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2015年8月31日 (月)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第17講

 

17a アクセス制御)  

 

  <手法の例示>

 

   アクセス制御を行う方法としては、次に掲げるものが挙げられる。

 

   ① 個人番号と紐付けてアクセス制限できる情報の範囲をアクセス制御により限定する。

 

   ② 特定個人情報ファイルを取り扱う情報システムを、アクセス制御により限定する。

 

   ③ ユーザーIDに付与するアクセス権により、特定個人情報ファイルを取り扱う情報システムを使用できる者を事務取扱担当者に限定する。

 情報システムを使用して個人番号関係事務又は個人番号利用事務を行う場合、事務取扱担当者及び当該事務で取り扱う特定個人情報ファイルの範囲を限定するために、適切なアクセス制御を行う必要があります。

 

 その手法についてはレジュメ第17項にて例示されているとおりです。

 

     他方、中小規模事業者の場合には、

 

     特定個人情報等を取り扱う機器を指定し、その機器を取り扱う事務取扱担当者を限定することが望ましい。

 

     機器に標準装備されているユーザー制御機能(ユーザーアカウント制御)により、情報システムを取り扱う事務取扱担当者を限定することが望ましい。

 

     として、軽減措置が講じられています。

020


 

2015年8月30日 (日)

宇和島の裁判所です

 松山地方裁判所宇和島支部です。 

 今治の裁判所とよく似ています。

020

 横からはこんな感じです。

  021

 ちなみに今治の裁判所は、こんな感じです。

001



 


【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第16講

16(F 技術的安全管理措置―概要)

 a アクセス制御

 情報システムを使用して個人番号関係事務又は個人番号利用事務を行う場合、事務取扱担当者及び当該事務で取り扱う特定個人情報ファイルの範囲を限定するために、適切なアクセス制御を行う

(中小規模事業者)

 特定個人情報等を取り扱う機器を指定し、その機器を取り扱う事務取扱担当者を限定することが望ましい。

 機器に標準装備されているユーザー制御機能(ユーザーアカウント制御)により、情報システムを取り扱う事務取扱担当者を限定することが望ましい。

  アクセス者の識別と認証

 特定個人情報を取り扱う情報システムは、事務取扱担当者が正当なアクセス権を有する者であることを、識別した結果に基づき認証する。

(中小規模事業者)

 aと同じ

 c 外部からの不正アクセス等の防止  中小規模事業者の特例なし

 情報システムを外部からの不正アクセス又は不正ソフトウェアから保護する仕組みを導入し、適切に運用する。

d 情報漏洩等の防止 中小規模事業者の特例なし

  特定個人情報等をインターネット等により外部に送信する場合、通信経路における情報漏洩等を防止するための措置を講ずる。

 「技術的安全管理措置」とは、個人番号・特定個人情報が漏洩しないよう、技術的な保護策を講じることを意味します。番号法ガイドラインは、技術的安全管理措置として、レジュメ記載のa~dの4項目を設けております。

 すなわち、aアクセス制御、bアクセス者の識別と認証、c外部からの不正アクセス等の防止、e情報漏洩等の防止です。

 以下、aアクセス制御について説明いたします。

  009_3


 

【金融・企業法務】 他店において真正な通帳と届出印を用いてなされた従業員による法人名義の普通預金の不正払戻しにつき銀行の免責を認めた事例 福岡高裁平成26年12月18日判決

 金融法務事情No2024号で紹介された「判例速報」です。

 第1審は、預金者勝訴、第2審は、銀行勝訴で、いわゆる逆転判決と称されるものです。

 高裁の判決要旨を紹介いたします。

 銀行の窓口においては大量の預金払戻し等の事務を迅速かつ円滑に処理する必要があることから、

 真正な預金通帳及び真正な届出印が押印された払戻請求書を用いて預金払戻請求が行われた場合、

 当該払戻請求をした者が正当な権限者でないと疑うべき特段の事情が認められない限り、

 当該払戻請求が正当な権限のない者により行われたものであったとしても、これに応じて払戻しをした銀行に過失はなく、当該払戻しは、民法478条所定の債権の準占有者に対する弁済として、その効力を有する。

 金融法務事情の解説によれば、「原判決と本判決の結論が異なるものとなったポイントは、①本件払戻しが他店で行われ、これまで本件口座について当該他店において窓口出勤の手続がされたことがなかったこと、②当該他店において、Aは本件口座の払戻請求権者として認識されたものではなかったこと、③本件払戻請求の金額の大小の評価である」とコメントされています。

2015年8月29日 (土)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第15講

15(d 個人番号の削除、機器及び電子媒体等の破棄)

 

     <手法の例示>

 

      ① 特定個人情報等が記載された書類等を廃棄する場合、焼却又は溶解等の復元不可能な手段を採用する。

 

      ② 特定個人情報等が記録された機器及び電子媒体等を廃棄する場合、専用のデータ削除ソフトウェアの利用又は物理的な破壊等により、復元不可能な手段を採用する。

 

      ③ 特定個人情報ファイル中の個人番号又は一部の特定個人情報等を削除する場合、容易に復元できない手段を採用する。

 

      ④ 特定個人情報等を取り扱う情報システムにおいては、保存期間経過後における個人番号の削除を前提とした情報システムを構築する。

 

      ⑤ 個人番号が記載された書類等については、保存期間経過後における廃棄を前提とした手続を定める。

 

    中小規模事業者の場合においても、特定個人情報等を削除・廃棄したことを、責任ある立場の者が確認する必要があります。

 

    当事務所作成の取扱規程第14条においても、その旨の条項が設けられています。

 

    これに対して、中小規模事業者以外の場合には、

 

個人番号利用事務等を行う必要がなくなった場合で、所管法令等において定められている保存期間等を経過した場合には、個人番号をできるだけ速やかに復元できない手段で削除又は廃棄する。

 

     個人番号若しくは特定個人情報ファイルを削除した場合、又は電子媒体等を廃棄した場合には、削除又は廃棄した記録を保存する。また、これらの作業を委託する場合には、委託先が確実に削除又は廃棄したことについて、証明書等により確認する。

