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2021年1月30日 (土)

【法律その他】 民執法42条1項の「費用」の範囲は、民訴費法2条各号に列挙されたものに限定されるところ、強制執行の申立てをした債権者が、当該強制執行における債務者に対する不法行為に基づく損害賠償請求において、前記「費用」に該当する本件執行費用を損害として主張することができるか否かが争われた事例(最高裁令和2年4月7日判決)

 論点は、民執法42条1項の「費用」の範囲は、民訴費法2条各号に列挙されたものに限定されるところ、強制執行の申立てをした債権者が、当該強制執行における債務者に対する不法行為に基づく損害賠償請求において、前記「費用」に該当する本件執行費用を損害として主張することができるか否かが争われました。 

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(石鎚山系)
 強制執行の申立てをした債権者が、当該強制執行における債務者に対する不法行為に基づく損害賠償請求において、前記「費用」に該当する本件執行費用を損害として主張することは、許されないと判断しました。
 要は、民訴費法2条各号に掲げられている費用については、民執法42条2項により債務者から執行手続において取り立てるほかは専ら費用確定処分を経て取り立てられることが予定されているからというのが理由です。
 なお、本判決には、宇賀克也裁判官による補足意見がついております。登録免除税法31条2項の過誤納金の還付制度を例に挙げ、法が特別な手続を定めている場合でも、それが専ら権利者の便宜のためのものであれば債権者の任意の手続選択が認められるが、公益性が認められる場合には手続の排他性が認められ得る旨を敷衍して述べています。

2021年1月29日 (金)

【金融・企業法務】 東京三弁護士会公益者通報者保護協議会シンポジウム 改正公益通報者保護法に基づく実務対応 続き

  昨日の続きです。

  次に、「2 公益通報対応業務従事者、秘密漏泄を防止する体制」です。これは、(1)守秘義務、(2)公益通報対応業務従事者の範囲、(3)従事者を定める方法、(4)秘密漏洩を防止する体制です。

 まず、(1)守秘義務ですが、公益通報対応業務従事者及び公益通報対応業務従事者であった者に対し、「正当な理由がなく」「当該業務で知りえた事項であって公益通報者を特定させるもの」を漏らしてはならないとする守秘義務をかし、さらに、同義務違反に対し「30万円以下の罰金に処する」としました。刑事罰を定めているんですね💦

 (2)公益通報対応業務従事者の範囲として、公益通報対応業務従事者には「公益通報対応業務に関し知りえた事項で、公益通報者を特定させるもの」について守秘義務がかせられます。よって、公益通報対応業務において、公益通報者を特定させるものを知りうる者とすべきである。

  1号通報を受付ける者が、「公益通報者を特定させる」事項について、受付、調査、是正措置、再発防止策策定等のすべての段階において、必要最小限度の範囲で情報を共有するということですので、情報管理方法をどのように定めるかが大切になろうかと思います。 

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(伊予富士)

 最後に、「3 その他公益通報対応を機能させる制度」として、(1)不利益な取扱いを防止する体制、(2)公益通報対応の仕組みを適切に機能させるための措置です。

 (1)不利益な取扱いを防止する体制としては、①事業者は、1号通報した者に対して、通報したことを理由として不利益取扱いをすることを防止する措置をとる、②万が一不利益取扱いがなされた場合に救済・回復措置をとる、③通報者が不利益な取扱いを受けていないか把握する措置をとる、④不利益取扱いを行った者に対して、その行為態様、被害の程度、その他諸般の事情を考慮して懲戒処分その他の適切な措置をとることに留意が必要です。

 (2)公益通報対応の仕組みを適切に機能させるための措置として、①1号通報を活用して法令遵守を実現させるための体制及び公益通報者を保護する体制について、内部規程として定め、また、当該規程の定めに従って運用すること、②経営幹部、役員、従業員及び退職者に対して、公益通報者保護法及び内部通報対応制度について周知・教育をすること、③公益通報対応業務従事者に対して「公益通報者を特定させる」事項に関する情報の取扱いについて特に十分な教育・訓練を行うこと、④通報窓口に1号運用実績について開示する。1号通報の対応に関する記録の作成・保管、公益通報対応体制の評価・点検を定期的に実施し、必要に応じて改善を行うことに留意が必要です。

 

 田舎弁護士的には、「正当な理由がなく」「当該業務で知りえた事項であって公益通報者を特定させるもの」を漏らしてはならないとされているので、通報窓口対応業務従事者以外の者に、公益通報者を特定させるものを漏らしてならないということになります。

 情報管理方法について、明確に定める必要があります。 

 

 

2021年1月28日 (木)

【金融・企業法務】 東京三弁護士会公益者通報者保護協議会シンポジウム 改正公益通報者保護法に基づく実務対応

 公益通報者保護法が改正され、公布の日(令和2年6月12日)から起算して2年を超えない範囲で政令で定める日に施行されます。 

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                              (伊予富士)

 林尚美先生(弁護士)の、「公益通報者保護法改正の評価・改正法を受けて事業者に期待されること」のレジュメは、参考になります。

 改正法のポイントは、罰則付きの守秘義務、内部通報体制整備義務、2号通報要件緩和、退職者・役員も通報者として保護の、4つの柱があります。

 大阪弁護士会の公益通報者保護法に基づく指針等に関する検討会の検討状況が紹介されていました。

1 通報体制整備義務の内容については、(1)通報窓口の設置、(2)1号通報に対する受付、調査及び是正措置の実施、再発防止策の算定、(3)利益相反の排除にわけて説明がなされています。

(1)通報窓口の設置については、①事業者にて1号通報を部門横断的に受け付ける窓口を設置する、②1号通報について調査、是正措置及び再発防止策の策定をとる部署及び責任者を定める、③1号通報に対する受付、調査、是正措置及び再発防止策の仕組みを策定する、④内部通報対応の仕組み、不利益な取扱いに対する質問・相談にも対応する、⑤組織の長その他幹部から独立性を有する通報窓口であることに、留意が必要です。

