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書籍紹介(企業法務・金融)

書籍紹介(不動産・建築)

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2017年3月31日 (金)

【建築・不動産】 建物の一部の賃借人が賃借建物を無断転貸した場合に、当該転貸人は転借人に対し、共用部分を適切に維持管理して使用させる契約上の義務を負うとした事例 東京高裁平成27年5月27日判決

 判例時報No2319号で紹介された東京高裁平成27年5月27日判決です。

 第1審は、転貸人の債務不履行を否定し、第2審は、これを肯定したものです。

 第1審は、賠償義務を否定したのに、第2審は、約7000万円の支払い義務を認め、しかも、仮執行までついております。

 う~ん。逆転判決ですね。最終的に勝った方はほくほくですが、負けた方は、。。。。。

 この事案は、無断転貸における転貸人の義務について判断したものですが、転借人が無断転貸であることを承知していたことをもって義務の内容が限定されるかということで、第1審と第2審とで判断がわかれました。

 本件と類似する事例として、共用設備である下水本管のつまりを解消しなかったために排水が逆流する事故を生じさせたことにつき、転貸人に建物に使用収益させる債務を怠った責任があるとしたものがあります(東京地判平成27年1月22日)。

 本判決は、無断転貸の場合でも、転貸人が転借人に対して共用部分の維持管理をすべき義務があると認めた点に意義があるとされています。

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                  (八王子城)

2017年3月30日 (木)

 煙草の臭い  (-。-)y-゜゜゜

 煙草の臭いですが、私は禁煙していることもあってか、煙草の臭いだけは耐えられません。

 あるサイトに、

 「タバコを吸う人の口臭はかなり強烈な臭いなんです。それはもう近くで会話していると思わず手で鼻を覆いたくなるくらいです。私も以前は1日に2箱近くタバコを吸うヘビースモーカーだったのですが、吸っている当時は自分の口臭なんてまったく気にしていませんでした。ところが禁煙してからやっとその臭いの強烈さに気づきました。」

 とありましたが、まさにそのとおりだと個人的には思います。

 吸っている時の臭いだけではなく、吸い終わった後の口臭もこのブログにあるように強烈に感じます。

 自動車やバスの車の中、昔の電車の中などの閉鎖的な空間で吸われると逃げることもできず、大変不快な思いをします。

 料理をいただいている最中のたばこのにおいも嫌ですね。

 私自身は、たばこは、社会にとって大きな負荷を与えるものなので、最低でも1箱2000円位にすべきではないかと思っております(喫煙家の皆様すみません。)。

 たばこのにおいについてはこのように不快に思っている者もいますので、吸っている間だけではなく、吸い終わったあとの口臭、また、特に車の中等の狭い空間での臭いについては、禁煙者に対する配慮をいただければと思います。

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                  (江戸城)

 そして、煙草を吸う方は、きちんと口臭のケアをしてもらいたいと思いますので、このサイト を参考にしていただければと思います。 

2017年3月29日 (水)

愛媛弁護士会第12回常議員会に出席しました。

 3月24日、愛媛弁護士会館(松山)で開催された愛媛弁護士会第12回常議員会に出席しました。

 昨年から、弁護士一人事務所になったことから、なかなか事務所をあけるわけにはいかず、常議員会自体には3回程度しか出席できていないと思います。 

 もっとも、弁護士さんの名前をきいても知らない方が増えました。

 審議事項では、個人情報保護規則等の改正などが議論されましたが、改正法の動向などもわかって勉強になります。

 とはいえ、弁護士会関係では、一応しているのは、今治支部の仕事のほか、愛媛弁護士会住宅紛争審査会、日弁連住宅紛争処理検討委員会、司法修習委員会などですが、今治支部の仕事については雑務の多い支部長を引き受けていただない事務所もあり、限られた事務所での持ち回りになっていることなどは非常に不公平と思ってしまうこともあります。

 弁護士一人事務所の場合、仕事以外で事務所をあけると相談が入らずに必然的に売り上げが減少します。5,6件相談を受けて、1件がご依頼事件として受任することが多いので、どうしても相談の件数は確保しておく必要があります。

 会務活動をしているような時間的な余裕は今の弁護士の状況に鑑みると、非常に難しくなっているのではないかと思います。

 会務活動を熱心にされている弁護士さんを見ると頭が下がる思いですが、自分には難しいです。ただし、依頼を受けた会務活動については手を抜くことなく誠実に対応させてもらっております。

2017年3月28日 (火)

【法律その他】 控訴に伴う強制執行停止決定を申し立てるやり方

 金銭の支払い請求等の訴訟を提起され、第1審で敗訴(一部敗訴を含む)した場合、支払い命令に加えて、仮執行宣言が付されるということがほとんどです。

 仮執行宣言というのは、判決が確定する前であっても、たとえ控訴した場合、いつでも強制執行(預金や不動産の差し押さえ等)をすることができます。

 控訴して争っている場合でも、第1審判決は、確定せず控訴審で逆転できる可能性があるにもかかわらず、相手方は強制執行をすることができます。

 このようなリスクを回避するために、相手方の強制執行を一時的に停める手続きを、強制執行停止手続きといいます。

 控訴に伴う強制執行停止決定申立ての流れは、以下のとおりとなります。

 ①まずは、控訴申立てを行います。

 ②そして、第1審裁判所に対して、強制執行停止決定申立を行います。控訴申立と同時に強制執行停止決定申立をしない場合には、控訴裁判所に対し申立てをすることになります。

