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2015年4月25日 (土)

【労働・労災】 マタハラ裁判の結果・・・・

 判例タイムズNo1410号で、マタニティー・ハラスメント訴訟についての最高裁平成26年10月23日判決が紹介されていました。

 判決要旨は以下のとおりです。

 女性労働者につき労働基準法65条3項に基づく妊娠中の軽易な業務への転換を契機として降格させる事業主の措置は、

 原則として「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」9条3項の禁止する取扱いに当たるが、

 ①当該労働者の自由な意思に基づいて降格を承諾したものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するとき

 又は②事業主において当該労働者につき降格の措置を執ることなく軽易な業務への転換をさせることに円滑な業務運営や人員の適正確保などの業務上の必要性から支障がある場合であって、当該措置につき同項の趣旨及び目的に実質的に反しないものと認められる特段の事情が存在するときは、

 同項の禁止する取扱いに当たらない。

 マスコミ等でも話題になった裁判のようです。

2015年4月24日 (金)

【弁護過誤】 今度は行政書士の先生による過誤

 判例タイムズNo1409号で紹介された大阪高裁平成26年6月19日判決です。

 行政書士に、介護タクシー事業を営もうとする者に対する、手続選択に関する信義則上の助言・説明義務違反が認められるとして、契約締結上の過失に基づく損害賠償責任(不法行為責任)が認められました。

 介護タクシー事業のうち、

 ①一般旅客事業の許可を受けて行う場合は、輸送対象者については、一般に広く要介護者や要支援者を有償で運送することができ、輸送範囲にうちても特に制限はないが、

 ②特定旅客事業の許可は、許可申請者が営む介護事業所の会員を利用者として輸送することを想定している許可であることから、輸送する人は、介護保険法により、要介護や要支援の認定を受けた者等であり、かつ、申請会社が営む介護事業所から病院等への通院なども目的としている必要があり、従って、取扱客も輸送目的も限定されます。

 それにもかかわらず、行政書士が、一般旅客事業と特定旅客事業の利害得失について適切な助言・説明をせず、手続きを急ぐのであれば、特定旅客事業を選択すべきであるなどと、誤ったアドバイスをしたことが問題とされた事案でした。

 対比表をもちいて説明はされていたようですが、「法律に疎い素人にとっては、必ずしもその違いを容易に理解できる内容とは言い難い」と判示されています。

 士業にとって厳しい判断です。。。。

2015年4月23日 (木)

高浜原発3,4号機運転差止めの仮処分決定・・・

  高浜原発3、4号機運転差止仮処分について、福井地裁は、下記のとおりの決定(要旨)を行いました。

                         主  文


1 債務者(関西電力)は、福井県大飯郡高浜町田ノ浦1において、高浜発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。

2 申立費用は債務者の負担とする。

                        理由の要旨

 1 基準地震動である700ガルを超える地震について

 基準地震動は原発に到来することが想定できる最大の地震動であり、基準地震動を適切に策定することは、原発の耐震安全性確保の基礎であり、基準地震動を超える地震はあってはならないはずである。

 しかし、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成17年以後10年足らずの問に到来している。本件原発の地震想定が基本的には上記4つの原発におけるのと同様、過去における地震の記録と周辺の活断層の調査分析という手法に基づいてなされ、活断層の評価方法にも大きな違いがないにもかかわらず債務者の本件原発の地震想定だけが信頼に値するという根拠は見い出せない。

 加えて、活断層の状況から地震動の強さを推定する方式の提言者である入倉孝次郎教授は、新聞記者の取材に応じて、「基準地震動は計算で出た一番大きな揺れの値のように思われることがあるが、そうではない。」「私は科学的な式を使って計算方法を提案してきたが、平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある。」と答えている。地震の平均像を基礎として万一の事故に備えなければならない原子力発電所の基準地震動を策定することに合理性は見い出し難いから、基準地震動はその実績のみならず理論面でも信頼性を失っていることになる。

 基準地震動を超える地震が到来すれば、施設が破損するおそれがあり、その場合、事態の把握の困難性や時間的な制約の下、収束を図るには多くの困難が伴い、炉心損傷に至る危険が認められる。

 2 基準地震動である700ガル未満の地震について

本件原発の運転開始時の基準地震動は370ガルであったところ、安全余裕があるとの理由で根本的な耐震補強工事がなされることがないまま、550ガルに引き上げられ、更に新規制基準の実施を機に700ガルにまで引き上げられた。原発の耐震安全性確保の基礎となるべき基準地震動の数値だけを引き上げるという対応は社会的に許容できることではないし、債務者のいう安全設計思想と相容れないものと思われる。

 基準地震動である700ガルを下回る地震によって外部電源が断たれ、かつ主給水ポンプが破損し主給水が断たれるおそれがあることは債務者においてこれを自認しているところである。外部電源と主給水によって冷却機能を維持するのが原子炉の本来の姿である。安全確保の上で不可欠な役割を第1次的に担う設備はこれを安全上重要な設備であるとして、その役割にふさわしい耐震性を求めるのが健全な社会通念であると考えられる。このような設備を安全上重要な設備でないとする債務者の主張は理解に苦しむ。

債務者は本件原発の安全設備は多重防護の考えに基づき安全性を確保する設計となっていると主張しているところ、多重防護とは堅固な第1陣が突破されたとしてもなお第2陣、第3陣が控えているという備えの在り方を指すと解されるのであって、第1陣の備えが貧弱なため、いきなり背水の陣となるような備えの在り方は多重防護の意義からはずれるものと思われる。

基準地震動である700ガル未満の地震によっても冷却機能喪失による炉心損傷に至る危険が認められる。

 3 冷却機能の維持についての小括

 日本列島は4つのプレートの境目に位置しており、全世界の地震の1割が我が国の国土で発生し、日本国内に地震の空白地帯は存在しない。債務者は基準地震動を超える地震が到来してしまった他の原発敷地についての地域的特性や高浜原発との地域差を強調しているが、これらはそれ自体確たるものではないし、我が国全体が置かれている上記のような厳然たる事実の前では大きな意味を持つこともないと考えられる。各地の原発敷地外に幾たびか到来した激しい地震や各地の原発敷地に5回にわたり到来した基準地震動を超える地震が高浜原発には到来しないというのは根拠に乏しい楽観的見通しにしかすぎない上、基準地震動に満たない地震によっても冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険である。