(2)1号通報に対する受付、調査及び是正措置の実施、再発防止策の策定として、①匿名通報も受け付けること、②正当な理由がある場合を除いて調査を実施する、③調査により、通報対象事実にかかる法令違反が明らかになったときは、速やかに是正措置及び再発防止策の策定をとる、④是正措置及び再発防止策が機能しているか確認する措置をとる、⑤書面による1号通報に対しては、是正措置をとったときはその旨を、当該1号通報にかかる通報対象事実がないときはその旨を、適正な業務の遂行及び利害関係人の秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がない範囲において、当該通報者に対し、遅滞なく通知することに、留意が必要です。

3)利益相反の排除として、①中立性・公益性の観点から、通報窓口で受付ける1号通報に対し、受付、調査、是正措置及び再発防止策の策定の業務を行う者について、利益相反を排除する措置をとる、②例外として、再発防止策の策定等において、外形的に関係しうる場合があっても、関与の必要性があり、公正さに支障が生じない事情がある場合には関与させることができることに、留意が必要です。

 300人を超えた事業者であれば、内部通報体制整備義務が生じるということですよね。田舎弁護士の地域の会社も、従業員数300人を超える会社は少なくないでしょう。

 この辺りの整備については、社労士の先生からのアドバイスになるのかな?

 

 

 

 

 

2021年1月27日 (水)

平日、仕事が終わらないことが続いています。

 最近、来所による相談の件数が減っても、午後9時までに仕事が終わらないことが続いています。 

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(伊予富士・霧氷)
 一番の理由は、顧問先様及びご依頼人様からのメールでの問い合わせ、相談が増えたということです。
 執筆を書いている本日では、メーリングリストを除いた受信メールは、32通。そのうち、顧問先からのメールは15通。ご依頼人様からのメールは12通でした。
 ご依頼人様からのメールの返信にはそれほど時間を要しておりません。顧問先様からのメールは、ほとんど、ファイルに契約書やトラブルが記載された経緯書などが添付されており、基本的には、数時間以内に、返信するようにしております。(添付契約書の中には、韓国語、中国語やドイツ語等で記載されたものもあります。これは勘弁してもらいたいです。)このため、メールでの問い合わせのために、1日に、3~4時間程度の時間が必要です。
 その中で、ご依頼事件の起案、そして、事務所での法律相談等に対応しているため、靜かではあるものの、忙しい状態です。
 そのため、1月からは、1日の相談に対応できる件数を以前と比べてかなり減らしています。(コロナの影響も大きいんですが)
 また、土日曜日は、登山に費やすことが増えたのも原因の1つですが、これは自業自得ですね💦
 10年程前は、複数の損保の提携弁護士をしていたため、業務の多くが加害者側の交通事故事案です。もちろん、今でも、交通事故事案は大きなウェイトを占めていますが、ほぼ被害者側の事案を扱っております。
 提携弁護士のころは、損保会社の対応について不満を抱かれる被害者の方からの怒鳴りつけられる電話が度々なり、電話をとるのがしんどかったこともあります。とはいっても、売り上げのウェイトが大きいために断ることもできず、とりわけ、相手方に代理人弁護士がついていない段階では、おっかなびっくりで仕事をしていました。
 その時代を経験しているスタッフから、「昔と異なり、事務所が静かになりましたね」と言われています。
 弁護士には、医師と異なり、応召義務がないことから、本来は、依頼を受けたくない案件は断ることができます。今は、昔と異なり、特定の会社の売り上げのウェイトが小さくなっておりますので、断ることも非常にできやすい環境で、電話をとるのがしんどいということはありません。
 その意味では、忙しさの質が変わってきたように思います。
 今は、契約書の作成や点検、顧問先からのメール相談が、売り上げはともかく、1日の仕事の相当多くの部分を占めるようになりました。
 時代の移り変わりですね。
 そのうち、これも、AIにとってかわられるかもしれませんが💦
 

2021年1月26日 (火)

【金融・企業法務】 月刊監査役 2021年1月号が届きました。

 月刊監査役 2021年1月号が届きました。 

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(大三島・入り日の滝)
 月刊監査役の1月号が届きました。
 気になる解説を拾い出します💦
 投資家が監査役等に求める対話とは 株主総会議案、ESG情報、KAMの3つが対話の糸口ということですが、むべなるかな。
 押印慣行の見直し 電子契約・電子署名に関する最新動向   印鑑神話が崩れつつあります。考えてみれば、実印以外は、印鑑といっても、名義人の印章によるものかどうか定かではないですね。そういえば、最近、宅配の受取も、サインだけですね。
 決算書の仕組みと経営分析の進め方講座  企業法務を扱う弁護士にとっては決算書の仕組みの理解は重要です。ただ、ほとんど企業とのお付き合いがなかった駆け出し弁護士のころは、決算書をみても内容があまりいまいち理解が出来ていなかったように思います。
 環境問題に監査役はどう対応すべきか 技術的な記述が多くて理解が難しいですね
 景気減退期における役員報酬のありかた  お金に絡む問題は難しいです。
 月刊監査役も、定期購読して10年が経過すると思いますが、昔とはかなり内容も大きく変化があるように思います💦

2021年1月25日 (月)

