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2016年8月21日 (日)

【金融・企業法務】 株式取得価格決定申立事件最高裁決定 最決平成28年7月1日

 銀行法務21No803号で紹介された最高裁の決定です。

 事案の概要は以下のとおりです。

 1株の取得価格を12万3000円とする全部取得条項付種類株式の取得に反対したXの株主Yらは、会社法172条1項に基づいて、取得価格決定の申立てを行いました。

 原審は、本件買付価格は、本件公開買付け公表時においては公正な価格であったと認められるものの、その後の各種の株価指数が上昇傾向にあったことに鑑み、取得日までの市場全体の株価の動向を考慮した補正をするなどして取得価格を算定すべきとして、取得価格を1株13万円あまりとしました。

 

原審は、公開買付け公表時においては、公開買付価格は公正な価格であったと認められるものの、その後の各種の株価指数が上昇傾向にあったことなどからすると、取得日までの市場全体の株価の動向を考慮した補正をするなどして全部取得条項付種類株式の取得価格を算定すべきであり、第1段階の公開買付価格を取得価格として採用することはできないとしました(結論として、公開買付価格は12万3,000円であったのに対し、取得価格として13万0206円としました)。

 これに対して、最高裁は、

 「多数株主が株式会社の株式等の公開買付けを行い、その後に当該株式会社の株式を全部取得条項付種類株式とし、当該株式会社が同株式の全部を取得する取引において、独立した第三者委員会や専門家の意見を聴くなど多数株主等と少数株主との間の利益相反関係の存在により意思決定過程が恣意的になることを排除するための措置が講じられ、公開買付けに応募しなかった株主の保有する上記株式も公開買付けに係る買付け等の価格と同額で取得する旨が明示されているなど一般に公正と認められる手続により上記公開買付けが行われ、その後に当該株式会社が上記買付け等の価格と同額で全部取得条項付種類株式を取得した場合には、上記取引の基礎となった事情に予期しない変動が生じたと認めるに足りる特段の事情がない限り、裁判所は、上記株式の取得価格を上記買付けにおける買付け等の価格と同額とするのが相当である。」

 と判断しました。

 最高裁としては、

(1)会社の意思決定過程の恣意性を排除する措置が講じられており、

(2)第1段階の公開買付価格と第2段階における取得価格が同額である旨が公開買付届出書や適時開示資料によって開示されている場合、原則として、第1段階の公開買付けによる買付価格と第2段階における取得価格が同額であることが相当としています。

 理由としては、上場廃止を目的とするいわゆるMBOや上場子会社の完全子会社化といったディールにおいては、第1段階の公開買付価格は「全部取得条項付種類株式の取得日までの期間はある程度予測可能」であり、取得日までに生ずる株式取引市場の「一般的な価格変動についても織り込んだ上で定められている」ことが挙げられています。

 解説によれば、全部取得条項付株式を用いたスクイズアウトにおいては、真に取引に関する意思決定過程が恣意的になることを排除する措置が取られたといえるのか否か、

 また、一般に公正と認められる手続としてはどのような手続が求められるべきか、

 そしてそれが実質的に行われたといえるのか否か等が、事案ごとに厳しく問われることになろうと説明されています。

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