当たり、Y1議員らが個人責任を負うことはないが、前記(3)に検討したところに照らせば、本件各提案行為がXに対する不法行為だとも認められない。

 

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(今治・蒼社川)

 地方議会の決議等を巡る紛争は一定数存在すると思いますので、類似事案の検討には大いに参考になります。

2021年1月24日 (日)

【行政】 県公安委員会がした運転免許取消処分について、同委員会が判断の基礎とした資料からは安全運転義務違反を認定できないとして、県の国家賠償責任が認められた事例 さいたま地裁令和元年12月11日判決

 判例時報No2461号で紹介されたさいたま地裁令和元年12月11日判決です。原告側の弁護士すごいですね💦 

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(楢原山・登山口近く)
 裁判所は、国賠法上の違法性について職務行為基準説を採用した最高裁平成5年3月11日判決を参照した上で、「公安委員会のする免許取消処分は、後にその処分が取り消しされたとしても、そのことから直ちに国賠法1条1項にいう違法があったとの評価を受けるものではなく、公安委員会が職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と処分をしたと認め得るような事情がある場合に限り、違法になる」という判断枠組みを示しました。
 本件処分に際して、Y公安委員会が判断の基礎とした資料からX1の安全運転義務違反を合理的に認定することができないのに本件処分が行われたとすれば、その処分には公安委員会が職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と処分をしたと認め得るような事情があるといえ、国賠法違法となる。
 本判決は、本件基礎資料の範囲を確定した上、同資料を子細に検討して判断代置的に審査した結果、同資料からは事故態様を明らかにすることができず、したがって、安全運転義務違反の前提となる結果回避可能性を認めることができず、したがって、安全運転義務違反の前提となる結果回避可能性を認めることができない、その他、X1の安全運転義務違反を認定するに足りる的確な資料は認められないと判断し、本件処分を国賠法違法であると認めました。
 難しそうな案件ですが、原告側の弁護士ってすごいですね💦

 

2021年1月11日 (月)

【行政】 複数の公務員が国又は公共団体に対して連帯して国賠法1条2項による求償債務を負う場合

 判例タイムズNo1477号で紹介された最高裁令和2年7月14日判決です。 

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(笠松山)
 国又は公共団体の公権力の行使に当たる複数の公務員が、その職務を行うについて、共同して故意によって違法に他人に加えた損害につき、国又は公共団体がこれを買収した場合においては、当該公務員らは、国又は公共団体に対して、連帯して国賠法1条2項による求償債務を負う。
 求償債務が、分割債務になるのか、不真正連帯債務になるのかが、争われた事例です。
 最高裁は、連帯債務と判断しましたが、射程範囲は、故意に限定されているようです。

2020年5月17日 (日)

【行政】 保佐人の浪費費消で、市が訴えられる !?

 判例時報No2434号で紹介された大地地裁平成30年11月27日付判決です。被告の市にとっては、訴えられてびっくりしたのではないかと思います。

 ケースは以下のとおりです。

 交通事故により高次脳機能障害等の後遺障害の残存したXが、Xの妻であり保佐人であったAから、暴行・暴言等の身体的及び心理的虐待並びに交通事故に関して受領した損賠賠償金を無断で使用される等の経済的虐待を受けていたことについて、Y市がXからの虐待届出を受理すべき義務を怠って更なる虐待を惹起し、また、障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律に基づいて行政指導を行うべき義務を怠り、経済的虐待が継続されてXの財産が散逸してしまったと主張して、Y市に対して、国賠法1条1項に基づいて、約2400万円程度の支払いをもとめた事案です。

 裁判所は、約400万円程度の支払いを認めています。

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(笠松山)
 

 

2020年1月14日 (火)

【行政】 C型肝炎訴訟の相談

 B型やC型肝炎ウィルスに罹患した患者さんの中には、それが予防接種や輸血の場合には、国から給付金が支給される場合があります。

 B型肝炎ウィルスについては、都会の法律事務所等がテレビ等で宣伝しており、また、厚労省等のホームページも非常に充実しております。

 他方で、C型肝炎ウィルスのホームページについては、残念ながら、B型程は充実しておりません。

 知人等から年に数件程相談を受けることがありますので、このブログでは、C型肝炎ウィルスに関する給付制度について、少し解説いたします。

 まず、給付金の支給を受けるためには、2023年(令和5年)1月16日までに国を被告とした訴訟の提起等を行う必要があります。

 対象者については、
●妊娠中や出産時の大量出血、手術での大量出血、新生児出血症などで「特定フィブリノゲン製剤」や「特定血液凝固第IX因子製剤」の投与を受けたことによって、C型肝炎ウイルスに感染された方、又はその相続人、●感染された方からの母子感染で感染された方も、●既に治癒した方も、対象になります。