  なお、申立内容としては、「原判決の取消し若しくは変更の原因となるべき事情がないとはいえないこと」、又は、「執行により著しい損害を生ずるおそれがある」のいずれか存することを主張し、これを疎明しなければならないとされています。

 ③裁判所から立担保命令が出ます。

 ④立担保命令を出した裁判所の所在地を管轄する供託所に担保金を供託します。

 ⑤担保命令を出した裁判所に供託所を持参すると、強制執行決定を出しておきます。

 ⑥この申立てにより停止決定を得たときは、遅滞なくこの正本を執行機関に提出して、執行を停止してもらいます。

  もっとも、現実に執行がされていないときは、強制執行停止決定書の写しを証拠の残る形で相手方に送ります。

 ⑦ 控訴審で和解する場合には、和解条項で担保取消に対する同意条項を入れます。

 ⑧ 事件が終了しましたら、担保金を取り戻します。

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                  (法務省)

2017年3月27日 (月)

愛媛県異業種交流研究会 第4回全体会議

 23日、愛媛県異業種交流研究会 第4回全体会議が、日本食研ホールディングス株式会社の本社にて開催されました。

 午後1時30分から、全体会議・委員会が開催され、午後3時40分から、三浦工業株式会社様の講演の後、午後5時10分から懇親会が開催されました。

 午後1時30分からの参加が予定されていたのですが、ご依頼人様にとっては緊急な事案が発生したことから、午後はその対策におわれてしまい、全体会議を欠席ということになりました。

 最近、全体会議から欠席ということが続いております。

 勤務弁護士がいたころは調整もついたのですが、現在は弁護士一人事務所であることから、なかなか時間の調整をつけることができない状態です。

 金銭的な余裕があれば勤務弁護士1名採用したいところだけど、弁護士事務所の経済事情が改善されるような見込みは現在のところないので、う~ん という状態です。

 良い方がいれば検討したいとは思いますがhappy01

2017年3月26日 (日)

愛媛経済同友会主催の日本銀行松山支店長講演会に出席しました

 先日、国際ホテル松山で開催されました日本銀行松山支店長講演会に出席しました。

 演題は、最近の金融経済情勢でした。

 世界の動向、日本の動向、愛媛県の動向、金融リテラシー調査についてのご解説でした。

 世界の動向では、IMFの世界経済見通し、製造PMIと新興国の輸入、コモディティ価格、主要国における2017年の政治日程、トランプ大統領と共和党の政策綱領、ユーロエリア経済:銀行の不良債権問題、

 日本の動向では、2016年~2018年度の実質GDPとCPI見通し、CPIの民間予想、実質GDP成長率、量的・質的金融緩和導入後の経済・物価情勢、足もとのわが国経済、実質GDP成長率、銀行貸出・地域別内訳、金融機関の不動産業向け貸出、大手行/地域銀行の不動産業向け貸出・借入主体別内訳、ローンサーベイ・資金需要判断DI、人手不足について、女性の労働力率上昇と共働きの増加、保育所、親との同居、65歳以上の就業等についての解説がありました。

2017年3月25日 (土)

【法律その他】 忘れられる権利 最決平成29年1月31日

 判例時報No2318号で紹介された最決平成29年1月31日です。

 事案の概要は以下のとおりです。

 本件は、平成23年11月に男性が児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反の容疑で逮捕された事実がインターネット掲示板に多数回書き込まれ、事実等が書き込まれたウェブサイトのURL等情報である検索結果に表示されていたため、人格権乃至人格的利益に基づき、この検索結果の削除を求める仮処分命令の申立てをした事案です。

 第1審は、忘れられる権利を認め、仮処分を認めましたが、第2審は、忘れられる権利を認めず、仮処分を認めませんでした。

 最高裁は、第2審の判断を是認しました。

 まず、個人のプライバシーに属する事実をみだりに公表されない利益は、法的保護の対象となることを明らかにしました。他方で、検索結果の提供は検索事業者自身による表現行為という側面を有することにも言及しました。

 その上で、最高裁は、従前の表現の自由とプライバシー保護との間の比較衡量論に基づき、次のような判断枠組みを示しました。

 検索事業者が、ある者に関する条件による検索の求めに応じ、その者のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL等情報を検索結果の一部として提供する行為が違法となるか否かは、

 ① 当該事実の性質及び内容、

 ② 当該URL等情報が提供されることによってその者のプライバシーに属する事実が伝達される範囲とその者が被る具体的被害の程度、

 ③ その者の社会的地位や影響力、

 ④ 上記記事等の目的や意義

 ⑤ 上記記事等が掲載されたときの社会的状況とその後の変化、

 ⑥ 上記記事等において当該事実を公表されない法的利益と当該URL等情報を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較考慮して判断すべきものとしました。

 そして、当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には、検索事業者に対し、当該URL等情報を検索結果から削除することを求めることができると判示しました。

 本件においては、児童買春が社会的に強い非難の対象とされることなどから、今なお公共の利害に関する事項であること、

 また、本件検索結果は、抗告人の居住する県の名称及び抗告人の氏名を条件とした場合の検索結果の一部であるため、本件事実が伝達される範囲はある程度限られたものであるとされました。

 抗告人が妻子とともに生活し、罰金刑に処せられた後は一定期間犯罪を犯すことなく民間企業で稼働していることなどの事情を考慮しても、本件事実を公表されない法的利益が優越することが明らかであるとはいえないと判断しました。

 是非とも知っておかなければならない裁判例です。

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2017年3月24日 (金)

弁護士の採用にあたっての、ポイント

 最近、弁護士募集について、メールで問い合わせを受けることが増えてました。

 昔は、まずは電話がかかってきたのだけど...

