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2014年5月31日 (土)

今時の法科大学院生、若手弁護士

 最近の判例時報で、中央ロースクールの升田純教授が、法科大学院の学生、若手弁護士について言及されているところがあり、私もなるほどなあと思ったので、紹介いたします。

 「若手弁護士の教育、訓練は、ボス弁、先輩弁護士と教育等を受ける若手弁護士との間の意識の差、齟齬は相当に大きいものがあり、

 若手弁護士の中には、司法研修所を修了し、弁護士登録をすると、一人前であると誤解する豪の者もいたり、先輩弁護士の教育、訓練を疎ましいと思う者もいたりして、

 教育、訓練に当たっては、ボス弁、先輩弁護士は相当の努力と忍耐が必要である。

 若手弁護士の中には、ボス弁、先輩弁護士の心情を全く理解しなかったり、誤解したりすることが少なくない。」

 「現在、・・・若手弁護士の実地の教育、訓練は十分な機会もなく、十分な時間もなく、十分な熱意もなく行われているのではないかと懸念される。」

 「法科大学院の学生、若手弁護士の中には、実地の教育、訓練は不要であり、自ずと身につくなどと考える者がいないではないが、誤解である(弁護士にとって、初期の段階における実地教育、実地訓練が極めて重要であり、これが十分に行われ、身が付かないと、弁護士にとって将来の負担、リスクになるおそれがある)」

 最近の若手弁護士をみると、ボス弁や先輩弁護士の指導が不十分なまま、事件をまかされ、そのために、適格な方針を立てることなどができず、訴訟等が右往左往する状況にであうことが少なくないように思います。

 私自身も、弁護士登録して15年以上経過しますが、それでもまだまだ能力不足、経験不足を感じております。3年程経過して、ようやく弁護士として半人前になれるかどうかと思います。

 過払い事件が大量にあった数年前までは若手弁護士も生活に困るようなことはあまりなかったのかと思いますが、現在のように、過払い事件も激減して、その一方で、仕事も減少傾向にあり、反面、弁護士の数だけは増加しているような情勢のもとでは、採用するボス弁や先輩弁護士も、以前のように熱意をもって指導にあたるということが少なくなっているのかもしれません。

 多忙なおボス弁や先輩弁護士が時間をさいてまで、なぜ登録したての弁護士に対して厳しい指導を行うのかについてはよく考えてみて下さい。 

 指導を受けられるだけでも、幸せと言うべきでしょう。 

 

2014年5月30日 (金)

【建築・不動産】 店舗の賃貸借契約において老朽化、耐震性の不足、建替えを理由とする更新拒絶につき立退料の申出による正当事由が否定された事例 東京地裁平成25年12月24日判決

 判例時報No2216号で紹介された東京地裁平成25年12月24日判決です。

 明け渡しが認められなかったという事案です。

 裁判所は、正当事由の判断に当たっては、建物の使用を必要とする事情を主たる要素とし、その他の事情を従たる要素として考慮すべきであり、

 財産上の給付の申出はそれ自体が正当事由を基礎づける事実ではなく、

 他の正当事由を基礎づける事実が存在することを前提に、当事者間の利害の調整機能を果たすものとして正当事由を補完するにすぎないとした上で、

 Xの自己使用の必要性がないこと等双方の使用の必要性、

 耐震性に疑問があるとの建物診断があるものの、取り壊しが必須であるとはいえない等の建物の現況、

 従前の経過、建物の利用状況を考慮し、

 本件建物が既存不適格の建物であり、耐震補強工事を施すことが望ましいものの、正当事由を肯定するに足りる事情は認められず、

 2985万円の給付をする旨の申し出は、正当事由を基礎づける事実がおよそ認められないから、この申し出によってもなお正当事由は認められないとし、請求を棄却しました。

 月額賃料50万円の店舗だったようですが、立ち退き料約3000万円でも×だったようです。また、被告以外のテナントは存在しないという状態のようですが、これについては原告の自己責任として一蹴されています。

 オーナーにとって厳しい判決ですね。 

2014年5月29日 (木)

【急募】 弁護士秘書を募集しております。 締め切りました

 現在、(弁)しまなみ法律事務所では、弁護士秘書を募集しております。

  勤務条件は、平日 午前9時から午後6時までです。週休完全2日制です(現在、土曜日も執務時間としていますが、7月以降は土曜日はお休みとさせていただきます。)。

 月額17万円、交通費別途支給です(年2回の賞与の支給実績あり)。

 社保、退職金共済完備です。また、あんしん財団にも加入しております。

 年に1回定期健康診断を実施しております(昨年は人間ドック)。

 主な業務内容は、①各種書類作成の補助、②電話応対です。

 仕事の内容などから、四年制大学卒の概ね35歳以下の方を希望しております。

 興味のある方は、八木にまでお電話下さい(0898-23-2136)。

 

「創業・経営基盤強化総合支援事業」のビジネス・アドバイザに再任されました。

公益財団法人えひめ産業振興財団 から、4月1日付けで、「創業・経営基盤強化総合支援事業」のビジネス・アドバイザーに委嘱されました。

 任期は、平成27年3月31日までとなっております。

 詳しくは、えひめ産業振興財団のホームページをご覧下さい。 

 

 今後とも宜しくお願い申し上げます。 

 

2014年5月28日 (水)

本日、今治警察署で、平成26年度第1回今治警察署協議会が開催されました。

 昨年から、力不足ではありますが、今治警察署協議会委員 を務めております。

 僕も、弁護士委員として参加して、いろいろと意見を申し上げているところです。

 本日は、平成26年度第1回今治警察署協議会が開催される予定になっております。

 議題は、1月から4月までの業務推進結果の説明と、5月から8月までの業務推進計画の説明です。

 資料として添付されている新聞記事の刑事事件の欄をみると、今治も、数々の犯罪が発生していることがわかります。粗暴犯は若い人が多いように思います。

 警察官の仕事って、本当に大変で頭が下がります。

 僕も負けないよう頑張っていきたいと思います。

2014年5月27日 (火)