【金融企業法務】 銀行法務21の1月号が届きました。

 銀行法務21・2021年1月号が届きました。 

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(鷲ヶ頭山・山頂)
 気になった解説を拾い出します。
 独占禁止法の特例と地域銀行。 最近、地銀については明るい話をきくことが少なくなったように思います。低金利環境と人口減少に加えてコロナ禍による地域経済への打撃も相当に深刻です。メディアでは、地域銀行の経営統合の可能性が盛んに報じられていましたが、政府にて、経営統合できる環境整備を整えている以上、あり得ることです。ただ、経営統合しただけでは、この環境の大幅な改善は期待できないようにも思います。銀行が今後どんなことで利益を得ていくのかが問われていると思いますが、これは、法律事務所にもいえることですね。
 カスタマーハラスメント対策の現在と営業店の対応 カスハラについては、抽象的な指針がありますが、内容がよくわからないということで、今年、カスハラ対応マニュアルを厚労省にて策定するようです。田舎弁護士の事務所では、カスハラはほとんどありません。カスハラしような方は事件の依頼を引き受けないようにしているからです。ただ、1,2年に、1回程はそれでも発生します。過去の例は、高齢者の方と精神疾患を抱えておられる方でした。きつい言葉に担当の秘書が泣いてしまうことがあります。お客様は神様とも言われますので、難しいところです。
 資金決済法改正と金融実務への影響 どんどん、難しくなっていきます。なお、最近の執筆者をみると、弁護士を数年したあとは、任期付き公務員で、官庁に勤めて、再び法律事務所に戻ってくるというパターンが増えていますね。そういえば、昔、当事務所に勤務していた方から、年賀状をいただいたが、法務省にも3年勤務ということでした。国税で4年程いたと思うので、弁護士歴よりも長くなっていると思います。
 取引先に対するベストソリューションのための営業店の倒産法務入門 最近、田舎弁護士は、破産申立てや管財人を余り受けていないことから、倒産法の知識がさび付いています💦 10数年前に大型の倒産事件を受けましたが、倒産法の知識はその時がMAXですね。
 営業店のための令和の融資  田舎弁護士は地銀の顧問ですが、昔は月に2,3度は相談があったものです。今は、2,3ヶ月に1回ですね。
 弁護士も、相談や事件によって、鍛えられます。特定の分野の相談や事件が減少すると、やはり力も衰えるものです。
 その顕著なものが、過払金返還請求事件ですね。
 ここ3年位であれば、裁判したのは1件くらいですね。月に30件位訴訟提訴していた時代が懐かしいです。

2021年1月24日 (日)

【行政】 県公安委員会がした運転免許取消処分について、同委員会が判断の基礎とした資料からは安全運転義務違反を認定できないとして、県の国家賠償責任が認められた事例 さいたま地裁令和元年12月11日判決

 判例時報No2461号で紹介されたさいたま地裁令和元年12月11日判決です。原告側の弁護士すごいですね💦 

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(楢原山・登山口近く)
 裁判所は、国賠法上の違法性について職務行為基準説を採用した最高裁平成5年3月11日判決を参照した上で、「公安委員会のする免許取消処分は、後にその処分が取り消しされたとしても、そのことから直ちに国賠法1条1項にいう違法があったとの評価を受けるものではなく、公安委員会が職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と処分をしたと認め得るような事情がある場合に限り、違法になる」という判断枠組みを示しました。
 本件処分に際して、Y公安委員会が判断の基礎とした資料からX1の安全運転義務違反を合理的に認定することができないのに本件処分が行われたとすれば、その処分には公安委員会が職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と処分をしたと認め得るような事情があるといえ、国賠法違法となる。
 本判決は、本件基礎資料の範囲を確定した上、同資料を子細に検討して判断代置的に審査した結果、同資料からは事故態様を明らかにすることができず、したがって、安全運転義務違反の前提となる結果回避可能性を認めることができず、したがって、安全運転義務違反の前提となる結果回避可能性を認めることができない、その他、X1の安全運転義務違反を認定するに足りる的確な資料は認められないと判断し、本件処分を国賠法違法であると認めました。
 難しそうな案件ですが、原告側の弁護士ってすごいですね💦

 

2021年1月23日 (土)

【建築・不動産】 実務家が陥りやすい借地借家の落とし穴

 新日本法規から、令和2年3月に、実務家が陥りやすい借地借家の落とし穴が出版されました。 

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(水ヶ峠の登山口)
 なかなか興味深いテーマが書かれています。
 Q スーパーマーケット内でパンの製造販売を行う店舗の利用契約には借地借家法は適用されない?
 Q 賃借人が契約期間内に解約することができないという約定は無効?
 Q 駐車場に賃借人が設置したアルファルト舗装は土地に付合するか?
 Q 入居者が死後室内に長期間放置されていた場合、賃料の減収分を相続人に請求できる?
 借地借家にかかわる相談は、件数的には多いので、参考になります💦

2021年1月22日 (金)

【法律その他】 実務家が陥りやすい相続人不存在・不在者財産管理の落とし穴(新日本法規)

 新日本法規から、令和2年5月に、実務家が陥りやすい相続人不存在・不在者の財産管理の落とし穴が出ました。 

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(玉川・木漏れ日の橋)
 相続財産管理や不在者の財産管理を取り扱う弁護士等が間違いそうな点を、わかりやすく解説されている良書です。
 そういえば、数年前は、同時並行で、4,5件の相続財産管理人の業務を担当していました。
 現在では、昨年に、1件相続財産管理人の申立てをした件があるのみです。
 寂しくなりました💦

2021年1月21日 (木)

【法律その他】 改訂版 事例解説 保育事故における注意義務と責任(新日本法規)

 新日本法規から、令和2年5月に出版された 改訂版 事例解説 保育事故における注意義務と責任です。 

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(奈良原神社・入り口)
 子どもの事故の概要、子どもの事故の責任、子どもの事故の法的問題、子どもの事故の保険等について、解説されています。
 なお、あくまで、未就学児の案件を対象にしております。
 件数的には少ないですが、保育園や幼稚園の事故等についての相談がありますので、勉強しておく必要があります💦

2021年1月20日 (水)