 

という形で対応する必要があります。

 

2015年8月28日 (金)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第14講

14(c  電子媒体等を持ち出す場合の漏洩等の防止)

 <手法の例示>

  ① 特定個人情報等が記録された電子媒体を完全に持ち出す方法としては、持ち出しデータの暗号化、パスワードによる保護、施錠できる搬送容器の使用等が考えられる。ただし、行政機関等に法定調書等をデータで提出するにあたっては、行政機関等が指定する提出方法に従う。

  ② 特定個人情報等が記載された書類等を安全に持ち出す方法としては、封緘、目隠しシールの貼付を行うこと等が考えられる。

  中小規模事業者の場合には、特定個人情報等が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す場合、パスワードの設定、封筒に封入した鞄に入れて搬送する等、紛失・盗難等を防ぐための安全な方策を講ずる必要があります。

  当事務所作成の取扱規程第13条においても、その旨の条項が設けられています。

  これに対して、中小規模事業者以外の場合には、容易に個人番号が判明しない措置の実施、追跡可能な移送手段の利用等、安全な方策がより厳しくなっております。

   

002

2015年8月27日 (木)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第13講

13(b 機器及び電子媒体等の盗難等の防止)

 <手法の例示>

 ① 特定個人情報等を取り扱う機器、電子媒体又は書類等を、施錠できるキャビネット・書庫等に保管する。

 ② 特定個人情報ファイルを取り扱う情報システムが機器のみで運用されている場合は、セキュリティワイヤー等により固定することが考えられる。

 

   管理区域及び取扱区域における特定個人情報等を取り扱う機器、電子媒体及び書類等の盗難又は紛失等を防止するために、物理的な安全管理措置を講じる必要があります。

   当事務所作成のの取扱規程でも、第12条でその旨を明らかにしております。

   なお、この項目については、中小規模事業者の特例の適用はありません。

    

007

2015年8月26日 (水)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第12講

12(a 特定個人情報等を取り扱う区域の管理) 中小規模事業者の特例なし

  <手法の例示>

 ① 管理区域に関する物理的安全管理措置としては、入退室管理及び管理区域へ持ち込む機器等の制限等が考えられる。

② 入退室管理方法としては、ICカード、ナンバーキー等による入退室管理システムの設置等が考えられる。

③ 取扱区域に関する物理的安全管理措置としては、壁又は間仕切り等の設置及び座席配置の工夫等が考えられる。

  特定個人情報等の情報漏洩等を防止するために、特定個人情報ファイルを取り扱う情報システムを管理する区域(管理区域)と、特定個人情報等を取り扱う事務を実施する区域(取扱区域)を明確にし、物理的な安全管理措置を講じる必要があります。

  当事務所の取扱規程でも、第11条でその旨を明らかにしております。

  なお、この項目については、中小規模事業者の特例の適用はありません。

  手法の例示③には、取扱区域に関する物理的安全管理措置としては、壁又は間仕切り等の設置及び座席配置の工夫等が考えられると記載されています。

 

  「座席の工夫」としては、例えば、事務取扱担当者以外の者の往来の少ない場所への座席配置や後ろから覗き見される可能性が低い場所への座席配置等が挙げられています。

 

027

2015年8月25日 (火)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第11講

1111(E 物理的安全管理措置―概要)

 a  特定個人情報等を取り扱う区域の管理

      以下を明確にし、物理的な安全管理措置を講じる。

     「管理区域」=特定個人情報ファイルを取り扱う情報システムを管理する区域

     「取扱区域」=特定個人情報等を取り扱う事務を実施する区域

     (中小規模事業者)

      軽減措置なし

 b  機器及び電子媒体等の盗難等の防止

     管理区域及び取扱区域における特定個人情報等を取り扱う機器、電子媒体及び書類等の盗難又は紛失等を防止するために、物理的な安全管理措置を講じる。

 

    (中小規模事業者)

      軽減措置なし

 

 c 電子媒体等を持ち出す場合の漏洩等の防止

     特定個人情報等が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す場合、容易に個人番号が判明しない措置の実施、追跡可能な移送手段の利用等、安全な方策を講ずる。

     「持ち出し」とは、特定個人情報等を、管理区域又は取扱区域の外へ移動させることをいい、事務所内での移動等であっても、紛失・盗難等に留意する必要がある。

    (中小規模事業者)

     特定個人情報等が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す場合、パスワードの設定、封筒に封入し鞄に入れて搬送する等、紛失・盗難等を防ぐための安全な方策を講ずる。

 d 個人番号の削除、機器及び電子媒体等の破棄

     個人番号利用事務等を行う必要がなくなった場合で、所管法令等において定められている保存期間等を経過した場合には、個人番号をできるだけ速やかに復元できない手段で削除又は廃棄する。

     個人番号若しくは特定個人情報ファイルを削除した場合、又は電子媒体等を廃棄した場合には、削除又は廃棄した記録を保存する。また、これらの作業を委託する場合には、委託先が確実に削除又は廃棄したことについて、証明書等により確認する。

 

    (中小規模事業者)

     特定個人情報等を削除・廃棄したことを、責任ある立場の者が確認する。

 「物理的安全管理措置」とは、個人番号・特定個人情報等が漏洩しないよう、物理的な保護を行うことを意味しております。

番号法ガイドラインは、物理的安全管理措置として、4つの項目を定めています。レジュメで紹介しているa~dの4項目です。

 a 特定個人情報等を取り扱う区域の管理、b機器及び電子媒体等の盗難等の防止、c電子媒体等を持ち出す場合の漏洩等の防止、d個人番号の削除、機器及び電子媒体等の廃棄です。

 以下、a特定個人情報等を取り扱う区域の管理から、説明したいと思います。

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9月24日、今治商工会議所で、法律相談を担当します!

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  9月24日、今治商工会議所で、法律相談を担当します!  