4 使用済み核燃料について

 使用済み核燃料は我が国の存続に関わるほどの被害を及ぼす可能性があるのに、格納容器のような堅固な施設によって閉じ込められていない。使用済み核燃料を閉じ込めておくための堅固な設備を設けるためには膨大な費用を要するということに加え、国民の安全が何よりも優先されるべきであるとの見識に立つのではなく、深刻な事故はめったに起きないだろうという見通しのもとにかような対応が成り立っているといわざるを得ない。また、使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性もBクラスである。

5 被保全債権について

 本件原発の脆弱性は、(1)基準地震動の策定基準を見直し、基準地震動を大幅に引き上げ、それに応じた根本的な耐震工事を実施する、(2)外部電源と主給水の双方について基準地震動に耐えられるように耐震性をSクラスにする、(3)使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込む、(4)使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性をSクラスにするという各方策がとられることによってしか解消できない。

 また、地震の際の事態の把握の困難性は使用済み核燃料プールに係る計測装置がSクラスであることの必要性を基礎付けるものであるし、中央制御室へ放射性物質が及ぶ危険性は耐震性及び放射性物質に対する防御機能が高い免震重要棟の設置の必要性を裏付けるものといえるのに、原子力規制委員会が策定した新規制基準は上記のいずれの点についても規制の対象としていない。免震重要棟についてはその設置が予定されてはいるものの、猶予期間が設けられているところ、地震が人間の計画、意図とは全く無関係に起こるものである以上、かような規制方法に合理性がないことは自明である。

 原子力規制委員会が設置変更許可をするためには、申請に係る原子炉施設が新規制基準に適合するとの専門技術的な見地からする合理的な審査を経なければならないし、新規制基準自体も合理的なものでなければならないが、その趣旨は、当該原子炉施設の周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こらないようにするため、原発設備の安全性につき十分な審査を行わせることにある(最高裁判所平成4年10月29日第一小法廷判決、伊方最高裁判決)。そうすると、新規制基準に求められるべき合理性とは、原発の設備が基準に適合すれば深刻な災害を引き起こすおそれが万が一にもないといえるような厳格な内容を備えていることであると解すべきことになる。しかるに、新規制基準は上記のとおり、緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。新規制基準は合理性を欠くものである。そうである以上、その新規制基準に本件原発施設が適合するか否かについて判断するまでもなく債権者らが人格権を侵害される具体的危険性即ち被保全債権の存在が認められる。

6 保全の必要性について

 本件原発の事故によって債権者らは取り返しのつかない損害を被るおそれが生じることになり、本案訴訟の結論を待つ余裕がなく、また、原子力規制委員会の設置変更許可がなされた現時点においては、保全の必要性も認められる。

 これに対して、関西電力のコメントは以下のとおりです 

   「本日、福井地方裁判所において、高浜発電所3、4号機の運転差止めを求める仮処分命令申立てが認められました。

   高浜発電所3、4号機は、新規制基準の適合性審査会合等で、当社が科学的・技術的観点から安全性についての説明を重ねてきた結果、平成27年2月12日、原子力規制委員会より原子炉設置変更許可をいただいているプラントです。

   福井地方裁判所において、平成26年12月5日に仮処分の申立てがなされて以降、当社は、申立ての却下を求めるとともに、審査会合の中でご説明してきた内容も含め、発電所の安全性が確保されていることについて、科学的・専門的知見に基づき具体的に主張・立証してきました。

   さらに、当社は、慎重かつ充実した審理を行っていただくよう福井地方裁判所に対し強く求めてきましたが、同裁判所は、合理的な理由なく3月11日に審理を終結し、本日、仮処分命令申立を認める決定を下しました。

   当社として、本決定について、当社の主張を理解いただけず、誠に遺憾であると考えており、到底承服できるものではありません。

   当社は、決定文の詳細を確認のうえ、速やかに不服申立ての手続きを行い、再稼動に向けたプロセスへの影響を最小限に留めるべく、早期に仮処分命令を取り消していただくために、今後も高浜発電所3、4号機の安全性の主張・立証に全力を尽くしてまいります。」

 また、日本経済新聞のコメントは以下のとおりでした。

 今回の地裁決定には、疑問点が多い。

 ひとつが安全性について専門的な領域に踏み込み、独自に判断した点だ。決定は地震の揺れについて関電の想定は過小で、揺れから原発を守る設備も不十分とした。

 これらは規制委の結論に真っ向から異を唱えたものだ。福島の事故を踏まえ、原発の安全対策は事故が起こりうることを前提に、何段階もの対策で被害を防ぐことに主眼を置いた。規制委は専門的な見地から約1年半かけて審査し、基準に適合していると判断した。

 今回の決定を下した裁判長は昨年5月、関電大飯原発についても「万一の事故への備えが不十分」として差し止め判決を出した。原発に絶対の安全を求め、そうでなければ運転を認めないという考え方は、現実的といえるのか。

 差し止め決定へのもうひとつの疑問は、原発の停止が経済や国民生活に及ぼす悪影響に目配りしているようにみえないことだ。

 国内の原発がすべて止まり、家庭や企業の電気料金は上がっている。原発ゼロが続けば、天然ガスなど化石燃料の輸入に頼らざるを得ず、日本のエネルギー安全保障を脅かす。だが決定はこうした点について判断しなかった。」

 差し止めを認めた同じ裁判長によるものなので、なかば想定されていた内容でしたが、そうだといっても、やはり、経済や国民生活に及ぼす影響が大きい決定でした。

 

2015年4月22日 (水)