【法律その他】 障害者をめぐる法律相談ハンドブック(新日本法規)

 新日本法規から、昨年6月に出版された障害者をめぐる法律相談ハンドブックです。 

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(楢原山・牛神社)
 
 12章で構成されています。①障害福祉サービスの公的保障をめぐる法律相談、②住環境・日常生活をめぐる法律相談、③働くことをめぐる法律相談、④育ち・学びをめぐる法律相談、⑤外出をめぐる法律相談、⑥消費者トラブル・余暇活動をめぐる法律相談、⑦健康をめぐる法律相談、⑧お金をめぐる法律相談、⑨家族をめぐる法律相談、⑩市民サービスをめぐる法律相談、⑪災害をめぐる法律相談、⑫刑事事件をめぐる法律相談です。
 田舎弁護士は、後見人の仕事や、顧問先にも介護施設を営む会社などもあることから、勉強しておく必要があります💦
 

2021年1月19日 (火)

【金融・企業法務】 令和元年改正会社法(新日本法規)

 新日本法規から昨年4月に出版された令和元年改正会社法です。 

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(玉川・木漏れ日の橋)
 改正点は、株主総会に関する規律の見直し、取締役等に関する規律の見直し、その他、の3つに大別されます。
 株主総会に関する規律では、株主総会資料の電子提供制度の導入、株主提案権の濫用対策といった改正、取締役等に関する規律では、取締役の報酬等、補償契約、D&O保険契約、社外取締役についての改正、その他では、社債管理補助者及び新たな事業統合の手法として株式交付制度の導入などの改正が行われました。
 田舎弁護士にも業務にかかわる分野が含まれていますので、勉強しておく必要があります。
 

 

2021年1月18日 (月)

【建築・不動産】 Q&A 建築訴訟の実務

 昨年3月に出版された「Q&A建築訴訟の実務ー改正債権法対応の最新プラクティス」です。 

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(木漏れ日の橋)
 建築関係訴訟は、現在は、余り件数としては多く取り扱っておりません。常時1~2件程度を対応している程度です。東京地裁や大阪地裁の建築訴訟の実務がどうなっているのかについては、建築関係訴訟を取り扱う以上、一通り経験しておく必要があります。
 本書はまさに適所というべきです。
 28項目から構成されています。①総論、②施工瑕疵、③売買瑕疵、④追加変更、⑤出来高、⑥不法行為(第三者被害型)、⑦不法行為(元請・下請の関係)、⑧不法行為(基本的安全性を損なう瑕疵)、⑨不法行為(注文者の不法行為責任)、⑩除斥・時効、⑪設計、⑫監理、⑬漏水、⑭結露、⑮タイル工事、⑯建物の沈下・傾斜、⑰コンクリート構造物、⑱構造耐力、⑲耐震補強、⑳設備(電気、給排水、空調)、㉑耐火・防火、㉒リフォーム、㉓調停、㉔現地調査、㉕専門委員、㉖鑑定、㉗和解条項、調停条項、調停に代わる決定、㉘マンション管理組合と建築訴訟。
 依頼を受けた時には該当部分はしっかり読むようにしております。

2021年1月17日 (日)

【金融・企業法務】 債権回収あの手この手Q&A 

 日本加除出版から昨年10月に出版された「債権回収あの手この手Q&A」です。 

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(楢原山)
 7章で構成されています。①債権回収のための準備、②資産調査、③交渉による債権回収、④担保権行使による債権回収、⑤保証人、債務者以外の第三者等からの債権回収、⑥法的手段による債権回収、⑦倒産・税務・海外 です。
 本書は、中小企業やその債権者が実際の現場で直面することが想定される債権回収の場面における「あの手この手」の回収手段を示すことにより、中小企業経営の現場において、法律実務家、企業経営者、債権者にとって真に役立つ本となることを目標にしているということです。

2021年1月16日 (土)

【金融・企業法務】 相続人等に対する売渡しの請求(会社法174条)に関する実務的研究

 金融法務事情No2149号で紹介された論説「相続人等に対する売渡しの請求」(会社法174条)に関する実務的研究です。 

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(笠松山)
 相続人等に対する売り渡し請求については、同族会社での相続トラブルの際には、その利用を検討することがあります。ただし、余り文献は多いようには思いません。金融法務事情の解説はありがたいです。
① 相続人等に対する売り渡し請求の制度
(1) 相続人等に対する売り渡しの請求の制度が制定された経緯
(2) 上記制度の大要
② オーナー側にとって想定外の事態
(1) 上記制度の利用目的
(2) オーナーの死亡
(3) 現在行われているオーナーによる対策の問題
(4) 有効な対策
③ 相続人等に対する売り渡し請求の株主総会決議を取締役が無視して履行しない場合
(1) 問題点
(2) 2種類の株主総会決議
(3) 取締役会・代表取締役が売り渡しの請求を行わない場合
(4) 職務執行停止・職務代行者選任の仮処分
(5) 上記(4)の職務執行停止、職務代行者選任の仮処分の申立てに対するオーナーの相続人側の対抗策
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 同族会社の紛争は、解決まで、時間も、コストも、かなりかかります。

2021年1月15日 (金)

【金融・企業法務】 金融商品販売法 ⇒ 金融サービス提供法へ

 銀行法務21・No864の、「今月の解説」「金融サービス提供(改正金融商品販売法)の概要と実務への影響」です。 

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(笠松山・世田山)
 これまで、金融機関の仲介業については、銀行法によって規律される銀行代理業、金融商品取引法によって起立される金融商品仲介業、保険業法によって規律される保険募集、貸金業法によって規律される貸金業があります。
 しかしながら、昨年の改正により、金融サービス仲介法制が規律され、1つの登録を受けることにより、銀行、証券、保険すべての分野のサービスの仲介を行うことができます。そのため、金融商品販売法ではなく、金融サービス提供法と名称も変更になります。
 メリットとして、銀行、保険会社、証券会社は、金融サービス提供法により、金融サービス仲介業者という、自社の金融商品を販売するチャンネル増加することが挙げられます。
 しかし、これは、金融サービス仲介業者は、銀行、保険会社、証券会社にとって、競合する金融商品を販売するライバルともなりうるということでもあります。
 特に、金融サービス仲介業者が、自ら属するグループの銀行、保険会社、証券会社の金融商品であることを理由として、顧客に当該金融商品を推奨する場合には、利益相反に注意する必要がでてきました。
 業界の垣根がどんどんフラット化していますね💦

