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2014年1月31日 (金)

  当事務所の理念

 しまなみ法律事務所は、地域密着型の法律事務所です。

 地元で生活されている方、地元で経営されている事業主様、企業様に、上質なリーガルサービスを提供することにより、お客様が喜んでいただける事務所を目指しております。

 従って、お客様のために誠心誠意仕事に全力を尽します。

 そして、上質なリーガルサービスの提供については、3つの柱を考えております。

 1つめは、お客様から御依頼いただいた案件の事実問題、法律問題などを深く分析いたします。 

 2つめは、御依頼いただいた案件にかかわる法律的知識については、一生懸命に勉強いたします。

 3つめは、お客様には、上からの視線ではなく、お客様の立場の立場に立って考えます。 

 当事務所の料金は安くはありません。しかし、お値段以上の価値を有するよう、3つの柱を確立し、誠心誠意御依頼案件について、全力を尽くしていきたいと思います。

 但し、お客様からの希望でも、例えば、黒のものを白と主張することはしません。黒のものを白と主張するよう要求する方からのご依頼はお断りさせていただいております。

【建築・不動産】 土地の所有者の締結した私道使用契約の承継が認められ、隣地所有者の自動車の通行を含む通行権が肯定された事例 東京地裁平成25年3月26日判決

 判例時報N02198号(11月21日号)で紹介された東京地裁平成25年3月26日判決です。

 本判決の概要は以下のとおりです。

 ①Aは、本件土地をB会社に売却し、B会社が本件土地を第三者に売却する予定であったため、Aは、B会社の要請により、Yらとの間で、本件係争地における無償通行、A及びYらから譲渡を受ける第三者にこの合意を承継することの約定を含んだ私道使用契約を締結した

 ②右私道使用契約では、無償使用につき、工事車両だけでなく一般自家用車両を含むとの約定もされている

 ③Xらは、本件係争地について使用契約に基づく通行権を有しており、同契約では通行の妨げとなる障害物を設置することの相互禁止が合意されているから

 Xは、Yらに対して、本件係争地の通行を妨害することを禁止することを認めることができると判断しました。

 債権的な合意だと、合意した当事者しか及ばないような気がしましたが、本件では私道使用契約の承継を認めたということで、少し珍しい裁判例かなあと感じました。 

新人弁護士の応募終了

 本日で、新人弁護士の応募を終了させていただきます。

 やはり、67期の司法修習生の方の応募が多かったです。

 まずは、弁護士登録を急いでいると思います66期の方の面談、試験を優先して行います。67期の司法修習生の方は、予約の上、事務所見学においでいただいても結構です。

  なお、67期の方は応募者数が多いので、面接の日時が限られていることから、書類選考させていただくことを検討しております。

 私の事務所は、交通事故(損保側、被害者双方)、金融法務、遺産分割、離婚・離縁(男女不問です)、労働関係(どちらかというと使用者側)、自治体法務の取扱いが多くなっておりますが、これからは、建築トラブルや知的財産についての取扱いを増やしていきたいと考えております。

 田舎の小さな法律事務所です。

 その中でも、キラリと輝るものがある法律事務所を目指していきたいと思います。

 地裁(ワ)号事件の減少、弁護士の数の増加など、弁護士を取り巻く経済的な環境は厳しいものがありますが、小さな船が不況にのみ込まれないよう、良い船乗りの方が来ていただければと思います。そして、小さな船ですが、弁護士法人にしておりますので、将来的には、船長になっていただける方が望ましいです。

 海賊船になると大変ですが・・・・

 いや、しまなみだから、海賊船の方が相応しいのかな? 

2014年1月30日 (木)

【金融・企業法務】 地域再エネ事業に対するABLの法と実務 

 愛媛の弁護士の寄井です。

 銀行法務21No767の特集記事です。

 最近、どこにいっても、太陽光のパネルをみますね。太陽光発電事業向け融資に、ABL(動産・売掛金担保融資)を活用すべしという特集記事です。

 再エネ買取法に基づく再生可能エネルギーの固定価格買取制度が2012年7月から本格始動しました。この固定資産買取制度下の再エネ事業者は、売電を開始さえすれば、20年間にわたり、あらかじめ定められた固定価格で売電した電気の全量を売電することができるという事業です。

 この太陽光発電事業向け融資には、「無事に20年間にわたり固定価格での売電事業を実現した場合の事業価値」の確保こそが重要であり、これを担保価値として把握できるABLを利用すべきだというのが特集記事の趣旨となります。

 継続価値担保のコンセプトとしては、

1 事業継続を前提とした将来のキャッシインを担保化する

  → 将来債権譲渡担保等の設定

2 事業継続を確実にするための地位承継の手段を確保する

  → 特定契約、土地利用契約等の地位移転

  → 事業継続を確実にするための動産譲渡担保等

3 事業を頓挫させないための介入手段を明確化する

  → 適切なステップインの手法の構築

  → 段階的介入のためのガイドライン

をあげています。

 それと、群馬銀行の実績についても、紹介されています。昨年11月末日時点で、太陽光発電事業向け融資は全体で160億円、ABLは、そのうち、92億円というデータが公表されています。

 以下、ABLとの関係について言及している部分を引用します。

 「担保としては万全な保全措置ではなく、いわゆる添え担保という扱いにはなりますが、信用補完の一環として今回もABLの取り組みを始めました。

 パネルの設置場所となる事業用地には山の斜面のような担保価値の低いところが多く、そのような不動産を担保にとるだけで10年を超える長期融資は難しいというときに、パネル装置や東京電飾に対する売電債権を担保にABLを実行しています。

 担保物は、動産と不動産、売電債権の一体型が理想です。

 万一返済不可能となって担保物を処分せざるを得ない局面になると、ABLの場合はすべて任意処分になります。最終局面での動産はほぼ無価値に近い状態になることも想定し、融資先が破綻する前に事業譲渡を検討できればよいと考えています。

 ただし借地ではそれができないので、現状ではほとんどが自己所有地の場合です。借地の利用も今後は増加していくでしょうから、法的な部分を含めて検討していく必要があるでしょう。」と述べています。

 太陽光発電事業については、トレンディな事項として勉強しておく必要があります。

 それと、話が少しずれますが、今回の論文の中に、2人の若い弁護士さんが執筆されていましたが、いずれも、再エネ事業を支援するNPOの関係者の方です。これからの弁護士は、+アルファが必要なことの一例ですね。 

明日で、新人弁護士の応募を打ち切らせていただきます 

 このブログでも複数回紹介させていただいております、新人弁護士の募集の件です。

 66期、67期の司法修習生を中心に募集させていただきましたが、特に67期の方からは、多数の応募をいただきました。ありがとうございました。

 今年4月に当事務所に入所できる方を優先しておりますので、とりあえず、66期の元司法修習生の方を先に面談及び試験を実施させていただきます。

 67期の方は、2月下旬以降、ご連絡させていただきます。

 但し、司法修習生の事務所見学等はいつでも可能です(当事務所は土曜日も執務しておりますので、土曜日がいいかもしれませんね。)。

 いずれにしましても、明日をもって、応募を終了させてさせていただきます。 

 

 

2014年1月29日 (水)

【金融・企業法務】 金融機関と弁護士会照会

 愛媛の弁護士の寄井です。

 私も弁護士なので、弁護士会照会にはものすごくお世話になっております。

 今回の銀行法務21No767は、須藤裁判官の執筆によるものであり、参考になりました。

 ①照会に対して報告していいものか、②どうしても報告しなければならないものなのかどうか、③報告しないと何か制裁などがあるか、④仮に報告して顧客からクレームがあったときに、弁護士会は責任をとってくれるのか、⑤報告に要した費用は誰に請求したらいいのかということなどです。

 ごもっともな悩みです。

 その中で、費用についてです。

 解説によれば、原票等の抽出のために職員が出張したり特段の作業を要した場合には、そのための費用として請求することができるはずであるが、責任の所在が曖昧になってしまうおそれがあることから、弁護士会に見積書を送付して確約を得てから報告することを検討すべきとされています。

 なお、裁判所の調査嘱託であれば、民事訴訟費用法20条で支払いを受けることが可能とされていますが、田舎弁護士の経験では、直接支払っているような気がします。。。

 いずれにせよ、顧問先企業様から、弁護士会照会受けたのだが、どうしたらいい??という相談を受けることも、まれですがありますので、この際には、この論文を見せながら説明したいと思います。

 まあ、一番気にするのは、費用よりも、報告して顧客からのクレームがあった場合の対応だろうと思います。「弁護士会や弁護士は責任をとらない」ので、もう少し方策を検討するのが相当であろうと解説されています。

 弁護士会照会って、私自身拒絶されることも2度ほど経験したことがあります。いずれも、大きな金融機関ですね。 

2014年1月28日 (火)

