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2013年6月30日 (日)

【金融・企業法務】 投資信託解約金からの債権回収

 金融法務事情No1972号(6月25日号)で紹介された「実務相談室」です。

 論点は、投資信託の販売銀行が、破産管財人の解約請求により生じた投資信託解約金返還債務を受働債権とする相殺により、貸付金を回収することができるか?という問題です。

 まず、破産手続開始後に投資信託の解約実行請求が破産管財人から行われた場合、当該解約金を受働債権とする相殺は可能か?という問題です。

 「最高裁平成17年1月17日判決は、「特段の事情のない限り、・・・その債務が破産宣告の時において停止条件である場合には、停止条件不成就の利益を放棄したときだけではなく、破産宣告後に停止条件が成就したときにも、同様に相殺することができる」と判示しています。

 従って、相殺権の濫用に当たるなどの特段の事情がない限り、破産手続開始後に条件成就、すなわち破産管財人の解約請求により解約金を販売銀行が受け取った場合でも、当該解約金を受働債権とする相殺は可能と考えられています」と、解説されていました。

 次に、販売銀行が投資信託解約金を受働債権とする相殺を行うことが相殺権の濫用に当たらないか?と問題を検討する必要があります。

 解説者は、「販売銀行が顧客の購入した投資信託解約金について、相殺の対象として期待することは自然なことであり、これを受働債権として相殺したとしても相殺権の濫用には当たらない」とコメントされています。

 最近は、投資信託解約金からの回収事案のケースもあるために、参考になる記事だと思いました。

2013年6月28日 (金)

【倒産】 破産法54条1項の損害賠償請求権を自働債権とする相殺の可否

 金融法務事情No1972号(6月25日号)で紹介された札幌地裁平成25年3月27日判決です。

 事案は以下のとおりです。

 破産管財人が破産会社(請負人)と被告(注文者)間の仕掛中の建築請負契約を破産法53条1項に基づき解除(53条解除)し、出来高に基づく請負代金請求をしたところ、

 被告が工事請負契約約款に定める注文者解除の際に生じる約定違約金債権は破産法53条解除の際にも生じるとしてこれを自働債権とする相殺のほか、

 53条解除により生じた実損害に係る破産法54条1項に基づく損害賠償請求権を自働債権とする相殺を主張したため、

 工事請負契約約款に定める解除条項の解釈及び各相殺が認められるか否かが争われました。

 判決要旨は以下のとおりです。

① 破産法53条1項解除により生じる破産法54条1項の損害賠償請求権の発生時期は、破産手続開始決定後であるから、これを自働債権としてなされる相殺は、破産手続開始決定時において相殺適状になく、破産法67条1項により許されない。

② 工事請負契約約款に定める注文者解除事由のうち、

 請負人の債務不履行を理由とするものについては、請負人に重大な債務不履行がある場合に限りこれに該当すると解するべきであり、

 また、請負人が請負人解除事由なく注文者に解除を申し出たことを理由とするものについては、破産者が違約金条項所定の契約保証金を取得することを条件とした合意解除の一種と解するべきであって、請負人の債務不履行や履行不能と同視できるものではないから、本件における破産法53条1項解除はこれら注文者解除事由に該当しない。

 請負人の管財人になったときには是非おさえておく必要があります。

2013年6月27日 (木)

【消費者法】 仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い金銭を供託する方法により担保を立てさせて強制執行の停止がされた後に債務者につき更生手続開始の決定がされた場合における上記担保の被担保債権の性質など 最高裁平成25年4月26日決定

 金融法務事情No1972号(6月25日号)で紹介された最高裁平成25年4月26日決定です。

 決定要旨は、以下のとおりです。

 ① 仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い、金銭を供託する方法により担保を立てさせて強制執行の停止がされた後に、債務者につき更生手続開始の決定がされた場合、その被担保債権である損害賠償請求権は、更生担保権ではなく、更生債権である。

 ② 仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止にあたって金銭を供託する方法により担保が立てられた場合、被供託者は、債務者につき更生計画認可の決定がされても、会社更生法203条2項にいう「更生会社と共に債務を負担する者に対して有する権利」として、供託金の還付請求権を行使することができる。

 第1審も、第2審も、担保取消しの申立てを認めました。しかし、最高裁は、原決定を破棄して、担保取消しの申立てを却下しました。

 管財人の話によれば、約1000件、約28億円の金銭が供託され、管財人の申立てによりそのほとんどにつき担保取消決定がされ、確定しているようです。

 この抗告人代理人の弁護士には脱帽です。

 ただ、管財人の担保取消しにより管財人に回収された金額については、なんとなく勿体ない気になります。とはいえ、ここまで頑張る!弁護士はなかなかいないかもしれませんが。すばらしいです。