2021年1月14日 (木)

【金融・企業法務】 2020年 法令・金融業務関係等の動き

 金融法務事情No2152号で紹介された金融法務この1年です。

 新型コロナウイルス対応関係

 (1)法令関係

 a 新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律

   b  新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律

  c 金融機能の強化のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律

 (2)金融行政等関係

 a  金融庁「新型コロナウイルス感染症の国内感染拡大防止に係る対応について」

 b 金融庁「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を踏まえた対応について

 c  法務省「定時株主総会の開催について」

 d 金融庁「新型コロナウイルス感染症の影響による金融機関等の報告の提出期限について」

 e 経済産業省・法務省「株主総会運営に係るQ&A」

 f 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査及び株主総会の対応について」等

 g  中小企業庁・金融庁「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を踏まえた資金繰り支援について

 h 金融庁「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた当局への申請・届出等に関する当面の対応について」

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(笠松山・光明岩)
 (3)銀行業界関係(銀行界の対応)
 
 a  全銀協「新型コロナウイルスへの対応に関する申し合わせにについて」
 b 全銀協「新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言への対応に関する申し合わせについて」
 c  全銀協「新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」
 d 自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン研究会「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を新型コロナウイルス感染症に適用する場合の特則
 令和2年成立・施行の主な法令関係
(1)金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売に関する法律等の一部を改正する法律
(2)個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律
(3)公益通報者保護法の一部を改正する法律
(4)中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律

2021年1月13日 (水)

【金融・企業法務】 製紙工場におけるボイラーの故障に伴う保険事故について、被保険者に対して利益担保特約付保険契約に係る保険金を支払った保険会社が、ボイラーの補修工事に携わった業者に対し、保険法25条1項に基づく損害賠償請求権の代位行使が認められた事例

 金融法務事情No2150号で紹介された東京地裁令和2年6月29日判決です。 

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(笠松山)
 判決要旨は以下のとおりです。
① 保険者は、保険給付を行ったときは、当該保険給付の額か被保険者債権の額のうちいずれか少ない額を限度として、保険事故による損害が生じたことにより被保険者が取得する債権について当然に被保険者に代位する(保険法25条1項)。
② 損害保険において、被保険者が、填補の対象としている損害につき保険給付を受けつつ、当該損害につき自身の取得する損害賠償請求権等もさらに行使できるとすれば、損害の填補を超え、保険事故が生じたことにより利得が生じることになるが、保険代位制度により、このような不合理な事態の発生を防止し得る(利得禁止の原則)。
  そして、保険法25条1項の法文上は、対応原則につき明示的に規定されてはいないものの、被保険者が、保険契約において填補の対象とされている損害につき保険給付を受けたのであれば、これに対応する被保険者債権を保険者に移転することは、被保険者の利得禁止の原則にかなうものであり、他方で、被保険者が保険給付を受けたものの、当該保険給付が保険契約において填補の対象としている損害を補填するものでないならば、填補されない部分につき、なお被保険者債権を保持したとしても利得禁止の原則に照らして問題は生じない。
③ 本件保険契約は、営業損失の一般的な填補を対象として保険給付を行う契約であり、喪失利益及び収益減少防止費用はその保険給付を達成するための計算過程で用いられるにすぎないといえる。したがって、営業損失について保険給付が行われた場合は、これに対応し、被保険者債権の給付額分が保険会社に移転するのであり、喪失利益ないし収益減少防止費用という営業損失内の費目によって保険代位の範囲が制限されることはない。まして、収益減少防止費用の費目の内訳にすぎない損害項目につき、保険代位の範囲が制限されることもない。
 結局のところ、保険代位の範囲を広く解したわけですかね💦

2021年1月12日 (火)

リラックスにきているのに、法律相談を持ちかける人たち

 過去、マッサージ店等のリラックス等の目的で利用することが多いサービス業の方から、その利用中に、田舎弁護士に、突然、法律相談を持ちかけられることがあり、内心ではいやだな~と思いつつ、法律相談にのることがあります。 

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(今治・朝倉)
 過去、多かったのは、マッサージの方ですね。ひどい場合には、マッサージの半分くらいは、法律相談しながらということがありました。無料といえども、後で弁護過誤のリスクもあるために、頭は回転しながら回答しますので、全然、凝りがほぐれません。
 最近も、リラックスを目的とするサービス業の方から、「仕事」という名目で、法律相談を持ちかけられました。これも、内心は気分はよろしくないです。
 飲食店も一部ですがあります。
 純粋に仕事から解放されている場所や時間帯に、突然、仕事(しかも無償の法律相談から始まる)を持ち込まれるのは、かないません。
 もちろん、顧問先企業からの法律相談であれば、土日曜日でも緊急の法律相談があると思いますしそれは顧問料に織り込み済みですので、喜んで対応できるのですが、それ以外の方から、土日曜日やリラックスのサービスの提供を受けている際に、突然、法律相談(有料でもいやです。)を持ち込まれたら、もう利用したくなくなります。
 今後は、このようなことを持ちかけられたら、毅然と断ろうと思います。
 

2021年1月11日 (月)