【消費者法】 ウェブサイトが検索結果ページの表示順で上位に表示されるようにする義務等の不履行により損害を被ったとして損害賠償等の請求が否定された事例 大阪地裁平成25年3月5日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。 

 今回は、判例時報No2198号(11月21日号)を紹介します。

 「ウェブサイトが検察結果ページの表示順で上記に表示されるようにする義務があるか」どうかが争われた事案です。

 裁判所は、

 ①契約書の一部にはSEO対策の記載がなく、また、記載があっても具体的な内容が書かれておらず、タグ設定等のホームページ制作時に実施するSEO対策を意味するに過ぎないと考えられること

 ②Y1の担当者とX1がホームページ制作後にどのような内容のSEO対策を実施していくか話し合いが行われた証拠がないこと

 ③XはY1に対して、ホームページのデータの書換等の内部対策やウェブサイトからのリンクの貼り付けなど外部対策の実施を認めた証拠もないこと

 から、継続的かつ効果的なSEO対策を実施する具体的な債務を負うことはないと判断しました。

 この種の事案って、ユーザー側が騙されたと思うことが少なくありませんが、本件事案はそうではなかったようです。 

2014年1月27日 (月)

【行政】 固定資産評価基準と最高裁平成25年7月12日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 判例時報No2201号で紹介された最高裁平成25年7月12日判決です。

 本件は、東京都府中市内の区分建物を共有し、その敷地権に係る固定資産税の納税義務を負うXが、府中市長により決定され土地課税台帳に登録された上記敷地権の目的である各土地の平成21年度の価格を不服として、府中市固定資産評価審査委員会に対し審査の申出をしたところ、これを棄却する旨の決定を受けたため、Yを相手に、その取消しを求めたという事案です。

 論点は、以下の2つです。

 第1に、固定資産課税台帳に登録された基準年度に係る賦課期日における土地の価格が固定資産評価基準によって決定される価格を上回る場合におけるその登録された価格の決定の適否

 第2に、固定資産評価基準に従って決定される基準年度に係る賦課期日における土地の価格とその適正な時価との関係

 いずれも、難しそうなテーマですが、所属弁護士が今治市の固定資産評価審査委員会の委員なので勉強しておく必要があります。 

 

2014年1月26日 (日)

弁護士募集! 応募の締め切りが近づいてきました。 1月末日で締め切らせていただきます。

1 採用要領

  ① 履歴書(様式自由)

  ② 司法試験の成績表(写し)

  ③ 自己アピールについての作文(1000字程度)

  事務所採用担当八木までお送りください。なお、お送りいただいた書類については返却いたしません。また、事前に、八木にまで電話連絡いただけますと助かります。

2 書類選考のほか、面談及び簡単な試験を実施させていただきます。2月末までに1名決めたいと思っております。

3 採用後の勤務条件

 ① 事務所の業務時間

   月曜日~土曜日 (執務時間ではありません) 

 ② 給与

  月額40万円程度を予定しております。ただし、年齢、社会人での経験、資格等を考慮いたします。なお、弁護士会会費、研修費等は、本人負担です。3年目の時点で弁護士会会費については全額負担します。

 ③ 個人事件の受任

   原則として、不可です。ただし、国選事件等は可能ですが、得た売り上げの相当額を法人に支払っていただきます。

 ④ 3年目継続の時点で、弁護士会会費全額を負担します。

 ⑤ 社保は完備です。弁護士賠償保険(最高限度に設定しております)、あんしん財団加入(労災の上乗せのようなものです)、健康診断(人間ドック)。

 ⑥ 試用期間は4か月 

 ⑦ 退職金制度(中小企業退職金共済)あり。兼業は禁止。

4 求める人物像

 ① 協調性のある方 

 ② 向上心の高い方

 ③ 多角的な視点をもつことが可能な方 

 ④ 長い間勤務できる方

   なお、当事務所所属の弁護士・スタッフともに、煙草の煙りは嫌っておりますので、極端なヘビースモーカーはご遠慮願います。

5 採用者に支度金として30万円交付します。

6 2月~3月に面談を予定しております。希望される方はできるだけ早くにご連絡ください。コメント可能(但し、非公開設定)にしておきますので、コメントいただければと思います。

7 なお、愛媛県外以外の応募者の方の場合には、面接のための交通費を支給いたします(上限あり)。

8 事件としては、自治体、銀行、損害保険、メーカー、小売りの顧問をしていることから、それに関連する仕事が多くなっております。所長弁護士は上場企業の社外役員等に就任している関係で、企業法務も地方としては多い方です。

                                      以 上

【金融・企業法務】 2013年 判例等の動き No2

  愛媛の弁護士の寄井です。

  金融法務事情No1984で紹介された「2013年判例等の動き」の続きです。

 Ⅱ 執行関係です。

 ① 大規模な金融機関の具体的な店舗を特定することなく、預金債権額合計の最も大きな店舗の預金債権を対象とする、いわゆる預金額最大店舗指定方式による預金債権の差押命令の申立ての適否(最高裁平成25年1月17日判決

  →この事案は、金融機関が預金の有無に関する事前の弁護士会照会に回答しなかったというケースだったようですが、このような事情があっても、特定性を否定しています。ただ、債権者側は、債務者情報って乏しいんですよね。なんとかならんのかな?

 ② 破産手続開始決定前に成立した保険契約について、同決定後に保険事故が発生した場合における、保険金請求権の破産財団への帰属の有無(東京高決平成24年9月12日)

  →これなんて気をつける必要があります。 

 ③ 同一の債権者が有する複数の再生債権を一本の再生債権とみなして弁済をする旨の条項が定められた再生計画につき、一部の再生債権について保証人等による弁済がされた場合の開始時現存額主義の適用と弁済額の算定方法(東京地裁平成24年11月28日判決)

  →民事再生なんて、田舎ではほとんどないですね~

 Ⅲ その他

 ① 民法900条4号ただし書前段の規定と憲法14条1項、② 民法900条4号ただし書前段の規定を違憲とする最高裁判所の判断が他の相続における上記規定を前提とした法律関係に及ぼす影響(最高裁平成25年9月4日決定)

 → これって、うちの事務所でも影響がでそうになりました。

 ② ⅰ 既に弁済期にある自働債権と弁済期の定めのある受働債権とが相殺適状にあるというための要件 ⅱ 時効によって消滅した債権を自働債権とする相殺をするために消滅時効が援用された自働債権がその消滅時効期間経過以前に受働債権と相殺適状にあったことの要否(最高裁平成25年2月28日判決)

 →受働債権について、期限の利益を放棄することができるというだけではなく、期限の利益の放棄または喪失等により、弁済期が現実に到来していることを要するというのは、サラ金を相手方とする私の事務所では、ありがたくない判例の1つですね。

 ③ 銀行と顧客との間で固定金利と変動金利を交換してその差額を決済するという金利スワップ取引に係る契約を締結した際に銀行に説明義務違反があったとはいえないとされた事例(最高裁平成25年3月7日判決、最高裁平成25年3月26日判決)

 →座談会でも取り上げられていましたね。

 毎年、勉強しないといけない裁判例が生まれます。。。。 

 

 

 

 

2014年1月25日 (土)

【金融・企業法務】 2013年 判例等の動き No1

 愛媛の弁護士の寄井です。

 金融法務事情No1984号で紹介された「2013年判例等の動き」です。執筆は、弁護士の濱田広道先生です。 

 まず、融資・担保関係では、以下の各裁判例が紹介されています。

 ① 金融機関Yをいわゆるアレンジャーとするシンジケートローンへの参加の招聘に応じた金融機関Xらに対し、Yが信義則上の情報提供義務を負うとされた事例(最高裁平成24年11月27日判決)。

 ② 根保証契約の主たる債務の範囲に含まれる債務に係る債権の譲渡が元本確定期日前にされた場合に譲受人が保証債務の履行を求めることの可否(最高裁平成24年12月24日判決

 ③ー1 反社会的勢力に該当するとされた借主を主債務者とする金融機関と信用保証協会の間の保証契約に要素の錯誤があり無効とされた事例(東京地裁平成25年4月23日判決

 ③ー2 反社会的勢力に該当するとされた借主を主債務者とする金融機関と信用保証協会との間の保証契約に要素の錯誤がないとされ有効と判断された事例(東京地裁平成25年4月24日判決

 ③ー3 Ⅰ 債務者が反社会的勢力であったために信用保証契約の錯誤無効が認められるが、当該保証がいわゆる協会斡旋保証に係る場合と債権者である金融機関に対する錯誤主張の制限(一部肯定)、Ⅱ 債務者が反社会的勢力であったために信用保証契約の錯誤無効が認められるが、当該保証がいわゆる「機関経由保証」に係る場合と債権者である金融機関に対する錯誤無効の制限(全部否定)(大阪高裁平成25年3月23日)

 借入先が反社であった場合、保証契約がどうなるか?というのは、最近裁判例が増えています。

 反社であるかどうかを事前確認できるような方策が必要でしょう。 

法学部の凋落

 愛媛の弁護士の寄井です。

 ここ数年、法学部の凋落傾向に歯止めがかからないような状態のようです。

 私が学生のころは、法学部は、公務員試験等対策になるということで、文系のなかでは結構人気があった学部です。

 ところが、有名大学の法学部の延長にあった司法試験に対する不人気が大きくなるにつれて、法学部の偏差値も低下しているようです。

 特に母校の中央大学法学部の偏差値の低下は著しいとか!?