  もちろん、無料です。

 場所は、今治商工会議所3階研修室です。  

  時間は、午前9時からになっています。  

  基本的には、予約制なので、0898-23-3939(今治商工会議所) まで、電話をかけて予約して下さい。

 もちろん、弁護士だけではなく、税理士、司法書士、社会保険労務士等々、いろんな資格をもっている方が、相談に対応させていただくことになります。

2015年8月24日 (月)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第10講

10(D 人的安全管理措置) ※中小規模事業者の特例なし

 

 a  事務取扱担当者の監督

    事業者は、特定個人情報等が取扱規程等に基づき適正に取り扱われるよう、事務取扱担当者に対して必要かつ適切な監督を行う

 

 b 事務取扱担当者の教育

    事業者は、事務取扱担当者に、特定個人情報等に適切な取扱いを周知徹底するとともに適切な教育を行う

  「人的安全管理措置」とは、事務取扱担当者に対する監督及び教育をいいます。

 人的安全管理措置については、中小規模事業者に対する軽減措置はありません。

 

   番号法ガイドラインは、例示として、①特定個人情報等の取扱いに関する留意事項等について、従業者に定期的な研修等を行う、②特定個人情報等について秘密保持に関する事項を就業規則に盛り込むことが考えられるとしています。

   当事務所の取扱規程も、人的安全管理措置の内容については、第7条で盛り込んでいますが、ここで就業規則のお話がでましたので、少し就業規則との関連についても説明しておきます。

   「就業規則による対応」と題する書面を御覧下さい。

(1)採用時の提出書類の追加、(2)服務規律への追加、(3)懲戒事由への追加について、具体的な条項とその解説について記載しております。

 

   詳細について時間がありませんので、後でお読み下さい。

2015年8月23日 (日)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第9講

 9(e 取扱状況の把握及び安全管理措置の見直し)

 

  ① 特定個人情報等の取扱状況について、定期的に自ら行う点検又は他部署等による監査を実施する。

 

  ② 外部の主体による他の監査活動に合わせて、監査を実施することが考えられる。

 

   番号法ガイドラインには、「e 取扱状況の把握及び安全管理措置の見直し」の内容として、「特定個人情報等の取扱状況を把握し、安全管理措置の評価、見直し及び改善に取り組む。」と明記しており、その手法として、レジュメ第9項で記載している ① 特定個人情報等の取扱状況について、定期的に自ら行う点検又は他部署等による監査を実施する。 ② 外部の主体による他の監査活動に合わせて、監査を実施することが考えられる。に配慮する必要があります。

 

   他方、中小規模事業者の場合は、「責任ある立場の者が、特定個人情報等の取扱状況について、定期的に点検を行う。」とされており、当事務所作成の取扱規程第10条もそれに基づいて作成されています。

 

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2015年8月22日 (土)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第8講

8(d 情報漏洩等の事案に対応する体制の整備)

 

  <情報漏洩等の事案の発生時に、次のような対応を行うことを念頭に、体制を整備することが考えられる。>

 

  ① 事実関係の調査及び原因の究明

 

  ② 影響を受ける可能性のある本人への連絡

 

  ③ 委員会及び主務大臣等への報告

 

  ④ 再発防止策の検討及び決定

 

  ⑤ 事実関係及び再発防止策等の公表

 

  番号法ガイドラインは、「d 情報漏洩等事案に対応する体制の整備」の内容として、「情報漏洩等の事案の発生又は徴候を把握した場合に、適切かつ迅速に対応するための体制を整備する。情報漏洩等の事案が発生した場合、二次被害の防止、類似事案の発生防止等の観点から、事案に応じて、事実関係及び再発防止策等を早急に公表することが重要である。」と明記しており、その手法として、レジュメ第8項で記載している① 事実関係の調査及び原因の究明、 ② 影響を受ける可能性のある本人への連絡、 ③ 委員会及び主務大臣等への報告、 ④ 再発防止策の検討及び決定、 ⑤ 事実関係及び再発防止策等の公表の5つの項目を挙げており、取扱規程においてはその全ての項目に配慮する必要があります。

 

  これに対して、中小規模事業者の場合は、「情報漏洩等の事案の発生等に備え、従業者から責任有る立場の者に対する報告連絡体制等をあらかじめ確認しておく」ということで足ります。当事務所作成の取扱規程第9条もそれに基づいて作成されています。

 

  なお、番号法ガイドラインに、「事実関係及び再発防止策等を早急に公表することが重要である」とされていることから、パブリックコメントの際にも、公表する必要があるのかという質問がされていますが、当局は、「公表することを義務づけるものではありません、事案に応じて適切にご判断下さい。」とコメントしております。

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2015年8月21日 (金)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第7講

 

7(c 取扱状況を確認する手段の整備)

 

  <取扱状況を確認するための記録等としては、次に掲げるものが挙げられる。>

 

  ① 特定個人情報ファイルの種類、名称

 

  ② 責任者、取扱部署

 

  ③ 利用目的

 

  ④ 削除・廃棄状況

 

  ⑤ アクセス権を有する者

 

  番号法ガイドラインは、「C 取扱状況を確認する手段の整備」の内容として、「特定個人情報ファイルの取扱状況を確認するための手段を整備する。」と明記しており、その手法として、レジュメ第7項で記載している①特定個人情報ファイルの種類、名称、② 責任者、取扱部署、③ 利用目的、④ 削除・廃棄状況、⑤ アクセス権を有する者の5つの項目を挙げており、取扱規程においてはその全ての項目に配慮する必要があります。

 

  これに対して、中小規模事業者の場合は、bと同じく、「特定個人情報等の取扱状況のわかる記録の保存」で足ります。

 

  なお、取扱状況を確認するための記録等には、特定個人情報等は記載してならないとされていますので、注意が必要です。

   

015

 

2015年8月20日 (木)

【交通事故】 判例をよむ簡裁交通事故損害賠償訴訟の実務 ~物損事故を中心として

 司法協会から、今年の6月に現役の簡易裁判所判事である岡崎昌吾判示のよる「判例をよむ 簡裁交通事故損害賠償訴訟の実務~物損事故を中心として~ 」が出版され、早速購入いたしました。

