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2015年3月18日 (水)

【医療事故】 仮死状態で出生した新生児が、医師及び助産師の分娩監視義務違反により脳性麻痺を発症し重度の後遺障害が残ったとして、病院に対し求めた診療上の債務不履行に基づく損害賠償請求が認容された事例

 判例時報NO2244号で紹介された名古屋地裁平成26年9月5日判決です。

 判決の概要を説明します。

 X2(母親)はY市の開設する市民病院に分娩を目的として入院し、甲医師がこれを担当したこと、

 甲医師は陣痛促進剤投与の必要性があるとしてプロスモルタン?Fの点滴注入をしたが、X1(新生児)の頸部に臍帯が巻き付いていたため臍帯を止血切断の上でX1を出生させたこと、

 X1は出生啼泣がなく出生1分後のアプガースコアは心拍数100以下、呼吸なし、筋緊張弛緩等の状態であったため、甲医師はX1の背部を刺激し、バック&マスクによる人工呼吸を開始したこと、

 甲医師と交代した乙医師もバック&マスクによる換気を継続したところ、アプガースコアの改善が認められたものの自発呼吸の徴候がみられなかったため、出生後4~9分までの間に気管挿管を実施し処置が続けられた後、X1は大学病院に搬送され新生児集中治療室で治療を受け、重症新生児仮死及び低酸素性虚血性脳症と診断されたこと

 ところで、甲医師によるプロスタルモン・Fの投与判断及び投与量にかかる注意義務違反は認められないが、

 甲医師・助産師の分娩監視義務違反については、15時40分頃から15時45分頃の所見に照らし、甲医師らには、母体の体位転換、陣痛促進剤の投与停止を行い、並行して急速分娩(緊急帝王切開)の準備を行うべき注意義務があり、母体の体位転換や陣痛促進剤の投与停止等によりX1の状態が改善しない場合には、15時45分頃の時点において急速分娩の措置をとるべきであったことが認められること

 甲医師及び助産師らの分娩監視義務違反により、X1は16時36分に出生するまで約48分間胎内で胎児機能不全の状態に置かれ、その間にX1の脳性麻痺が発生したと推認できること

 などを理由に、病院の責任を認めました。

 平成20年2月に社団法人日本産婦人科医会が発行した「胎児の評価法ー胎児評価による分娩方針の決定ー」には、胎児機能不全への対応として、母体の体位変換、母体への酸素投与、陣痛促進剤投与の中止等により胎児低酸素状態の改善のための処置を実施しつつ、急速分娩術の準備を行い、児の状態が改善しない場合には、急速分娩を行うことが記載されています。

 急速分娩を行う必要があるにもかかわらず、それを怠ったという過失が認められるわけです。 

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