【倒産】 破産管財人とのつきあい方 金融法務研究会

 金融法務事情No2015号に、今年の1月9日に大阪銀行協会で開催された金融法務研究会の講演録が収録されていました。

 不動産の処分については、①資料の開示、②売却方法、③財団組み入れ率、④判付料、⑤フル保全の場合、⑥充当、⑦財団からの放棄等について、管財人の視点での解説がされております。

 また、担保の処遇についても、問題となることが多い、①集合債権譲渡担保、②集合動産譲渡担保、さらには、相殺についても、①取立委任手形の取立金との相殺、②投資信託受益権の解約金返還債務との相殺、そして、債権届出については、①不足額責任主義、②開始時現存額主義等についての解説がなされています。

 なお、破産管財人の選定基準として、大阪地裁の場合は、弁護士登録後、3年とか5年とかの一定の年数がたてば、希望する弁護士を破産管財人に選任することになっていること、最初は小さな事件だが、きちんと仕事をしているかどうか評価してきちんと仕事をした弁護士には次第に財団規模のある事案の案件をまかせていくということが記載されております。なお、倒産事件数が減少する中で、弁護士の供給は過多なので、裁判所はより有能な弁護士を適材適所で選任しているとのことです。

 財団規模の大きな事案の管財人に裁判所から選任してもらうためには、きりっとした仕事をしている!ということを裁判所からみてわかってもらうこと!が必要だということです。

2015年4月21日 (火)

スイミング・・・・ (^_^;)

 最近、堅い記事が続いていますので、今日はプライベートなむかし話を少しお話したいと思います。(^_^;)

 高校生のころは余り運動しなかったことから、高校生でありながら立派なメタボな身体となり、メタボ解消のために大学3年生のころから、「スイミング」を趣味として始めるようになりました。fish

 元々水泳はほとんど金槌でしたが、平泳ぎはかろうじてできるために、数年前までは平泳ぎで泳いでいました。平泳ぎは腰痛に悪いことから、数年前に思い切ってクロールもどきで泳いでみたら意外に泳げるので、現在はクロールで泳いでいます。(^_-)

 話を戻します。

 大学3年生のころ(昭和63年ころ)、東京の府中セントラルスポーツのディー会員(昼間だけの会員)に入会し、週2回~3回程、昼間にスポーツクラブに運動に行っていました。同スポーツクラブは、東府中駅近くにあったことから、居住していた府中学生会館からは自転車で片道15分くらいかかっていました。

 会費を安くするために昼間に通っていたので、インストラクターのお姉さんからは、夜間の学生と思われたりしました。お姉さんからは、マシンの使い方を教えて貰いました。その際に、お姉さんはピチピチのスパッツ型のユニフォームであったため、当時うぶな大学生であった私は、顔を赤らめながら教えていただいたことを懐かしく(笑)思い出します。lovely

 クラブで指定の水着を購入しましたが、当時の水着は、いわゆるビキニタイプで、いまの主流から考えると露出面が広い水着でしたが、当時はそれが当たり前でした。heart02

 2年近くかよって、メタボも少し解消されました。

 大学を卒業して、司法試験の勉強のために、司法試験予備校に近い杉並区阿佐ヶ谷に引っ越ししたことから、同クラブからの紹介を受けて阿佐ヶ谷駅近くのやはりセントラル系のスポーツクラブに通いました。

 このスポーツクラブは、月会費のほか、利用する毎にもお金がかかったことから、1年程でやめ、少し料金の安い高円寺駅近くのスポーツクラブに変更しました。building

 こちらのクラブも、阿佐ヶ谷の自宅からは距離があることに加え、なんと入会してすぐに会費の変更したことにより以前のクラブよりも負担が大きくなったことから、3ヵ月程でやめました。coldsweats01

 この段階で、費用のかかる民間の運動施設に通うのは経済的にも負担が多いので、公立の運動施設を利用することを考えて、中野区鷺宮駅近くに公立の体育館にプールが併設されていることを知り、それ以降は、ほとんどこちらのプールを利用するようになりました。happy01

 そして、鷺宮の体育館は、西武新宿線の鷺ノ宮駅から徒歩5分程度のところにあり、また、司法試験予備校(Wセミナー、LEC)のあった高田馬場に通学するのに便利だったので、2日に1回程度は利用しました。シャワーを浴びて、1時間程平泳ぎで泳いでいましたが、利用者も多く、1レーンに3人~4人程の人が利用していましたね。夕方まで高田馬場の司法試験予備校で勉強して、鷺宮で1時間程泳いだ後、自宅に戻るという生活を送っていました。coldsweats01

 平成7年10月ころからは、中大の駿河台研究室(お茶の水)に入室して勉強するようになり西武新宿線を利用することがほとんどなくなったことから、鷺宮体育館を利用することがほとんどなくなり、代わりにお茶の水駅と総武線でつながっている千駄ヶ谷の東京都体育館のプールを利用しました。 

 東京都体育館は、ものすごく広くて、しかも深いプールで、大勢の人が一心不乱に泳いでいる姿が今の記憶に残っております。レーンの長さも、50メートルくらいあったように思います。ただし、残念ながら、余りにも多数の人が利用されている関係上、水はあまり綺麗ではありませんでしたが、とにかく広い、長い、深いプールという印象を今でも抱いています。coldsweats01

 司法試験合格後は、実務修習先の香川県高松に転居し、裁判所と提携していた穴吹のスポーツクラブでマシンの利用や自転車等を漕いでいることが多かったですが、同クラブとの提携が解消されてからは、同期の修習生を誘って、浜ノ町の公立体育館のプールをよく利用していました。

 とはいえ、泳いだ後、ご飯をたっぷり食べていたので、メタボ解消には逆効果だったと思いますが。coldsweats02

 埼玉県和光(司法研修所のある所)では、公立のプールを数回利用していましたが、場所柄、子どもたちの利用も多く、数回程度利用しただけで、司法研修所の中の体育館のマシンで汗を流していました。