 お互い青色信号を主張するいわゆる信号対決の事案、非接触の事案、最近依頼の急増している駐車場事案等について、詳しく説明がされており、参考になります。

 簡裁事案は、公刊の判例集や裁判所のウェヴサイトにも紹介されることが少ないことから、田舎弁護士も、今治や西条等の近隣の簡裁以外の簡裁の実務については乏しいために、今回は、第一線で活躍されている裁判官のしかも具体的に説明され、貴重な資料もつけられており、今後大いに参考にさせていただければと思います。

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第6講

 

6 (b 取扱規程等に基づく運用)

 

  <記録する項目としては、次に掲げるものが挙げられる。>

 

  ① 特定個人情報ファイルの利用・出力状況の記録

 

  ② 書類・媒体等の持ち出しの記録

 

  ③ 特定個人情報ファイルの削除・廃棄記録

 

  ④ 削除・廃棄を委託した場合、これを証明する記録等

 

  ⑤ 特定個人情報ファイルを情報システムで取り扱う場    合、事務取扱担当者の情報システムの利用状況(ログイン実績、アクセスログ等)の記録

 

 番号法ガイドラインは、「b 取扱規程等に基づく運用」の内容として、「取扱規程等に基づく運用状況を確認するため、システムログ又は利用実績を記録する。」と明記しており、その手法として、レジュメ第6項で掲げている手法を紹介しております。

 

  ① 特定個人情報ファイルの利用・出力状況の記録

 

  ② 書類・媒体等の持ち出しの記録

 

  ③ 特定個人情報ファイルの削除・廃棄記録

 

  ④ 削除・廃棄を委託した場合、これを証明する記録等

 

  ⑤ 特定個人情報ファイルを情報システムで取り扱う場 合、事務取扱担当者の情報システムの利用状況(ログイン実績、アクセスログ等)の記録

 

  の5つの項目を挙げており、取扱規程においてはその全ての項目に配慮する必要があります。特にシステムログや利用実績の記録を保管することは、取扱規程等に基づく確実な事務の実施、情報漏洩等の事案発生の抑止、点検・監査及び情報漏洩の事案に対処するために有効な手段ではありますが、大きな負担です。

 

  これに対して、中小規模事業者の場合は、「特定個人情報等の取扱状況のわかる記録を保存する」ことで足ります。当事務所作成の取扱規程第8条もそれに基づいて作成されています。

 

   

009

一般法律相談の相談料の変更のご案内

  平成27年9月1日以降の一般法律相談の執務時間内での相談料を、一部変更いたします。

  個人のお客様については、45分以内、5400円(内税)

                   15分を経過する都度、2700円(内税)

  法人のお客様については、45分以内、8100円(内税)

                   15分を経過する都度、4050円(内税)

  基本的には変更がありませんが、9月1日以降の予約の新規及び継続の法律相談につきましては、寄井弁護士が担当させていただく一般法律相談(但し、交通事故を除く)につきましては、個人・法人ともに、

                 45分以内、8100円(内税)

                   15分を経過する都度、4050円(内税) 

 に変更させていただきます。

 変更させていただく理由は、現在、寄井弁護士にご相談の予約が集中していることから相談日の設定が1ヵ月位先になることが増えているために、相談日の設定をできるだけ早く入れられるよう寄井弁護士に対する予約を抑えるというところにあります。

 大変申し訳ありませんが、しばらくの間、これで様子をみたいと思っております。

              しまなみ法律事務所 総務部長 八木

 

2015年8月19日 (水)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第5講

  5(a  組織体制の整備) 

 

 <組織体制として整備する項目は、次に掲げるものが挙げられる。>

 

 ① 事務における責任者の設置及び責任の明確化

 

 ② 事務担当者の明確化及びその役割の明確化

 

 ③ 事務取扱担当者が取り扱う特定個人情報等の範囲の明 確化

 

 ④ 事務取扱担当者が取扱規程等に違反している事実又は兆候を把握した場合の責任者への報告連絡体制

 

 ⑤ 情報漏洩等事案の発生又は兆候を把握した場合の従業者から責任者等への報告連絡体制

 

 ⑥ 特定個人情報等を複数の部署で取り扱う場合の各部署の任務役割及び責任の明確化

 

  番号法ガイドラインは、「a 組織体制の整備」の内容として、「安全管理措置を講ず講ずるための組織体制を整備する。」と明記しており、その手法として、レジュメ第5項で掲げている手法を紹介しております。

 

① 事務における責任者の設置及び責任の明確化

 

 ② 事務担当者の明確化及びその役割の明確化

 

 ③ 事務取扱担当者が取り扱う特定個人情報等の範囲の明確化

 

 ④ 事務取扱担当者が取扱規程等に違反している事実又は兆候を把握した場合の責任者への報告連絡体制

 

 ⑤ 情報漏洩等事案の発生又は兆候を把握した場合の従業者から責任者等への報告連絡体制

 

 ⑥ 特定個人情報等を複数の部署で取り扱う場合の各部署の任務役割及び責任の明確化

 

  の6つの項目を挙げており、取扱規程においてはその全ての項目に配慮する必要があります。

 

  これに対して、中小規模事業者の場合は、「事務取扱者が複数いる場合、責任者と事務取扱担当者を区分することが望ましい」としております。

 

   当事務所作成の取扱規程においても、第5条第1項及び第2項において、ガイドラインが示している内容の条項を盛り込んでおります。

 

2015年8月18日 (火)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第4講

4(c 組織的安全管理措置―概要)

 <番号法ガイドラインが定めている組織的安全管理措置>

 a  組織体制の整備

   安全管理措置を講ずるための組織体制を整備する

   (中小規模事業者の場合)

    事務取扱担当者が複数いる場合、責任者と事務取扱担当者を区分することが望ましい。

 b 取扱規程等に基づく運用

   取扱規程等に基づく運用状況を確認するため、システムログ又は利用実績を記録する

 

   (中小規模事業者の場合)

     特定個人情報等の取扱状況の分かる記録を保存する。

 c 取扱状況を確認する手段の整備

     特定個人情報ファイルの取扱状況を確認するための手段を整備する。

    (中小規模事業者の場合)