 メールで問い合わせをいただき、後日、履歴書等が送付されるというパターンが多くなっているように思います。

 志望理由書ですが、どこの事務所でも利用できるような汎用性の高い内容で作成されているのが多いように思います。おそらくは複数の事業所に送っているんだろうなと想像させられます。

 修習生だけではなく、すでに修習を終了した方からの募集も散見されるようになりました。

 ご承知のとおり、弁護士は超氷河期の時代に突入しており、田舎弁護士のような零細規模の事務所では、さらに弁護士を入れたとしても、売り上げの増加が期待できるのか等が未知数であることから、大幅な経費負担につながる弁護士の採用については、採用する方も、大変な冒険ということになります。

 まず、汎用性の高い内容の志望理由書では、門前払いとなります。

 まずは、この人に会ってみようと思う気持ちを抱かせる必要がありますが、それはラブレターを書くような思いで志望理由書を作成する必要があろうかと思います。

 それと、弁護士の仕事は精神的にも肉体的にも大変ハードです。「紛争ごと」を取り扱うわけですから。田舎弁護士でさえ、平日は仕事が終わるのが午前0時を過ぎるのが当たり前、土日曜日も、仕事や研究におわれることになります。事務所のスタッフは定時に帰れますが、弁護士の場合は、提出期限が定められている書類を完成させなければ帰ることはできません。弁護士という仕事は、それが好きな人でなければ務まりません。志望理由書に、弁護士という仕事に対する熱い情熱を感じさせるようなものが含まれていなければ、まずまともに見てもらえないといってよいと思います。

 参考になればと思います。

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2017年3月23日 (木)

【金融・企業法務】 共同相続された普通預金債権、通常貯金債権および定期貯金債権は、遺産分割の対象となるか?

 以前のブログにも執筆しましたが、共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることなく、遺産分割の対象となると判断された最高裁平成28年12月19日大法廷決定です。

 金融法務事情No2061号では、事案を取り扱った久保井先生らの、「相続預金の最高裁大法廷決定までの経緯と意義」と題する論文が紹介されていました。

 最近は、共同相続人が国外にいることや行方不明のような場合もあり、変更前の裁判実務は、そのような場合には処理しやすかったのですが、これからは、全員の同意が必要なので、このような場合には処理が面倒になりますね。

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                   (沖縄)

2017年3月22日 (水)

【金融・企業法務】 娘が母を訴える!

 金融法務事情No2061号で紹介された東京地裁平成28年6月10日付判決です。

 判決要旨は、預金口座の名義人である甲がその母である同口座の開設者である乙に対して乙が同口座から払戻しを受けた預金相当額を不当利得金として返還を求める訴えは、

 同口座の預金者が甲ではなく乙であったと認められる判示の事実関係のもとにおいては、その理由はない。

 当該預金口座に、娘が入金したものは1円もなく、祖父の入金部分を除きそれ以外の入金は全て母親だったようです。

 娘は、祖父から教育資金としてもらったものなどと言っていたようですが、裁判所は、当該預金口座は、名義人ではなく、開設者の物としました。

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 気になったのは、なんで、娘が母親を訴えるところまでいったのかという点と、なんと母親の代理人は升永英俊先生だったということですね。

2017年3月21日 (火)

【金融・企業法務】 企業統治に関する最近の動向と今後の行方

 月刊監査役No665号では、「企業統治に関する最近の動向と今後の行方」と題する論文が掲載されていました。

 株式会社の運営・管理をゆだねられた取締役が目指すべきは、委任者である株主の利益の最大化であることはいうまでもありません。

 株主利益の最大化を実現させるためにはどのような仕組みや取り組みが適当かを探求することが企業統治論の目的だといえます。

 株主利益の最大化については、2つの側面があると言われています。

 1つめは、経営者の違法ないし不正な行為によって株主の利益が損なわれることを防止することです。守りのガバナンスをいわれるものであり、田舎弁護士も学生のころはこの側面を中心に勉強してきました。

 2つめは、経営効率を向上させて株主により大きな価値を提供することです。攻めのガバナンスともいわれており、近時は、コーポレートガバナンスコード等この側面についての取り組みが活発になっております。

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                 (エミフル松前)

2017年3月20日 (月)

【金融・企業法務】 JCOM事件最高裁決定

 金融法務事情No2060号で紹介されたJCOM事件最高裁決定の、論文と判例紹介です。

 最高裁平成28年7月1日決定の決定要旨は、以下のとおりです。

 株式会社の株式の相当数を保有する株主が当該株式会社の株式等の公開買付を行い、その後に当該株式会社の株式を全部取得条項付株式とし、当該株式会社が同株式の全部を取得する取引において、