 確かに、司法試験合格者が増えたことに伴い、一昔前と異なり、勤務する法律事務所が見つからない、見つかってもブラックだった等という話はよく耳にするようになりました。 

 司法試験に対する人気を高めるためには、まずは、司法試験合格者がきちんとしっかりした法律事務所に就職できる程度にまで合格者の数を減らすこと、そして、司法修習生に対する給付制を復活させること、そして、修習期間を1年6ヶ月程度にすることが必要です。

 法科大学院はあくまで手段だと思います。角を矯めて牛を殺すことがないよう、祈るばかりです。 

 法科大学院を維持するのであれば、上位校10校程度でよいと思います。

 ただ、今の日弁連の会長候補をみると、主流派は現在の体制維持という印象を受け、反主流派は賛成できるところも少なくないのですが政治的な主張も多くて、いずれも賛同しかねるような状態です。というわけで、選挙の件で、私の事務所に電話をかけるようなことはしないで下さいね。  

2014年1月24日 (金)

【金融・企業法務】 ジェイコム株式誤発注事件控訴審判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 ジェイコム株式誤発注事件控訴審判決(東京高裁平成25年7月24日判決)(判例時報No2198号)です。

 判例特報で報じられています。

 なんせ、107億円の事件ですから。

 判決の概要を紹介します。

 ①取引参加者契約に基づき東京証券取引所は取引参加者である証券会社に対し、取引参加者が入力した注文につき取消処理を含み適切に対応することができるコンピュータシステム(売買システム)を提供する債務を負う

 ②取引参加者契約の免責規定における重過失の主張立証責任

 ③重過失とは注意義務違反の程度が顕著である場合をいい、著しい注意義務違反というためには、結果の予見が可能であり、かつ、用意であること、結果の回避が可能であり、かつ、容易であることが要件となる

 ④売買システムの不具合の原因がコンピュータプログラムのバグにあった場合において、システム稼働後5年間以上にわたり、類似の不具合を生じることがなく、複数の条件が重なることにより発生する不具合であり、当事者双方が提出する専門家の意見が相反しており、バグの作込みの回避、バグの発見修正が容易であったと認めることができないときは、東京証券取引所に重過失があるとはいえない

 他にも判旨の概要は続くのですが、田舎弁護士にはあまり関係がないので、割愛します。

 とにかく、第1審判決に従い、東京証券取引所は、証券会社に対して、遅延損害金を入れて、約132億円支払っているのです。

 証券会社は、19名の、東証は、4名の、弁護士が代理人でついています。

 132億円かあ~

 認定された弁護士費用は、2億円です。なんか、132億円ときくと、意外と小さい弁護士費用ですね(いかん。金額が麻痺してしまっているようです。)。

 なお、裁判長は、あの加藤新太郎裁判官です。  

2014年1月23日 (木)

【交通事故】 リース車両の査定額下落分相当額について評価損の限度でしか賠償を認めなかった事例 大阪地裁平成24年3月23日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 交通事故判例速報No570で紹介された大阪地裁平成24年3月23日判決です。

 事案の概要は以下のとおりです。

 リース車両が事故に遭い、事故後にリース契約を解除して残リース料等を精算することになった際に、リース会社による車両の査定が事故を理由としてリース契約時に予定された金額より低額になったために、事故がなかった場合に比べて多額の精算金を支払うことになったとして、査定額下落分相当額の支払を事故相手方に対して求めたという事案です。

 具体的には、3年間無事にリースを終えた場合の原告車の残存予定価格は、433万5000円でしたが、本件事故後、原告車の査定評価額は132万円程度とされました。従って、本件事故により、原告車の価値が約300万円下落したので、その下落分を請求したという事案です。

 これって、いける!と思う弁護士もいるのではないかと思います。

 しかしながら、裁判所は、査定額下落分相当額は損害としてみとめず、評価損として60万円程度を認めるにとどまりました。

 これって、原告からすれば、なんで???と言われそうですが、裁判所は以下のように説明しています。

 ① 残存予定価格は、リース会社が、本件リース契約の終了の時点で当該価格により原告車を引き取ることを約束するものとは解されないから、原告が被った損害の算定根拠として、残存予定価格を用いることはできない。

 ② (原告車の査定額が低い)上記査定額まで低くなった理由としては、(1)評価損による下落のほか、(2)本件リース契約の内容に由来する下落(そもそも本件リース契約の終了時に、客観的な時価よりも低い査定額により原告車が引き取られる仕組みになっていた可能性が否定できない)や、(3)原告が中途解約したことに由来する下落(中途解約の場合は期間満了の場合と比べても低い査定額とされ、これを原告が自らの選択により受け入れた可能性がある)もあるといえる。 そして、(1)評価損による下落分は、本件事故との間に相当因果関係が認められるが、(2)本件リース契約の内容に由来する下落分や(3)原告が中途解約したことに由来する下落分は、これを被告らに負担させるのが公平とはいえず、本件事故との相当因果関係は認めらない。

 リース車両が増加していることからこの種の案件って増えることが予想されます。

 裁判例は、4つあります。

 否定した裁判例

① 神戸地裁平成4年8月21日判決

  特別損害として、×

② 名古屋地裁平成15年4月16日判決

  特別損害として、×

③ 東京地裁平成18年3月27日判決

  ユーザの意思によって発生した損害であり、通常損害にはあたらない

 肯定した裁判例

④ 東京地裁平成19年9月19日判決

  全損の場合には、通常損害である。分損の場合には特別損害。

 総じて、裁判例的には、難しいみたいですねえ~  

2014年1月22日 (水)

【交通事故】 じぇじぇ 人傷保険の落とし穴?  53歳男子には約款「既往障害」が存在した部分を控除した部分に人身傷害保険金を支払うとして、治療範囲を限定して認容した 神戸地裁平成25年3月21日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 自保ジャーナルNo1908号で紹介された神戸地裁平成25年3月21日判決です。

 人傷保険金の請求があった事案ですが、「被保険者が第1条(当会社の支払責任)の傷害を被った時すでに存在していた身体の障害もしくは疾病の影響により、または同条の傷害を被った後にその原因となった事故と関係なく発生した傷害もしくは疾病の影響により同条の傷害が重大となった場合は、当会社は、その影響がなかったときに相当する損害額を決定して支払います。」という限定支払条項があったため、既往傷害との関連が問題となった事案です。

 判決要旨を紹介します。

 人身傷害保険金等の請求につき、原告には、本件事故以前から無自覚、無症状とはいえ、脊柱管が狭窄状態にある以上、これにより脊髄ないし神経根が圧迫状態になっていることとなるから、身体器官が正常な機能を果たさない状態にあるものといえる。従って、原告には、本件事故以前から、本件限定支払条項にいう身体の障害(既往障害等)が存在したことになるから、原告の本件保険金請求には同条項が適用され、本件事故と相当因果関係のある損害について、原告の頸部脊柱管狭窄状態が及ぼした影響の部分を控除した部分の保険金を支払うべきものと解するのが相当であると認定しました。

 そして、本件事故による原告の受傷は、最大限に見ても、頸部・左膝打撲、頸椎捻挫、左膝関節捻挫、右肩関節捻挫、腰部捻挫であり、これら以外に係る症状は、いずれも原告の加齢的変性としての頸椎の変化・変形により発症したものであるから、本件限定支払い条項により、本件事故による保険金は、最大限にみても、B病院での治療、C接骨院での施術及びD病院での治療を対象として積算されるべきであると治療範囲を限定して、人傷保険金の支払いを認容しました。

 4700万円程度の請求に対して、判決は、100万円程度になっています。

 素因減額事由があるような場合には注意が必要です。 

 

2014年1月21日 (火)

【倒産】 支払不能状態にあった会社とアドバイザリー契約を締結したフィナンシャルアドバイザリー会社が、契約に基づき助言を行うに際して負うべき義務の内容 東京地裁平成25年7月24日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 金融法務事情No1984号で紹介された東京地裁平成25年7月24日判決です。

 判決要旨は以下のとおりです。

 フィナンシャルアドバイザリー会社は、企業再生を目的とするアドバイザリー契約に基づき助言を行う場合には、破産法を遵守した適法かつ有効な行為を助言すべき義務を負い、少なくとも破産手続において否認権の行使を受けることがないように助言すべき義務を負うと判断されています。

