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【行政】  国家賠償法

2019年11月 4日 (月)

【行政】 地方議会の運営と違法確認・国家賠償責任

 判例タイムズNo1464号で紹介された東京地裁平成29年8月10日判決です。

 判例タイムズって、判例時報等と異なり、掲載される時期がかなり遅れることがあるのですが、なぜでしょうかね。

 

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(東京都現代美術館)
 ①特別区の議会の会派無所属議員が区議会幹事長会及び区議会各会派代表者会に出席し、発言する権利を有することの確認を求める訴え 並びに 区議会幹事長会運営規程及び区議会各派代表者会運営規程に違法があることの確認を求める訴えが、裁判所法3条1項にいう「法律上の争訟」に当たらないとされた事例
 ②特別区の議会の会派無所属議員が区議会幹事長会及び区議会各派代表者会に出席し、発言する権利の不存在並びに区議会幹事長会における議長の発言について違法な公権力の行使にあたらないとして国家賠償請求が棄却された事例
 ②についての判断は、最高裁平成31年2月14日判決の手法に似ている様に感じます。

2019年10月14日 (月)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決 名張事件 NO3

 続きです。

 これを本件についてみると、本件措置は、被上告人が本件視察旅行を正当な理由なく欠席したことが、地方自治の本旨及び本件規則にのっとり、議員としての責務を全うすべきことを定めた本件要綱2条2号に違反するとして、議会運営委員会により本件要綱3条所定のその他必要な措置として行われたものである。

 これは、被上告人の議員としての行為に対する市議会の措置であり、かつ、本件要綱に基づくものであって特段の法的効力を有するものではない

 また、市議会議長が、相当数の新聞記者がいる議長室において、本件通知書を朗読し、これを被上告人に交付したことについても、殊更に被上告人の社会的評価を低下させるなどの態様、方法によって本件措置を公表したものとはいえない

 以上によれば、本件措置は議会の内部規律の問題にとどまるものであるから、その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきであり、本件措置等が違法な公権力の行使に当たるものということはできない。

 裁判官全員一致の意見です。

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(ふなや・道後)
 解説によれば、第1審、第2審は、本件措置等が被上告人に対する名誉毀損行為に該当するか否かについて判断しておりますが、
 
 本件措置の適否について議会自律的な判断を尊重すべきものである以上、これが名誉毀損行為か否かを検討すること自体についても、司法審査を差し控えるのが相当であると考えられるとコメントされています。
 司法試験受験生に戻ったつもりで、勉強しないといけませんね。

 

2019年10月13日 (日)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決 名張事件 NO2

 最高裁は、次のとおり判断しました。

 本件は、被上告人が、議会運営委員会が本件措置をし、市議会議長がこれを公表したこと(本件措置等)によって、その名誉が毀損され、精神的損害を被ったとして、上告人に対して、国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求めるものである。

 これは、私法上の権利利益の侵害を理由とする国家賠償請求であり、その性質上、法令の適用による終局的な解決に適しないものとはいえないから、本件訴えは、裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たり、適法というべきである。

 

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(高松城)
 もっとも、被上告人の請求は、本件視察旅行を正当な理由なく欠席したことを理由とする本件措置等が国家賠償法1条1項の適用上違法であることを前提とするものである。
 普通地方公共団体の議会は、地方自治の本旨に基づき自律的な法規範を有するものであり、議会の議員に対する懲罰その他の措置については、議会の内部規律の問題にとどまる限り、その自律的な判断に委ねるのが相当である。
 
 そして、このことは、上記の措置が私法上の権利利益を侵害することを理由とする国家賠償請求の当否を判断する場合であっても、異なることはないというべきである。
 従って、普通地方公共団体の議会の議員に対する懲罰その他の措置が当該議員の私法上の権利利益を侵害することを理由とする国家賠償請求の当否を判断するに当たっては、当該措置が議会の内部規律の問題にとどまる限り、議会の自律的な判断を尊重し、これを前提として請求の当否を判断すべきものと解する。
(続き)

2019年8月 6日 (火)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決  解説③

 続きです。

 第1審、第2審は、本件措置の適否について裁判所がその判断を差し控えるべきか否かを検討する前に、本件措置等がXに対する名誉毀損行為に該当するか否かについて判断しているが、