     特定個人情報等の取扱状況の分かる記録を保存する。

 d 情報漏洩等事案に対応する体制の整備 

     情報漏洩等の事案の発生又は徴候を把握した場合に、適切かつ迅速に対応するための体制を整備する。情報漏洩等の事案が発生した場合、二次被害の防止、類似事案の発生防止等の観点から、事案に応じて、事実関係及び再発防止策等を早急に公表することが重要である。

 

    (中小規模事業者の場合)

    情報漏洩等の事案の発生等に備え、従業者から責任ある立場の者に対する報告連絡体制等をあらかじめ確認しておく。

 

 e 取扱状況の把握及び安全管理措置の見直し

     特定個人情報等の取扱状況を把握し、安全管理措置の評価、見直し及び改善に取り組む。

 

   (中小規模事業者の場合)

    責任ある立場の者が、特定個人情報等の取扱状況について、定期的に点検を行う。

 では、「C 組織的安全管理措置」について説明いたします。

「組織的安全管理措置」とは、企業内で、個人番号・特定個人情報の取扱いが適正に行われるよう組織を整備することを意味します。

具体的な内容については、aeで示しているとおりです。

早速、a 組織体制の整備から、ご説明させていただきます。

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2015年8月17日 (月)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第3講

3 (基本方針・取扱規程)

  <番号法ガイドラインが基本方針で定めることが考えられるとしている項目>

  ① 事業者の名称

  ② 関係法令・ガイドライン等の遵守

  ③ 安全管理措置に関する事項

  ④ 質問及び苦情処理の窓口

 

  番号法ガイドラインは、基本方針を策定することが重要であるとし、また、取扱規程等を策定することを義務であるとしております。番号法ガイドラインが基本方針で定めることが考えられるとしている項目は、レジュメ第3項記載のとおり4項目ですが、参考までに、基本方針のモデルを資料としておつけしておりますのでご参照下さい。

  次に、取扱規程等について見ていきたいと思います。

 <番号法ガイドラインが取扱規程等の策定で例示している項目>

  取扱規程等は、次に掲げる管理段階ごとに、取扱方法、責任者・事務取扱担当者及びその任務等について定めることが考えられる。具体的に定める事項については、CFに記述する安全管理措置を盛り込むことが重要である。

 ① 取得する段階

 ② 利用する段階

 ③ 保存する段階

 ④ 提供を行う段階

 ⑤ 削除・廃棄を行う段階

  取扱規程等についても、番号法ガイドラインは、①取得する段階、②利用する段階、③保存する段階、④提供を行う段階、⑤削除・廃棄を行う段階ごとに、取扱方法、責任者・事務取扱担当者及びその任務等について定めることが考えられると説明されています。

  当事務所作成の「特定個人情報取扱規程」の1頁の目次をご覧下さい。なお、今後、徳当事務所作成の特定個人情報取扱規程の呼称も、当事務所作成の取扱規程に統一させていただきます。

目次をみると、当事務所の取扱規程においても、取得、利用、保存、提供、削除・廃棄という段階に応じて作成されていることがわかると思います。

 なお、取扱規程の策定についてですが、中小規模事業者を除き、安全管理措置の内容として、事務の流れを整理し、特定個人情報等の具体的な取扱いを定める取扱規程等を作成しなければならないと、取扱規程の策定は義務づけられております。

  そこで、中小規模事業者の定義が問題となります。

 

  <中小規模事業者の特例>

  中小規模事業者とは、事業者のうち従業員の数が100人以下の事業者

  従業員の数は、事業年度末の従業員の数で判定し、毎年同時期に見直しを行っていく必要がある。

 

  従業員の数が100人以下で、例えば、委託に基づいて個人番号関係事務又は個人番号利用事務を業務として行う事業者等を除く事業者については、安全管理措置の内容が軽減されております。

  当事務所作成の取扱規程は、従業員の数が100人以下でまた例外にも該当しませんので、軽減された安全管理措置の内容にて策定しております。従って、当事務所の取扱規程を参考にされる場合には、その点について十分に注意していただけますようお願いいたします。

    

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2015年8月16日 (日)

弁護士秘書を募集しています!

 現在在籍しているスタッフが寿退社することになりましたので、1名を急遽募集することにしました。

 望む条件は以下のとおりです。

 短大・四大卒

 社会人(正規職員)経験があれば歓迎

 PC操作、エクセル・ワードの作成に問題がないこと

 22歳~30歳くらいまで

 旧今治市内に在住

 興味のあるかたは、八木にまでご連絡下さい(電話番号0898-23ー2136)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第2講

2 (安全管理措置)

 

  <安全管理措置の内容>

 A 基本方針の策定(任意)

 B 取扱規程等の策定(義務)

 C 組織的安全管理措置(義務)

 D 人的安全管理措置(義務)

 E 物理的安全管理措置(義務)

 F 技術的安全管理措置(義務)

 「安全管理措置」とは、個人番号・特定個人情報の漏洩、滅失又は毀損の防止その他の個人番号の適切な管理のために必要な措置のことです。

具体的には、A 基本方針の策定、B 取扱規程等の策定、C 組織的安全管理措置、D 人的安全管理措置、E 物理的安全管理措置、F 技術的安全管理措置の6つが、番号法ガイドラインで定められています。

基本方針について見てみます。レジュメ第3項を御覧下さい。

   

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2015年8月15日 (土)

【金融・企業法務】 マイナンバー入門講座 第1講   ~ ㈱フジでのセミナー講演録から~

 8月12日、株式会社フジ(東証1部上場)カンパニーズの監査役連絡協議会にて、田舎弁護士が、マイナンバー制度についての報告を行いました。

 その時の報告を25回にわたり連載したいと思います。 

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1(はじめに)

 自己紹介   寄井真二郎

        弁護士・(弁)しまなみ法律事務所所長

 主な顧問先  行政、金融機関、造船、タオル、

        小売り、メーカー、建築等

 事 務 所  愛媛県今治市南宝来町二丁目3番地7

 H    P    http://shimanami-law.jp/

 ブログ 田舎弁護士の訟廷日誌 (アクセス数177万)

     家庭弁護士の訟廷日誌 (アクセス数28万) 