 事業を譲り受けた会社が譲渡会社の債務を重畳的に引き受けしていることから、詐害性が否定されるように思うのですが、本判決は、詐害性を認定しています。

 企業再生を目的とするアドバイザリー契約は、否認にも注意する必要があります。 

2014年1月20日 (月)

【交通事故】 網膜色素変性性症と素因減額

 愛媛の弁護士の寄井です。

 交通事故民事裁判例集第45巻第6号で紹介された京都地裁平成24年11月26日判決です。 

 判決要旨を紹介いたします。

 ① 被害者(男・84歳・年金受給者)の死亡による年金逸失利益につき、死亡時点の平均余命6年につき、生活費控除割合を60%として、現価を算定した事例

 ② 自転車を運転し、突き当たり路を南東から北西に向けて進行して交通整理の行われていないT字路交差点を左折しようとした被告と、交差点南西角付近路上に立っていた被害者が衝突した事故につき、

 被告は被害者の網膜色素変性症による視力の低下及び視野狭窄に基づく素因減額を主張するが、これに罹患していなければ被害者が本件事故を回避できたものと認める証拠はなく、

 なお、被告の運転する自転車の速度は時速7ないし8キロメートルであるが、事故の回避可能性を検討する上では早いほうの8キロメートルを基準にすべきであり、これによれば制御効果が発生しないうちに衝突したものと推測されるとして、網膜色素変性症と本件事故の発生との間の因果関係を否定し、素因減額を認めなかった事例

 ③ 被害者が客観的に近所の散歩にも介助が不可欠であったことを認めるに足りる証拠はなく、本件事故の際に、被害者が単独で外出したこと又は同居家族が被害者を単独で外出させたことを被害者又は被害者の過失としては認められず、過失相殺を認めなかった事例。

 

 年金の生活控除率が60%か? やっぱり高いですねえ~

2014年1月19日 (日)

【金融・企業法務】 特集 背信的な債務者への対抗策

 愛媛の弁護士の寄井です。

 銀行法務21No766です。

 背信的な債務者に対抗する若干の工夫例として、詐欺商法被害で有名な荒井弁護士の記事が紹介されていました。

 動産執行? 成功したためしがありません。

 電話加入権? 滞納金額が多くて無理でした。

 法人税等還付請求権 やったことがない。今度やってみよう。

 法人だけではなく、役員・従業員に対する訴訟。これも今度やってみよう。

 全体として、これは非常に役に立つというものでもありませんでした。 

 まあ、当然のことですが・・・・ 

 

2014年1月18日 (土)

【金融・企業法務】 非嫡出子の法定相続分に関する最高裁判所決定を受けた実務対応

 愛媛の弁護士の寄井です。

 金融法務事情No1983号では、非嫡出子の法定相続分に関する最高裁決定を受けた実務対応が紹介されていました。

 相続手続の際の預金等の払戻業務における実務対応として、

 預金の払戻し前である場合と、払戻し後である場合とに区分します。

 前者については、①相続発生時期が平成12年9月以前、②相続発生時期が平成12年10月以降平成13年6月以前、③遺言がある場合、④遺産分割協議書等がある場合、⑤法定相続人の一部からの払戻請求の場合に分かれています。

 後者についても、①遺言・遺産分割協議等による払戻し、②銀行等を被告として提起された預金等支払請求訴訟の判決等に基づく払戻し、③非嫡出子による一部払戻し、④嫡出子による一部払戻しにわかれています。

 非嫡出子事案の相談は、それほど多くありませんが、もしあれば参考にさせていただきます。 

2014年1月17日 (金)

【倒産】 中小規模裁判所における法人破産事件処理の在り方 

  愛媛の弁護士の寄井です。

 金融法務事情No1982号で紹介された「中小規模裁判所における法人破産事件の処理の在り方」という論考です。

 これは、日弁連と最高裁民事局との意見交換会を踏まえて、日弁連の委員会として、整理したものです。

 検討内容について論点整理がされているので、順次紹介していきたいと思います。 

  受任から申立てまでの期間

 「法人破産の申立ては、消費者破産と異なり、受任後できるだけ速やかに行うのが原則である。既に事業を停止し相当期間を経過してから受任した場合や、申立費用を工面するため換価回収が必要である場合等を除き、事業停止後迅速に申立てをし、破産管財人の管理下に置くべきである。」

 受任通知の発送

 「法人破産の場合、申立て前に債権調査は不要である。したがって、これを行うための受任通知は不要である。」

 申立代理人による資産換価

 「破産申立てをする債務者の資産の維持・換価は、本来的に破産管財人が行うべきものである。そのため、破産申立てをする債務者及び申立代理人には、総債権者のために財産を保全し、早期に破産手続開始決定を得て、破産管財人に適切に引き継ぐことが求められる。

 申立代理人が資産の換価を行うことが例外的に許容される場合もあるが、高額な申立代理人の報酬を捻出するためにことさら申立前に債務者の財産の換価処分を行ったといった、非難を受けることがないよう留意が必要である。」 

 参考になりますね。

 

 

2014年1月16日 (木)

【交通事故】 45歳女子の脳脊髄液減少症は事故後約1年2ヶ月時点では起立性頭痛はなくブラッドパッチでの改善も認められないことから否認し、国際頭痛分類第3版βの診断基準によっても罹患は認めらないとしました 東京高裁平成25年10月30日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 自保ジャーナルNo1907で紹介された東京高裁平成25年10月30日判決です。

 脳脊髄液減少症や胸郭出口症候群を否認した東京高裁判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 ① 乗用車を運転停止中の45歳女子のXは、停止していた後続Y乗用車が発進してきて衝突(第1事故)され、その約3年6ヶ月後に病院駐車場内で夫運転乗用車の後部座席で横臥中、Z乗用車が後退してきて衝突(第2事故)されて、脳脊髄液減少症等に罹患し、後遺障害が残存したと主張する事案につき、

 Xに脳脊髄液減少症と最初に診断を行ったS医師の診断書には、「RI脳槽シンチグラムにおいて、早期膀胱内RI集積(+)、腰椎部の髄液漏出(+)、脳MRIで頭蓋内静脈拡張(+)であり、以上の所見は髄液減少症を裏付けるものであると記載されている」が、

 B医師の意見書等からも、「その診断根拠とされた各事実を認めるには不十分である」として、

 「上記診断書によって直ちにXが脳脊髄液減少症に罹患しているものと認めることはできない」と認定しました。

 ② Xは、第1事故の翌日である平成13年7月16日に病院を受診した際から頭痛を訴えているが、

 診療録中には、「Xが単なる頭痛でなく、起立性頭痛の症状を訴えた旨の記載があるのは平成14年9月24日のC病院の受診時」以降にとどまることから、Xに「本件第1事故から約1年2ヶ月が経過した平成14年9月24日前には起立性頭痛の症状があったものとは認めることはできない」と認定し、

 Xは「度々ブラッドパッチを施行されているが、ブラッドパッチ施行の前後を通じて頭痛等の症状を継続して訴えていた」こと、

 「K病院においてブラッドパッチが施行された際には症状の改善がないとされたことを総合すると、ブラッドパッチの施行によって、Xの症状が顕著に改善したことを認めるに足りる証拠はない」として、脳脊髄液減少症の罹患を否認した。

 ③ Xは、「国際頭痛分類第3版βが起立性頭痛その他の症状の要件及びブラッドパッチの効果の要件を診断基準から排除しており、この新しい診断基準によれば、Xが脳脊髄液減少症に罹患していることが認められる」等と主張し、これに沿うかのような記載のあるM医師の意見書を提出するが、

 Xについて「脳脊髄液減少症との診断を行っている各医師の各診断書によってXが脳脊髄液減少症に罹患しているものと認めることはできないこと、

 Xには本件第1事故から約1年2ヶ月の間には脳脊髄液減少症に特徴的な症状である起立性頭痛の症状は認められないこと、

 ブラッドパッチの施行によってXの症状が顕著に改善したとまでは認めるには足りないこと、

 Xの髄液圧が正常とされたことなどの点

 及び被告提出のB医師の意見書に照らすと、

 Xが脳脊髄液減少症に罹患していることを認めるに足りないとして、

 Xの脳脊髄液減少症を否認しました。 

 ④ Xが胸郭出口症候群を発症したか否かにつき、D病院での診断書の中には、Xについて「平成17年3月16日に撮影したCTアンギオでは左右の鎖骨下動脈の径に差があり、鎖骨下動脈が細くなっていること、鎖骨と肋骨との間に鎖骨下動脈が上下に蛇行して写っていることから、胸郭出口症候群に罹患しているものと判断する」旨の記載があるが、