【行政】 複数の公務員が国又は公共団体に対して連帯して国賠法1条2項による求償債務を負う場合

 判例タイムズNo1477号で紹介された最高裁令和2年7月14日判決です。 

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(笠松山)
 国又は公共団体の公権力の行使に当たる複数の公務員が、その職務を行うについて、共同して故意によって違法に他人に加えた損害につき、国又は公共団体がこれを買収した場合においては、当該公務員らは、国又は公共団体に対して、連帯して国賠法1条2項による求償債務を負う。
 求償債務が、分割債務になるのか、不真正連帯債務になるのかが、争われた事例です。
 最高裁は、連帯債務と判断しましたが、射程範囲は、故意に限定されているようです。

2021年1月10日 (日)

公益財団法人日弁連交通事故相談センター愛媛支部審査委員に引き続き任命されました。

 2021年1月1日から2023年12月31日まで、引き続き、日弁連交通事故相談センター愛媛県支部委員に任命されました。 

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(今治・奈良原神社)
 (公財)日弁連交通事故相談センターは、昭和42年に、日弁連が設立する中立公正な財団法人に運輸省が補助金を交付して、交通事故損害賠償問題の適正かつ迅速な処理を行うために、設立された日弁連とは独立した法人ですが、設立以来日弁連と密接な関係があることから、日弁連をあえて冠しています。
 弁護士にとっては、赤い本や青本(交通事故損害額算定基準)の編集元と説明した方がわかりやすいですね。
 相談センターは、示談あっ旋業務を行っていますが、交通事故紛争処理センターとの異同がよくわかりませんでした。
 沿革によれば、昭和49年に各損害保険会社が示談代行付保険の発売を開始したのと当時に交通事故裁定センター(交通事故紛争処理センター)が任意団体として発足し、日弁連も、相談センターで示談あっ旋を実施すべきということになり、昭和52年に示談あっ旋業務が開始されることになったということですので、基本的には、交通事故紛争処理センターとは関係がないのかなと思います。
 示談あっ旋の種類としては、●国庫補助金による示談あっ旋、●物損事故についての示談あっ旋、●9共済関係の示談あっ旋ということです。
 なお、相談センターは、共済については、事案あっ旋が不成立の場合には、審査申立てができるようです。
 ただし、業務ハンドブックによれば、審査申立てが可能なのは、共済に限定されています。
 特に共済事案については、審査まで対応可能なので、地方であれば、もっと利用数が増えてもいいのかなとも思います。

2021年1月 9日 (土)

【流通】 スーパーマーケットで転倒して怪我した事案

 自保ジャーナルNo2076号で紹介された広島地裁平成31年3月14日判決です。 

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(朝倉・野々瀬古墳)
 88歳女子が店舗出入口前に敷かれたマットにつま先を入れてしまい転倒受傷したというケースですが、被告会社にはマットの固定義務は認められないこと、また、本件マットは土地の工作物には該当しないことを理由に、請求を棄却しました。
 
 原告が主張した損保会社の「小売店舗のリスクマネジメント」と題するレポートや、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計基準」のみでは、マットの固定義務を認めませんでした。
 スーパーマーケットは不特定多数の方が来週されるので、お客様の安全には細心の注意を払うべきですが、さすがにこの事例では難しいと思います💦

2021年1月 8日 (金)

【労働・労災】 国際自動車事件 最高裁令和2年3月30日判決

 判例時報No2460号で紹介された最高裁令和2年3月30日判決です。 

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(笠松山)
 歩合給の計算にあたり売上高等に一定割合に相当する金額から、残業手当等に相当する金額を控除する旨の定めがある賃金規則に基づいてされた残業手当等の支払により労働基準法37条の定める割増賃金が支払われたとはいえない事例。
 最高裁第一小法廷は、本件賃金規則の下では、時間外労働等に伴い発生する割増金の額がそのまま歩合給の減額につながり、歩合給が0円となることもある点を指摘し、
 このような仕組みは、その実質において、出来高払い制の下で元来は歩合給として支払うことが予定されている賃金を、時間外労働等がある場合には、その一部につき名目のみを割増金に置き換えて支払うこととするものというべきであるとし、本件賃金規則における賃金の定めにつき、判別の要件を満たしているということはできないから、割増金の支払により労基法37条の定める割増賃金が支払われたとはいえないと判断しました。
 タクシー業界等では、このような賃金体系も少なくないときいておりますので、この最高裁判決が与える影響は少ないものにはならないでしょう。

2021年1月 7日 (木)

【法律その他】 被用者が使用者の事業の執行について第三者に加えた損害を賠償した場合における被用者の使用者に対する求償の可否 福山通運事件

 判例時報No2460号で紹介された最高裁令和2年2月28日付け判決です。 

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(桜井総合公園)
 本件は、トラック運転手であるXが、勤務先であったYに対して、Xが勤務中に起こした交通死亡事故につき、自ら被害者の遺族の1人に対して1500万円余りの損害賠償をしたことにより、Yに対する求償権を取得したとして、同額の求償を求めた事案です。
 原審は、使用者と被用者の共同不法行為が成立する場合を除き、被用者から使用者に求償することはできないと判断したため、Xが上告受理を申し立てた事案です。
 昔は、使用者責任の根拠は代位責任とされ、そのため、使用者には負担部分がないことから、逆求償は×という見解が強かったです。
 しかし、最高裁は、
 被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を加え、その損害を賠償した場合には、被用者は、使用者の事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防又は損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について、使用者に対して求償することができると判断して、原審の判断を破棄しました。
 また、菅野博之、草野耕一裁判官の補足意見は、「通常の業務において被用者が負担すべき部分は、僅少なものとなることが多く、これを零とすべき場合もあり得ると考える」、三浦守裁判官の補足意見は、「使用者が、経営上の判断等により、任意保険を締結することなく、自らの資金によって損害賠償を行うこととしながら、かえって、被用者にその負担をさせるということは、一般に、上記の許可基準や使用者責任の趣旨、損害の公平な分担という見地からみて相当でない」と述べています。
 このことから、Xの逆求償は、差し戻し審では、かなりの金額が認められるのではないかと想像しています。