     マイベストプロ愛媛 

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 日頃は大変お世話になっております。

 自己紹介については、レジュメ第1項に記載させていただいておりますので、ご参考下さい。

 さて、今回、マイナンバー制度についての講演の依頼を受けまして、番号法につきましては、これまでは税理士さんや社会保険労務士さんの分野だと誤解していたことから勉強していない分野であるため、正直これは困ったなあと思い、急遽、専門的に取り扱っている弁護士等のセミナーを受講したり、専門書を購入して勉強したりして、私なりに、今回のセミナーの準備をさせていただきました。

 その結果、番号法についての理解が進むにつれて、従来の個人情報保護法と比べても、非常に取扱いが難しい大変な法律ができたものだ、これは知っておかないと弁護士としても困る法律だと、改めて認識させられました。

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 今回参加されている方は、マイナンバー制度の概要については理解されていると伺っております。また、「マイナンバー導入」のタイムスケジュールに基づいて、着々と準備を進められていることと思います。

 本日のお話は、難しい法律のお話というよりも、マイナンバー制度導入にあたり、当面必要な社内手続及びその書式について、当事務所で作成したモデルを参考にしつつ、ご報告していきたいと考えております。

 なお、今回いただいているお時間は1時間程ということですが、これからお話させていただく内容は、極めて盛りだくさんの内容を含んでいることから、時間内で終了できるよう、少し早口でのご報告になります。ご容赦下さい。

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 早速、「安全管理措置」を中心にご報告させていただきます。

 レジュメ第2項を御覧下さい。

 (明日に続く)

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2015年8月12日 (水)

【交通事故】 先行車が赤信号停止後青発進したが、急ブレーキを禁止した道路交通法24条の違反に至らない程度の不必要なブレーキ操作を行った結果、後行車両に追突された場合、先行車の2割の過失相殺を行った事例

 交通事故判例速報No590号で紹介された東京高裁平成26年2月12日判決です。

 事案は、先行車が対面信号赤色表示に従い停止線前で停止していたが、対面信号が青色表示に変わり発進したところ、突然、急停車したために、先行車とともに発進した後行車が避けきれず追突したという案件です。

 東京高等裁判所は、急ブレーキを禁止した道路交通法24条には違反しないが、同法違反に至らない程度の不必要なブレーキ操作があったとして、過失割合を後行車運転者Yの8割、先行車運転者Xの2割とするのが相当であると判示した東京地裁平成25年8月9日判決を支持した判断を示しました。

 解説者は、「本件判決は、道路交通法24条違反に至らない程度の不必要なブレーキ操作があった場合のリーディングケース的な判決」と紹介されています。

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2015年8月11日 (火)

【金融・企業法務】 ガバナンスコードの適用開始

 東京証券取引所では、6月1日から、上場会社を対象にコーポレイトガバナンス・コードの適用を開始しました。

 ガバナンスコードは、実効的なコーポレートガバナンスの実現に資する主要な原則をとりまとめたものです。

 上場会社のコーポレート・ガバナンスに期待される5つの機能を踏まえて、5つの章から構成され、それぞれの章において、①普遍的な理念・目標を示した規範である「基本原則」、②「基本原則」を構成要素ごとに整理し、その理念・目標を実現するための具体的な方策を中心に示した「原則」、③「原則」を補って「基本原則」の理念・目標を実現するための具体的な方策を示した「補充原則」の3層構造で、合計73の原則が定められています。

 上場会社は、ガバナンスコードの各原則のうち実施しないものがある場合は、コーポレート・ガバナンスに関する報告書(ガバナンス報告書)において、「実施しない理由」を説明することが求められています。

 今回のガバナンスコードには、3つの特徴があります。

 第1に、企業の持続的な成長や中長期的な企業価値の向上を図る「攻めのガバナンス」の実現に焦点が当てられています。

 第2に、ルールベースアプローチではなく、プリンシプルベースアプローチを採用したということです。これにより、各々の置かれた状況に応じて実効的なコーポレートガバナンスの実現が可能となります。

 第3に、コンプライ・オア・エクスプレインです。原則を実施するか、実施しない場合には、その理由を説明するかということです。

 ガバナンス報告書は、コーポレート・ガバナンス情報サービスで検索することが可能です。

 例えば、三浦工業のガバナンス報告書はこのとおりです。

 投資を行う際には、大いに参考にしたいものです。

2015年8月10日 (月)

法律のひろば

 先日、ある学会に出席した際に、ぎょうせいから出ている「法律のひろば」という月刊誌が数冊並べられていたので、興味がありそうなものを3冊ほど購入しました。

 平成27年5月号は、特集期日として労働審判制度の解説の他、「精神障害にある者の自殺行為未達による障害と免責」について解説されている保険判例研究に興味を引きました。

 平成26年11月号は、平成26年医療法改正の解説の他、「駐車車両の持ち去りにつき盗難の外形的事実が存在し、故意により惹起された事故とも認定できないとして、車両保険金請求が認容された事例」について解説されている賠償・補償・保険法判例研究に興味を引きました。

 平成26年10月号は、平成25年改正道路交通法の概要、自動車の車の運転により人を死傷される行為等の処罰に関する法律、危険運転致死傷罪をめぐる諸問題、交通事故賠償を巡る論点、逸失利益に関する最近の傾向、裁判例にみる近時の自動車事故の現状、児童売春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律の概要に興味を引きました。

 若い弁護士にも読んで貰えたらと思います。

2015年8月 9日 (日)

【交通事故】 当事務所が取り扱った裁判例が、自保ジャーナルNo1946号で紹介されました。

 自保ジャーナルNo1946号で紹介された松山地裁今治支部平成27年3月10日判決(確定・古市文孝裁判官)です。

 判決要旨は以下のとおりです。

 ① 弟と同居して家事に従事する82歳女子Aの死亡逸失利益算定つき、Aは、「本件事故当時、弟と同居し、炊事、洗濯、掃除、病因への付添等の家事を行っていたことが認められ、当該家事労働は、平成24年における70歳以上女性の学歴計平均賃金295万6000円の70%に相当する206万9200円であると評価するのが相当である。そして、Aの労働能力喪失期間が5年間であり、・・・・認められる生活の実情の照らすと、生活費控除率は40%と認めるのが相当である」と生活費4割控除で認定した。