2013年6月25日 (火)

司法試験合格者数を年間3000人程度とする政府目標を撤廃し、教育成果の乏しい法科大学院に定員削減や統廃合を促す

 時事通信から、「政府の「法曹養成制度検討会議」(座長・佐々木毅元学習院大教授)が19日、法務省で開かれ、司法試験や法科大学院の在り方の見直しに向けた最終報告を取りまとめた。司法試験合格者数を年間3000人程度とする政府目標を撤廃し、教育成果の乏しい法科大学院に定員削減や統廃合を促すことなどが柱。近く開催予定の「法曹養成制度関係閣僚会議」(議長・菅義偉官房長官)に報告される。
 政府は2002年、司法試験合格者数の目標を「10年ごろに年間3000人程度」と閣議決定したが、実際の合格者数は目標にとどかず、最終報告は「現実性を欠く」と指摘。法曹人口に関しては、具体的な提言のために必要な調査を「新たな検討体制」の下で行い、「結果を2年以内に公表する」とした。当初は「2年以内を目途に結論を得る」としていたが、年限のハードルを下げた形だ。」という報道がありました。 

 結局、法曹人口を大幅に増加させるという政策は、失敗に終わったわけですが、この失敗の悪影響は大きいものがあります。

 できるだけはやく適切な合格者数に戻す必要がありそうです。

2013年6月24日 (月)

【倒産】 金融機関が再生会社に対する貸付債権を自動債権とし、同会社の投資信託に係る解約金返還債権を受働債権とした相殺の効力が肯定された事例 名古屋地裁平成25年1月15日判決

 判例時報No2182号(6月11日号)で紹介された名古屋地裁平成25年1月25日判決です。

 裁判所は、

 銀行取引約定においてXにつき法定倒産処理手続の申立ての前後を問わず、Xに属する占有財産の任意処分権及び弁済充当権がYに授与されているとし、Yが本件投資信託受益権につき任意に処分し、これによって得た金員をXに対する債権に充当することができるとした上で、本件解約をすることは許されるとしたものの、

 弁済充当は、民事再生法30条6項に反して許されないとしたが、

 相殺については、本件相殺が民事再生法93条1項4号に該当するとしたものの、YのXに対する本件解約金返還債務は、Xが再生手続開始申立てをする前に締結された本件委託契約に基づき、Yが本件投資信託受益権を管理していることにより、本件解約によって解約金がYに交付されることを条件として発生するものであり、

 停止条件付きのものとして前記再生手続開始申立て前に負担したものである等とし、同条2項2号に該当するとし、本件相殺が有効であると判断しました。

 法的な論点で学者肌?の私は読んでいて面白かったです。 

2013年6月23日 (日)

【建築・不動産】 賃料減額の申し入れがあったことを説明しなかったことが、説明義務違反とならなかった事例 東京地裁平成24年11月26日判決

 判例時報No2182号(6月11日号)で紹介された東京地裁平成24年11月26日判決です。

 賃貸用建物を所有者から一括して借り受け、テナントに転貸していた者が、当該建物及びその敷地の売買契約において、売主に代わって買主との交渉に当たった際、

 テナントから賃料減額の申し入れを受けていたことを説明しなかったこと等について、説明義務違反を理由とする買主に対する不法行為責任が否定された事例

 買主に対して、事前に賃料減額の文書を交付されていたことが重くみられたようです。

 売主も不当訴訟を理由に反訴を提訴していますが、被告がした本件各テナントに係る情報提供が万全なものとはいえないということなどを理由に、排斥されています。

 

2013年6月22日 (土)

【金融・企業法務】 銀行による相殺

 銀行法務21・6月号の「銀行員が書いた銀取のトリセツ」です。

 今回は、7条1項の銀行による相殺です。

 弁護士って、相殺というと、民法の法定相殺のことばかり意識します。民法的な発想をするわけです。

 ところが、ごくまれに、金融機関が行う相殺について、?と感じることがあります。実は、銀取に規定されている約定相殺だったりするのですねえ。銀取には、民法の規定による法定相殺の要件を緩和(あるいは排除)し、銀行が債権保全を図るうえで、あるいは債権回収を円滑に行っていく目的で定められているわけです。