 なお、和光の樹林公園の運動場で毎日ジョッキングをしていたのですが、これが今につながる腰痛の原因の元です。bearing

 愛媛に帰ってからは、今治や松山のスポーツクラブ(フィッタやアクトス)に併設されているプールを利用しており、また、ご存知のとおり、県外出張の場合は、プール付きのホテルに宿泊して泳いで汗を流すようにしています。

 プール付きのホテルでは、東京方面では、ロイヤルパークホテル、グランパシフィックダイバ、浅草ビューホテル、ザプリンスタワー東京、イースト21、シェラトン横浜などを利用することが多いですね。いずれも日々のストレス解消に役立てています。

 なお、今治国際ホテルも会員となって利用したことはあるのですが、これも、月会費の他、1回利用する度毎に利用料が必要であるため、1年程でやめました。(>_<)

 腰痛の手術を受ける前は、2時間程平気で泳ぎ続けることができましたが、術後はそれが難しくなりましたが、やはりストレス解消としてはもっとも自分に適しているので、1時間以上はクロールで泳ぐようにしています。

 妻や子どもたちからは、「あざらし」とか、「とど」とか、言われていますが、いつかは、「イルカ」とか言われたいものです。(^_^;)

2015年4月20日 (月)

【金融・企業法務】 トラブル防止のための相続手続

 銀行法務21No785号で、トラブル防止のための相続手続が紹介されていました。

 第1部は、銀行家の手による解説です。

 ①共同相続人中に制限行為能力者(成年、未成年)が含まれる事案 (1) 成年被後見人が相続人の場合の利益相反、(2)相続人が未成年者の場合の利益相反、

 ②養子についての相続手続、

 ③被相続人名義預金に対する差押え (1)預金者の生前に受けた差押命令の相続開始後の効力 (2)被相続人を債務者とする差押命令 (3)相続人の1人を債務者とする差押命令、(4)被相続人に対する滞納処分、

 ④連帯債務者の一人について相続が開始した場合の対応、

 ⑤弁護士でないものが業として行う遺産整理受任業務により被相続人名義預金の払戻請求を受けた場合の対応

 第2部は、弁護士の手によるものであり、相続手続に必要な書類の取得方法・作成方法・取り扱いのポイントです。

2015年4月19日 (日)

【交通事故】 交通民集の座談会 平成26年12月13日

 交通事故民事裁判例集第45巻索引解説号(ぎょうせい)に、6年ぶりに開催された「交通民集の座談会」記事が紹介されていました。

 4テーマです。

 第1がRSD(反射性交感神経性ジストロフィー・反射性交感神経萎縮症)です。

 自賠責保険の認定基準を厳格に適用すべきか、それとも緩やかに適用すべきかという基準の認定の他、素因減額の関係、症状固定後の治療についてのお話がありました。

 第2が、疾患などの影響により責任無能力者となった運転者に運行供用者責任が認められるかという問題です。

 第3が、自然災害が関与した場合の運行起因性の問題で、例えば、死亡に至る事故が車両の外で、自然災害によって生じたということが特徴である東京地裁平成24年12月6日付け判決を例にとって、解説がなされていました。

 最後が、提起賠償金をめぐる問題についての議論で、これは、オーソドックスな議論が展開されていました。ただ、東京地裁民事27部でも、定期金の事案はほとんどないようです。議論が多い割には、意外ですね。

 田舎弁護士でも、東京の最先端の議論にも接しながら、研鑽を積んでいく必要があります。

2015年4月18日 (土)

【保険金】 自動車の盗難保険金請求事件において、盗難の事実が認められないとして請求が棄却された事例 名古屋高裁平成26年11月24日判決

 判例時報No2248号で紹介された名古屋高裁平成26年11月14日判決です。

 事案は以下のとおりです。

 Xは、平成21年12月に、本件車両を代金約920万円で購入し、その代金約780万円をローンで支払っていたところ、平成23年6月にXの事務所敷地内の車庫に本件車両を駐車していたところ、本件車両がなくなったとして、本件車両について自動車保険契約を締結していたY保険会社に車両保険金655万円の支払いを求めたという事案です。

 第1審は、Xの請求を認めましたが、名古屋高裁はXの請求を棄却しました。

 判決の理由の骨子は以下のとおりです。

 ①本件車両の駐車状況等に関する代表者の供述等は、内容自体が、物理的可能性の点で疑問がある上、不自然に変遷し、従業員の説明と齟齬する等直ちに信用できない

 ②Xは、経営状況は芳しくなく、資金繰りが逼迫しており、保険金を取得する動機を基礎付ける

 ③Xは、本件保険契約に車内外身の回り品特約を付せ、多額の現金や運転免許証などを入れた財布や実印、通帳などの貴重品を本件車両に載せたままにしていて盗難にあったとの事故報告をしているが、かかる言動は不合理であるばかりでなく、高額な保険金を不正に取得しようとする意図をうかがわせるものといえるなど

 と判断し、本件車両の盗難という保険事故が発生したとは認めがたいと判断しました。

 第1審と第2審とで結論がわかれた判断の微妙な案件でした。

2015年4月17日 (金)

【流通】 タクシー乗り場と独禁法違反!?