 国家賠償請求訴訟における違法な公権力の行使としての名誉毀損該当性の主張立証責任をどのように考えるかは別論としても、

 本件措置の適否について議会の自律的な判断を尊重すべきものである以上、これが名誉毀損行為か否かを検討すること自体についても司法審査を差し控えるのが相当であると考えられる。

 要は、議会の内部規律の問題にとどまるものであるかどうかが、メルクマールとなります。

 議会の内部規律の問題にとどまるのであれば、名誉毀損行為か否かを判断することなく、請求棄却

 議会の内部規律の問題を超えた場合には、名誉毀損行為かどうかを判断して、その上で、真実性・真実相当性の抗弁を審理することになるのでしょうか。。。

 この裁判例では、議会の内部規律の問題かどうかを検討するに際して、①法的効力を有するものであるか否か、②殊更に社会的評価を低下させるなどの態様、方法によって公表したかどうかを挙げています。

 ただ、②を挙げることはどうなんでしょうか。内容面には立ち入っていないからいいのかな???

 最高裁の調査官解説ってでないかな???

2019年8月 5日 (月)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決  解説②

 判例タイムズNo1460は、「本件措置等についての司法審査」として次のとおり解説されています。

 本件措置等は、①議会運営委員会がXに対して厳重注意処分の決定をし、②市議会議長がこれを公表したことを内容とするものである。

 まず、①本件措置は、Xが本件視察旅行を正当な理由なく欠席したことを理由とし、地方自治法135条1項各号に定められた懲罰ではなく、地方自治の本旨及び本件規則にのっとり、議員としての責務を全うすべきことを定めた本件要綱2条2号に違反するとして、同3条所定のその他の必要な措置として行われたものである。

 これは、Xの議員としての行為に対する市議会の措置であり、かつ、本件要綱に基づくものであって特段の法的効力を有するものではないから、本件措置が、Xの議員としての権利に重大な制約をもたらすものと認めることはできない。

 また、②市議会議長による上記の公表行為についても、議会運営委員会が市議会議長名義の本件通知書を作成し、同委員会の正副委員長が市議会議長による公表の場に同席したことからも明らかなとおり、同委員会は、市議会の代表者である市議会議長が、Xに対し本件通知書を交付することによって本件措置を通知することとしたものと認めるのが相当である。さらに、市議会議長が、相当数の新聞記者のいる議長室において本件通知書を朗読したことについても、それ自体は市議会の措置とは言い難いものの、記者からの取材要請を受けたことによるものであり、殊更にXの社会的評価を低下させるなどの態様、方法によって本件措置を公表したものとは認められないと考える

 以上によれば、保年措置は議会の内部規律の問題にとどまるものであるから、その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきであると判断しえおります。

2019年8月 4日 (日)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決  解説

 判例タイムズNo1460では、本判決の意義として、「本判決は、地方議会の懲罰その他の措置が議員の私法上の権利利益を侵害することを理由とする国家賠償請求訴訟につき、法律上の争訟の有無や請求の当否の判断方法について最高裁が初めて判断を示したものである。

 昭和35年最判その他の団体の内部事項の問題に対する司法審査についての判例法理やこれとの均衡製を考慮すれば、上記の国家賠償請求訴訟は、法律上の争訟に当たるものの、上記の措置が議会の内部規律の問題にとどまる限り、議会の自律的な判断を尊重し、これを前提として請求の当否を判断すべきものと解させるところであり、本判決の結論に異論はないように思われる。

 もっとも、近時、地方議会における議員に対する措置の適否や名誉毀損の成否に関して、裁判所の司法審査の対象となるか否かが争われる事案が増加しており、本判決は、上記の措置に係る名誉毀損の成否のついての判断方法を示した判例として、同種の事例の参考になるものと考えられる」

 第1審は、本件措置等は、Xに対する名誉毀損行為に該当するとしつつ、市議会の自律権の範囲内で決定された事項であって、その真実性又は真実相当性の抗弁については司法審査が及ぼないと判断しました。

 第2審は、Xの請求は、名誉毀損という私権の侵害を理由とする国家賠償請求である上、紛争の実態に照らしても、一般市民法秩序において保障される移動の自由や思想信条の自由という重大な権利侵害を問題とするものであり、一般市民秩序と直接の関係を有するから、本件訴えは、裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たるとし、本件措置等は、Xの市議会議員としての社会的評価の低下をもたらすと認められ、その真実性又は真実相当性の抗弁が認められないなどとして、Xの請求を慰謝料50万円の限度で認容しました。