【交通事故】 日本交通法学会平成26年度定期総会

 平成26年5月17日に、東京の平河町にあるJA共済ビルにおいて開催される日本交通法学会の平成26年度定期総会に参加いたしました。

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 午後の部から参加しました。

 開催されたJA共済ビルは、人身賠償科学会の研究会でも利用しましたね。とても大きな建物です。

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 報告は、①共同不法行為論をめぐって(原田剛関学大教授)、②損害賠償における割合的処理をめぐって(山口成樹中大教授)、③定期金賠償の現状とあるべき姿(小佐井良太愛大准教授)というテーマで、学者の先生方から報告がありました。

 シンポジウムは、森嶌昭夫先生をはじめ、5人の研究者や弁護士が担当されました。

 法解釈中心の報告やシンポジウムを聞いて、司法試験受験生に戻ったような気持ちになりました。

 田舎弁護士にとっては、高尚しすぎて、理解が余りできませんでした。 

  Pa0_0530

 

 

2014年5月26日 (月)

【消費者法】 貸付停止措置と過払い金の消滅時効

 消費者法ニュースNo99号で紹介された東京高裁平成25年12月12日判決です。

 貸金業者が貸付停止措置をとった場合、その時点から、過払い金の消滅時効が進行するか?という論点です。

 東京高裁平成25年12月12日判決は、貸付停止措置がとられた時点から、過払い金返還請求権の消滅時効が進行すると解するためには、貸付停止措置等によって本件取引が終了したといえなければならず、そのためには、

 ①貸付停止措置等によって、貸付がされる可能性が皆無になったとか、新たな貸付金債務の発生が見込まれなくなったといえることに加えて、

 ②貸付停止措置等がとられたことを借り主が現に認識していたか、客観的にも認識可能であったといえることが必要であると判断されたようです。

 最近は過払い金の相談がほとんど皆無になっていることから、こんな論点が最近は議論されているのか知りませんでした。(^_^;)

 裁判所の掲示板をみると、まだ、過払い金の裁判があるようですが、代理人の名前をみると、活発に広告しているところでした。

 

2014年5月25日 (日)

【金融・企業法務】 弁護士専門研修講座 金融商品取引法の知識と実務

 平成26年2月に出版された「金融商品取引法の知識と実務」という書籍です。

 第1戦の実務家の執筆によるものです。

 5つのテーマにわけて説明がなされています。

 ①金融商品取引法の構造と会社法との交錯、②不公正取引と課徴金、③M&Aと金融商品取引法、④金融ADR期間の業務と役割、⑤業者規制と金融商品取引法の各テーマです。

 上場企業との間で取引がない弁護士の場合は、金商法がからんでくるといっても、金融商品取引に関するトラブルくらいじゃないかなと思います。

 そういう意味では、地方の弁護士にとっては、あまりなじみがない法律の1つです。

 ただし、上場会社との間でなんらかの取引がある弁護士は、ある程度はきちんと勉強しておかないと、痛い目にあいます。

 とはいえ、金商法の目次を見るだけでもウンザリしますが・・・・

 

2014年5月24日 (土)

【建築・不動産】 建築工事請負契約における瑕疵担保責任と損害賠償の範囲

 新日本法規から、3月に出版された「建築工事請負契約における瑕疵担保責任と損害賠償の範囲」と題する書籍です。

 大きく7つにわかれています。

 ①建築工事請負契約に関する法的責任の概観と最近の潮流、②建築工事請負契約と民法改正、③建築工事請負契約における瑕疵担保責任の意義、④瑕疵担保責任に基づく「損害賠償」、⑤瑕疵事象の検討、⑥工事を巡る法的問題、⑦リフォーム工事を巡る法的問題です。

 とりわけ、⑤の瑕疵事象の検討は、(1)設計図書違反と瑕疵、(2)構造に関する瑕疵、(3)漏水と瑕疵、(4)防火と瑕疵、(5)美観及び快適性能と瑕疵、(6)第三者被害と瑕疵に分けて説明がなされています。

 私自身は、今治市の建築審査会委員(副会長)、指定確認検査機関の法律顧問、愛媛弁護士会住宅紛争審査会等、建物建築に関連する役職や委員等についていますが、実際に建築工事請負(売買)契約を巡る案件を取り扱うのは年間ごくわずかです。

 交通事故事案もそうですが、ある程度事案を大量に取り扱わないと、ノウハウが蓄積できません。

 できれば、毎月1件は、建築工事がらみの案件を取り扱えたらなあと思っています。 

 

 

 

2014年5月23日 (金)

新居浜の裁判所に出かけてきました

 新居浜の裁判所に出かけてきました。

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 小さな裁判所ですが、歴史は古そうです・・・・

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  新居浜駅周辺は再開発が進んでおり、訪れる度毎に綺麗になっています。

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  フジの新居浜駅前店によって、家内の大好物を購入して帰りました。

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2014年5月22日 (木)

【金融・企業法務】 監査役による独禁法コンプライアンス

 月刊監査役No627号で紹介された記事です。

 大きな法律事務所に所属する弁護士が執筆されています。

 取引契約の開始・更新・拒絶の場面、販路の開拓の場面、営業手法の場面、購買・調達の場面、M&A・競争事業者の場面、海外案件の場面に応じて、簡潔な説明がされています。

 執筆者は、公正取引委員会や証券取引等監視委員会にも、勤務経験があるようです。

 最近は、外国の弁護士資格取得だけではなく、(任期付き公務員になって)官庁勤務を経験される弁護士も増えているように思います。

 弁護士資格がプラチナ性を失ってしまった結果、弁護士資格+アルファが求められている時代になっています。

 田舎弁護士は、弁護士資格しかありません。(^_^;)

 +アルファの資格取得のための勉強をする時間もありません。

 皆様からご依頼を受けさせていただく案件を誠実に対応することによって、成長していきたいと思います。(^o^)

 

 

2014年5月21日 (水)

【労働・労災】 タクシーの客待ち待機時間は、休憩時間か??