 判例タイムズNo1409号で紹介された大阪高裁平成26年10月31日判決です。

 裁判所は、「公道」上の「タクシー待機場所」について、これを事実上「専用」してきたタクシー事業者が、他のタクシー事業者による乗り入れを妨害したことから、妨害されたタクシー事業者等による私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独禁法)24条の差止請求を認容しました。

 独占禁止法24条は、「第8条第5号又は第19条の規定に違反する行為によってその利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは、その利益を侵害する事業者若しくは事業者団体又は侵害するおそれがある事業者若しくは事業者団体に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる」と規定されています。

 個人タクシーに対して、大手の法人タクシー事業者の運転手さんが、前方への立ちはだかりや割り込みなどによる物理的な妨害行為に及んだことから、両者の間でトラブルに発展したようです。

 解説によれば、今回の高裁判決は、高裁段階で初の独占禁止法24条に基づく差止請求認容裁判例とのことです。

2015年4月16日 (木)

【行政】 産業廃棄物と周辺住民の原告適格

 判例タイムズNo1409号で紹介された最高裁平成26年7月29日判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 1 産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民のうち、当該最終処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染、水質の汚濁、悪臭等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は、

 当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟につき、

 これらの取消し及び無効確認を求める法律上の利益を有する者として原告適格を有する

 2 産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民は、約3万㎡の埋立地を有する管理型最終処分場である当該最終処分場の中心地点から1.8㎞の範囲内の地域に居住する者であって、当該最終処分場の設置の許可に際して生活環境に及ぼす影響についての調査の対象とされた地域にその居住地が含まれているなどの判示の事情の下では、

 当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の取消訴訟につき、これらの無効確認及び取消しを求める法律上の利益を有する者として原告適格を有する。

 本判決の意義として、今後、産業廃棄物処理施設について、周辺住民から取消訴訟が提起された場合には、その原告適格の有無の判断のために当該施設の設置許可に際して申請書に添付された環境影響調査報告書の写しが証拠として提出されることになるということのようです。

2015年4月15日 (水)

【交通事故】 55歳主婦の自賠責5級認定高次脳機能障害は日常生活に大きな支障ないと7級認定し、月額1万5000円の将来付添費を認めた

 自保ジャーナルNo1938号で紹介された名古屋高裁平成26年11月20日判決です。

 自賠責5級認定の高次脳機能障害が、裁判すると、7級までに等級ダウンしてしまったというトホホ事案です。

 判決要旨の一部を紹介いたします。

 歩行中にY乗用車に衝突され、前頭葉脳挫傷等の傷害を負い、自賠責5級2号高次脳機能障害の認定も、3級高次脳機能障害を残したとする55歳主婦兼パートのXにつき、

 Xは、意思疎通や同時処理の能力が以前より低下し、怒りやすくなってはいるものの、これらについては家族が気をつけて接することで対応することができ、日常生活に大きな支障が出ていないと認められること、

 及び簡易な労務に従事することは可能であるが、簡易な労務を超えたフルタイムの労務に従事することが可能であるとまでは認められないこと

 から、Xの後遺障害等級を7級と認定しました。

 高次脳機能障害整理表に基づく後遺障害等級基準による検証につき、

 Xは、高次脳機能障害整理表において、意思疎通能力、問題解決能力及び社会的行動能力については、困難はあるが概ね自力ででき、Bレベルに該当し、

 作業負荷に対する持続力・集中力についてはDレベルに該当すると認めるのが相当であると、7級4号高次脳機能障害を認定し、後遺障害逸失利益は、センサス全年齢女性平均を基礎収入として、67歳までの11年間56%の労働能力喪失により認めました。

 7級高次脳機能障害を残す将来付添費につき、日常生活において家族による見守りが必要となる場合がないとはいえず、また、初めての道を通ると帰り道が分からなくなるため付添いが必要な状態にある等から、月額1万5000円で31年間につき認めました。

 第1審は、自賠責同様5級認定でしたが、第2審は、7級認定に等級ダウンしたという、被害者にとってはいやな判決になりました。

2015年4月14日 (火)

玄海原子力発電所3号機MOX燃料使用差止訴訟判決

 玄海原子力発電所3号機MOX燃料使用差止訴訟判決が、3月20日に、九州電力勝訴の判決が佐賀地方裁判所から言い渡されました。

 判決主文は、以下のとおりです。

 ア 原告らの請求(玄海原子力発電所3号機原子炉においてメロックス社製MOX燃料を使用して運転してはならない)を棄却する。
 イ 訴訟費用は原告らの負担とする。

 判決理由の要旨は、以下のとおりです。

 ① 玄海3号機原子炉に使用するMOX 燃料の設計及び使用済燃料ピットの設計は、いずれも原子力安全委員会が了承した指針に従っているなど、平成25 年6月に定められた原子力規制委員会の規則の基準を満たしている。

 ② MOX ペレットとウランペレットの体積変化の挙動は、同等と評価することが相当である。

 ③ 本件MOX 燃料について、運転期間中にギャップ再開が起きるとは認められず、それによる燃料溶融の危険や原子炉容器破壊の危険も認められない。

 ④ 玄海3号機の使用済燃料ピットの耐震性や使用済燃料の臨界防止について安全性は確認されている。また、原告らの主張する超長期保管の間に劣化が進んで地震で崩れるという点については、その具体的内容が明らかでない。

 ⑤ 玄海3号機の使用済燃料ピットから大量漏えいが起きて原告らの健康が侵害される具体的危険については、証明がない。

 上記判決に対する九電のコメントは、以下のとおりです。

 「今回の判決は、玄海原子力発電所3号機MOX燃料の使用に関し、安全性を確保しているとの当社のこれまでの主張が裁判所に認められたものであり、妥当な判決をいただいたものと考えております。」

2015年4月13日 (月)

【金融・企業法務】 共同相続された委託者指図型投資信託の受益権につき、相続開始後に元本償還金または収益分配金が発生し、それが預かり金として上記受益権の販売会社における被相続人名義の口座に入金された場合、共同相続人の1人が事故の相続分に相当する金員の支払を請求することの可否

 金融法務事情No2014号で紹介された最高裁平成26年12月12日判決です。

 共同相続された委託者指図型投資信託の受益権が相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるかについては、

 最高裁平成26年2月25日判決は、これを否定し、この問題についての実務的な決着は図られました。

 今回の事案は、2月判決を前提にして、 

 共同相続された委託者指図型投資信託の受益権につき、相続開始後に元本償還金または収益分配金が発生し預かり金として上記受益権の販売会社における被相続人名義の口座に入金された場合に、