 A 給付を受けるためには、まず国を被告として訴訟を提起する必要があります。裁判手続の中では、①製剤投与の事実、②製剤投与と感染との因果関係、③C型肝炎の症状について判断がなされます。

 ※裁判手続では、主に製剤投与の事実の立証が行われます。その際、製剤投与当時のカルテがあれば、有利に裁判を進めることができますが、カルテの保存期間は5年とされていますので、廃棄されているケースが多くみられます。その場合には、カルテ以外の医療記録(分娩台帳、分娩記録、手術台帳、手術記録、麻酔記録、看護記録、投薬指示書、レセプト(診療報酬明細書)など)、母子手帳、肝炎治療時の医療記録、医師や医療従事者による投与事実の証明が必要となってきます。

 資料の収集が大切ですが、これについては、厚労省のホームページⅠホームページⅡが役立ちます。

                    ↓

 次に、Aで事件の立証ができれば、B和解調書を取得します。

                    ↓

 そして、C和解調書をもって、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に給付金の支給を請求します。

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 B型とC型とで大きな取扱いの違いがあります。B型は集団予防接種に限定されています。B型とC型とで、給付の取り扱いが大きく異なったのは、肝炎訴訟が背景にあるのかな???

 病気の違いについては、茨城県のホームページでは次のとおり解説されています。

 B型肝炎とC型肝炎の違いは?

「B型肝炎は,HBV(B型肝炎ウイルス)の感染によって起こる肝臓の病気です。C型肝炎は,HCV(C型肝炎ウイルス)の感染によって起こる肝臓の病気です。B型肝炎とC型肝炎の大きな違いは,C型肝炎は感染してから慢性肝炎,肝硬変,肝がんといった病気になりやすいのに比べ,B型肝炎は,こうした病気にならないことが多いのです。しかし,B型肝炎の方が感染力が強いとされています。」


 誰か理由がわかる方はコメント下さいな。m(__)m
 

 

2019年11月 4日 (月)

【行政】 地方議会の運営と違法確認・国家賠償責任

 判例タイムズNo1464号で紹介された東京地裁平成29年8月10日判決です。

 判例タイムズって、判例時報等と異なり、掲載される時期がかなり遅れることがあるのですが、なぜでしょうかね。

 

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(東京都現代美術館)
 ①特別区の議会の会派無所属議員が区議会幹事長会及び区議会各会派代表者会に出席し、発言する権利を有することの確認を求める訴え 並びに 区議会幹事長会運営規程及び区議会各派代表者会運営規程に違法があることの確認を求める訴えが、裁判所法3条1項にいう「法律上の争訟」に当たらないとされた事例
 ②特別区の議会の会派無所属議員が区議会幹事長会及び区議会各派代表者会に出席し、発言する権利の不存在並びに区議会幹事長会における議長の発言について違法な公権力の行使にあたらないとして国家賠償請求が棄却された事例
 ②についての判断は、最高裁平成31年2月14日判決の手法に似ている様に感じます。

2019年10月14日 (月)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決 名張事件 NO3

 続きです。

 これを本件についてみると、本件措置は、被上告人が本件視察旅行を正当な理由なく欠席したことが、地方自治の本旨及び本件規則にのっとり、議員としての責務を全うすべきことを定めた本件要綱2条2号に違反するとして、議会運営委員会により本件要綱3条所定のその他必要な措置として行われたものである。

 これは、被上告人の議員としての行為に対する市議会の措置であり、かつ、本件要綱に基づくものであって特段の法的効力を有するものではない

 また、市議会議長が、相当数の新聞記者がいる議長室において、本件通知書を朗読し、これを被上告人に交付したことについても、殊更に被上告人の社会的評価を低下させるなどの態様、方法によって本件措置を公表したものとはいえない

 以上によれば、本件措置は議会の内部規律の問題にとどまるものであるから、その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきであり、本件措置等が違法な公権力の行使に当たるものということはできない。

 裁判官全員一致の意見です。

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(ふなや・道後)
 解説によれば、第1審、第2審は、本件措置等が被上告人に対する名誉毀損行為に該当するか否かについて判断しておりますが、
 
 本件措置の適否について議会自律的な判断を尊重すべきものである以上、これが名誉毀損行為か否かを検討すること自体についても、司法審査を差し控えるのが相当であると考えられるとコメントされています。
 司法試験受験生に戻ったつもりで、勉強しないといけませんね。

 

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