 独立した第三者委員会や専門家の意見を聴くなど当該株主または当該株式会社と少数株主との間の利益相反関係の存在により意思決定過程が恣意的になることを排除するための措置が講じられ、公開買付に応募しなかった株主の保有する上記株式も公開買い付けに係る買付け等の価格と同額で取得する旨が明示されているなど一般に公正と認められる手続により上記公開買い付けが行われ、その後に当該株式会社が上記買付け等の価格と同額で全部取得条項付き種類株式を取得した場合には、

 上記取引の基礎となった事情に予期しない変動が生じたと認めるに足りる特段の事情がない限り、

 裁判所は、上記株式の取得価格を上記公開買い付けにおける買付価格と同額とするのが相当である。

 本決定は、実務上典型的に行われてきた2段階のキャッシュ・アウト取引が一般に公正と認められる手続により行われたと認められる場合における会社法172条1項所定の取得価格について、最高裁として初めて一般的な判断価値を示したものであると紹介されています。

 田舎弁護士には、ふ~ん ですね。。。。

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                (ワラテラス)

2017年3月19日 (日)

【金融・企業法務】 共同保証人に対する求償権の消滅時効中断 最高裁平成27年11月19日判決

 銀行法務21No811では、保証人が主たる債務者に対して取得した求償権の消滅時効の時効中断事由がある場合に、共同保証人間の求償権の消滅時効の中断事由となるのかについては、それを否定した最高裁平成27年11月19日判決がありますが、この最高裁判決を題材に、共同保証人からの債権回収にかかる問題点について検討された論文が公表されていました。

 なお、この論文は、岡山金融取引研究会における論文ですが、地方でもこのような活発な議論がなされているのですね。

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                  (あにま)

2017年3月18日 (土)

【金融・企業法務】 事業承継ガイドラインの概要と金融機関に期待される役割

 銀行法務21No811号で紹介された解説です。

 平成28年12月5日に、中小企業庁が、事業承継ガイドラインを公表しました。

 事業承継ガイドラインは、次の3点を主題としております。

Ⅰ 事業承継に向けた早期・計画的な取り組みの重要性(事業承継診断の導入)

Ⅱ 事業承継に向けた5ステップの提示

① 事業承継に向けた準備の必要性の認識

② 経営状況・経営課題等の把握(見える化)

③ 事業承継にむけた経営改善(磨き上げ)

④ (親族内・従業員承継)事業承継計画策定

⑤ (社外への引継ぎ)マッチング実施

⑥ 事業承継・M&A等の実行

Ⅲ 地域における事業承継を支援する体制の強化

 ということですが、ガイドラインを読む時間はありません💦

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2017年3月17日 (金)

【金融・企業法務】 金融機関の融資における「相当と認められる調査義務」-最高裁平成28年12月19日判決を踏まえて

 銀行法務21・No811号で紹介された最高裁判決及び実務解説です。

 要は、信用保証協会と金融機関との間で保証契約が締結され融資が実行された後に主債務者が中小企業者の実体を有しないことが判明した場合において、信用保証協会の保証契約の意思表示に要素の錯誤がないとされた最高裁平成28年12月19日判決が紹介されていました。

 本判決は、動機が表示されても、当事者の意思解釈上法律行為の内容とされたものと認められない限り意思表示に要素の錯誤はないとする最高裁平成28年1月12日判決が示した法理に則り、信用保証協会の動機の錯誤の主張を排斥したものです。

 もっとも、金融機関は、信用保証に関する基本契約に基づき、個々の保証契約を締結し融資を実行するのに先立ち、主債務者が中小企業者の実体を有する者であることについて、相当と認められる調査をすべき義務を負うというべきであり

 Yがこのような義務に違反し、その結果、中小企業者の実体を有しない者を主債務者とする融資について保証契約が締結された場合には、Xは、そのことを主張立証し、本件免責条項にいう金融機関が保証契約に違反したときに当たるとして、保証債務の全部又は一部の責めを免れることができると判断しました。

 実務解説によれば、融資審査における現地(あるいは現場)・現物確認の重要性が説かれています。

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2017年3月16日 (木)

株式会社フジ創業50周年を祝う会に参加しました (^-^;

 3月8日、ひめぎんホールで開催されました「株式会社フジ創業50周年を祝う会」に出席しました。

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 ひめぎんホールでは、午前11時からスタートして、午後7時に終了し、その後、ANAホテルで2次会がありました。

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 尾﨑社長のあいさつです。

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 鏡開きです。

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 中締めのあいさつです。総勢1600人を超える方が参加されました。

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 久しぶりに会いたかった方にもお会いできて、とてもよかったです。








2017年3月15日 (水)

住宅紛争処理機関検討委員会第3回全体会議に参加しました

 3月7日、日本弁護士連合会の住宅紛争処理機関検討委員会・第3回全体会議に電話会議の方法で参加させていただきました。

 大きなテーマは、改正個人情報保護法の施行に伴う各審査会の対応でした。

 来年度の検討委員会の会議日程も、6月8日、12月7日、翌3月5日となりました。

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 電話会議は便利だけど、あまり集中して会議に臨むことはできませんね。

 とはいえ、3月の東京出張は、時間がないのでできるだけ避けたいです。。。

2017年3月14日 (火)

【行政】 鳴門市競艇従業員共済会への補助金違法支出損害賠償等請求事件

 判例時報No2316号で紹介された最高裁平成28年7月15日判決です。

 Ⅰ 市の経営する競艇事業の臨時従業員等により組織される共済会から臨時従業員に対して支給される離職せん別金にあてるための、市の共済会に対する補助金交付が地方自治法232条の2所定の公益上の必要性の判断に関する裁量権の範囲を逸脱し、又はこれを濫用したものとして違法であるとされた事例

