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2014年4月16日 (水)

【行政】 市立斎場建設のため、市が土地所有者との間に土地売買契約を締結し、支払った金額が適正価格を超えて市にその差額の損害を与えたとして、当時の市長に対する不法行為に基づく損害賠償請求が認容された事例 平成25年9月5日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 判例時報No2206号で紹介された津地裁平成25年9月5日判決です。

 裁判所は当時の市長の責任を認めました。

 以下、その理由を述べます。

 ① 斎場の用地を確保する必要性、用地確保の困難性や緊急性、代金額が不動産鑑定に依拠して決定されたことを考慮しても、右代金額はあまりにも高額であり、牧場主らとの相当の交渉を経ず、市議会等に十分な資料提供や説明をしたともいえないまま決定されたことなどからすると、右売買契約を締結したYの判断がその裁量権の範囲を逸脱又は濫用したものであった

 ② Yは、単に1人の不動産鑑定士による鑑定結果を得るのみでなく、他の鑑定とも比較検討すべきであったにもかかわらず、十分な検討もせず、議会の議決に当たっても、鑑定書を提示したものの、付属書類も添付せず、議員らがこれを十分検討する機会を与えなかったことなどを総合すると、Yに重大な過失があった

 ③ 他方で、建物移転の補償契約に係る補償額については、過大であったと認められるとしたものの、決定にあたってYに裁量権の逸脱又は濫用があったとは断定できず、この点についてYに故意又は重大な過失があったともいえないと判断して、

 斎場用地の売買代金額についてのYの不法行為責任を肯定しました。

 地方公共団体の長の契約締結の違法性については、以下のような最高裁の規範を紹介しています。

  「本件では、被告が本件各売買契約及び本件物件移転補償契約を締結したことの違法性が問題となっているところ、

  地方公共団体の長がその代表者として一定の額の売買代金あるいは補償金を支払うことを約して不動産の売買契約を締結し、これに伴い物件移転の損失を補償する契約を締結することは、

  当該不動産を取得する目的やその必要性、

  契約の締結に至る経緯

  契約内容に影響を及ぼす社会的、経済的要因

  その他諸般の事情を

  総合考慮した合理的な裁量に委ねられており、

  当該契約に定められた売買代金額等が鑑定評価等において適正とされた売買代金額を超える場合であっても、

  上記のような諸般の事情を総合考慮した上でなお、地方公共団体の長の判断が裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用するものと評価されるときでなければ、当該契約に定められた売買代金額等をもって直ちに当該契約の締結が地方自治法2条14項等に反して違法となるものではない」

  本件は、用地取得の代金が過大であったとして、市長の不法行為責任を肯定した極めて珍しい裁判例として紹介されています。

 

 

 

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