 判例時報No2215で紹介された福岡地裁平成25年9月19日判決です。

 タクシー会社にとって厳しい内容の判決です。タクシー会社は、従業員と協議の上、被告の車庫以外で5分以上の駐停車をした場合には、休憩時間とみなすことができるという主張をしました。

 裁判所は、

 タクシー運転手が客待ち待機をしている時間は、労務の提供が義務づけられており、客待ち時間を含む長時間の駐停車を一律に休憩時間と評価することはできないが、タクシー運転手がいつ、どこで休憩するかは、使用者において把握することが困難な特質があることに鑑みると、

 使用者において、経営上の必要性から、就業規則等により、事前に使用者の指導を超えた駐停車時間を休憩時間と定めることにも合理性が認められる場合がある旨判示しました。

 そのうえで、当該指導を超えて休憩時間と認めることができる使用者の指導の条件について、

 ① 当該指導の内容が使用者の経営方針やタクシー営業の実態に鑑みて合理的であると認められること

 ② 使用者から当該指導を超えた駐停車時間が休憩時間と評価されることが実質的に周知されていると認められることが必要であるとし、

 本件では、いずれの条件も充足しないとして、原告が主張する3時間を超えた休憩時間を認めませんでした。 

 不活動時間の労働時間性については、よく相談を受ける事項の1つです。

 ただ、最高裁が使用者の指揮命令下に置かれているかを判断する枠組みにより判断されることを示していることから、使用者側から相談を受けることが多い田舎弁護士はいつも悩んでいるところですね。 

 

 

2014年5月20日 (火)

【金融・企業法務】 金融機関の融資謝絶をめぐる法的諸問題

 金融法務事情No1993号で紹介された「金融機関の融資謝絶をめぐる法的諸問題」という論文です。最近の26裁判例を分析しているものですが、大変参考になります。

 解説者によれば、融資謝絶事案における不法行為責任又は契約締結上の過失責任についての考え方として、以下のような指摘をされています。

 ① 不法行為責任か契約締結上の過失責任かを問わず、先行行為型と成熟型に分類することができます。

 ② 先行行為型と成熟型は排斥しあうものではなく、両者はそれぞれ別個に契約準備交渉段階における当事者の責任の基礎となり得るものです。従って、各事案において、両方の視点から責任の有無を検討する必要があります。

 ③ 先行行為型で金融機関の責任が認められるためには、(1)顧客の融資実行への信頼を誘発する金融機関の先行行為や、(2)顧客の準備行為や損害に関する金融機関の認識等の付加的事情が認められること、(3)融資謝絶に正当理由が認められないことが必要です。

 ④ 成熟型で金融機関の責任が認められるためには、(1)手続の進捗等の客観的事情や金融機関の認識も考慮に入れて、融資契約締結が確実となり、顧客に融資契約成立に向けた「期待権(経済的利益)」が認められること、(2)融資謝絶に正当理由が認められないことが必要です。

 ⑤ 損害については、信頼利益の範囲にとどまり、逸失利益等の履行利益には及びません。

 ⑥ 過失相殺については、顧客側の落ち度(損害発生・拡大に寄与した事情)が広く取り上げられています。

 なお、先行行為型とは、一方当事者が他方の信頼を誘発する一定の態度(先行行為)を示し、相手方がその態度を信頼して準備行為や先行投資に着手した場合をいいます。

 また、成熟型とは、契約締結が確実となった段階、つまり、具体的な契約内容が定まり契約締結交渉が大詰めにいたり、相手方が契約成立の期待権(期待的利益)を有するに至ったと評価してもよいほどに形式的詰めを残すだけになった場合をいいます。

 金融機関の融資謝絶事案については、私自身は経験したことがありませんが、今後の経済情勢や政府の方針等によっては融資謝絶がトラブルに発展するケースも予想されることから、最低限の知識は得ておく必要がありますね。 

 

四国ロースクール廃止へ

 今日の愛媛新聞によれば、四国ロースクールが廃止される方針であることがわかった。

 2015年度から入学者を募集しないことになったようです。

 2008年以降定員割れが続いており、年々入学者が減少している傾向にありました。

 2014年は定員20名に入学者は3人だったとのことです。

 実績としては、218人が入学し、28人が司法試験に合格しているとのことです。 

 ロースクールは当初は94校でしたが、現在まで7校が募集停止しており、また、他にも9校が来年度からの募集停止を発表しております。

 四国ロースクール自体の理念は、弁護士過疎地域に弁護士を定着させるということだったと思いますが、相応の成果は上げていたのではないかと思います。

 とはいえ、四国も既に弁護士過疎地域といえるような地域はもはやなく、他方で、入学者数名に対する法教育に多額の税金を投入することは経済的な合理性がなく、苦渋の選択ですが、やむをえないことだったと思います。

 反面、ロースクールを経由しない予備試験の人気は年々高まっており、出願者ベースの数ではロースクールを超えたようです。

 ロースクールは、多額の授業料がかかること、2,3年拘束されることから考えると、予備試験の人気が高まるのはごく自然なことだと思います。

 近い将来、ロースクールが消滅するということはないでしょうが、実績が乏しいロースクールへの補助金は削減されるということですので、どんどんロースクールの淘汰がなされるものと推測しています。