 共同相続人の一人が自己の相続分に相当する金員の支払を請求することができるかが問題となり、これについても、否定されてしまったわけです。

 もっとも、相続開始後に発生した元本償還金または収益分配金が銀行預金口座に入金された場合や現金で支払われた場合、

 相続開始後に発生するものが解約金の場合、

 元本償還金または収益分配金が発生したのが相続開始前であった場合の法律関係については、今後の検討に委ねられる問題だとされています。

2015年4月12日 (日)

【行政】 浜松市が相続財産法人に属する不動産の差押えを解除しなかったことについて、国税徴収法79条1項2号の定める無益差押えを理由とする差押解除義務を怠ったとして、国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例 静岡地裁平成26年9月8日判決

 判例時報No2246号で紹介された静岡地裁浜松支部平成26年9月8日付判決です。

 国税徴収法48条2項は、差し押さえることができる財産の価額がその差し押さえに係る滞納処分費及び徴収すべき国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権の金額の合計額を超える見込みがないときは、その財産は、差し押さえることができないとして無益差し押さえの禁止を定め、

 同法79条1項2号は、徴収職員は、差押財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び差押えに係る国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権の合計額を超える見込みがなくなったときは、当該差押えを解除しなければならないとして、差押後に無益差押えに至った場合の差押解除義務を定めている。

 本件では、後者に関する国家賠償法上の違法性が問題とされたが、

 本判決では、職務行為基準説に依拠し、まず客観的に見て国税徴収法79条1項2号による差押解除義務が発生していたことを認定した上で、徴税吏員が同号所定の要件の認定判断において職務上の注意義務を尽くさなかったために本件差押えが解除されなかったという主観面を認定し、

 国家賠償法上の違法性を認めました。

2015年4月11日 (土)

2014年度弁護士メディカル応用コース ①後遺障害認定の基礎と着眼点、②医療審査講義

 第2日目の午前は、損害保険料率算出機構の職員だった方の解説で、後遺障害認定の基礎と着眼点というテーマでの講義でした。

 審査にあたっての用語の説明のほか、精神神経障害にかかる後遺障害の認定上の着眼点についての解説がされていました。

 後遺障害等級表とその仕組みですが、一体、どれ程の弁護士がそれを正確に理解できているのかというと、田舎弁護士を含めても、大半の弁護士は十分な理解に至らず、自賠責保険での後遺障害等級を前提に漫然と処理しているのではないかと反省しております。

 「系列」、「序列」、「併合」、「相当」、「加重」・・・ 細かなルールが定められて運用されています。

 その他、頚部損傷、高次脳機能障害、非器質的精神障害、MTBI等、実務上目にすることが多い傷病名を中心に、認定上の着眼点を勉強しました。

 第2日目の後半は、医療審査で、臨床医・顧問医の視点から、整形外科医の井上久先生の講義でした。一言でいうならば、「損害賠償論・保険論」と「医学論・一般常識」は別物なので、医者に聞くべき事、聞かなければならないこと(医学的事実・見解)と、損保が決めるべきこと(損害賠償論的判断)を、損保が分別することが大切ということでした。医師ではない者がいくら勉強しても超えられない壁がある、医師とは医学議論をせず、上手に質問しろということでした。

 なお、今回の研修ですが、四国からは、愛媛が3名、香川が4名の受講生がいました。遠方からお疲れ様です。

2015年4月10日 (金)

2014年度弁護士メディカル応用コース 骨折講義

 損害保険協会主催の2014年度弁護士メディカル応用コース(東京)に参加しました。

 初日、午前の講義は、医学部教授による骨折講義でした。

 鎖骨、肋骨、上腕骨、前腕骨、手、大腿骨、膝関節、下腿骨、距骨の各骨折に関する特徴と治療方法を中心に学習をしました。

 午後の講義も、医学部名誉教授による頭部外傷講義でした。脳の解剖学的・生理学的な特殊性の概要を説明された後、高次脳機能障害、低髄液圧症候群についての学習でした。

 軽症頭部外傷でも、高次脳機障害は高頻度に発生していること、軽症頭部外傷でも、脳障害は高頻度に検出されているというデータが紹介されていたのは、新鮮でした。他方で、脳脊髄液減少症研究会による診断基準については、検証もなく拡大解釈された診断基準として、消極的な評価でした。

 なお、「脈絡叢で1日500㎜l生産され、くも膜顆粒から吸収される」という知見は、間違いという見解を示していただきましたが、先端しすぎて、???でした。田舎弁護士には難しすぎたです。

2015年4月 9日 (木)

【倒産】 別除権協定における解除条件条項の有効性

 銀行法務21・No783号で紹介された解説です。

 解除条件条項により、別除権協定が後日の破産手続開始により失効して、被担保債権額は復活することになる(第1審の見解)のか、それとも、破産手続き開始決定は解除条件条項に該当せずに、別除権協定は失効しないことになる(第2審の見解)のかが争われました。

 最高裁平成26年6月5日判決は、別除権協定の解除条件に関する合意につき、再生債務者が再生計画の履行完了前に再生手続廃止の決定を経ずに破産手続開始の決定を受けた時から別除権協定が効力を失う旨の内容を含むと判断し、第1審と同じ結論に立ちました。

 別除権協定が失効すると考えた場合には、1億3000万円、失効しない場合には、3500万円と、別除権者が受け取るべき金額に1億円近い差が発生したようです。

 ドラマのような事案ですね。

2015年4月 8日 (水)

 第47回フジ会総会に参加させていただきました

 本日、㈱フジ(東証1部)の第47回フジ会総会に参加させていただきました。

 尾﨑社長の会社方針発表、大内専務の営業方針発表の後、元東国原英夫さんの「ピンチをチャンスに 元気な地方が日本を変える」という講演を聞かせていただきました。 

 講演会後は、㈱フジの取引先各社の方との懇親会ですが、弁護士には縁遠い各種業界の方々とお話をすることができ、大変有意義に過ごせました。

【金融・企業法務】 投資信託受益権の償還金等の法定相続分支払いの可否 

 銀行法務21・No783の「営業店からの質疑応答」で紹介された解説です(同書P70)。

 「被相続人Aが販売会社甲銀行から購入していた委託者指図型投資信託の受益権につき、共同相続開始後に収益分配金と元本償還金が発生し預かり金として甲銀行におけるA名義の口座に入金されました。その後、共同相続人X・B・Cのうち、Xから、同口座への預かり金債権のうちXの法定相続分3分の1に相当する金員の支払いを請求されました。この申出に応じることは可能でしょうか。」という質問に対して、