 S医師が「Xを胸郭出口症候群と診断した根拠は明らかではなく、B医師作成の意見書の記載に照らすと、S医師が作成した上記診断書によってXが胸郭出口症候群に罹患しているものと認めることはできない」として、胸郭出口症候群の発症を否認しました。

 約1億1000万円の請求に対して、消滅時効を理由に、0円としております。 

~弁護士募集のお知らせ~

1 採用要領

  ① 履歴書(様式自由)

  ② 司法試験の成績表(写し)

  ③ 自己アピールについての作文(1000字程度)

  事務所採用担当八木までお送りください。なお、お送りいただいた書類については返却いたしません。また、事前に、八木にまで電話連絡いただけますと助かります。

2 書類選考のほか、面談及び簡単な試験を実施させていただきます。3月末までに1名決めたいと思っております。

3 採用後の勤務条件

 ① 事務所の業務時間

   月曜日~土曜日 (執務時間ではありません) 

 ② 給与

  月額40万円程度を予定しております。ただし、年齢、社会人での経験、資格等を考慮いたします。なお、弁護士会会費、研修費等は、本人負担です。3年目の時点で弁護士会会費については全額負担します。

 ③ 個人事件の受任

   原則として、不可です。ただし、国選事件等は可能ですが、得た売り上げの相当額を法人に支払っていただきます。

 ④ 3年目継続の時点で、弁護士会会費全額を負担します。

 ⑤ 社保は完備です。弁護士賠償保険(最高限度に設定しております)、あんしん財団加入(労災の上乗せのようなものです)、健康診断(人間ドック)。

 ⑥ 試用期間は4か月 

 ⑦ 退職金制度(中小企業退職金共済)あり。兼業は禁止。

4 求める人物像

 ① 協調性のある方 

 ② 向上心の高い方

 ③ 多角的な視点をもつことが可能な方 

 ④ 長い間勤務できる方

 

   なお、当事務所所属の弁護士・スタッフともに、煙草の煙りは嫌っておりますので、極端なヘビースモーカーはご遠慮願います。

5 採用者に支度金として30万円交付します。

6 2月~3月に面談を予定しております。希望される方はできるだけ早くにご連絡ください。コメント可能(但し、非公開設定)にしておきますので、コメントいただければと思います。

7 なお、愛媛県外以外の応募者の方の場合には、面接のための交通費を支給いたします(上限あり)。

8 事件としては、自治体、銀行、損害保険、メーカー、小売りの顧問をしていることから、それに関連する仕事が多くなっております。所長弁護士は上場企業の社外役員等に就任している関係で、企業法務も地方としては多い方です。

                                      以 上

2014年1月15日 (水)

【金融・企業法務】 信用保証協会が事前求償権を被保全債権とする仮差押えをしていた場合とその後の代位弁済によって発生した事後求償権の消滅時効の成否 大阪高裁平成24年5月24日判決

 金融法務事情No1981号(11月10日号)で紹介された大阪高裁平成24年5月24日判決です。

 判決要旨は以下のとおりです。

 信用保証協会が事前求償権を被保全債権とする仮差押えをしていた場合には、その代位弁済によって発生した事後求償権につき、消滅時効が経過しているとしても、当該仮差押さえによって、時効中断するので、消滅時効は完成しない

 あまり考えたことのない論点ですね。

 解説によれば、

 「本件は、信用保証協会の保証委託をした債務者およびその連帯保証人に対する求償金請求事件であって、代位弁済から事後求償権の消滅時効期間が経過しているところ、事前求償権を被保全債権とする仮差押えがされていたため、当該仮差押えによって事後求償権まで権利が保全されているのか否か、

 すなわち、消滅時効が中断しているか否かがもっぱら問題となっている事案であるが、

 本判決は、消滅時効の中断を認めて請求を認容した第一審判決を是認した控訴審判決である。」

 と紹介されています。

 事前求償権と事後求償権との関係???

 昔、司法試験で勉強したような記憶がかすかにありますが、記憶はかなたにあるようです・・・・

 勉強しなおさなくちゃ! 

ヤフーニュースで紹介されました

 昨日、ヤフーニュースで、紹介されました。

 「60歳までに遺書を書きたい」と松本人志さん「法的に有効な」遺言書の条件は?

 というテーマです。

 興味のある方は、クリックして下さい。 

2014年1月13日 (月)

【金融・企業法務】 実務と法律の橋渡し 等  きんざい 2014年の展望

 愛媛の弁護士の寄井です。

 金融法務事情の1985号です。

 実務と法律の橋渡しというテーマで、地方銀行の方が執筆されていました。

 弁護士の実務相談の回答が法律論的には正しいが、実務的にはかなり負担の大きい回答であったことから、弁護士に対しては、実務的・事務的な点にも及んだ意見がいただけるよう期待、或いは、企業内弁護士が増えていることからこのような弁護士が法律の専門家としての客観性と金融法務の専門家としての創造性をあわせもった存在になっていくことへの期待をこめたメッセージが発信されていました。

 どうしても弁護士は現場のことを知らないために、頭でっかちな回答になりがちです。このことは私も意識しています。そのため、私は相談の際には、現場の状況についても確認するようにしています。

 弁護士による回答は、毎月返済が不足する部分毎に毎月定期預金を相殺して、その通知をだしておくというのは、誰が考えても負担が大きいでしょう。

 なんでこんなアドバイスになったのかな~と思います。

 田舎弁護士の私でも、こんなコストのかかるアドバイスはせんぞいな~

 四国の地銀である四国銀行の審査部が書かれた記事もありました。認定支援機関との連携を強めるということでした。税理士などの認定支援機関との意見交換や交流を通じて、四国銀行と認定支援機関のコラボで小規模事業者を支えていこうとする者です。認定支援機関に、第三者としての仲裁機能も期待しているということのようです。その他方で、認定支援機関側の計画策定能力の向上も要望されています。

 私が所属する事務所も認定支援機関の認定を受けています。金融機関と共同して、小規模事業者を支えていきたいと思っています。 

2014年1月12日 (日)

【行政】 電気事業法施行規則93条の3の規定による経済産業大臣の定期検査終了証の交付が行政事件訴訟法3条2項の「処分」に当たらないとされた事例 大阪高裁平成25年6月28日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 判例時報No2199号は、「原子力発電所の設置・運転開始後の定期検査の実施や定期検査の終了を巡って争われたケース」の裁判例を紹介しています。

 主な争点は、発電用原子炉に関する法令の規制を前提に、経済産業大臣の関西電力に対する大飯発電所第3号機及び第4号機に係る各定期検査修了証の交付が行政事件訴訟法3条2項所定の行政処分にあたるか?ということです。

 裁判所は以下のとおりの判断をしております。

 行政事件訴訟法3条2項所定の処分とは、公権力の主体たる国又は地方公共団体の行う行為のうち、その行為によって直接国民の権利義務を形成し又はその範囲を確定することが法律上認められているものといいます。

                 ↓

 施行規則93条の3に基づく定期検査終了証の交付は、法54条1項に基づく定期検査実施の結果、検査対象たる特定重要電気工作物が技術基準に適合しないものではないことを確認し、定期検査が終了したとの判断の結果を通知する観念の通知に当たり、同項及び施行規則93条の3に基づいて行われる行為として法的根拠を有するものといえるとしました。

                 ↓

 しかしながら、以下の理由により、処分性は否定しています。

 ①定期検査終了証の交付によって設置者による実用発電原子炉の運転及びその運転によって発電した電力の供給につき制限が解除される仕組みは採られないから、この点をもって定期検査修了証の交付に法的効果が付与されていると解することはできない。

 以下、明日に続きです。。。

 

弁護士募集についての問い合わせ ※応募締め切りが近づいています。

 現在、弁護士募集の問い合わせをいただいております。

 日弁連のひまわりにも、求人情報を掲示しましたので、そちらもご覧下さい。

 私の事務所のように小規模の法律事務所の場合、このような事務所が地方では主流を占めると思いますが、どうしても募集人員は1名程度にならざるを得ません。

 枠が少ないためにどうしても倍率が高くなります。

 ただ、こういう事務所って、実際は早いもの勝ちのような気がします。これはと思う方がいれば、その場で採用を決めてしまうということもあるのではないかと思います。 

 現時点ではやはり67期(現修習生)からの問い合わせの方が多いですね。66期の方の未登録者はまだまだ相当な数にのぼると思うのですが、もう登録をあきらめてしまっている方も相当数おられるのではないかと思います。勤務弁護士でいる間は生活に困ることはありません。

 66期の方もどんどん応募していただけたらと思います。応募の締め切りも近くなっています。

 

2014年1月11日 (土)