 現在の弁護士に対する需要や受け入れ体制等を考えると、できるだけ早い時期に、旧帝大系を中心に国公立で10校、また、上位校の私立大で10校、合計で20校程度とし、総定員1500人程度で司法試験の合格率を70~80%程度とするのが一つの解決策でないかと思います(近い将来、結果的にはこれに近いことになるのではないかと想像しておりますが)。  

 そして、司法修習生には、安心して修習に励むことができるよう、貸与制ではなく給付制に戻すべきです。

 優秀な人材が、法曹界を目指したいと思う環境を整える必要があるのではないかと思います。 

 

2014年5月19日 (月)

【金融・企業法務】 相続放棄と払戻済み預金の返却の申出

 金融法務事情No1993号で紹介された実務相談室です。

 相続人からの申出に応じ、被相続人の預金について相続手続を実施の上、口座解約を実施したところ、払戻しを受けた相続人から、「被相続人に債務があることが判明し、相続放棄を考えているから払戻しを受けた金員を返却したい」との申出がありました。どのように対応するべきでしょうか?

 なるほど、余り考えることのない質問ですが、通常の相談業務において相談があってもおかしくない質問です。

 まず、解説者は、相続人からの払戻しを受けた金員を戻したいという申出は、相続手続に係る合意の解除の申出であり、金融機関がそれを了承するのであれば、預金を元の被相続人名義の預金に戻すということ自体は可能であると説明されます。

 但し、それは、外観上、法定単純承認事由がなかったように見える状態を作り出すだけの意味しかないとされる可能性が高いことに十分留意する必要があると指摘されています。

 他方で、金融機関が合意の解除の申出に応ぜず、申出人が相続放棄が認められた場合に、申出人に支払った金員は、弁済として有効になるのかという問題が生じますが、この点については、いわゆる準占有者に対する弁済として有効と説明しています。

 余り考えたことのない質問ですね。 

2014年5月18日 (日)

【行政】 行田市長がXらに対してした未払下水道使用料納入通知処分及び過料処分について、下水道使用料の算定方法が行田市下水道条例に反して違法であるとして、その全部が取り消された事例 さいため地裁平成25年9月25日判決

 判例時報No2214号で紹介されたさいたま地裁平成25年9月25日判決です。

 大きな争点は2つです。

 第1に、汚水排除量について、本件のように殊更違法な迂回配管を設置して不正に下水道使用料を免れた場合に、行田市条例の想定の範囲外として条例に規定のない算定方法を用いて汚水排除量を算出することが同条例に反し違法ではないかという点

 第2に、「浴場汚水」を同条例の定義規定どおりに解するのではなく、条理に照らして、公衆浴場法に基づく公衆浴場汚水であって、かつ、入浴料金が物価統制令に基づく統制額として埼玉県が指定した額の適用を受ける公衆浴場から排除される汚水であると解釈することは同条例に反して違法ではないかという点です。

 裁判所は、

 第1点につき、汚水排除量の算定方法を定めた「それ(計測装置)がないとき」(行田市条例17条1項2号)とは、計測装置を設置していたとしても、故障等何らかの事情で揚水量の全てを正確に測定できなかった場合も含むと解釈すべきところ、本件では、本管には計測装置があるが、迂回配管に計測装置がなく計測装置により揚水量の全てを正確に計測することができなかったのであるから、「それ(計測装置)がないとき」にあたり同条例別表第2に定める基準で算定されるべきとし、

 第2点については、汚水排除量の算定基準の規定は、下水道使用料の性質にかんがみて、その文言から一義的に導ける範囲で解釈されるべきと解されるところ、「浴場汚水」は同条例で「公衆浴場法の規定による浴場から排除される汚水」と明確に定義されているのであるから「公衆浴場汚水」とは特段の限定を加えることなく「溫湯、潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる施設から排除される汚水」を指すと解するほかないとした上で、

 本件施設から排水される汚水には「浴場汚水」の算定基準を適用するのが相当であるとしました。

 そして、結論としては、行田市長による下水道使用料の算定方法を違法とし、また、前記の正しい算定方法により算定した場合にXらが払うべき下水道使用料が既払下水使用料を超えることの証明はないとして、本件各処分の全部を違法としてXらの請求を全部認容しました。

 あれれ??? 

 市が負けてしまっています。

 一般汚水の場合、使用料は、浴場汚水と比べて、2倍から3倍程度するみたいです。 

2014年5月17日 (土)

【行政】 土地収用法に基づく収用裁決の取消しを求める訴訟において、同裁決の違法事由として、同裁決に先立つ事業認定の違法性を主張することは許されないとされた事例 東京高裁平成24年1月24日判決

 判例時報No2214号で紹介された東京高裁判決平成24年1月24日です。

 解説を引用いたします(P1)。

 「本判決及び原判決の特徴的な点は、土地収用法に基づく事業認定の瑕疵を収用裁決の違法事由として主張することができるかという『違法性の承継』の問題について、裁判例の大勢とされる見解と異なり、これを認めなかったことにある。

 原判決は、要旨、違法性の承継を認めることは、法律関係の早期安定を図ろうとした行政事件訴訟法の趣旨を没却するから、法律の特段の定めがない限り原則として許されないと解されるところ、

 事業認定の適法性は、重大明白な瑕疵がある場合を除き収用裁決の取消訴訟における審理の対象とされておらず、事業認定が適法であることが、収用裁決の要件とされているものでもないなどとした上で、

 違法性の承継を認めなくても、権利者は、土地収用法所定の事業認定手続において、事業の内容について情報を得る手段や機会を十分に与えられており、事業認定の取消訴訟を提起し、その適否を争うことが十分に可能であるから、権利救済に欠けることはないなどとして、違法性の承継を認めなかった。