 「共同相続人の1人であるXは、甲銀行に対し、当然には、自己の相続分に相当する金員の支払いを請求することはできません。したがって、他の共同相続人の同意が得られない限り、甲銀行はXの申出に応じることはできません」と回答されています。

 最高裁平成26年12月12日判決も同様の判示をしております。

 他方で、最高裁平成17年9月8日判決は、遺産が賃貸されている不動産の場合に、相続開始後に発生した賃料債権については、各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し、その帰属は、後にされた遺産分割の影響を受けない」と判断しております。この最高裁判決との相違を理解しておくことが必要なようですね。

2015年4月 7日 (火)

【金融・企業法務】 MBOの際の手続的公正性配慮義務

 判例時報No2245で紹介された神戸地裁平成26年10月16日判決です。

 MBO(経営陣による株式の公開買い付け)が失敗した場合において、株主が会社の元取締役らに対し、MBO手続により生じた会社の損害を賠償するよう求めた株主代表訴訟が一部認容された事例ですが、その中で、裁判所は、非常におもしろい義務を取締役に認めています。

 一般に会社の取締役は、MBOの実施に当たっては善管注意義務の一環として企業価値の向上に資する内容のMBOを立案、計画し、その実現に向け尽力すべき義務を負うところ、

 本件のような会社の非公開化を目的とするMBOは、自らが取締役を務める会社の株式を公開買い付けを通じて取得し、公開買い付けに応募しない株主を締め出すことにより会社を非上場化する取引であるから、

 本来は企業価値の向上を通じて株主の利益を代表すべき取締役が株式の買い手側に立つこととなり、できる限り高い価格での買取を求める売り手(既存株主)とは必然的に利益相反関係が生ずるため、

 取締役は、公開買付価格の公正さはもとより、その価格決定手続の公正さの確保に配慮すべき義務として、手続的公正性配慮義務を負うと解するのが相当である

 公正は当然ですが、公正らしさの確保も大切よ! ということでしょうか。なんか、裁判所みたいですね。

 なお、取締役には、情報開示義務違反も認められていますが、損害との因果関係はないとされています。法律事務所から厳しい意見がつけられているのに、「9月19日付け賛同意見表明のプレスリリースの中に、『なお、当社取締役会は、平成20年6月より、本取引に法的論点に関する説明を弁護士法人〇法律事務所から受けております』との付記記載をしたことは、取締役の会社法上の義務としての善管注意義務(情報開示義務)に違反する」と指摘されています。公表すべき重要な事項ないしは誤解を生じさせないために必要な重要な事実の公表を怠ったと評価されたわけです。

 MBOの失敗を原因とする株主代表訴訟としては先例もないようです。

 

2015年4月 6日 (月)

【建築・不動産】 建物の賃貸人がその建物内で1年数ヶ月前に居住者が自殺した事実があったことを知っていながら故意に賃借人に告げずに賃貸借契約を締結したことが不法行為を構成するとされた事例 大阪高裁平成26年9月18日判決

 判例時報No2245で紹介された大阪高裁平成26年9月18日判決です。

 大阪高裁は、賃貸人であるYは、本件賃貸借契約締結当時、本件マンション内で1年数ヶ月前に居住者が自殺した事実があることを知っていたと認定した上で、

 信義則上、賃借人であるXに対し、右事実を告知すべき義務があったというべきであったとし、Yは、右義務に違反し、故意に右事実に告知せず、賃貸借契約を締結したのであるから、不法行為を構成するとして、

 114万円程度(そのうち、慰謝料は30万円)を認めました。

2015年4月 5日 (日)

【法律その他】 性的虐待行為によりうつ病を発症した場合、除斥期間の起算点はうつ病発症の時であるとして、除斥期間の経過を認めなかった事例

 判例時報No2245号で紹介された札幌高裁平成26年9月25日判決です。

 第1審は、本件性的虐待行為を一体とみてもその最終時点(昭和58年1月上旬ころ)から本件提訴まで20年以上を経過しているから、Xの損害賠償請求権は民法724条後段に定める除斥期間の経過により消滅していると判断し、Xの本訴請求を棄却しました。

 第2審は、うつ病が発症したのは平成18年9月頃であるから、うつ病を発症したことを理由とする不法行為に基づく損害賠償請求権については、除斥期間が経過していないということができるとして、Xの本訴請求を認めました。

 民法724条後段の除斥期間の起算点についえは、加害行為説と損害発生時説とが対立していましたが、最高裁平成16年4月27日判決は、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時から、進行すると判断しており、この判決もこの理論に依拠するものです。

 ただ、事案の概要をみると、Xは、昭和58年ころに、すでにPTSDや離人症性障害を発症していたようですが、平成18年9月ころに、難治性重度うつ病も発症したようです。裁判所は、平成18年9月ころまでは、うつ病を発症しないままで推移したと認定しています。この当たりって、医学的にはどうなんでしょうかね?

