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2014年4月 6日 (日)

【流通】 セブンーイレブン値引き制限訴訟判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 判例時報No2209号で紹介された裁判例です。

 ①東京高裁平成25年8月30日判決です。

 (1)コンビニエンス・ストアのフランチャイザーがフランチャイジーに対してディリー商品の見切り販売による値引きをしないように求めたり、見切り販売が禁止されている旨を言明したり、同販売をしたときには加盟店契約の更新に影響があるとか、更新されない旨の言動などをした場合には、フランチャイズ契約に定められた経営指導、助言の域を超えるものであって、見切り販売妨害行為として独占禁止法の禁止する優越的地位の濫用に当たり、公正取引委員会の排除命令に違反するとされた事例

 (2)同見切り販売妨害行為による独占禁止法25条に基づく損害賠償請求の損害額につき、公正取引委員会の損害額に関する意見及び原告らの損害額算定方法に関する主張を採用せず、民訴法248条に基づき謙抑的かつ控えめに裁量認定するのが相当であるとされた事例

 ②福岡高裁平成25年3月28日判決です。

 (1)コンビニエンスストアのフランチャイザーが特定のフランチャイジーのコンビニエンスストアと商圏の重なる場所に競合店を出店させたことがフランチャイズ契約上の信義則に違反するとはいえないとされた事例

 (2)フランチャイズ契約の締結に当たって、フランチャイザーにフランチャイジーに対するロイヤルティ(チャージ金額)算定方式について説明義務違反があるとはいえないとされた事例

 (3)コンビニエンスストアのフランチャイザーがフランチャイジーに対してディリー商品の見切り販売による値引きをしないよう求めた言動は、フランチャイズ契約に定められた経営指導、助言の範囲に止まるものであって、独占禁止法の禁止する再販売価格拘束に当たらないとされた事例

 ③福岡地裁平成25年3月28日判決です。

 (1)コンビニエンスストアのフランチャイズ契約の締結に当たって、フランチャイザーにフランチャイジーに対するチャージ金額の算定方式及び商品廃棄ロス等に関する説明義務違反があったとはいえないとされた事例

 (2)フランチャイザーがフランチャイジー三者に対して、ディリー商品の見切り販売による値下げをしないよう求めるに際して、恫喝に近い態度を示したり、値下げ販売がフランチャイズ契約上の違反行為になるなど虚偽の事実を述べたことが、フランチャイジーの価格決定権を侵害した不法行為に当たるとして損害賠償責任が認められた事例

 (3)フランチャイザーが既存フランチャイジー店の開設の数年後に競合店を開設させたことが債務不履行ないし不法行為にならないとされた事例

 難しそうな事案ですねえ。 

 

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