 本判決は、原判決の理由付けを変更し、本件事業に係る事業認定手続及び同事業認定処分に対する別件取消訴訟の経過等を具体的に認定した上、

 同事業認定については、控訴人らにおいて、その取消訴訟を提起する機会が保証されており、しかも、控訴人らが実際に提起した同事業認定の取消訴訟において同事業認定の違法性について既に審理され、静岡地裁において請求棄却の判決がされ、その控訴審である東京高裁において控訴棄却の判決がされているのであるから、

 事業認定とは独立した行政処分である収用裁決の取消を求める本件訴訟において、本件収用裁決の違法事由として、同事業認定の違法性を主張することは許されないとして、結論として違法性の承継を認めなかった。」

 違法性の承継とは、先行する行政処分(先行処分)の存在を前提とする後行の行政処分(後行処分)がある場合に、先行処分が取り消されなくても、後行処分の取消訴訟において先行処分の瑕疵を後行処分の違法事由として主張することができるかという問題をいいます。

 最高裁平成21年12月27日判決は、東京都建築安全条例4条3項に基づく安全認定と建築基準法上の建築確認との間に、その例外的とされる場合を認めた。

 同判決は、その理由として、要旨、

 ①安全認定と建築確認が同一の目的を達成するために行われるものであり、安全確認は建築確認と結合して初めてその効果を発揮すること、

 ②安全認定の適否を争うための手続的保障がこれを争おうとする者に十分に与えられているというのは困難であり、また、建築確認があった段階までは争訟の提起という手段は執らないという判断をすることはあながち不合理であるともいえないことを挙げています。

 違法性の承継は、よく主張されることが多いように思われますが、今回の事例では第1審も第2審も認めませんでした。 

2014年5月16日 (金)

【金融・企業法務】 セイクレスト役員責任査定決定に対する異議事件

 銀行法務21No772号で紹介された監査役の任務懈怠責任が問われた大阪地判平成25年12月26日です。

 監査役に代表取締役による資金流出を防止するためのリスク管理体制の構築や代表取締役の解職を勧告する義務の違反を認め、責任限定契約を適用して報酬2年分の損害賠償責任を認めた事例

 解説では、「本件で、被告は、監査役としてそれなりの行動をとっていたといえ、倒産間近の会社で代表取締役が資金繰りに奔走して取締役会を軽視しがちであったという事情があるときに、さらに、不正支出を防止するためのリスク管理体制の構築や代表取締役の解職を勧告すべき義務があると判示した本判決は、一般的にみても監査役に厳し過ぎるように思われる。」と説明されています。

 う~ん。

 肝に命じていきます。 

 

2014年5月15日 (木)

【金融・企業法務】  明示的一部請求の訴えによる時効中断効

 銀行法務21No772号で紹介された特別解説です。

 最高裁平成25年6月6日判決の解説です。

 事案は、Yは、平成12年6月24日にXに対する債務を承認しました。 

 Xは、平成17年4月16日に催告書を内容証明郵便で出しました。

 Xは、Yに対して、約4億円のうち一部である約5300万円を請求しました。

 平成21年4月24日に、裁判所は、7500万円のうち、5300万円を認めました。 

 平成21年6月30日、Xは、Yに対して、残額の2235円を請求しました。

 Yは、消滅時効を援用しました。

 裁判所は、Yの消滅時効を認めました。

 最高裁も同様の判断をしました。

 まず、「明示的一部請求の訴えが提起された場合、債権者が招来にわたって残部をおよそ請求しない旨の意思を明らかにしているなど、残部につき権利行使の意思が継続的に表示されているとはいえない特段の事情のない限り、当該訴えの提起は、残部について、裁判上の催告として消滅時効の中断の効力を生ずるというべきであり、

 債権者は、当該訴えに係る訴訟の終了後6ヵ月以内に民法153条所定の措置を講じることにより、残部について消滅時効を確定的に中断することができる」と判断しました。 

 裁判が終わって6ヵ月以内に裁判をすればいいということになります。

 但し、今回の事案は、本来の消滅時効期間前に提訴をしておらず、裁判外の催告だけをしていたという事案なのです。

 これについては、裁判所は、「消滅時効期間が経過した後、その経過前にした催告から6ヵ月以内に再び催告をしても、第1の催告から6ヵ月以内に民法153条所定の措置を講じなかった以上は、第1の催告から6ヵ月を経過することにより、消滅時効が完成するというべき」と判示しております。

 消滅時効到来前に裁判外の催告をして提訴をした事案の場合は、アウトということですが、感覚的には迷いそうな事案だと思います。怖いですね~。弁護過誤になるんかな??? 

2014年5月14日 (水)

【金融・企業法務】 レックス・ホールディングス損害賠償請求事件高裁判決の検討

 金融法務事情No1992号で紹介された「判例評釈」です。

 レックス・ホールディングス損害賠償請求事件高裁判決(東京高判平成25年4月17日)の検討ですが、実は、私も少しばかり関係があります。

 事件当事者になり損ねたのです。私も、同社の株を株主優待目的で所持していましたので、いきなりMBOを発表された時にはびっくりしました。 

 結局、嫌気がさして売却してしまったのですが、それ以降、ジャスダック銘柄は買わないようになりました。

 それはさておき、東京高裁判決の意義は以下のとおりに整理できます。

 MBOを実施する会社の役員の義務について、

 ① 取締役及び監査役の公正価値移転義務(取締役及び監査役は、善管注意義務の一環として、MBOに際し、公正な企業価値の移転を図らなければならない義務)

 ② 取締役の適正情報開示義務(取締役は、善管注意義務の一環として、株式公開買い付けにつき会社として意見表明をするときは、当該意見表明において、株主が株式公開買い付けに応じるか否かの意思表示を行う上で適切な情報を開示すべき義務)は生じるが、