【金融・企業法務】 監査役が知っておくべき金商法の基礎講座 No2

 月刊監査役No620で紹介された記事の続きです。

 四半期報告書についてです。

 「有価証券報告書」の提出会社が上場会社である場合には、3ヶ月ごとに経営成績や企業状態等を記載した「四半期報告書」を提出する義務があります。「四半期報告書」は、投資家に対して、会社の企業業績等に係る情報をより適時に提供することを趣旨としています。

 記載する主な事項は、①企業の概要、②事業の状況、③提出会社の状況、④経理の状況、⑤提出会社の保証会社等の情報となっており、有価証券報告書に比して、記載内容は大幅に簡素化されています。 

 最後に、内部統制報告書についてです。

 上場会社は、毎事業年度ごとに、連結及び単体の財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制について、経営者が評価した報告書である内部統制報告書を提出する義務を負っています。

 記載する主な事項は、①代表者の役職氏名、②最高財務責任者の役職氏名、③財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項、④評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項、⑤評価結果に関する事項、⑥付記事項(後発事象等)、⑦特記事項(特に注意すべき事項)となっております。

 内部統制報告書については、公認会計士の監査を受けますが、内部統制の構築状況そのものに係る監査人の意見を述べるわけではありません。つまり、監査の前提として、監査役が内部統制の整備状況について一定の確認を行っていることを前提としているため、監査役の責任は重大です。

 田舎弁護士と雖も、さらに勉強していく必要があります。

 頑張ります。 

2014年1月10日 (金)

【金融・企業法務】 監査役が知っておくべき金商法の基礎講座 No1

 月刊監査役No620号で紹介された金融庁勤務の方の執筆による「監査役が知っておくべき金商法の基礎講座」と題する論文です。

 今回は、有価証券報告書、内部統制報告書が紹介されています。

 田舎弁護士にとっては余り勉強しないところなので、基礎講座でも大変ありがたいですね。

 全国の田舎弁護士のために、少し説明します。 

 金商法は、企業が事業に必要な資金を株券又は社債を発行することにより調達しようとする場合であって、発行価額の総額が1億円以上の株券又は社債の取得を、50人以上の投資者に対して勧誘しようと考えている場合には、当該勧誘を開始する前に「有価証券届出書」の提出を要求しております。 

  企業が有価証券届出書を提出した場合、それ以降、当該企業は各事業年度終了後3ヶ月以内に、「有価証券報告書」を提出する義務を負います。

 「有価証券報告書」を提出しなければならない企業が上場企業の場合、当該報告書のほかに3ヶ月ごとに期中の経営状態等を報告する「四半期報告書」、

 投資者の投資判断に影響のある重要な事項が発生した場合等に提出する「臨時報告書」、

 財務報告の適正性を確保するための体制の整備について記載する「内部統制報告書」、

 経営者が「有価証券報告書」に記載された事項について確認した旨を記載する「確認書」、

 自社株式の取得を決議した場合にその取得状況を報告する「自己株券買付状況報告書

 を提出する義務を負います。 

 「有価証券報告書」の記載内容については、①企業の概況、②事業の概況、③設備の状況、④提出会社の状況、⑤経理の状況、⑥提出会社の株式事務の概要、⑦提出会社の参考情報、⑧提出会社の保証会社等の情報が主なものですが、法令違反に問われるケースは、経理の状況に記載される連結財務諸表等に虚偽の記載を行ったケースがほとんどであるため、経理の状況については監査法人等と連携して特に重点的に確認する必要があるといえます。

 田舎弁護士も上場会社の顧問や役員をしていることから勉強していく必要があります。 

2014年1月 9日 (木)

【交通事故】 車両損害をめぐる諸問題 (下) 判タNo1393

 愛媛の弁護士の寄井です。

 今回は、判タNo1393号をご紹介いたします。

第5 評価損

6 裁判例の状況

  認容金額については、明確な基準はないものの、多くの裁判例がとっている修理費用の10%ないし30%という運用は、修理費用が車両の価値が低下する度合いを概ね反映している

  判例が原則として売却代金との差額を損害として認めておらず、あまり高額にわたる評価損を認めることは困難である

第6 代車料

2 代車の必要性

 裁判例においても、代車使用の必要性は要求

3 代車のグレード

 代車の使用目的等を考慮して、特段当該車両を代車として使用する必要性が認められない場合には、国産高級車の限度で相当な代車料を認定する事案が大勢

4 代車使用の相当期間

 買替事案の場合は、1か月前後は相当期間と認められることが多い

 経済的全損を主張しており、仮に分損と認定されても修理をする意思のなかった事案では、買替に要する期間と通常修理に要する期間いずれか短い期間に限る

 ☆エッセンスだけを抜き出しました。田舎弁護士も、交通事故の物損は、弁護士費用特約で、度々取り扱っていますので、勉強になりましたわい。 

 

 

2014年1月 8日 (水)

【交通事故】 車両保険金額35万円の乗用車全周のひっかき傷は第三者によって行われたとの立証は、「全くもってなされていない」と保険金請求を棄却した

 愛媛の弁護士の寄井です。

 今回は、自保ジャーナルNo1906号で紹介された平成25年5月29日名古屋地裁判決です。

 いわゆる保険事故疑義事件(モラル事案)といわれるケースです。

 判決要旨を紹介します。

 車両保険金額35万円の乗用車が契約10ヶ月後、ほぼ全周ひっかき傷をつれられたとの保険金請求につき、

 「本件車両の損傷の状況は、ほぼ本件車両をぐるっと1周りするような形でひっかき傷が付けられている」が、

 駐車位置は坂道、歩道等があるのに、傷は「概ね同じ高さである」等、「原告本人尋問における供述と原告が主張する本件事故発生から間がない時期に被告代理人に対して行った原告の説明との間には、本件事故現場に行く前に友人Bに会ったか否かといった点のっほか、先輩Cとのつきあいの度合いや本件車両のボンネットに傷を発見した時期等、およそ間違えることがないような事実関係について重大な齟齬があることが認められることからすれば、いずれの原告の供述ないし説明についても全く信用ができない」等、

 「本件に関する外形的客観的状況等はもとより、原告の供述ないし説明等本件全証拠を十分に検討しても、本件事故が原告以外の第三者によって行われたものであるとの立証はいまだ全くもってなされていないというほかはないから、原告の請求は認められない」として、

 保険金請求を棄却しました。

 判決文を見る限り、保険会社が免責を主張されたのは当然というような案件ですが、田舎弁護士も時折このようなケースを取扱いますので、参考になります。 

 

 

2014年1月 7日 (火)

【行政】 フッ素汚染と国賠

 愛媛の弁護士の寄井です。

 判例タイムズNo1392号で紹介された平成24年2月7日付け東京地裁判決です。

 判旨の要旨は以下のとおりです。

 ① 国が土壌汚染対策法の政策及び施行に当たり、同法施行前に土地を取得した汚染原因者でない所有者の措置義務を免責する経過措置を定めなかったこと、自己資本3億円以上の法人に対する助成措置を定めなかったことが、国賠法1条1項の適用上違法とはいえないとされた事例

 ② フッ素に汚染されていたことを知らずに土地を購入した者が土壌汚染の除去のため多額の費用を負担することになったことを理由とする憲法29条3項に基づく国に対する損失補償請求が認められないとされた事例

 ③ フッ素に汚染されていたことを知らずに土地を購入した者が国に対して求めた水質汚濁防止法又は大気汚染防止法に係る規制権限不行使を理由とする国家賠償請求が認められないとされた事例

 ④ フッ素に汚染されていたことを知らずに土地を購入した者が県及び市に対して求めた規制権限不行使を理由とする国家賠償請求が認められないとされた事例

 ☆本件は、浄化に莫大な費用を要することが少なくない土壌汚染をめぐって、汚染を知らずに土地を取得した者が国、地方公共団体に国家賠償を求めた事例として、実務上参考になるものです。

 

2014年1月 6日 (月)

【交通事故】 自賠責1級1号を残し約2年6ヶ月後に死亡の72歳男子の自賠責9級10号既存障害は死亡への寄与度を30%と認めた 

 愛媛の弁護士の寄井です。

 さて、今回は自保ジャーナルNo1906号で紹介された東京地裁平成25年6月14日判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 ① 交差点の横断歩道を歩行中の自賠責9級10号のパーキンソン病を有する72歳男子Aは、被告右折貨物車に衝突され、左下肢切断等から自賠責1級1号後遺障害を残し、約2年6ヶ月後に死亡した事案につき、

 Aは、「本件事故により、左腓骨開放性粉砕骨折等の傷害を負い、左下肢切断手術を施行されたが、本件事故から約1ヶ月後に入院先の病院で嚥下障害を生じ、その後嚥下性肺炎を引き起こし、胃ろう増設手術が施行され、本件自宅へ一時帰宅するなどしたが、本件事故の約2年6ヶ月後に、再入院先の病院で急性肺炎で死亡した」とし、