 ⅱ 市の経営する競艇事業の臨時従業員等により組織される共済会から臨時従業員に対して支給される離職せん別金にあてるための、市の共済会に対する補助金交付が、その後の条例の制定にさかのぼって適法なものとなるとした原審の判断に、違法があるとされた事例

 第1審、第2審とも、鳴門市を勝たせていますので、最高裁では逆転判決となっております。

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2017年3月13日 (月)

【労働・労災】 定年後に嘱託社員として再雇用された者について、定年の前後で職務内容等に変化がないのに賃金が減額されたことが、労働契約法20条に反しないとされた事例 東京高裁平成28年11月2日判決

 判例タイムズNo1432号で紹介された東京高裁平成28年11月2日判決です。

 本件は、控訴人Y社の正社員として稼働し、定年退職後に有期契約労働者(嘱託社員)として再雇用された被控訴人Xらが、定年の前後で仕事の内容等が変わらないのに賃金が減額されたのは、労働契約法20条に違反するとして主張された事案です。

 第1審は、被控訴人の主張を全部認容したので、逆転敗訴ということになります。

 「労働契約法20条に違反するか否か、違反する場合の効力については、本件のような定年後再雇用の場合も含めてなお事例の集積が待たれるところであり」と紹介されています。

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                (エミフル)

2017年3月12日 (日)

【労働・労災】 労働者が、業務を一時中断して事業場外で行われた研修生の歓送迎会に途中から参加した後、当該業務を再開するため自動車を運転して事業場に戻る際に、研修生をその住居まで送る途上で発生した交通事故により死亡したことが、業務上の事由による災害に当たるとされた事例 最高裁平成28年7月8日判決

 判例タイムズNo1432号で紹介された最高裁平成28年7月8日判決です。

 「本判決は、業務遂行性に関する事例判断を示したものではあるが、業務を一時中断して事業場外で行われた事業主主催の行事に参加した労働者が当該業務を再開するために事業場に戻る途上で発生した災害につき、当該災害の実態をみてその業務遂行性を判断し、業務上の事由に当たることを認めた事例として、実務上の参考になる」として、紹介されています。

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                (西条陣屋跡)

2017年3月11日 (土)

【金融・企業法務】 預貯金債権の相続に関する最高裁決定を受けた理論と実務 金融法務事情No2059号

 三井信託住友銀行法務部に所属されている弁護士の方が、平成28年12月19日の預貯金債権の相続に関する最高裁決定を受けた今後の実務のありようについて、きれいに整理されている論文が紹介されていました。

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               (エミフル屋上)

① 預貯金相続に関する従来の対応と本決定の内容

(1) 預貯金の相続に関する従来の最高裁判例の考え方

(2) 従来の最高裁判決の考え方を受けた預金の相続実務

(3) 本決定の内容

② 金融商品の相続に関する今後の考え方と実務

(1) 基本的な考え方

(2) 金融商品ごとの考え方と実務対応

a 普通預金・通常貯金・定期貯金

 ⇒相続発生後の入金 については、実務上は、遺産分割の対象と考えて対応する ※相続発生後の賃料債権に関する最高裁平成17年9月8日判決との関係が問題

b 定期預金

c 定額貯金

d 株式・投資信託・国債

e 別段預金

f 金銭信託・貸付信託

③ 相続手続・差押えの可否

a 差押え

 ⇒相続人の債権者による当該相続分の持ち分に対する差押についても認められるべきであろう。この場合、債権全体の行使が必要となる債権取立はできず、譲渡命令、売却命令、管理命令およびその他相当な方法による換価を命ずる命令による。

b 相殺

 ⇒相殺権の行使については特段制限されないものと考えられる。遺産分割により法定相続分と異なる割合で承継される可能性がある点については、民法909条ただし書きの規定によれば、遺産分割は第三者の権利を害することができないものとされ、その限度で分割の遡及効が制限されていると考えられるため、相殺権の行使に影響を及ぼさない

(2) 一部払戻し済みの預貯金にかかる対応

a 考え方

b 実務対応

(3) 葬儀代・相続税等の支払いのための払戻し

(4) その他

a 本決定の対象外の金融商品に係る対応

b 本決定を受けた金融商品の約款変更

④ おわりに

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2017年3月10日 (金)

【金融・企業法務】 第83回監査役全国会議 企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応

 月刊監査役NO664号 臨時増刊号です。

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 主題は、企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応 でした。

シンポジウムの分科会は、3つにわかれています。

 第1分科会は、「グループ会社を含めた監査役監査の留意点」

 第2分科会は、「会計監査を巡る動向と監査役等への影響」

 第3分科会は、「監査役等監査の実践事例」

 なかなか難しい議論がされており、田舎弁護士にとっては、睡眠導入剤のような書籍coldsweats01 でした。

 頑張ります happy01

2017年3月 9日 (木)

【金融・企業法務】 監査役全国会議 企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応 パネルディスカッション3