 ③ 価格最大化義務(企業価値の公正な移転を超えて売却価格を最大限に高める義務)は生じないとの一般論を述べた上で、

 本件への当てはめを行い、

 ①の公正価格移転義務違反は認められないとしたが、

 ②の適正情報開示義務については、義務違反が認められるとした。

 もっとも、②の適正情報開示義務違反による控訴人株主らの損害は認められないとして、請求自体は棄却しております。

 まあ、結局、株主側は負けてしまっているので、結果的には、売却したので正解だったかもしれませんが・・・・ 

2014年5月13日 (火)

【交通事故】 過去3回の単独事故・保険金受領歴から衝撃を了知していたとも言いうる電柱衝突として故意事故を認定し保険金請求を棄却した

 自保ジャーナルNo1917号で紹介された岡山地裁倉敷支部平成25年11月21日判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 レンタカーのリースアップ車である初度登録5年経過のクラウンを取得した原告は、甲損保と車両保険金額270万円とする保険契約を締結、満了日まで5日の時点で電柱衝突による単独事故での保険金請求につき、

 走行距離20万キロメートルを超える原告車両クラウンの一般的な販売価格は50万円~70万円と評されるものであったというのであるから、原告も、これを大きく上回る金額で本件自動車を購入したとは認めがたい。ところが、原告は、上記程度の市場価格しか持たない本件自動車に、補償額が270万円にも上回る車両保険を付し、そのために月額約1万8000円という月収30万円の原告にとって決して安くはない保険料を支払うとの本件保険契約を締結している。仮に、原告が車両保険として270万円を受領することになれば、原告はおそらく100万円を下回る本件自動車の購入代金を差し引いても150万円を超える利益を受けうることになるのであるから、原告は故意に本件事故を引き起こす経済的動機があること

 過去3回の単独事故・保険金受領の過去の交通事故歴からどの程度の衝突事故であればどの程度の衝撃を受けるか、了知していたとも言いうるのであって、本件交通事故の程度から一般的に推し量れる危険性それのみをもっては、到底上記推認を覆すにはいたらないというべきである。

 本件交通事故は、原告の故意によって引き起こされたものと認められる。

 過去に同様の保険金を受領しているのかが大切な間接事実とされています。ただ、これって、同じ保険会社だと調査しやすいのですが、会社が異なると難しいことが多いですね。 

2014年5月12日 (月)

【金融・企業法務】 取締役の会社に対する損害賠償の遅延損害金の利率、履行遅滞の時期

 愛媛の弁護士の寄井です。

  判例タイムズNo1398号に掲載されている最高裁平成26年1月30日判決です。

 ①商法266条1項5号に基づき取締役が会社に対して支払う損害賠償金に付すべき遅延損害金の利率は、民法所定の年5分である

 ②商法266条1項5号に基づく取締役の会社に対する損害賠償債務は、履行の請求を受けた時に遅滞に陥る

 という内容の判決です。

 なんか、損害金の元本だけでも、18億8000万円という巨額にもののようです。。。

 当事者が仮名になっているのでよくわからないのですが、支払らえるんかいな??? 

 

2014年5月11日 (日)

懲戒弁護士 東京高裁平成25年9月18日判決

 判例時報No2212号で紹介された東京高裁平成25年9月18日判決です。

 最高裁に不服申し立てされている案件です。

 会社の債務整理を受任した弁護士において、

 ①受任していない会社代表者の債務整理の受任通知書を発送し、

 ②債権者一覧表、売掛金一覧を含む資産目録の速やかな作成、売掛金の回収、債権者集会の開催など基本的事務をしておらず、

 ③会社所有不動産を任意売却した際の仲介手数料を、自身が監査役を務め2男が代表者である法人に交付したことは、

 弁護士としての品位を失うべき非行に当たり、所属弁護士会による業務停止2月の懲戒処分を相当とする判断には、裁量権の逸脱又は濫用はないとされました。

 判決文の事実の経過等からみる限りでは、面倒な作業はおこなっていないようにみえますが、弁護士費用として420万円、仲介手数料として900万円強の金員を受領されているようです。元々、着手金として、1500万円だったようですが、銀行がそれを認めなかったことから、仲介手数料として支払ったようです。

 もっとも、依頼人は弁護士に対して一定の感謝の念を抱いているようですが、重い懲戒となってしまいました。 

2014年5月10日 (土)

【行政】 町の事業計画の用地の買収につき、町長が代わり施策が変更されて、町が買収を拒否したとしても、不法行為にあたらないとされた事例 福岡高裁宮崎支部平成25年11月29日判決

 判例時報の2213号で紹介された福岡高裁宮崎支部平成25年11月29日判決です。

 本判決は、

 地方公共団体が施策を変更することにより、特定の者がその信頼に反して所期の活動を妨げられ、社会観念上看過することのできない損害を被る場合には、

 やむを得ない客観的な事情によるものでない限り、

 当事者間に形成された信頼関係を不当に破壊するものとして違法性を帯び、地方公共団体の不法行為責任を生じしめるとした上で、

 ①第1次買収当時には、事業計画の目的が具体化していなかったのであるから、Xの信頼は未だ法的保護に値しない

 ②第2次買収当時にも、事業計画の目的は具体化していなかったし、事業予定地の買受けに関する契約書、仮契約書、覚書すら作成されていなかったのであるから、Xの信頼は保護するに値しない

 ③第3次買収についても、Xが抱いていたという事業予定地の取得に対する信頼が法的に保護に値するものであったと認めることはできない

 と判断して、不法行為責任を否定しています。 

 第1審だと、不法行為責任を一部認めていたようですが、今回は全てについての責任を否定しています。 

2014年5月 9日 (金)