 「Aの既存障害であるパーキンソン病と本件死亡等との間には相当因果関係があることが認められる」と認定しました。

 ② Aの死亡等に与えた既存障害の寄与度について、

 「パーキンソン病が通常数年の経過で緩徐に進行することからすれば、本件事故時の症状もステージ2ないしステージ3程度であったと推認できること、

 Aは本件事故当日も杖を持たずに1人で散歩をしていたことからすれば、本件事故当時におけるAのパーキンソン病による既存障害の程度を9級10号程度と認めるのが相当である。

 そして、このようなAの障害の程度、本件事故前に口径摂取の制限がされていた事実や嚥下障害及び嚥下性肺炎の兆候が見られないことに鑑みれば、既存障害であるパーキンソン病が本件死亡等に与えた寄与度は3割とするのが相当である。」

 と認定しました。

 A自身の損害としては、約7200万円の請求をしていますが、裁判所は、わずか43万円程度の賠償しか認めていません。

 高齢者の死亡事案は、持病等もあることから、持病との因果関係や素因が問題となり、このような結果になってしまうこともありますので、被害者側で依頼を受ける弁護士は、依頼人に対してきちんと説明しておく必要があるでしょう。 

 

2014年1月 5日 (日)

 じぇじぇ 弁護士に対するクレーム・・・・  (T_T)

 愛媛の弁護士の寄井です。 

 判例時報No2201号に升田純中大ロー教授の「現代型取引をめぐる裁判例」という論文が掲載されています。

 今回は、弁護士に対するクレームに関する裁判例が紹介されていました。

 弁護士に対するクレームは、①弁護士に実際に事務処理上の過誤があったり、②報酬、費用の額、支払につき不満が生じたりする、従来から見られるクレームのほか、

 最近は、従来からみられるクレームが増加しているばかりか、

 ④事務処理の内容、方向につき弁護士と意見が対立したり、⑤依頼者への説明、報告が十分でないと指摘されたり、⑥事務処理につき依頼者の個別の了解を得ていなかったり、⑦依頼者の指示するような事務処理をしないと不満を告げられたり、⑧裁判官、相手方等にもっと強硬に主張してほしいと不満を告げられたり、⑨裁判所に提出する準備書面等の内容に細かな不満を述べられたり、⑩事件の進行、結果につき不満を告げられたり、⑪深夜、早朝、休日の対応をしないと不満を述べられたり等する事例は、少なくないと説明されています。

 そういえば、最近では、⑧や⑨、⑪などはクレームの程度まではいきませんが、要望を受けたことはありますね。

 私の事務所の場合、負担は大きいですが、依頼者に対する説明は丁寧に行い、事務処理後の報告も書面やメールなどで迅速、詳細、丁寧に行い、依頼人の意向にできるだけ汲んだ形で事務処理をおこなっておりますので、本格的なクレームにまで発展したことはありません。

 とはいえ、弁護士の依頼人らとの関係が変化しているのに伴い、油断すると、クレームに発展しかねないので、私は依頼人との対応については細心の配慮を行うようにしております。

 新人弁護士には、このあたりにも十分な配慮を払っていただく必要がありますね。 

2014年1月 4日 (土)

【交通事故】 自動車事故について、運転者の言動等を総合して酒酔い運転と推認し、保険会社の免責が認められた事例 岡山地裁平成25年3月8日判決

 愛媛の弁護士の寄井です。

 今回は、「自動車事故について、運転者の言動等を総合して酒酔い運転と推認し、保険会社の免責が認められた事例 岡山地裁平成25年3月8日判決」(判例時報No2198号)を紹介いたします。

 本判決は以下のとおり判断しました。

 Xが酒に酔った状態で本件車両を運転していたことを直接認定することができる証拠はないとしつつ、

 ①本件車両で本件事故現場に到着するための走行は、不合理不可思議であること

 ②見通しの悪い本件交差点に行きよいよく進行するという無謀運転をしていること

 ③事故後、Aや警察官との接触を意図的に回避しようとしたことがうかがわれること

 ④本件事故後、徒歩約35分の距離を約14時間かけて歩いて帰宅するというのはきわめて不自然であること

 ⑤Xは、警察がXを探していることを認識しながら、帰宅の約3時間後になって警察署に出頭していること

 ⑥Xが酒臭かったと供述する者がいること

 以上のような事情を総合的に考慮するならば、本件事故当時、Xが酒に酔って正常な運転ができない状態にあったことが強く推認されるというべきであると判断して、Yの免責を認めました。

 裁判所は、Xの供述によれば、外気温5度以下、時間帯によっては氷点下の岡山市内を、徒歩35分の距離を、14時間かけて歩いて帰宅したことになるが、きわめて不自然であると述べています。 

 確かにそうですねえ~

 走ってでも早く帰りたいですねえ~ 

 

2014年1月 3日 (金)

司法試験の思い出

 最近、1期上の大学の先輩法曹とお話をする機会があり、所属する受験団体が共通していたことから、私が司法試験に合格した平成8年のころをふと思い出しました。

 昔話になります。

 平成7年の司法試験の論文試験の成績が平成5年の時と変化がなかったこと(但し、現在の司法試験であれば合格していたかもしれない順位でしたが)から、大変なショックを受けました。

 特に平成8年にはいわゆる丙案導入の年であり、500位以内に入らないと合格できないため、2重のショックでした(今でも、丙案導入の話を、答案を見てもらった辰巳症教室の友人【平成7年度合格者】から、高田馬場のルノアールで聞いたときの様子を鮮明に思い出します。)。 

 平成5年に「辰巳小教室」に参加して以来、優秀な友人と知り合い、これらの方との交際を重ねながら、次第に予備校での論文試験での成績がよくなっているのがわかってきたため、平成7年には合格するぞ!という意気込みで勉強していました。

 ところが、2年の勉強の成果が全く出ていないという結果を知り、ショックを受けました。

 受験勉強の仕方が根本的に間違っているに違いないと、当時大量の司法試験合格者を輩出していた中央大学の「駿河台法職研究室」に入室することにしました。 

 10月ころに同研究室の入室試験を受け、無事合格(民法の成績はトップだったようです。)した私は、11月ころから、駿河台研究室に入室しました。 

 まず決めたのは、月曜日から土曜日までは駿河台研修室で勉強するということでした。

 現在記憶が曖昧になっているところがありますが、午前5時ころに起床して、阿佐ヶ谷駅前の松屋で朝食をとり、神保町のLECか高田馬場のWセミナーの早朝答案練習会(論文試験の過去問を1題とくというスタイル)に参加して、午前9時ころから午後10時前ころまで駿河台研修室で勉強していました。

 自宅に戻ると、2時間民事訴訟法の他、気になる科目の勉強をしていました。 

 帰りの電車は必ず座れる各駅電車に乗り、論証カードをめくっていました。

 駅から自宅までは、LECの定義を読み上げるテープを聴いていました。 

 両親が日曜日以外は午前5時にモーニングコールをかけてきていました。 

 昼食は近くの日大や明大の学食でとることが多かったように思います。学食は安くて栄養価が高いのでありたがったです。できるだけ、軽いものにしていました。 

 もっとも午後1時位になると眠たくなので、45分だけ机で仮眠をとり、週に3回程千駄ヶ谷の東京体育館のプール(余りきれいなプールではありませんでした)で泳いでいました。日曜日は自宅近くの鷺宮体育館のプールで泳いでいました。

 研究室内には談話室はあったのですが、時間を空費するために、近づかないようしていました。

 また、とにかく、定義や立法趣旨、要件、効果という基本的な知識が大切だということで、中央大学の「法修会研究室」のメンバーと2時間程度のゼミを阿佐ヶ谷や高田馬場あたりのマックでしていました。時期は異なるのですが、中央大学の川添ゼミの友人たち(下とは異なります)とゼミをしていました。友人のお母さんからお弁当を作っていただいたのを思い出します。

 中央大学の川添ゼミの友人(先に合格)のノートをコピーさせてもらったのですが、最終合格まで大変役に立ちました。その友人には、無料のゼミまでしていただき、今でも深く感謝しております。 

 論文試験は、半分近く事前に検討していたところから出題され、また、未知の問題もありましたが、守りの答案が作成できたため、終わった後に手応えを感じました。

 当時の司法試験は、5月に短答式(1日)、7月に論文式(1週間くらい)、10月に口述式(1週間くらい)、3回にわたった長くて厳しい試験でした。

 8月は、ほぼ毎日、友人たちと口述過去問を解き、口述試験に備えました。 

 8月は1週間程実家に戻ったのですが、やつれた息子をみて、両親もさすがに「勉強しろ」とは言いませんでしたね。

 10月に論文試験が合格していることがわかると、早速口述試験の勉強です。この時の報告を母親に電話でしました。

 口述試験まで1ヶ月程度しか時間がありません。8月にあれほど口述試験対策をしていてもとても時間が足りません。そして、ほとんど落ちないというプレッシャーや、2回続けて落ちて口述試験を受ける資格を失いその後合格したのは10年先という逸話をきいて、重圧を感じていました。