 最高裁は、①普通地方公共団体の議会の議員に対する懲罰その他の措置が当該議員の私法上の権利利益を侵害することを理由とする国家賠償請求の当否を判断するに当たっては、当該措置が議会の内部規律の問題にとどまる限り、議会の自律的な判断を尊重し、これを前提として、請求の当否を判断すべきである、②市議会の議会運営委員会による議員に対する厳重注意処分の決定は、議員としての行為に対する市議会の措置であり、市議会の定めた政治倫理要綱に基づくものであつて特段の法的効力を有するものではないという事情の下においては、その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきであり、当該決定が違法な公権力の行使に当たるとはいえない と判断しました。

 

 

 

2019年8月 3日 (土)

【行政】 最高裁平成31年2月14日判決

                   主   文

 原判決中上告人敗訴部分を破棄する。
 前項の部分につき,被上告人の控訴を棄却する。
 控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする。

       理   由

 上告代理人西澤博ほかの上告受理申立て理由(ただし,排除されたものを除く。)について
 1 本件は,上告人(名張市)の市議会議員(以下,名張市議会を「市議会」といい,その議長及び議員をそれぞれ「市議会議長」及び「市議会議員」という。)である被上告人が,上告人に対し,名張市議会運営委員会(以下「議会運営委員会」という。)が被上告人に対する厳重注意処分の決定(以下「本件措置」という。)をし,市議会議長がこれを公表したこと(以下,これらの行為を併せて「本件措置等」という。)により,被上告人の名誉が毀損されたとして,国家賠償法1条1項に基づき,慰謝料等の支払を求める事案である。
 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。
 (1) 被上告人は,市議会議員であり,常任委員会である教育民生委員会に所属していた。
 (2)ア 教育民生委員会においては,平成26年11月11日,以下のとおりの視察旅行(以下「本件視察旅行」という。)を行うとの提案がされ,その後の協議を経て,教育民生委員長は,同年12月18日,市議会議長に対し,本件視察旅行に係る委員派遣の承認を求めた。市議会議長は,同日,これを承認し,教育民生委員会の委員全員に対して出張命令を発した。
 日程    平成27年1月28日から同月30日まで
 研修内容  ①岡山県倉敷市  介護支援いきいきポイント制度について
       ②岡山市     ごみの減量化の取組について
       ③北九州市    いのちをつなぐネットワークの取組について
 参加委員  教育民生委員会の委員全員(被上告人を含む。)
 イ 本件視察旅行は上記アの日程で実施されたが,被上告人は,市議会議長に対し,上告人の財政状況等に照らしてこれを実施すべきでないと判断する旨を記載した欠席願を提出した上で,本件視察旅行を欠席した。
 (3) 議会運営委員会は,平成27年2月4日,被上告人に対し,本件視察旅行を欠席したことを理由として,厳重注意処分を行うことを決定した(本件措置)。
 そして,同委員会は,本件視察旅行が名張市議会会議規則(平成8年名張市議会規則第1号。以下「本件規則」という。)に基づく公務であるにもかかわらず,被上告人は正当な理由なく欠席したため、名張市議会議員政治倫理要綱(名張市議会告示第1号。以下「本件要綱」という。)の規定に基づき厳重注意処分とする旨,及び今後,公務に対する正確な認識の下,議員としての責務を全うするよう強く求める旨を記載した市議会議長名義の厳重注意処分通知書(以下「本件通知書」という。)を作成した。
 市議会議長は,上記同日,議会運営委員会の正副委員長等のほか,本件措置を知って取材の申入れをした新聞記者5,6名のいる議長室において,本件通知書を朗読し,これを被上告人に交付した。
 (4)ア 本件規則90条は,委員会の委員は,事故のため出席できないときは,その理由を付け,当日の開議時刻までに委員長に届け出なければならないと規定する。また,本件規則105条は,委員会は,審査又は調査のため委員を派遣しようとするときは,その日時,場所,目的,経費等を記載した派遣承認要求書を議長に提出し,あらかじめ承認を得なければならないと規定する。
 イ 本件要綱2条は,議員は,次に定める政治倫理基準を遵守しなければならないとし,その一つとして,地方自治の本旨及び本件規則にのっとり,議員としての責務を全うすることと定めている(2号)。そして,本件要綱3条は,この要綱に反した場合は,勧告その他必要な措置をとることができると定め,本件要綱4条は,この要綱の運用については,議会運営委員会がこれに当たると定めている。
 3 原審は,上記事実関係等の下において,要旨次のとおり判断した上で,被上告人の請求を一部認容した。