 相殺って本当難しいですねえ。担保付債権の相殺、差押禁止債権の振込により成立した預金との相殺、当座勘定との相殺、投資信託からの回収等々です。

 わかったようで、わからんのが、相殺です。そう、さいなら!というわけにはいかないようです。

2013年6月21日 (金)

【消費者法】 既に弁済期になる自働債権と弁済期の定めのある受働債権とが相殺適状にあるというための要件

 判例時報No2182号(6月11日号)で紹介された最高裁平成25年2月28日判決です。

 これって過払い事案で時折生じる論点です。

 本件でも、A平成7年から平成8年までの取引で過払い債権が発生し、また、B平成14年からの取引で貸付債務が存在していることから、過払い債権と貸付債務とを、平成22年に相殺したという事案です。

 最高裁は、相殺適状になっていないとして、相殺を否定しました。

 つまり、相殺適状にあるというためには、受働債権につき、期限の利益を放棄することができるというだけではなく、期限の利益の放棄又は喪失等により、その弁済期が現実に到来していることを要すると判断したわけです。

 貸付債務が残るとしても、債務者の心理からいえば、過去の過払いは引いて欲しいということになると思いますが、今回の最高裁判決によれば、それがなかなか難しいことになります。

 貸付債務が、過払い債権の消滅時効前に、延滞して期限の利益を失っているというようなケースでなければ、相殺はダメということのようですので、真面目に返済している債務者は救われないということにもなります。crying

2013年6月19日 (水)

【金融・企業法務】 日弁連統一書式を用い銀行に犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律3条1項所定の預金口座の取引停止等の措置を講ずるよう求めた弁護士に不法行為責任が否定された事例 東京地裁平成24年9月13日判決

 金融法務事情No1971号(6月10日号)で紹介された東京地裁平成24年9月13日判決です。

 判決の要旨は以下のとおりです。

 ①訴外被害者の供述する事実経過や被告(弁護士)が収集した各種資料を総合すると、被告が本件預金口座が犯罪に利用されていると考えるにつき合理的な理由があったというべきであるから、被告が犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律3条1項に基づく措置を講ずるよう訴外銀行に求め、同措置を講じさせた行為は違法とはいえない

 ②同法3条1項に基づき適法に取引の停止措置が行われた場合、同項の要件を欠くに至り、そのことを被告が認識したなどの特段の事情がない限り、被告が上記措置を解除するよう訴外銀行に求めなかったとしても、違法とはいえない

 判決の要旨は当然というべきないようですが、「口座が犯罪に利用されたと考えるにつき合理的な理由があった」と裁判所が指摘しているような会社に、司法書士が関与し、また、そのような会社が被害者に訴訟を提訴しているということです。さすがに、原告に弁護士が代理人としてついてはいないようですが・・・

 

2013年6月18日 (火)

【金融・企業法務】 保証契約の要式行為化と書面の要件

 銀行法務21・6月号の「営業店からの質疑応答」です。テーマは、保証行為の要式行為化と書面の要件です。

 平成16年の民法改正により446条2項が規定され、「保証契約は書面でしなければ、その効力を生じない」と定められました。今回の質疑は、①保証契約書の署名者が保証人自身ではなかった場合、或いは、②保証文言が明記されていなかった場合に、保証契約の効力が有効といえるのかが問題となります。

 署名者が第三者の場合には、東京高裁平成24年1月19日判決は、保証人となろうとする者が保証契約書の作成に主体的に関与した場合や、その他その者が保証債務の内容を了知したうえで債権者に対して書面で明確に保証意思を表示した場合に限り、保証契約の効力が生じるものとしています。 

 なかなかハードルが高そうです。

 保証文言が明記されていない場合には、保証する意思で金銭消費貸借契約書の「借主」欄に署名押印した場合でも、446条2項の書面に該当するとした大阪高裁平成20年12月10日判決があるようです。

 このような場合には、なんか文句言いたい気持ちもわかりますが、保証意思が書面を通じて確認できるということで書面性クリアとしています。

 ふ~ん。

2013年6月17日 (月)

第1回 日弁連・住宅紛争処理機関検討委員会 に参加しました

 前回は、松山の愛媛弁護士会館で、TV会議システムを利用して、参加しましたが、今回は、テーマが難しそうだったので、日弁連会館(霞ヶ関)まで訪ねることにしました。

Pa0_0010

 雨の日弁連会館です。愛媛は30度を超えるような夏日よりですが、東京は寒かったです。

 Pa0_0012

 ランチは、日弁連会館の地下にあるレストランで牛タン定食をいただくことにしました。

 午後1時から委員会で難しい話しが続きました。結局、今後、愛媛弁護士会に持ち帰って対応を協議する必要が生じるようです。

 委員会終了後は、いつものように?、地下の本屋さんでたくさんの本を購入しました。

2013年6月16日 (日)

