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2023年12月27日 (水)

【交通事故】 38歳男子主張の非骨傷性頸髄損傷による7級4号四肢麻痺等の併合5級後遺障害は、神経学的所見等に異常は認められない等から本件事故での非骨傷性頸髄損傷の発症を否認し、自賠責同様併合14級左上下肢痺れ等を認定した 東京高裁令和4年12月22日判決

 自保ジャーナルNo2147号で掲載された東京高裁令和4年12月22日判決です。 

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(スカイツリー)
 平成28年3月13日、乗用車を運転して停止中、Y貨物車に追突され、非骨傷性頸髄損傷、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎捻挫、腰椎捻挫等の傷害を負い、自賠責14級9号頸部痛、左上肢痺れ、同腰痛、左下肢痺れから併合14級後遺障害認定も、
 
 非骨傷性頸髄損傷等により7級4号四肢麻痺、11級7号脊柱変形、8級2号脊柱運動障害の併合5級後遺障害を残したとする38歳男子Xの事案につき、
 Xは、平成29年9月5日(本件事故の約1年半後)になって当初訴えていたとは明らかに異なる症状(右前腕部のしびれ感)を訴えるに至っており、かつ、その症状も経時的に増強していったものと認められるところ、かかる症状経過は、非骨傷性頸髄損傷の一般的な症状とは大きく異なっている他、
 Xの神経学的所見の推移をみると、B整形外科の後遺障害診断書においては、上肢反射は正常とされており、その間に受診したDクリニック及びF病院においても、各種の神経学的検査で異常は認められなかったところ、平成29年9月5日にH大学病院を受診した際には、四肢の腱反射亢進その他の神経学的検査の異常が認められているに至っているとし、
 特に腱反射の亢進は、脊髄の異常を示す最も客観的な所見として重視されるものであり、同日までの間、異常所見が認められていないことは、事故当初に頸髄損傷が生じていなかったことをうかがわせるものというべきである上、
 握力検査の結果の推移をみると、平成28年3月15日(本件事故の2日後)っでは、右21.4キログラム、左12.5キログラムと左が大きく低下していたところ、同年7月14日(本件事故の約4ケ月後)になって、右10キログラム、左11キログラムと右も大きく低下し、その後は、不規則に上下し低値を示していたが、平成29年11月13日に実施した手術(前方固定術)によって大きく回復し・・・上記手術により、短期的に大きく回復していることは、外傷による頸髄損傷より頸椎椎間板ヘルニア等の後退性変性による症状であったことに整合的である等から、
 Xが訴える頸髄症の症状は、本件事故以外の原因に起因するものとみるのがむしろ自然であり、Xが本件事故により非骨傷性頸髄損傷を発症したことを認めるに足りないとして、本件事故による非骨傷性頸髄損傷の発症を否認しました。
 
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 非骨傷性頸髄損傷の取扱いはなかなか難しいところです。
 田舎弁護士の経験でも、医師からの意見書を出しても認められたことがありません

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