 (1) 被上告人の請求は,名誉権という私権の侵害を理由とする国家賠償請求であり,議会が自主的,自律的に決定した事項の是非を直接の問題とするものではない。また,被上告人は,公費の支出を伴う本件視察旅行の必要性に疑問を呈し,政治的信条として参加を拒否したのであるから,上記請求は,紛争の実態に照らしても,一般市民法秩序において保障される移動の自由や思想信条の自由という重大な権利侵害を問題とするものであり,一般市民法秩序と直接の関係を有する。したがって,本件訴えは,裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たる。
 (2) 本件措置等は,議会運営委員会が,被上告人が市議会議員としての公務を怠ったと断定し,厳重注意処分をしなければその責務を全うし得ない人物であると評価し,判断したことを示すものであるから,被上告人の市議会議員としての社会的評価の低下をもたらすと認められる。そして、被上告人の請求は司法審査の対象となるから,本件措置等において摘示された事実が真実であるか,また,その事実を真実と信ずるについて相当の理由があるか否かも裁判所が判断すべき事項であるところ,これらはいずれも認められない。したがって,上告人は名誉毀損による国家賠償責任を負う。
 4 しかしながら,原審の上記3(1)の判断は結論において是認することができるが,同(2)の判断は是認することができない。その理由は,次のとおりである。
 (1) 本件は,被上告人が,議会運営委員会が本件措置をし,市議会議長がこれを公表したこと(本件措置等)によって,その名誉を毀損され,精神的損害を被ったとして,上告人に対し,国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求めるものである。これは,私法上の権利利益の侵害を理由とする国家賠償請求であり,その性質上,法令の適用による終局的な解決に適しないものとはいえないから,本件訴えは,裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たり,適法というべきである。
 (2) もっとも,被上告人の請求は,本件視察旅行を正当な理由なく欠席したことを理由とする本件措置等が国家賠償法1条1項の適用上違法であることを前提とするものである。
 普通地方公共団体の議会は,地方自治の本旨に基づき自律的な法規範を有するものであり、議会の議員に対する懲罰その他の措置については,議会の内部規律の問題にとどまる限り,その自律的な判断に委ねるのが適当である(最高裁昭和34年(オ)第10号同35年10月19日大法廷判決・民集14巻12号2633頁参照)。そして,このことは,上記の措置が私法上の権利利益を侵害することを理由とする国家賠償請求の当否を判断する場合であっても,異なることはないというべきである。
 したがって,普通地方公共団体の議会の議員に対する懲罰その他の措置が当該議員の私法上の権利利益を侵害することを理由とする国家賠償請求の当否を判断するに当たっては,当該措置が議会の内部規律の問題にとどまる限り,議会の自律的な判断を尊重し,これを前提として請求の当否を判断すべきものと解するのが相当である。
 (3) これを本件についてみると,本件措置は,被上告人が本件視察旅行を正当な理由なく欠席したことが,地方自治の本旨及び本件規則にのっとり,議員としての責務を全うすべきことを定めた本件要綱2条2号に違反するとして,議会運営委員会により本件要綱3条所定のその他必要な措置として行われたものである。これは,被上告人の議員としての行為に対する市議会の措置であり,かつ,本件要綱に基づくものであって特段の法的効力を有するものではない。また,市議会議長が,相当数の新聞記者のいる議長室において,本件通知書を朗読し,これを被上告人に交付したことについても,殊更に被上告人の社会的評価を低下させるなどの態様,方法によって本件措置を公表したものとはいえない。
 以上によれば,本件措置は議会の内部規律の問題にとどまるものであるから,その適否については議会の自律的な判断を尊重すべきであり,本件措置等が違法な公権力の行使に当たるものということはできない。
 したがって,本件措置等が国家賠償法1条1項の適用上違法であるということはできず,上告人は,被上告人に対し,国家賠償責任を負わないというべきである。
 5 上記と異なる見解の下に,上告人の国家賠償責任を肯定した原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。この点に関する論旨は理由があり,原判決中上告人敗訴部分は破棄を免れない。そして,以上に説示したところによれば,被上告人の請求は理由がなく,これと同旨の第1審判決は結論において是認することができるから,被上告人の控訴を棄却すべきである。
 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 池上政幸 裁判官 小池 裕 裁判官 木澤克之 裁判官 山口 厚 裁判官 深山卓也)