また、1つ 法科大学院が撤退・・・

 大阪学院大学が法科大学院の学生募集を停止されたようです。

 停止に至った理由は、合格者・合格率の低迷、志願者・入学者の激増の他、公的支援の見直しの対象になるということのようです。

 昨今の司法改革の行き過ぎにより、弁護士の人員だけは極端に増やされ、司法試験に受かっても法律事務所に就職できない、弁護士登録ができないという方が、急増しています。

 また、駆け出しの弁護士さんが弁護士登録を抹消するという話しもよく耳にするようになりました。

 わずか10年前は弁護士というプラチナ資格を取得すれば、真面目に仕事をしていれば人並み以上の生活はできていました。

 ところが、今では、真面目に仕事をしていても、+αがなければ、人並みの生活すら維持できないという時代になっています。

 法科大学院で多額の奨学金、司法修習で多額の貸付金、弁護士になれば多額の弁護士会費・・・・ 

 他方で、弁護士の数の急増、法テラス事件の増加、弁護士間・隣接士業との競業等により、売上が右肩下がりです・・・・

 また、弁護士による不祥事も増加するばかりです。

 このような状況の下で、わざわざお金のかかる法科大学院に入って、弁護士になろうという人がいるのか?疑問です。

 法科大学院を経由しない予備試験の人気が上がっているのと好対照です。

 法科大学院を含む法曹養成制度について大幅に見直しする時期がきていると思います。

 

2013年6月15日 (土)

弁護士の不祥事・・・

 弁護士の不祥事も、業務にまつわるものからプライベートにまで多岐にわかれています。

 ただ、最近、目に付くのは、クライアントや被後見人等のお金を横領するというケースです。

 弁護の仕方が悪くてクライアントに損害を与えたというような「弁護過誤」であれば、私の事務所でも入っていますが、弁護士賠償保険である程度はカバーが可能です。

 最近増えているのは、事務所経費等のために、クライアント等のお金を横領するというパターンです。

 先日の読売新聞の記事によれば、例えば後見業務については、司法書士会の方が遥かに弁護士会よりも進んでおり、業務の監督の他、万が一の場合には500万円を上限にはするのですが補償も受けられるとのことでした。

 昔は弁護士資格をとるのに日本で一番難しい試験とされた司法試験に合格しなければならなかったこと(つまり合格者数が制限されていた)や、同業者或いは司法書士等との競合もなかったこと、広告も自由化されていなかったことなどから、真面目に仕事と生活さえしておれば、小金持ち程度にはなれたので、クライアント等のお金を横領するという悪魔に魂を得るような所業は余り発生していなかったように思います。

 ところが、今では、これまでのような特権が失われ、弁護士の懐事情は年々悪化するばかりです。

 幸いにも?過払いバブルがあったためにその間は弁護士も一息つけていたと思いますが、今では、バブルは飛び去っていますので、今後は、一層、弁護士の不祥事が増加するのではないかと思います。

 弥縫策ですが、弁護士会は高い会費をとっているのですから、弁護士が横領した場合には、例えば、1000万円位までは補償する等の方法を講じたらどうでしょうか?

 横領行為の補償ですから、損害保険での設計は難しいと思います。

 クライアントが安心して弁護士に相談できるよう、日弁連も考えて下さい。

 弁護士被害が、新しい消費者被害とされないよう対策をお願いします。 

2013年6月14日 (金)

【金融・企業法務】 新・株主総会徹底対策

 商事法務から3月に出された「新・株主総会徹底対策平成25年総会の重要トピック」です。

 株主総会対策なんて、田舎弁護士に関係ないじゃん?と言われそうですが、田舎弁護士でも複数の上場会社に関与しているため、全くの素人でいるわけにはいかないのです。

 執筆者は、鳥飼や、森濱田松本、中村・角田・松本という、企業法務を中心とする有名な法律事務所に所属している比較的若い弁護士さんの手によるものです。

 テーマは26にわかれており、それぞれいかにも質問がありそうな内容になっています。

 私自身、10数社の株主になっているので、一度機会があれば、株主総会で想定問答集に載っているような質問してみたいなあとも思っております。

 