 1日2本くらいユンケルコウテイエキを飲んで、1日20時間くらい勉強していたと思います。トイレに行くときも、ご飯を食べているときも、勉強です。

 口述試験では、商法と民法、そして国際公法で大失敗をしてしまいました。憲法、刑法、民事訴訟法は、まずまずでした。特に、商法は、利益相反の問題を尋ねられましたが、頭が混戦して、まともな回答が出せませんでした。国際公法は得意科目ですが、主査の先生となんとなくいやなムードになるなど時間切れで最悪でした。

 商法での失敗は致命的だと思ってしまいました。主査の先生ができるだけ助けてくれようとしていたのですが、益々頭が混乱し、唇が渇き、何も考えられないという事態に陥ったのです。

 が、なんとか最終合格できていました。 

 合格後は急に周囲からちやほやされるためにしばらくの間浮かれた気分になりましたが、中央大学の法職研究室のチューターを引き受けたことから、3月末まで多忙な生活を送りました。この時の話は後日にしたいと思います。

 今から思えば、ごく普通の人間が司法試験を合格するためには、「実力」(知識)や「受験技術」だけではなく、+「運」や +「健康」が必要な試験でした。

 合格のためには、辰巳小教室、駿河台法職研究室、法修会研究室、川添ゼミの友人には大変なお世話になりました。

 今でもその時のメンバーとはおつきあいがあります。 

 受験技術という面からいえば、当時はLECの伊藤真先生、高野先生、そして、お会いしたことはありませんが柴田先生の著作(受験技術)から教えられることが多かったように思います。伊藤先生は塾を立ち上げる直前だったように思います。

 受験生の息抜きは、中央大学の甲斐ゼミの友人からの登山と飲み会のお誘いですね。だいたい2か月に1回ほど登山にでかけていたように思います。 

 なお、余談ですが、今でも、ふと、平成8年の試験に実は不合格になっており、しかも、平成9年の法職研究室への入室申込みをしていなかったという夢を見ることがあります。。。

 こんな昔話を思い出すのも、歳をとったせいかもしれませんね。。。。 

 

2014年1月 2日 (木)

 これからの弁護士について  ※とくに当事務所に応募される方に対して

 現在、新人弁護士を募集しております。新人弁護士の採用にあたって、手続的なところについては、12月26日の日誌をご参照下さい。

 昨年12月26日の日誌は、とりあえずは、66期の修習生を対象にしております。ただ、67期も、よい方がいれば、採用を検討したいとは思っていますので、当事務所の担当者(八木)にまでご連絡下さい。

 当事務所が求める弁護士像は、事務所の成長に大きく貢献できる方です。

 ただ、「貢献」といっても多種多様な意味を有しております。

 取引先や顧問先を獲得できるような営業的な能力、事務所の事件を迅速且つ的確に処理できる能力、お客様を満足させることができる能力等いろいろです。

 どのようなところで「貢献」できるか、応募される方はじっくりと考えていただきたいと思います。

 「弁護士」という肩書きだけで、従来のような給料を支払える時代は過去のものとなりました。

 残念ことに、そもそも「弁護士」だから全員が法律事務所等に就職できるという時代は完全に過去のものであり、年々未登録者は増加しているのは周知の事実をなっております。

 弁護士も、所属する組織への「貢献」度に応じて、給料が異なる時代にきたのですが、これは民間企業では当たり前のことでした。

 今の「弁護士」資格は、単なる国家資格であり、弁護士としてお客様や裁判所のために誠実に仕事をするのは当然であり、相応の生活レベルを維持していくためには、弁護士として有能だけではなく、営業力なり、新分野進出なり、何か他とは異なる「+アルファ」が必要な時代がきたわけです。

 ところで、修習生と飲食の場なので話をすると、「法律事務所に勉強にきている」という意識を有している方がいますが、これは心の内に秘めておいて、希望する事務所の関係者には話さない方が無難かと思います。これも残念なことですが、法律事務所を経営する方としては、新人弁護士の「勉強のため」に給料を支払っているという意識を持つ経営者は、一昔前に比べると、格段に減少しているはずだからです。

 社会人経験のある修習生はどのようなことを売り込むかという点で、そうではない修習生よりも優れているように思います。

 また、最近、アピールポイントに、学生時代のスポーツクラブ活動のことを記載される方が少なくなく、また、その内容が結構似たり寄ったりの内容になっているので、どこかでそのような記載を勧める就活指導をされているところがあるのでしょうか。

 まあないよりはいいのですが、最近の活動をもとに、自分を精一杯売り込んでほしいと思います。

 さらに、+アルファを取得するためには、自己研鑽をつむ必要があります。毎月届く多数の法律専門誌の読み込みのほか、さまざまな研修や学会については積極的に受講・参加していただきたいと思います。 

 さて、話を戻しますが、20年前は、「弁護士」という肩書きで、まじめに一生懸命に仕事さえしていれば、食べていけました(その時代でも、まじめに仕事をしない弁護士は食べていけていませんでしたが。)。 

 今は、まじめに一生懸命に仕事をしていても、それだけでは、食べていけない時代が到来しつつあります。

 若手、中堅、ベテラン弁護士が、事務所経費のために預かり金を流用したとして、横領で逮捕されることが続いています。

 横領で逮捕なんて、大都市圏の弁護士だけかと思っていましたが、最近では、地方にも広がっているようです。 

 不幸なことに、弁護士自身が、犯罪を行って、被害者を生み出しているのです。

 年々貧困化する弁護士は、弁護士業界にとって危機的な状況だと思うのですが、今なお抜本的な対策は講じられていません。修習生の貸与制は弁護士の貧困化に拍車をかけるものであり論外だと思いますが、残念ながら、政治家の理解は得られていません。

 私自身は、「弁護士」+「まじめに仕事をする」ということだけで、普通の生活ができる状態に戻さないと、さらに弁護士被害が増えるのではないかと危惧しております。 

 とはいえ、「弁護士」という肩書+まじめに一生懸命に仕事をする だけで食べていける時代は、次第に過去のものになりつつあります。

 「+アルファ」が必要です。

 私自身も、勤務弁護士も、将来の生き残りのために、毎日「+アルファ」を試行錯誤しております。(^^) 

 私の事務所では、幸いなところ、現在のところ、「+アルファ」が現時点での要請に合致しているのか、まだ相応の生活を維持できる程度の売上げはあります。

 しかし、今後法曹人口を減少させる施策をとらない限り、弁護士間の競争は激化する一方でしょうから、「+アルファ」を怠ると市場から駆逐される可能性があります。 

 なお、弁護士がまじめに仕事をするだけでは食べていけないということは、結局、権力と対峙する弁護士の力を弱め、少数者の人権が守れない場合も生じると思うのですが、あまりこのような議論はされていないように思います。弁護士に求められている少数者に対する人権救済機能は本来市場原理にはなじまないものです。

 大変残念な時代がきたものです。。。 

 とはいえ、このような時代が到来している以上、将来も生き残れるように、様々な手段を講じておく必要があります。

 また、私自身も、将来の「+アルファ」についても思考しているところです。

 応募に来られた方には、貴方の「+アルファ」についても質問してみたいと思います。

 

2014年1月 1日 (水)

 新年明けましておめでとうございます!

 新年明けましておめでとうございます!

 新しい年になりました。

 歳を重ねるにつれて、1年が加速的に短くなっているような気がいたします。

 昨年は、今治市の法律顧問、行政改革推進審査会(副会長)、今治署警察協議会委員に委嘱されました。

 また、経済産業大臣から、再生支援機関に認定されました。

 自治体法務、事業再生の方面での知識及び経験を積むことができるよう努力していきたいと思います。 

 とはいえ、事務所発展に伴い、取り扱う事件も、年々難しくなっているような気がいたします。

 これまでのような弁護士1人事務所では、対応することが困難だったと思います。3年前に弁護士を1人採用しましたが、彼の協力なしには、上質なリーガルサービスの提供はできなかったと思います。

 弁護士1人1人に、得意分野をつくり、ある程度オールマイティーに対応できる態勢作りが大切だなと感じました。 

 今年も、さらなる飛躍の年にするためにも、新人弁護士を採用したいと考えております。

 また、一層の顧問先様へのサービスを充実したいと思います。顧問先様の要望にはできうる限り応えたいと思います(「帝国ホテル」のようなサービスの提供ができる事務所を目指したいと思います。)。そして、今年も、顧問先様を増やすことができるよう頑張っていきたいと思います。

 今年1年、引き続き、ご指導とご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

                弁護士法人 しまなみ法律事務所

                 所長   弁護士 寄井 真二郎 

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