 

2019年5月17日 (金)

【行政】 法曹実務のための行政入門 国家賠償① 

 判例時報で、高橋滋法政大学教授の「法曹実務のための行政法入門(13)」が始まります。判例時報No2398号では、国家賠償①「国賠法1条1項その1」です。

 

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                    (しまなみ海道・大島)

 国賠って、マチ弁には関係ないように思いますが、田舎弁護士の場合は意外と依頼を受けますので、勉強が必要です。

 今回の解説のまとめを紹介します(P120)。

 「国家賠償法の制定経緯、国家賠償法1条1項の要件のうち、「国又は公共団体」「公務員」「公権力の行使」を取り扱った。さらに、国家賠償法1条1項の中核的な要件といえる「違法性」(損害を含む)、「故意又は過失」の問題について、「違法性」要件に関する議論の展開を追った。

 そのなかで、まず、判例が広義説を採用したことで、国家賠償法1条1項の適用される領域のなかに、民事不法行為法と同様の枠組みで判断されることとなるケース群が多く登場するようになったこと、そして、規制権限不行使の場面については、権限行使を義務付ける明文の行政法規は通常存在しないが、そのなかで、裁判例は問題となる場面において、規制権限を付与している当該行政法規の趣旨・目的に照らして、当該権限を発動すべき職務上の義務が当該職員にあったか否か、という枠組みにおいて、判断するようになったことを確認した。

 次いで、検察官、裁判官、国会議員等、法令の特別な手続に基づいて職務を遂行することの予定される公務員について、職務遂行の特殊性に着目して「違法性」の判断されることを明示する最高裁判所の裁判例が登場した。

 そして、これらの裁判例の流れを受けて、課税処分その他一般公務員の行う典型的な行政処分についても、当該職員に課せられた職務上の義務に反したか否かの観点から違法性の判定を行う裁判例が登場し、「国家賠償法1条1項の違法性とは特定の国民との関係において当該公務員に課せられた職務上の義務に反したことを意味する」とする職務行為基準説が裁判例の判断枠組みの主流となる。」

 難しいですね(*_*;

 

2019年3月24日 (日)

【行政】中学校における転落事故 広島地裁平成30年3月30日判決

  •  判例時報No2392号で紹介された広島地裁平成30年3月30日付判決です。
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                             (イースト21)
  •  中学2年の女子卓球部員が同部の練習場所であった中学校の校舎の4階廊下の窓から転落した事故につき、顧問の教諭には転落防止措置を採った上で廊下の窓を開ける作業をするよう指示すべき注意義務があったとして、中学校を設置する町に対して国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を命じた事例。
  •  認められている金額は、1億円を超えております。解説によれば、同種裁判例として、①東京地判平成2年6月25日(高校3年生の生徒が校舎屋上から転落した事故。義務違反を肯定)、②大阪地判平成8年12月27日(中学2年生の生徒が大掃除の際に3階の教室から転落した事故。義務違反を否定)、③高松高判平成9年5月23日(中学3年生の生徒が3階の教室の窓から2階の庇に飛び下りようとした際に地面まで落下した事故。義務違反を否定)したものがあるようです。

2019年2月24日 (日)

【行政】 監査請求人の氏名、住所、職業等が記載された名簿の写しを、市議会議員の全員協議会の出席者に配布した行為が、プライバシーを侵害する違法行為であるとされた事例

 判例時報No2387号で紹介された大津地裁平成30年2月27日付判決です。

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               (今治市街・今治城)

 本件名簿の情報の全てが周知となっていないこと

 事前に市会議員全員に本件名簿が開示されることまで同意していたと推定できないこと

 本件名簿の開示の必要性がないこと

 として、プライバシー侵害を認め、高島市に対して一人6000円の賠償義務を認めております。

 

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