 もっとも、事案の概要をみる限り、Xが勝訴したことは結果としては妥当であると思います。

2015年4月 4日 (土)

【交通事故】 従業員15名会社代表者47歳男子の報酬は、不確定要素が強く変動するとし、事故時センサス同年齢を基礎収入と認定した 横浜地裁平成26年10月24日判決

 自保ジャーナルNo1937で紹介された平成26年10月24日横浜地裁判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 降雨時急制動して制御不能となった被告運転の対向普通貨物車が中央線を越えてC車に衝突し、C車の後方にいた原告運転、V同乗の乗用車の前部に衝突して、頸椎捻挫等の傷害を負った47歳男子会社代表者の原告の収入認定につき、 

 原告は、

 大学を中退し、本件事故当時、金型の製造・加工を主たる業務とするB会社(従業員約15名)の代表取締役であったこと、

 原告は、賃金・労務・納期管理・加工作業・図面作成業務等に従事したり、営業活動に従事したほか、従業員とほぼ同様の時間帯に就労し、納期に間に合わない場合には休日も就労していたこと、

 上記会社は、本件事故当時から赤字決算が続き、原告の役員報酬は平成21年度の年収が805万円であったが、平成25年度の年収は約480万円に減少していることが認められ、役員報酬は会社の収益に連動するが、元々会社の収益については不確定的要素が強いことを考えると、

 原告の労務対価部分については、症状固定時年度の男性労働者の賃金センサス(高卒者の45歳から49歳)に従い、549万3500円と認めるのが相当であるとセンサス同学歴同年齢を基礎収入に認定しました。

 小規模の会社の代表者の収入認定は、争われることが少なくなく、主張立証に負担が少なくないことが多いです。

2015年4月 3日 (金)

【交通事故】 将来介護料を、通所介護等の利用日は日額2000円、非利用日は日額6000円で近親者介護費を認め、職業介護費は日額1万2000円で認定した事例 東京高裁平成26年11月27日判決

 自保ジャーナルNo1937号で紹介された東京地裁平成26年11月27日判決(合議)です。

 タイヤ交換中に被告普通貨物車に衝突され、高次脳機能障害及び左不全方麻痺等から自賠責2級後遺障害を残す72歳男子の将来介護費につき、

 介護施設退所後からの2年間は、町(参加人)の介護保険サービスによる介護給付相当額及び自己負担相当額と、それ以外の時間における妻ら近親者の介護による介護費用相当額の合計額とするのが相当であるとし、

 妻ら近親者による介護費用を、介護保険サービスの通所介護・通所リハビリテーションを利用しない週4日(年210日)については日額を6000円とし、同サービスを利用する週3日(年155日)については、日額を2000円とするとして、近親者介護費用を認め、

 それ以降の将来介護費用については、原告が被告から将来介護費用の支払いを受けた場合は、介護保険法に基づき給付免責となるが、その場合も、原告が自費で現在と同内容の介護給付を受けることは可能であることから、原告が現在と同様の通所介護、通所リハビリテーション等を利用することを前提に算定するのが相当とし、

 参加人が事業者に支払った週3日分の通所介護、通所リハビリテーションは2年間で合計322万3521円であるから、これが事業者に支払われた総費用額の9割であるとみなして、同費用額を推計すると、1年あたり179万0845円となり、週3日(年155日)に換算すると1日当たり1万1553円となる等から、職業介護費は1日当たり1万2000円と認定して、平均余命につき認めました。

 結構、きめ細かな認定です。

 原告、被告とも、交通事故では著明な弁護士が代理人についています。

 

2015年4月 2日 (木)

【金融・企業法務】 新株発行の無効の訴えの確定判決に対する再審の訴えに係る原告適格・再審事由

 金融法務事情No2013号で、最高裁平成25年11月21日決定についての実務上のポイントを、TMI総合法律事務所の髙山崇彦・山口俊弁護士が解説されていました。

 少し引用します(P117)。

 「1 新株発行無効の訴えが提起されたことを原告以外の株主が認識しないまま認容判決が確定し、当該株主が事後的にその事実を認識するといった本件と同様のケースは一般的に生じ得る。

 2 本決定は、①当該判決の効力を受ける第三者は独立当事者参加の申出をすることによって再審の訴えの原告適格を有するとした上で、②会社の訴訟活動が著しく信義に反しており、原告以外の株主に確定判決の効力を及ぼすことが手続保障の観点から看過することができない場合には、再審事由があるとしており、会社法に明文の規定のない再審事由が認められた。

 3 新株発行無効の訴えに係る訴訟の被告となった会社は、当該新株発行に関する法律関係を安定的に確定させるため、誠実に訴訟活動を遂行する必要がある。

 4 上記の観点からは、新株発行無効の訴えに係る訴訟において、会社は、事案に応じて、割当を受けた株主等の原告以外の株主に対して訴訟告知し、訴訟参加の機会を与えることも考えられる。」

 M&A等による効果が覆される可能性があるために、上記に留意する必要がありそうですね。 

2015年4月 1日 (水)

【倒産】 本件訴訟は、被控訴人が破産手続開始決定を受け、破産手続廃止決定が確定したことにより法人格が消滅し、当然に終了した 大阪高裁平成26年5月30日

 金融法務事情No2013で紹介された大阪高裁平成26年5月30日訴訟終了です。

 知識として押さえておく必要があるようです。

 以下、解説を引用します(P142)。

 「(破産者が自然人の場合)破産債権の届出・調査が行われることなく破産手続が異時廃止により終了した場合、中断中の破産債権に関する訴訟手続は、破産手続廃止決定の確定後に破産者が当然に受継する(受継の申立ては不要)」

 「他方、破産者が株式会社の場合には、破産手続の開始により解散し、破産手続の限度で法人が存続するものの、その法人格は、破産手続終了(配当による終結、破産手続の廃止等)により消滅し、破産手続の終了時に残余財産(例えば、換価未了財産や破産管財人が許可を得て破産財団から放棄した財産)がある場合に限り、その限度で法人格は消滅しないと解され、残余財産がなく法人格が消滅したと認められる場合には、受継すべき当事者の一方が消滅して二当事者対立構造を採れなくなる結果、訴訟手続は当然に終了するものと解される」

 「もっとも、この場合、受訴裁判所は、少なくとも当該破産者(法人)の残余財産の有無を調査すべきであるとされている」

 「訴訟手続が当然に終了した場合に関しては、民事訴訟法令上、何らの規定がないため、書面作成の要否については、受訴裁判所の判断に委ねられていることになる。実務的には、訴訟手続が当然に終了したことを確認する旨の書面が作成される場合がほとんどである。」

 知識として押さえておく必要がありますね。 

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