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2018年10月11日 (木)

【金融・企業法務】 吸収分割に係る判例 注意しよう!

 金融法務事情No2098号で掲載されていた最高裁平成29年12月19日決定です。

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                 (吉田郡山城)

 賃借人Yが契約当事者を実質的に変更したときは賃貸人Xは契約を解除し違約金を請求することができる旨の定めのある建物の賃貸借契約において、

 Yが吸収分割の後は責任を負わないものとする吸収分割により契約当事者の地位をAに承継させた場合に、次の(1)~(3)などの判示の事情のもとにおいては、

 Yが、上記賃貸借契約を解除したXに対し、上記吸収分割がされたことを理由に上記定めに基づく違約金債権に係る債務を負わないと主張することは、信義則に反して許されず、Xは、上記吸収分割の後も、Yに対して同債務の履行を請求することができる。

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 (1) Xは、長期にわたってYに上記建物を賃貸しその賃料によって上記建物の建築費用を回収することを予定していたと解され、Xが上記定めを設けたのは賃借人の変更による不利益を回避することを意図していたものといえ、YもXの上記のような意図を理解した上で上記賃貸借契約を締結したものといえる。

 (2) Aは、上記吸収分割の前の資本金が100万円であって、上記吸収分割によって上記違約金債権の額を大幅に下回る資産しかYから承継されておらず、同債権に係る債務の支払能力を欠くことは明らかである

 (3) Xは、上記違約金債権を有しているとして、Yに対して、上記吸収分割について会社法789条1項2号の規定による異議を述べることができたとは解されない

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