2013年6月13日 (木)

【行政】 海難審判所の裁決取消請求事件 東京高裁平成25年2月6日判決

 判例時報No2181号(6月1日号)で紹介された東京高裁平成25年2月6日判決です。

 瀬戸内海の「音戸ノ瀬戸」で起きた海難事故です。

 「音戸ノ瀬戸」は、昔、今治・宇品(広島)間の高速艇があったため、よく通った海の難所でした。

 判決要旨を紹介いたします。

 台船の引船が瀬戸内海音戸ノ瀬戸を航行する場合において、引船の船長としては、水路を見通して、南下中の貨物船を視認して船舶の通過を待つべき注意義務を負っていたのに、水路内を十分に見通すことがないまま進入し、貨物船を視認できる状況になっても気付かず続航して針路を塞いだ結果、衝突を避けようとした貨物船が右舵をとり護岸に衝突する海難事故が発生したときは、引船の船長は船員の乗務としての注意義務を怠った過失があるとされた事例

 う~ん 海の交通事故なんでしょうが、陸の交通事故と同じようなもんかいなあ~

 海難事故って、刑事事件しかやったことがないから、わからんなあ~  今治のベテラン弁護士は、海難審判を担当したことがあったようですが・・・

 

2013年6月12日 (水)

【金融・企業法務】 株式会社を設立する新設分割と詐害行為取消権 最高裁平成24年10月12日判決

 金融法務事情No1970号(5月25日号)で紹介された最高裁平成24年10月12日判決です。

 最高裁判決は、

 従前から注目されていた、新設分割を詐害行為取消権の行使によって取り消すことができるか否かに関し、

 株式会社を設立する新設分割がされた場合において、

 新たに設立する株式会社にその債権に係る債務が承継されず、新設分割について異議を述べることもできない新設分割をする株式会社の債権者は、

 詐害行為取消権を行使して新設分割を取り消すことができると判断したものです。

 会社分割については、不良債権の切り捨てを図ることができる小槌のごとく扱いを一部のコンサルタントからされていますが、今回の最高裁判決により一定の歯止めがかかることになりました。

  

2013年6月11日 (火)

【労働・労災】 紛争類型別労働審判の実務と書式

 「紛争類型別労働審判の実務と書式」ですが、9つの類型別に整理されています。

 この書籍は、①地位確認請求(普通解雇)、②地位確認請求(整理解雇)、③地位確認請求(懲戒解雇)、④地位確認請求(雇止め)、⑤時間外手当請求(未払割増賃金請求)、⑥賃金請求(退職金)、⑦ハラスメントを理由とする損害賠償請求、⑧配転命令無効確認請求、⑨地位確認請求・損害賠償請求(高齢者雇用安定法)の、9つに類型別されています。

 例えば、ハラスメントを理由とする損害賠償請求についてです。

 第1として、論点整理をされています。申立ての趣旨及び理由、予想される典型的な争点、Q&Aを要領よくまとめています。

 第2として、事例対応として、事例の概要、労働者側からのアプローチ(申立書の作成に当たって)、書式例、使用者側からのアプローチ(答弁書の作成に当たって)、書式例が整理されています。

 第3として、審理における留意点(調停における手続的な留意点を含む)が紹介され、第4として、調停における留意点(解決金について)の話しが紹介されています。

 解決金については調整材料としてよく利用されますが、これについては、「労働審判における調停は、心証形成の前提となる事実認定が訴訟のように厳格な手続に基づかないこと、労働者にとって、短期間に解決を図る点で訴訟に比べメリットがあること等の事情から、審判委員会から提示される調停案(解決金の金額)は、訴訟における解決金よりも低額になる傾向があると言われています。」と説明されています。

 中小企業の経営者の中には、金銭的な解決に難色を示される方もおられますが、早期解決のためにはある程度割り切ってしまう必要があると思います。

 

2013年6月10日 (月)

【労働・労災】 労働紛争の相談は、お早めに!

