田舎弁護士の地域でも、東京ミネルヴァ法律事務所の過払金等のCMはよくされていたことから、同法律事務所に過払金等の請求を依頼していた利用者は、少なくないのではないかと想像します。
NHKの報道によれば、負債総額は50億円に達するようです。
テレビやラジオのCM等で、過払金等を募る法律事務所や司法書士事務所は、10年くらい前から、日常的に目につくようになりました。
一時期は、都会の地下鉄の車内広告には、過払金の広告だらけだったこともありました。
そもそも、地方に支店すらない法律事務所等に依頼した場合のリスクを、地方の利用者は認識されずに、利用しているように思います。
田舎弁護士は繰り返し言っているのですが、離婚、相続、交通事故、債務整理等は、地元の信頼できる弁護士に依頼することが万が一の場合のリスクを小さくします。
ただし、地元の弁護士であれば、問題がないかというとそうではありません。弁護士に依頼されるポイントは、①仕事熱心であること、②誠実に対応してくれる人柄であること(なお、どの弁護士も田舎弁護士もそうですが、HPには誠実に対応すると表示します)、③勉強熱心であることです。
では、①、②、③を知るためにはどういう方法があるのかを考えてみます。
弁護士ドットコムでは、解決事例や感謝の声をアップしております。これらを参考にしてみるといいでしょう。
また、日々勉強している成果を、ブログやHP等で掲載しているのであれば、それも参考にしてみるといいでしょう。
そして、大事なことを依頼するのですから、法律事務所の相談は、1つの事務所ではなくて、少なくとも、2つの事務所には相談されるべきです。
その中から、事件の見通し、費用の説明などをきちんと行ってくれるところと契約すべきです。
人間不思議なもので、楽観的な見通しを述べてもらえる弁護士にお願いしたくなります。しかし、法律事務は、うまくいくときも、いかないときもあります。
リスクも含めてそれをつつみ隠さず説明していただけるところに、依頼すべきなのです。
(西条)
さて、今回倒産した
東京ミネルヴァ法律事務所ですが、ダイヤモンド社の記事によれば、深い闇がありそうです。
広告会社が法律事務所を実質的に支配しているというのです。このような報道は、増えています。
若い弁護士も、知らずに、ブラックな法律事務所に就職してしまっているということもあるでしょう。
しかし、闇に、貴方の資格から得られる収益を搾り取られ、懲戒処分などを受けて利用できなくなると、捨てられるということもあると思います。
法律事務所の業務ですが、TVCMまでして、大量に仕事を集めても、本来は弁護士の仕事は1件1件手作業ですから、きちんと廻るはずがありません。
利用者の方、司法修習生の方、注意しましょう。
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