 月刊監査役No663号の続きです。

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3 企業不祥事の発覚時の対応と監査役等の検討課題

Q6 不祥事発覚時の事実関係等の調査について

(1) 不祥事発覚時の初動について

① 不祥事発覚時に迅速に対応可能な体制の確立

・対策本部、メンバーの構成、記者会見、第三者委員会

・不祥事の重要性の判断

・初動時の対応手順の確認、二次クライシスの防止

(2) 不祥事発覚時の事実調査と監査役

① 内部調査と外部調査の分岐点

・独立性、中立性

② 監査法人・取引所への報告

③ 監査役の事実調査への関与

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Q7 不祥事の調査後の対応と監査役等

(1) 事実関係の公表等について

① 調査結果公表の要否、公表のタイミング

(2) 役員の責任追及への対応

① 監査役等の職責

② 提訴請求対応の留意点

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4 再発防止策の確立・運用と監査役等の検討課題

Q8 再発防止策の確立、運用と監査役等

① 緊急対策と抜本的対策

・不正の機会への統制活動、不正の正当化への統制活動

② 再発防止策の確認

・統制環境の強化、持続的な確認の必要性

 

2017年3月 8日 (水)

【金融・企業法務】 監査役全国会議 企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応 パネルディスカッション2

 昨日の続きです。

2.企業不祥事の端緒の把握と内部通報制度の運用課題

Q4 監査役等に情報が集まる仕組みの構築等についての留意点

(1) 監査役等に情報が集まる仕組みの構築

① 情報を得るための、Take活動とPull姿勢

・各種委員会の運営など

・内部通報制度の運用

・認識した課題のフォロー

② 経営理念、倫理観、使命感などコアとなる思想の浸透が全て

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Q5 内部通報制度の運用と監査役等の留意点

(1) 企業集団における内部通報制度の運用・課題と監査役等

① グループ会社各社の内部通報制度の運用状況

・窓口担当者のスキル、内部通報者保護、親会社内部通報窓口との連携

(2) 監査役等が通報窓口を担当する場合の留意点

① 監査役等が通報の窓口になる積極的な理由、運用プロセス

(3) その他内部通報制度の運用と監査役等の留意点

① 内部通報制度の社内広報

② 人的・物的体制の検証、通報者保護の検証

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2017年3月 7日 (火)

【金融・企業法務】 監査役全国会議 企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応 パネルディスカッション

 月刊監査役NO663の第83回監査役全国会議・全体会のパネルディスカッションです。

1 企業不祥事の類型と監査役等の着眼点・留意点

Q1 不正会計、データ・品質等の表示偽装への対応

(1) 不正会計の発生の背景

・目標の設定と達成への熱意と努力

・内部統制の有無、無効化

・経営理念、倫理観、使命感などコアとなる思想の欠如及び浸透不足

(2) データ・品質等の表示の偽装事案の発生の背景

① 不正の動機の背景

 なぜ無理な業績目標が立てられるのか

 不正に結びつく無理な業績目標とは何か

② 不正の機会の背景

 不正が実行しやすい環境

 不正が発見しにくい環境

③ 不正の正当化の背景

 コンプライアンス優先の経営方針の不徹底

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                 (高松地裁)

Q2 グループ会社における不祥事への対応

(1) グループ会社における不祥事が頻発する背景

① 体制の不備

② 管理・監督の難しさ

③ 意識(リスク認識)の問題

(2) グループ会社の管理・監査について監査役等が留意すべきポイント 

① グループ会社各社の監査の状況

・監査役、監査法人、内部監査部門

② グループ会社各社のリスクの評価

・業績、本業との距離、本社との距離

Q3 不祥事の防止と監査役等の職責・役割

(1) 不祥事防止のための執行部門の職責

① 執行部門の取り組みとして

・会社法の規定

・経営理念、倫理観、使命感などコアとなる思想の明確化と個人への浸透

・不祥事防止の重点項目の選択とそれへの集中

・内部統制の見える化とルールの浸透

(2) 不祥事防止と監査役等の職責

① 経営者の経営姿勢の監査

・コンプライアンス優先の経営、経営者と現場のコミュニケーション

② 監査環境の整備

③ リスクアプローチ監査と三様監査

④ 従業員意識調査と内部通報制度の効用の監視

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               (西条・陣屋跡)

2017年3月 6日 (月)

【金融・企業法務】 監査役全国会議 企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応 

 月刊監査役No663号で掲載された第83回監査役全国会議での報告です。

 Kimg4991                (高松城入口)

 テーマは、「企業不祥事の端緒の把握と発覚後の対応」です。

 目次をひろうだけでも勉強になります。

Ⅱ 基調報告(論点の概観)

1.近時の企業不祥事の発生状況の概観

(1) 不祥事事例の類型

① 不祥事の発生の舞台

  「上場会社等を頂点とする企業グループにおいて、親会社単体で不祥事が起こるパターンと、グループ会社や子会社で不祥事等が起こるパターンの2つをあげることができます。」(P6)

② 不祥事の発覚の経緯

 「最近の各社の管理体制は、基本的な管理が及ぶように整備されており、人通り監査しただけでは見つからないルール違反等の不祥事については、やはり内情に通じた人から情報提供されないと明るみに出ないようです。その意味で、内部通報の重要性は極めて大きくなっております。」(P7)

③ 不祥事・不正の内容

 「最近の傾向として、会計不正(粉飾・虚偽記載に基づく責任追及)等の金商法違反事例が一定数発生しています」(P8)

 「最近の不祥事の中で目立つのは、品質・データ、表示の偽装です」(P8)