2021年1月 6日 (水)

【消費者法】 免責条項等使用差し止め請求事件

 判例時報No2458号で紹介されたさいたま地裁令和2年2月5日判決です。 

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(笠松山)
 
 問題となった本件規約は、「他のA会員に不当に迷惑をかけたと当社が判断した場合」、「その他、A会員として不適切であると当社が判断した場合」には、被告が会員資格取消措置等をとることができる旨の規定があり、この措置によりA会員に損害が生じたとしても、当社は、一切損害を賠償しない旨の規定があります。
 
 よくみるような規約です。
 裁判所は、差止請求の対象とされた条項の文言から読み取ることができる意味内容が、著しく明確性を欠き、契約の履行などの場面においては複数の解釈の可能性が認められる場合において、事業者が当該条項につき自己に有利な解釈に依拠して運用していることがうかがわれるなど、当該条項が免責条項などの不当条項として機能することになると認められるときは、消費者契約法12条3項の適用上、当該条項は不当条項に該当すると解することが相当であると判断しました。
 控訴されているようです。

2021年1月 5日 (火)

【金融・企業法務】 オリンパス事件 東京高裁令和1年5月16日判決 

 判例時報No2459号で紹介された東京高裁令和元年5月16日判決です。解説によれば、「本件は、社会的に問題となった上場企業による長期間にわたる巨額の損失隠しとして行われた様々な行為、違法配当並びに企業に罰金及び課徴金を科せられたこと等について、当時の取締役らの責任が問われた事件である。本事案の中心となる損失分離スキームの構築・維持をめぐる様々な事実関係がまとめられる結果となったという点で一読の価値があるとともに、取締役らの責任の有無、損害及び因果関係の評価等についての重要な論点を含むものであり、実務上参考になる裁判例である。」と解説されています。 

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(朝倉・野々瀬古墳)
 ① 上場会社が巨額の金融資産の損失の計上を避けるために、ファンドに当該金融資産を簿価で買い取らせるなどして損失を分離するスキームを構築・維持したことについて、取締役の善管注意義務及び忠実義務違反は認められるが、上場会社に損害の発生が認められないとされた事例
 ② 損失分離スキームの発覚を防ぐことを目的として、疑惑を指摘した代表取締役を解職した取締役らの上場会社に対する損害賠償責任に関して、同解職から生じた上場会社の信用毀損による損害について、民事訴訟法248条により相当な損害額が認定された事例
 ③ 分配可能額を超える剰余金の配当等について会社法462条1項に基づく取締役に対する金銭支払請求が認められるとともに、別件訴訟において成立した和解により上場会社に支払われた金額を控除することが認められた事例
 ④ 有価証券報告書等の虚偽記載について上場会社が支払った課徴金及び罰金相当額について、当該有価証券報告書等の作成提出に関与した取締役の損害賠償責任は認められたが、作成提出時にはすでに退任していた取締役の善管注意義務違反と同損害との因果関係は認められないとされた事例
 オリンパス事件って、大きくマスコミで取り上げられたので、まだ覚えておられる方もいるでしょう。
 平成24年に提訴されているようですので、高裁の判決がでるまで、7年くらいかかっているんですね💦

2021年1月 4日 (月)

【感謝の声】 お客様から、感謝の声をいただきました。

 お客様から、感謝の声をいただきました。

 依頼交通事故 2020年12月に解決


 先生には妻の追突事故も含め、相談から解決まで本当にお世話になりました。知識の無い僕たちに対して威圧的な態度を取ることは皆無で、説明時にも参考書を用いて口頭や筆記にて丁寧にご対応頂きました。また、どこまでの解決や示談交渉が可能か、僕たちがどの程度まで求めているのかもしっかり聞いて頂けました。 面会でのやりとり以外にも電話やメールで臨機応変に対処して下さりました。笑顔での落ち着いた物腰で安心感を持つことができました。示談交渉での金額にも納得いく形となりました。本当にありがとうございました。また、何かあるときは先生にご相談させて頂こうと思います。

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相談した出来事


自身が自家用車を運転(信号待ち停車中)時に追突事故の被害に合う。諸手続きや相手方保険会社との交渉等に負担を感じ寄井先生に依頼。過失割合は相手方10、当方0
今回の事故以前1年余り前にも妻が同じく追突事故の被害に合い、先生に相談させて頂いた経緯あり。この時も解決までお世話になる。
解決方法
交渉・示談
慰謝料・損害賠償 物損事故 人身事故

2021年1月 3日 (日)

府中学生会館で知り合った人たち

 府中学生会館で知り合った人たちのうち、何名かは今でもお付き合いがあり、子どもを連れて遊びに訪ねたこともあります。その方々のことは後日紹介させていただくとして、府中学生会館を退去してからはお付き合いが途絶えた人たちのことを思い出したいと思います。 