【倒産】 破産管財人が、破産会社が破産以前に行った事業譲渡につき否認請求を行った上で、当該事業譲渡について破産会社に提案ないし助言を行ったアドバイザリー会社に対して債務不履行または不法行為に基づく損害賠償を請求した事案において、アドバイザリー会社の債務不履行責任を認めた原判決を取り消し、アドバイザリー会社の責任を否定した事例 東京高裁平成26年1月23日判決

 金融法務事情No1992号で紹介された判決速報(東京高裁平成26年1月23日判決)です。

 判決要旨を紹介いたします。

① 破産会社が破産以前に実行した事業譲渡について、破産会社がその内容を正確に認識した上でこれを実行した場合には、

 破産会社が事業譲渡によって損害を被ったとみることができるとしても、

 その損害は破産会社が自らの意思と行為によって生じさせたものというべきであり、破産会社が事業譲渡をしたのがアドバイザリー会社の提案ないし助言によるものあったとしても、

 破産会社の損害とアドバイザリー会社の行為との間に相当因果関係は認められない。

② 本件において破産会社が破産以前にアドバイザリー会社との間で締結したアドバイザリー契約に基づく業務委託報酬の性質は、アドバイザリー会社が行う業務(破産会社の事業譲渡等に関する事項に関する事務処理および助言等)の対価であって、いわゆる成功報酬ではなく、破産会社が実行した事業譲渡につき後に否認権が行使されたとしても、破産会社の報酬支払義務は何ら左右されない。

③ 本件におけるアドバイザリー契約の内容、性質に照らすと、破産会社は、アドバイザリー会社の提案に係る事業譲渡をするかどうかについて、最終的には自らが、その責任において、否認対象行為であるかどうかの判断もした上で決めるべきものであったのであり、破産会社が行った事業譲渡につき後に否認権の行使がされたからといって、アドバイザリー会社がアドバイザリー契約の債務の本旨に従った履行をしていないということはできない。

 事案は、A社は、自らの完全子会社であるB社に対して、事業譲渡を行い、①A社が全資産のうち本業に係る資産(約28億円)をB社に譲渡して、B社が本業の従業員を引き継ぐ、②A社の負債のうち、本業に係る債務(約29億円)についてはB社が重畳的債務引き受けをする、③B社がA社に対して上記対象財産(資産、負債)の対価として100万円を支払うという内容だったようです。

 その後、A社は破産を申し立てて、破産管財人が事業譲渡を否認し、また、Yに支払った業務委託報酬金(4000万円)の返還を求めているものです。

 事業譲渡した後に、譲渡会社が破産なり清算なりの手続きをとることは少なくないと思いますが、第1審はアドバイザリー会社の債務不履行を認め、第2審はそれを認めませんでした。

 事業譲渡後に破産等になりますと、管財人から否認の行使云々の問題が発生する可能性もありますので、対応に注意が必要ですね。 

 

2014年5月 8日 (木)

日弁連総合研修センター発足記念研修 第4回ツアー研修(広島)に出席します。。

 日弁連総合研修センターから、広島で第4回ツアー研修が開催されるため、日帰りで参加します。

 研修内容は、第1部が、弁護士による講義で、赤沼康宏弁護士が、遺留分減殺についての解説を行います。 

 第2部は、裁判官からみた代理人活動における留意点で、現役の裁判官による解説です。

 その後は、意見交換会があります。

 地方で弁護士をしていると、他の弁護士や裁判官の講義を受ける機会が少なく、独りよがりになることが少なくありません。

 矯正の機会と考えて参加いたします。(^_^;) 

2014年5月 7日 (水)

【交通事故】 被保険車両オートマチック車のベンツのシートベルトは運転者のいない状態等川に転落原因の虚偽等から保険金請求を棄却した 名古屋高裁平成25年2月27日判決

 自保ジャーナルNo1916号で紹介された名古屋高裁平成25年2月27日判決です。

 いわゆるモラル事案です。

 被保険車両ベンツの川への転落による保険金請求につき、

 本件車両はオートマチック車であるため、本件車両について、エンジンをかけた状態でシフトレバーをDにした場合には、クリープ現象によりアクセルを踏まなくてもゆっくりと動き出す構造となっているから、このクリープ現象により前進する力を利用しながら、本件車両を後方から人力で押して道路上から転落させることが不可能ということはできないし、また、本件事故現場の護岸擁壁の角度が約45度であることを考えると、本件車両が同擁壁上に本件タイヤ痕を遺しながら走行し、堤防道路から20メートル近く離れた場所まで移動したとしても、不自然とはいえない

 本件事故後の本件車両の運転席シートベルトの状態から、本件事故時における本件車両の運転席乗員の不在又は当該乗員のシートベルトの未装着が推認されるところ、シートベルトをして本件車両を運転していて本件事故を起こした旨のXの供述は、上記推認事実に反して措信できず、虚偽というほかなく、

 また、本件事故を甲損保が主張するような方法で起こすことが不可能もしくは不合理とするような事情や証拠も認められないから、他に甲損保が指摘する諸点について検討するまでもなく、本件事故は、Xが本件車両を運転していない状態で、その故意により起こした事故であると認めることができるというべきである。

 以上によれば、Xの請求は理由がないから、これを棄却すべきである

 として、Xの請求を棄却しました。

 車両が川等に転落して車両保険金を請求するケースは時々ありますが、モラルリスクと思われるようなケースもあり、慎重な対応が必要な場合もあるので、要注意ですね。 

2014年5月 6日 (火)