 ② 国道交差点を歩行横断中の82歳女子Aと被告軽四輪貨物車の衝突につき、被告は、「本件交差点手前において、左前方の本件交差点入口の自歩道付近に歩行者が直立しており、その動静が必ずしも判然としなかったにもかかわらず、十分な減速を行わず、本件交差点出口付近の前方不注視とあいまって、本件事故を発生させたことが認められる・・・・被告の前記安全運転義務違反の過失の程度は著しいといわざるを得ない」と認定し、

 Aは、「本件交差点に横断歩道が設置されていたにもかかわらず、横断歩道を横断しなかったことが認められる」として、「Aの本件事故当時の年齢(82歳)、本件事故現場の状況、本件事故の具体的状況も総合考慮すると、Aと被告の過失割合は、A10%、被告90%と認めるのが相当である」と、Aに10%の過失を適用しました。

 本件交通事故については当事務所は被害者の遺族の代理人を引き受けさせていただきましたが、裁判の結果には満足いただけたようでした。

 

2015年8月 8日 (土)

【金融・企業法務】 不祥事防止態勢の整備と不祥事発生時の対応 銀行法務21No789

 銀行法務21No789号です。

 「不祥事防止態勢の整備と不祥事発生時の対応」という特集が組まれていました。

 北陸銀行に所属されている弁護士が①金融機関の業務における不祥事防止態勢とその検討というテーマの論文、弁護士と北九州銀行の行員さんが②社内不祥事の防止態勢の整備というテーマの論文、そして、元金融機関に勤務されていた弁護士が③不祥事が起きてしまった場合の対応というテーマの論文が、紹介されていました。

 現場の視点で説明されている良い論文だと思いました。

2015年8月 7日 (金)

【行政】 土地又は家屋につき賦課期日の時点において登記簿又は補充課税台帳に登記又は登録がされていない場合における、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者の固定資産税の納税義務の有無 最高裁平成26年9月25日判決

 以前にもご紹介いたしました最高裁平成26年9月26日判決です。

 最高裁判所は、土地又は家屋につき、賦課期日の時点において登記簿又は土地補充台帳若しくは家屋補充課税台帳に登記又は登録がされていない場合において、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者は、当該賦課期日に係る年度における固定資産税の納税義務を負うと判断しました。

 原審は、賦課期日の時点において登記簿又は家屋補充台帳に登記又は登録されていない以上、所有者として固定資産税の納税義務を負わないと判断したものを取り消したものです。

 土地又は家屋について、賦課期日の時点において登記簿又は補充課税台帳に登記又は登録がされている場合には、これにより所有者として登記又は登録された者は、賦課期日の時点における真の所有者でなくても、また、賦課期日後賦課決定処分までにその所有権を他に移転したとしても、当該賦課期日に係る年度における固定資産税の納税義務を負い、真の所有者でないにもかかわらず、固定資産税の納税義務を負担した者は、真の所有者に対して不当利得返還請求権を有すると解するのが最高裁の判例(昭和30年3月23日、昭和47年1月25日)です。

 これに対して、本件で問題とされたのは、賦課期日の時点において登記簿又は補充台帳に登記又は登録されていない場合において、賦課決定処分時までに賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者が当該賦課期日に係る年度の固定資産税の納税義務を負うか否かという点でした。

 そもそも、固定資産税は、土地、家屋及び償却資産の資産価値に着目し、その所有という事実に担税力を認めて課する一種の財産税であり、その納税義務者は、賦課期日現在における固定資産の所有者である。

 しかし、土地、家屋及び償却資産という極めて大量に存する課税物件について、課税主体である市町村等がその真の所有者を逐一正確に把握することは事実上困難であるため、課税上の技術的考慮から、土地又は家屋については、登記簿又は補充課税台帳に賦課期日現在の所有者として登記又は登録されている者を固定資産税の納税義務者として、その者に課税する方式が採用されています。

 そして、地方税法がその登記又は登録がされるべき時期に特にさだめをおいていないことからすれば、登記又は登録は賦課期日の時点において具備されていることを要するものではなく、賦課決定処分時までに具備されていれば足りるものと解されることになります。

 いやあ、勉強になりますね。

2015年8月 6日 (木)

四国生産性本部に入会しました

 縁あって、四国生産性本部 に入会しました。

 会長は、四国電力の佐伯勇人社長です。

 事業内容は、以下のとおりです。

 1.普及・啓発事業(マネジメントフォーラム、会員交流、調査活動、広報活動 等)

2.経営品質向上活動 (定例会、国内視察 等)

3.人材育成事業(四国経営幹部育成塾、各種セミナー、階層別教育、通信教育 等)

4.研究会活動(労使、人財、企業会計、マーケティング、生産現場改善、包装・物流、女性活躍)

5.生産性交流事業(海外・国内視察交流、海外視察団・研修生の受入)

6.コンサルティング事業(経営診断・指導、企業内研修、適性テスト、受託事業 等)

7.四労生との連携事業(研究フォーラム、労組研究会等)

 セミナーも豊富で、どんどん勉強して、生産性を上げていきたいと思います。

2015年8月 5日 (水)

【金融・企業法務】 弁護士会紹介制度の「いま」

 金融法務事情No2022号で、弁護士会照会の特集をくんでいました。

 金融機関は、「守秘義務」を理由に、弁護士会照会に消極的なところもあります。

 今回の特集記事は、3本です。

 ①弁護士会照会を受けた照会先の不法行為責任を認めた事例の検討ー名古屋高判平成27.2.26と大阪高判平成26.8.28

 ②弁護士会照会の審査の手続と体制についてー5つの弁護士会の審査の実状の紹介

 ③弁護士会照会に関する三井住友銀行の取組み

 金融機関等から弁護士会照会の対応について相談があった際に備えて、一度読んでおこうと思いました。

2015年8月 4日 (火)