 「他の不祥事の類型のうち、雇用問題については、労働時間管理等様々な問題点が指摘されています。」(P8)

④ 不祥事等の発生原因

 「経営者や上司の姿勢は、不祥事の類型化、原因の分析の際に、大事な部分をつかさどるものであり、個々の企業における取組を検討するに際して、改めて経営者や上司の姿勢を見直すことの重要性を指摘させていただくことが、手始めになります。」(P9)

⑤ 不祥事対応の不備による二次的なレピュテーションの低下

(2) 不祥事の端緒の把握と監査役等の検討課題

① 監査を通じた不祥事の発見には限界あり

 「具体的な、不正を行う事が困難な業務プロセスの確立」(P10)

② 不祥事発覚時の対応と監査役

 「監査役等としては、危機対応・リスクマネジメントについて、業務執行部門が適切に取り組んでいるかを監査していただくのが基本的な着眼点であり、自らが積極的にリスクマメジメントに乗り出すのは例外的な場面であるということが、大前提です」(P10)

③ 不祥事発覚時の企業としての対応課題

 「執行サイドの具体的なリスクマメジメントの対応課題としては、不正の是正には、損害発生の状況を解消する、適時に被害者に対して謝罪をするという点が最優先の取り組み課題です」(P11)

 「併せて、社内での責任追及として、関与者について、行為者の責任、管理監督の責任について追及し、役員自身の責任追及ということになれば、監査役等の職責も大きな論点」(P11)

 「再発防止策の確立と運用までが執行部門の対応課題」(P11)

2 不祥事発見時の対応と監査

(1) 不祥事の端緒と監査役

① 不祥事の端緒の把握と監査役等

 「自ずと監査役等に情報が集まる仕組み、具体的には、三様監査による監査部門も連携、内部統制の充実による不祥事の関連情報の集約、あるいは、監査役等に対する報告をするための体制の整備という、内部統制の決議事項の具体化について、連結ベースで整備していくという取り組みの重要性はいうまでもありません」(P11)

② 内部通報システムの運用による不祥事の端緒の把握

(2) 不祥事の端緒等の発見時における監査役等の留意点

① 会社法が要請する監査役等の職務の遂行

 ⅰ 取締役(会)に対する報告

 ⅱ 取締役会における発言

 ⅲ 監査報告における指摘

 ⅳ 株主総会における報告

 ⅴ 違法行為差止請求権の行使

② 監査役としての職務の遂行が功を奏しない場合

③ 不祥事発覚後の企業の危機対応と監査役等の留意点

  平成28年2月の日本取引所の不祥事対応のプリンシプル

④ 再発防止の確立。運用と監査役等の検討課題

3 不祥事の是正(再発防止)と検討課題

  発生原因に応じた対処、企業風土・文化にさかのぼった改善の必要

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                (日銀高松支店) 

2017年3月 5日 (日)

【金融・企業法務】 会計不正の検証と実務対応 ~経営管理上の特徴・内部統制上の課題

 昨日の続きです。

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 次は、「経営管理上の特徴・内部統制上の課題」です。

〇 多店舗展開している場合が多く、店舗別の損益管理、在庫管理、物流管理を充実させようとしているが、人手不足やシステム整備が追い付いていない等の理由により、店舗ごとに管理の態様にばらつきがある場合が多い

〇 POSシステムのように、売り上げ、仕入れ、在庫管理が連動する統合的なシステムを整備している場合は、店舗側での操作は難しいが、システム整備が十分でない会社がある。

〇 売上日計表とレジ入金額を毎日照合している場合が多いが、レジを締めたあとで返品や値引き処理する場合がある。

〇 営業所によっては仕入品発注と検収、起票が同一人物の場合があり、容易に架空経費等を作れる場合がある。

〇 現場の労働時間が長くなりがちで、労務問題を抱えている場合がある。

〇 店舗ごとに損益ノルマが厳しく設定されている場合があり、店長や営業担当者と取引先との間で貸し借りの関係が成立する状況にあると架空リベートなどの不正が起こりやすい

〇 期末在庫の数量・単価を操作しようとするインセンティブが働きやすく、内部結託及びシステム操作により在庫金額操作が容易にできる場合もある。

 (続く)

2017年3月 4日 (土)

【金融・企業法務】 会計不正の検証と実務対応 ~典型的な不正経理パターン

 先日、四国生産性本部主催の「企業会計研究会」(高松)に参加しました。

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 講師は、新日本有限責任監査法人の安福健也公認会計士です。

 受講生があきがこないよういろんな工夫がされていました。。。

 それはさておき、研修の成果として、例えば、「小売業」の「内部統制・内部監査の見直し及び再構築」については、以下のようなことを学びました。

 まず、「典型的な不正経理パターン」として、

① 小売業では店舗在庫の水増しによる利益創出が典型的な不正のパターンであり、主に3つの段階における手口がある。本社側でシステムのデータベースやプログラム自体を操作してデータを改ざんするようなケースもあり、場合によっては深刻な影響額になる。

                    ↓

  〇 店舗側で実地棚卸表をごまかす

  〇 店舗側で実地棚卸表とは異なる在庫データを入力する

  〇 本社側で店舗からの在庫データを改ざん、ないしはそれと異なる在庫残高を仕訳入力する

② 仕入割戻が大きな損益インパクトを持っている場合が多く、その架空計上により損益操作を行う場合もみられる

③ 架空の経費や返品等、金券やサービス券等を利用した少額反復型の横領事例も多い

2017年3月 3日 (金)