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(伊予富士)
 田舎弁護士は、建物の4階の角の部屋に入居しました。隣の部屋の方は、1つ学年が上の先輩でAさんという方でした。非常な勉強家で、朝になると、NHKのラジオでしょうが、ほぼ毎日語学の勉強をされているのが壁づたえで聞こえてきました。
 田舎弁護士も頑張って中国語のラジオをきいて対応しましたが、3日で戦略的撤退をしました。まさに三日坊主です。
 司法試験の勉強もしており、毎日のように法律や語学の勉強をされており、お話させていただくときも、勉強のお話が多かったです。
 ご実家が新潟の方で、高校の先輩が当時の憲法学の第一人者である佐藤幸治教授であったことなどから、佐藤教授の話題が多かったです。里帰りの際には、おみやげに何度か美味しい笹団子をいただきました。
 結局、4年で卒業して、大手の銀行の団体に就職され、田舎弁護士も、弁護士資格を取得した後のことにはなりますが、銀行の顧問をさせていただいている関係で、大阪の銀行協会の建物で開催されていた研究会の際に、Aさんが研究会の講師できていたことを知り、もしお会いできていれば、30年ぶりの再会になるところでしたが、所用のため、その研究会には参加ができず、残念ながら、再会を果たすことはできませんでした。その研究会ですが、田舎弁護士が高松で司法修習していた時にお世話になった女性の裁判官の方も講師として呼ばれていたことがありましたが、そのときも参加できませんでした。
 一期一会ですかね💦

2021年1月 2日 (土)

中央大学法学部・甲斐ゼミ

 今となれば、随分昔のことになります。田舎弁護士が、昭和61年、大学1年生の入学したころ、ゼミを1つ任意でとることができ、教養課程で自然科学概論を教えて下さってる甲斐義幸先生のゼミをとりました。

 自然科学概論ということからも、甲斐先生の研究テーマからわかるとおり、完全に理系のゼミでした。

 前半は、日本タンポポの植生状況がテーマで、後半は、パソコンのプログラムを機械語で作成するというテーマでした。

 ゼミの初めてとった時に、なんと、今治西高の同級生であるM社長と、1期上の先輩であるHさんも、このゼミを偶然ですがとっていたのです。

 ゼミ員は、1年生と2年生をあわせて、20名くらいでしたが、うち3名が今治西高という希なことが起こったのです。

 いずれにせよ、1年生では、3人の方と親しくなり、うち、1名のK君は意気投合し今でも交流が続いています。Tさんは2浪ということもあって穏やかな大人びた方で、S君は頭の切れるシャープな雰囲気の方でした。

 春は、多摩センターや昭和記念公園、大学多摩校舎で日本タンポポの植物採取を行い、まるで、ピクニックをしているようなゼミでした。

 昭和記念公園での帰りに、1つ上の3人の女子学生と立川の喫茶店でお話をしたことをほのかに覚えています。

 夏休みは、自然科学について何かゼミ論文を書く必要があり、何の虫かは忘れましたが、K君のテーマで、多摩川の上流から下流にかけて、その虫の分布の研究を行いましたが、口の悪い他のゼミ員からは、夏休みの小学生の研究レポートみたいだと評され、ある意味納得したものです。

 ところが、後半のゼミは、コンピューターのプログラムばかりで、前半と後半のギャップに、驚かされました。幸いにも、Hさんが元々理系ということもあって、助けていただいて、プログラムを完成させることができましたが、今となれば、なんのプログラムだったのか思い出せません。

 このゼミですが、甲斐先生がおそらく群れてなにかをするのが苦手だつたのではないかと思いますが、甲斐ゼミでは、コンパは1回もありませんでした。

 後半は、理系の授業みたいに、黒板に数字と記号が羅列しており、法学部に進学するような人はほとんど私立文系ですので、半分うたた寝している人が相当数いたと思います。田舎弁護士もその一人ですが。

 2014年3月まで中央大学法学部に在籍されておられたようです。

 今は何をどのようなことをされているのでしょうか。。。。

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(積善山の金鉱跡)

2021年1月 1日 (金)

新年明けましておめでとうございます。

 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしく御願い申し上げます。

 昨年初から続く新型コロナウィルスの感染拡大により、私たちの生活も仕事も大きく変わってしまいました。

 仕事の面からいうと、新規の相談件数が減少しました。また、顧問先等からは、新型コロナに関連する相談等を多数受けました。

 また、出張がほぼなくなり、また、ウェブでの対応に取って代わられました。

 生活面でも、同窓会、忘年会、暑気払いなどの会食の機会がほとんどなくなりました。入院している親族にも面会ができなくなりました。子どもたちも授業がウェブでの対応に切替となりました。

 外出の機会が大幅に減りましたので、田舎弁護士は昨年3月から登山を始めることになり、現在まで続いています。 

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(弓削)
 今後世の中どうなるんだろうかと悶々としていたところに、IRCさんから、1月号の調査月報が届きました。
 その中に、岩田一政氏の「日本経済の見通し」という講演録が収録されていました。世界経済や米中の政策等の他、日本経済の見通しについても言及されていました。
 岩田氏によれば、2020年度のGDP成長率はマイナス5.6%と大幅な落ち込みが予想されること、経済活動水準がコロナ危機前に戻るのは2024年度になる見込みであること、ワクチン開発が成功しない場合には2035年になってもコロナ危機前の経済水準に戻らないという予想をされています。
 他方で、IRCでは、データよもやま話として、「(2020年下期)コロナ禍でも人手不足感は強い。業種別にみると、『繊維』と『印刷』が人員過剰である一方、『建設業』や『旅館・ホテル業』など、主に非製造業で人員不足が顕著である」と紹介されています。田舎弁護士の事務所でも、新規の相談件数が減少したこと、他方で顧問先からの相談件数が増加したこと、引き受けさせていただくご依頼事件を絞っていることから、親族以外のスタッフを1名として、今年は少数精鋭で対応させていただく予定です。
 また、山崎正人愛媛大学教授は、IRCのコンパスで、「21世紀前半の世界で進行しているのは、あらゆる分野における壁の崩壊とフラット化だ」と紹介しています。我が弁護士業界ではどうであろうか。法律事務独占という壁は、かなり溶け始めています。また、デジタルツールを使いこなしている法律事務所は年々出てきております。都会と地方という壁も溶け始めています。
 今年は、山崎教授のように、フラット化を、「ワクワクした気分で、流れに乗」れるよう頑張っていきたいと思います。
 
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(弓削・佐島)

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