【交通事故】 最高裁平成27年3月4日大法廷判決

 金融法務事情No2022号で、既にこのブログでも取り上げている最高裁平成27年3月4日大法廷判決についての判決速報が紹介されていました。

 金融法務事情で紹介されるなんて珍しいですね。

 判決要旨は、以下のとおりです。

 ① 被害者が不法行為によって死亡した場合において、その損害賠償請求権を取得した相続人が労働者災害補償保険法に基づく遺族補償年金の支給を受け、または支給を受けることが確定したときは、

 損害賠償額を算定するにあたり、上記の遺族補償年金につき、その填補の対象となる被扶養利益の喪失による損害と同性質であり、かつ、相互補完性を有する逸失利益等の消極損害の元本との間で、損益相殺的な調整を行うべきである。

 ② 被害者が不法行為によって死亡した場合において、その損害賠償請求権を取得した相続人が労働者災害補償保険法に基づく遺族補償年金の支給を受け、または支給を受けることが確定したときは、

 制度の予定するところと異なってその支給が著しく遅滞するなどの特段の事情のない限り

 その填補の対象となる損害は不法行為の時に填補されたものと法的に評価して損益相殺的な調整をすることが相当である。

 平成16年最高裁判決は、この大法廷判決と同様に、死亡事案でしたが、遅延損害金の支払い債務に充当するべきとされていました。

 これに対して、後遺障害事案においては、平成22年9月、10月の最高裁判決は、元本充当とすべきとされていました。

 そこで、平成16年最高裁判決には批判が強く、今回の大法廷判決で、修正ということになりました。

 最高裁判決も、10年程で変更されてしまいました。

 

2015年8月 3日 (月)

【行政】 西宮市営住宅条例46条1項柱書き及び同項6号の規定のうち、入居者が暴力団員であることが判明した場合に市営住宅の明け渡しを請求することができる旨を定める部分と憲法14条1項と22条1項

 判例時報No2258号で紹介された最高裁平成27年3月27日判決です。

 最高裁の判決概要は以下のとおりです。

 本件規定は、暴力団について合理的な理由のない差別をするものということはできないから、憲法14条1項に違反しない

 本件規定による居住の制限は、公共の福祉による必要かつ合理的なものであることは明らかであるから、本件規定は憲法22条1項に違反しない

 Y1は他に住居を賃借して居住しているというのであり、これに前記の誓約書が提出されていることなども併せ考慮すると、その余の点について判断するまでもなく、本件において、本件住宅及び本件駐車場の使用の終了に本件規定を適用することが、憲法14条1項及び22条1項に違反することになるものではない

 至極当然の結論のようにみえますが、実際には暴力団員の両親が居住しており、暴力団員Y1は別の場所にて住居を有していたという事案だったようです。。。

2015年8月 2日 (日)

【金融・企業法務】 株式譲渡契約における表明保証

 金融法務事情No2021号で紹介された実務解説最新M&A判例の記事です。

 株式譲渡契約における表明保証とは、一般的に、契約当事者の一方が、他方の当事者に対し、自らまたは株式譲渡の対象たる会社の権利関係や事実状態について明らかにし、これが客観的な実態と異なっていた場合には、損害賠償や解除等の契約上の他の効果が生じるものといいます。

 今回の解説は、東京地裁平成23年4月15日判決(コミュニティ・スクエア事件)を題材に、実務上のポイントとして2点指摘しております。

 ① 株式譲渡契約における表明保証のうち、一定の基準に該当する重要な契約の不存在に関する表明保証について、売主があらかじめ「開示」したものを表明保証の対象から除外する旨の規定が存在する場合において、

 開示の内容や方法について特段の規定がないことから、

 対象会社が締結している契約の存在及びその内容等の概要を口頭で開示すれば足りるとしました。

 ② 「財務諸表の作成基準日以降、対象会社の財政状態、経営成績、キャッシュフロー、事業、資金、負債又は将来の収益計画に悪影響を及ぼし、又はその虞のある事由若しくは事象は発生していないこと」という表明保証について、「事由若しくは事象」の対象を買主が認識し得ないものに限定しました。

 もっとも、前記の判決に対しては、解説者は、原則として、表明保証責任の成否に買主の主観は影響しないと考えるべきであり、そのような観点からは、本判決の判断にはやや疑問が残るところであるとコメントされています。

2015年8月 1日 (土)

【交通事故】 市バス乗車中に急制動で脳脊髄液漏出症を発症したとの男子Xの主張は確定的な他覚的所見ないと否認し、不自然な乗車体勢等から4割の過失相殺を適用した 福岡高裁平成27年5月13日判決

 自保ジャーナルNo1946号で紹介された福岡高裁平成27年5月13日判決です。

 Z運転のY市バスに乗車中、Zの急停車により、車内のポール等に頭部を打ち付け、脳脊髄液漏出症等の傷害を負ったとする男子Xの事案につき、

 「F病院が、実施した頭部MRI検査、頭部造影MRI検査において脳脊髄液漏出症を明らかに示す所見はないとされている以上、C病院においても、全脊椎MRIで髄液漏出症所見なしとされていることが認められる。

 しかも、Xの意向により、脳脊髄液漏出症の確定診断に有用なRI脳槽造影検査はなされておらず、Xが、確定的に脳脊髄液漏出症であると診断すべき他覚的所見はないといわざるを得ない」他、事故後のXのカルテ等には、「起立性頭痛の症状が出現したという記載がないことに照らすと、本件事故後から起立性頭痛の症状が出現していたとまで認定するには疑問はある」として、脳脊髄液漏出症の発症を否認した。

 脳脊髄液漏出症の治療費につき、Xが、「医療機関に対し、明確に起立性頭痛を訴えたと認められる平成23年11月16日は、本件事故から30日以内であることや、Xの起立性頭痛の症状は、C病院における入通院治療により同年12月中には消失し、頸部及び後頭部の痛みについても平成24年10月9日までに消失していることに照らすと、Xの脳脊髄液漏出症について詐病による利得を図る意図があったとまで見ることはできない」として、事故との因果関係を認めた。

 脳脊髄液漏出症の裁判例でした。

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