【行政】  別居中の夫婦の年金支給

 判例時報N02314号で紹介された仙台高裁平成28年5月13日判決です。

 年金給付の受給権者が死亡した場合に、その配偶者が自己の名で未支給年金の支給を請求するための「その者と生計を同じくしていたもの」の要件につき、

 現に消費生活上の家計を1つにしているか否かという事実的要素によってのみ判断することで常に足りるというものではなく、

 婚姻費用分担義務の存否その他の規範的要素を含めて判断すべき場合があるとして、受給権者が死亡した時点で現に経済的援助がなされておらず定期的な音信等もなかったから生計同一要件を充足しないとしてされた未支給年金不支給処分を取り消しました。

 生計同一性基準ではねられてしまうと、受給権者による遺棄的な状況で別居を余儀なくされた他方配偶者は、離婚給付も受けられず、年金分割請求もできず、その間に受給権者が死亡すると遺族年金の支給も受けられないということになりかねない。

 高裁は、事実認定として、別居解消の可能性があったということで、生計同一性が認められるとしたものです。事実立証の重要性を示唆する判例の1つです。

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               (ふたみ・恋人岬)

2017年3月 2日 (木)

【労働・労災】  特集 労働審判制度施行から10年と今後の展望について

 自由と正義2月号に、特集 労働審判制度施行からの10年と今後の展望についてが組まれておりました。

 座談会 ~ 労働審判制度の現状と課題 のほか、渡邊徹弁護士による労働審判制度のこれまでとこれからです。

 田舎弁護士も、これまで、各地の裁判所における労働審判に携わりましたが、田舎弁護士は会社側が対応させていただくことが多いので、第1回期日についての対応です。

 事前交渉がある場合には、裁判所が気をきかせてくれて、事前に、田舎弁護士の事務所にまで連絡をいただき、調整が可能ですが、事前交渉がない事案の場合には、出頭不可能な日時が第1回期日に指定されており、事務所で対応ができないということもありました。

 「申立件数が多い大規模庁を中心にこれまで第1回期日の変更は原則として認めない、という運用が定着している。」「大規模庁では第1回期日変更は認められないものの、一定の条件等により期日変更が認められる裁判所が、地方を中心に半分以上に上った」と説明されています。」 

 また、「東京地裁も、期日指定1週間以内又は労働審判員の選任前であれば場合によっては期日変更を認める場合がある運用がなされている」と報告されています。

 事前交渉がない事案で、会社側の場合、期限までに答弁書を提出するのはかなりの負担です。

 ここは改善を求めたいところです。

2017年3月 1日 (水)

【法律その他】 えひめ結婚支援センター~個人情報保護セミナー~  No4

 第2部は、逮捕、前科に対する個人情報の取扱いについてです。

     では、前提として、「逮捕」や「前科」という情報について少し整理しましょう。

     まず、愛媛県個人情報保護条例はどのように定められているのでしょうか?

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① 愛媛県個人情報保護条例第8条

 

 3 実施機関は、思想、信条及び信教に関する  個人情報並びに犯罪歴その他社会的差別の原因となるおそれのある個人情報を収集してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

(1) 法令等の規定に基づくとき。

(2) 犯罪の予防等を目的とするとき。

(3) 前2号に掲げる場合のほか、審査会の意見を聴いた上で、個人情報取扱事務の目的を達成するために当該個人情報が必要であり、かつ、欠くことができないと実施機関が認めるとき。

 

     →従って、愛媛県の場合、犯罪歴その他社会的差別の原因となるおそれのある個人情報は原則として収集できないということになりそうですね。

        では、個人情報保護法は、逮捕や前科についてはどのようにとりあつかわれているのでしょうか?

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② 個人情報保護法

 

     →改正法では、個人情報のうちセンシティブ情報については諸外国と同レベルの保護水準の法律を設けるとして、新たに「要配慮個人情報」が定義された(改正法2条3項)。

 

     「要配慮情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう。

 

     政令第2条(4)で、「逮捕されたこと」も要配慮個人情報に含む。

     改正個人情報保護法は、個人情報取扱事業者に対して、「要配慮個人情報」を取得する際に、原則としてあらかじめ本人の同意を得ることを要求しています(改正法17条2項)。

     要配慮個人情報を含んだ個人データを第三者に提供する場合、原則として、予め本人の同意が必要であり、オプトアウトも認められていません。

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      では、民法ではどのような保護をうけるのでしょうか?

③ 民法

 

   →前科照会事件最高裁判決

    前科及び犯罪経歴(以下「前科等」という。)は人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する

 

   (伊藤正巳裁判官の補足意見)

    他人に知られたくない個人の情報は、それがたとえ真実に合致するものであつても、その者のプライバシーとして法律上の保護を受け、これをみだりに公開することは許されず、違法に他人のプライバシーを侵害することは不法行為を構成するものといわなければならない。このことは、私人による公開であつても、国や地方公共団体による公開であつても変わるところはない。

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 問題となりかねないケース

     いろんなケースが考えられますが、いずれも、愛媛県個人情報保護条例、個人情報保護条例、憲法や民法等に抵触しないよう注意を払っていく必要があろうかと思われます。

 

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                 (守礼門)

  

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