【労働・労災】 ケーススタディ 労働審判 改訂版

 平成24年2月に出版された「ケーススタディ労働審判」 です。

 積ん読状態から、高松の行き帰りで一読状態にしました。

 3部構成です。

 第1部が労働審判についての基本的な知識、第2部がケースに基づいて事件の相談・受任から解決までのシュミレーション、第3部が第2部以外の主要紛争類型のポイントを説明しています。

 東京弁護士会の労働法制特別委員会が編集しているものであり、かなり実践的な内容でした。 

2014年5月 5日 (月)

エミフル松前 に出かけてきました。

 子どもがレーシングカーを見たいと希望するために、エミフル松前で開催しているモーターショウを見に行くことにしました。

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 その後は、ミニ動物園を訪ねました。

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 ゴリラが迎えてくれます。(^_^;)  Dscn3068

 ペリカンがおもしろいです。

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 フクロウも楽しいです。

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 インコもびっくりです。

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 最後は、山羊とツーショットです。

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2014年5月 4日 (日)

フジの 「海響市場」に出かけてきました (^_^)

 フジの、「瀬戸内海響市場 」に、家内と出かけてきました。

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 場所は、空港通りです。フジでいうとZY高岡店の近くになります。実は、前日に海産物大好きな妻が出かけてきて良かった!と言っていたので、訪ねることにしました。

 魚、肉、野菜・果物等の商品が中心です。

 特に、魚は必見です。

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 上は、新鮮な太刀魚です。

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 これは、昨日開催したマグロの解体の際に残ったしっぽです。買って帰りたかったですが、今治なので、残念です。

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 柑橘系の果物も、豊富にありました。家内は1本2000円もする小夏ちゃんというドリンクを購入しました。

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 えびす丸では、生卵定食、鰹たたき、とりてんをいただきました。見ているだけでも楽しくなりました。

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2014年5月 3日 (土)

【金融・企業法務】 債権回収の知識と実務

 平成26年2月10日に発行された弁護士専門研修講座「債権回収の知識と実務」です。

 4章にわかれていますが、いずれも実務的で非常に参考になる内容でした。

 第1章の「リアル民事執行」・・・・

 最初に紹介された「不動産引渡命令申立事件」・・・ なんて、面倒なんだ! 担当された講師の先生の迫力はすばらしいです。とても真似ができません・・・

 第2章の「消費者事件における債権回収」・・・・ せっかく取得した債務名義を活用したあれやこれやです。

 第3章は「動産売買先取特権の活用」・・・・ 動産売買先取特権は、頭の片隅にはおいていますが、物上代位による行使をしたことはありませんね。

 最後の第4章「倒産事案における債権回収」については、否認や相殺禁止等をクリアするような方法を、いろいろと提案されています。

 ここまで工夫されながらいろいろと考えられている弁護士さんがおられることにびっくりです。

 田舎弁護士も少しは見習わなければ・・・・ 

2014年5月 2日 (金)

【金融・企業法務】 企業不祥事未然防止のための取り組みと覚悟

 月刊監査役・4月号で紹介された弁護士(元検察官)による論文です。

 不正が発生する構造について、心理的なアプローチで説明する理論として、①性弱説と②不正のトライアングルの2つがあるようです。

 性弱説とは、人は生まれながらにして善でもなければ悪でもない、人は生まれながらにして弱い存在である、誘惑や環境の変化により誰もが不正や過ちを犯してしまうリスクを常に持っている存在であるということをいいます。

 そして、不正のトライアングルとは、不正が起こるメカニズムを、①動機、②契機、③正当化の3要素から説明する理論をいいます。

 この不正の3要素がそろえば、人はもろくも不正に手を染めてしまう、弱い存在だと説明されています。

 その上で、具体的な不正の契機として、4つの例をあげています。

 つまり、(1)担当者が長期間異動していない会社、(2)経費処理は甘い会社、(3)在庫管理が甘い会社、(4)子会社管理ができていない会社 です。

 そして、発見した不正への対処として、

 (1)不正が疑われる部署、者への対応への関与、(2)取締役への提言、(3)公表すべきかどうかを迷う時にわけて説明されています。

 公表すべきかどうかの判断基準については、仮に後に公表する事態になった場合に、公表しないという選択肢をとったことの合理性を万人に証明できるかということですが、これを検討するにあたっては、専門家の意見聴取をすべきであるということです。つまり、専門家の助言を経た上での判断であれば、経営判断の原則の適用も受けやすくなり、事後に株主代表訴訟などのリスクも少なくなるということです。 

2014年5月 1日 (木)

【金融・企業法務】 「不公正ファイナンス」

 月刊監査役4月号の「監査役が知っておくべき金商法の基礎講座」に、「不公正ファイナンスとその事例」というテーマで、証券取引等監視委員会の方の論文が掲載されていました。

 金商法の定義にはありませんが、最近、証券監視委は、不公正ファイナンスの摘発に力を注いでいるようです。

 不公正ファイナンスって初めてきく言葉ですが、以下のように定義づけられています。

 例えば、経営の苦しい上場会社が、現実には第三者から相応の資金の払い込みがないにもかかわらず、自己資金や借入を見せ金として、あたかも資本増強がなされたかのように虚偽の開示を行います。その結果として、同社の株価が上がったところで、新株を取得していたこれらの行為に加担した者たちが同社株を売却して、多額の利益を得るということを言います。架空増資のほか、不動産の過大評価、増資資金の社外流失等の不適切行為から始まることもあります。

 怖いのは、このようなスキームは会社の人間だけによって描かれるわけではなく、アレンジャーといった社外からやってきた、これまた「見せかけの」救世主によってもたらされることが多いようです。

 不公正ファイナンスのような違法行為を未然に防止するためには、先ずは業績不振の会社が企業統治の機能不全に陥らないようにすることが大事であり、その意味で、企業統治強化の重要な担い手である監査役への期待は大きいと、結ばれています。

 そっか、頑張ります。 

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