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2015年5月 8日 (金)

【法律その他】 川内原発稼働等差止仮処分 鹿児島地裁決定骨子 

 4月22日、鹿児島地裁で、川内原発稼働等差止仮処分につき、住民の稼働等の差止め命令の申立てを却下する決定が言い渡されました。

 決定の骨子は以下のとおりです。

① 原子炉施設の安全性に関する判断の適否が争われる運転差止仮処分申立事件における裁判所の審理・判断は、福島第一原発における事故の経験をも踏まえた細心の科学的知見及び原子力規制委員会が作成した安全目標に照らし、同委員会が策定した新規制基準の内容及び同委員会が示した当該原子炉施設に係る新規制基準への適合性判断不合理な点があるか否かという観点から行われるべきである。 

② 新規制基準は、最新の調査・研究を踏まえ、専門的知見を有する原子力規制委員会が相当期間・多数回にわたる審議を行うなどして定められたものであり、最新の科学的知見等に照らし、その内容に不合理な点は認められない。

③ 債務者は、新規制基準に従って、敷地周辺の地震・地質等に関する詳細な調査を実施した上で、将来の自然現象の予測に伴う「不確かさ」を相当程度考慮して基準地震動を定め、本件原子炉施設の耐震設計を行っているものと認められるから、原子力規制委員会が示した新規制基準への適合性判断に不合理な点は認められない。

 債務者は、耐震設計等で安全上の余裕を確保するとともに、多重防護の考え方に基づく安全確保対策や福島第一原発における事故を踏まえた重大事故対策を施しており、これらの債務者の取組等も本件原子炉施設の耐震安全性の確保に寄与するものと評価できる。

 債権者らは、本件原子炉施設には大規模な地震が発生した場合の「冷やす」機能及び「閉じ込める」機能の維持について重大な欠陥があると主張するが、このような欠陥に基づく事故の発生が避けられないと認めるに足りる的確な疎明はないといわざるを得ない。

④ 債務者は新規制基準に従って、各種調査を実施した上で、火山現象により本件原子炉施設が受ける影響を評価していることが認められ、その評価は火山学の知見により一定程度裏付けられているといえるから、原子力規制委員会が示した新規制基準への適合性判断に不合理な点は認められない

⑤ 本件原子炉施設周辺の地方公共団体が策定した避難計画を含む緊急時対応は、現時点において一応の合理性、実効性を備えているものと認められる。

⑥ 以上のとおり、債権者らが本件原子炉施設の運転に当たって具体的危険性があると主張する点を検討しても、債権者らの人格権が侵害され又はそのおそれがあると認めることはできないから、本件仮処分命令の申立てには理由がない。

 なお、本決定には、「本件避難計画等については、新たに得られた知見、住民の実態、防災訓練の結果等を踏まえ、さらなる改善、充実に向けて不断の見直しが求められるべきものであり、そうした不断の努力を怠れば、避難計画等の内容が住民実態とかい離したり、緊急時対応に対する担当者や住民の意識低下を招くなどし、実際に重大事故が発生した場合に避難計画等に沿った具体的行動が採れない事態に陥ってしまいかねないのであって、債務者においては、国、地方公共団体との連携の下でこれらの不断の努力を継続すべきであることはいうまでもない」という裁判所からの注文がついています。

 また、「もっとも、地震や火山活動等の自然現象も十分に解明されているものではなく債務者や原子力規制委員会が前提としている地震や火山活動に対する理解が実態とかい離している可能性が全くないとは言い切れないし、確率論的安全評価の手法にも不確定な要素が含まれていることは否定できないのであって、債権者らが主張するように更に厳しい基準で原子炉施設の安全性を審査すべきであるという考え方も成り立ち得ないものではない。したがって、今後、原子炉施設について更に厳しい安全性を認めるという社会的合意が形成されたと認められる場合においては、そうした安全性のレベルを基に周辺住民の人格的利益の侵害又はそのおそれの有無を判断すべきこととなるものと考えられる。」と末尾に記載されています。

 もっとも、「更に厳しい安全性を認める社会的合意が形成されたと認められる場合」とは、どのような場合なのかについては、例示がありません。

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