 平成24年3月5日に発行された紛争類型別「労働審判の実務と書式」です。

 労働審判事例は、迅速、専門、事案に即した解決という点に特色があることから、件数が大幅に伸びております。

 労働審判の場合、「現実の運用でも、審判官や審判委員は、申立書と答弁書及び提出証拠を検討してある程度事案の予想を立て、第1回期日で関係者を審尋することで、第1回期日で心証を形成します。つまり、第1回期日ですべてが決するのであり、第1回期日が勝負なのです。」と説明されていることから、労働審判は第1回期日が非常に大切なのです。

 申立側の方は準備をして申し立てるのですが、相手方の方は、答弁書の提出期限は第1回期日の1週間から10日くらい前に指定されることから、準備の時間が少なく、特に依頼される弁護士に事前相談がない場合には、検討不十分のまま、第1回期日を迎えることもあり得ることです。

 期日変更ができたらいいのですが、変更を認めない裁判所もあるようで、認められない場合には、相手方は2回しか出席できず、不利になるかもしれません。

 第1回期日で勝負が決まってしまうある意味恐ろしい?手続です。

 最近、労使紛争が増えています。

 経営者の方は、少なくとも、労使紛争が発生した段階で、弁護士にご相談される必要があります。

 顧問先様の場合には、労使紛争が生じさせる前に相談されることも少なくなく、労使紛争が小さなうちに解決ということもあります。

 一番対応に困るのは、「労働審判の申立をされた」と言われて飛び込みでご相談される方です。

 労使紛争は、できるだけ早めにご相談下さい。

2013年6月 9日 (日)

【消費者法】 日経平均株価の値動きによって償還条件が決定される仕組みの投資信託の銀行担当者による勧誘について、適合性原則及び説明義務違反による不法行為の成立が認められるか 広島高裁平成24年6月14日判決

 金融法務事情No1970号(5月25日号)で紹介された広島高裁平成24年6月14日判決です。

 判決要旨を紹介いたします(P126)。

 金融商品の販売会社が投資家に金融商品を勧誘、販売するには、金融商品の基本的な性質に加え、投資家が当該金融商品から得られる利益と被る可能性のある損失を明らかにすれば足りるというべきであり、それ以上に、投資対象の専門的運用者が使用するかもしれない金融工学の理論や考え方まで開示される必要はないというべきである。

 本商品については、得られる利益の金額に加え、損失が発生する条件、その程度などが明示され、その内容も比較的単純であって、投資家の判断を誤らせるようなわかりにくい商品ということはできず、一般投資家に販売する金融商品としての適格性が疑われるようなことはないというべきである。

 また、元本が毀損されるリスクを有するものであるが、リスク発生の場合は限定されているほか、日経平均株価が0円に近付く可能性は考えがたいので、償還元本が0円に近づくような大きな損失を被る可能性まではないということができるのであって、きわめて危険な商品とまではいえないというべきである。

 亡Aは、その判断能力に疑問となる点は存しない。本件商品の性格及び亡Aの判断能力に照らせば、Bが亡Aに対し本件商品の購入を勧誘したことが、適合性原則に違反する違法な行為であったということができない。

 亡Aは、Bの説明及び交付された資料により、本件ファンドの仕組みや本件商品から生ずる損益を認識していたものと認めるのが相当であって、控訴人の説明義務違反の主張は、採用することができない。

 解説には、「被控訴人である信託銀行の担当者が、ポートフォリオ読本や販売用資料などを示しながら丁寧に説明していたこと、これらの資料に商品の仕組みやリスク等に関するわかりやすい説明があったことなどを認定している」、「説明資料等の記載内容やこれらの資料を顧客に交付したことの証拠化の重要性を再確認する上でも重要な判決である」と書かれています。

 丁寧な説明とその証拠を残しておく必要があります。

2013年6月 8日 (土)

【金融・企業法務】 投資事業組合からの追加出資要請の拒絶を認めなかった事例

 金融法務事情No1970号(5月25日号)で紹介された東京地裁平成24年2月29日判決です。

 金融機関が投資事業組合に参加したのですが、当該組合から出資を求められたものの、その出資を拒絶したために、当該組合から追加出資をするよう命じられた判決です。

 解説には、組合契約を締結する際に、運用がうまくいっていない場合には、追加出資について拒否できることを約定しておけば、よかったのにというコメントが記載されています。

 貸付業務の契約書とは異なり、投資契約書はレディメイドではなく、当事者間の個別の合意により契約内容が固まっていくオーダーメイドのものが基本である

 法人同士の契約の場合には、後日訴訟で争われると契約書の文言の解釈によって勝敗が決せられることが多いことは、ほぼ周知の事実と言ってよい

 とも書かれています。

 私の事務所では、法人同士の契約書の点検をすることも少なくないために、注意が必要です。

2013年6月 7日 (金)

【金融・企業法務】 将来債権の譲渡についての裁判例

 判例時報No2180号(5月21日号)で紹介された東京地裁平成24年10月4日判決です。

 ①将来債権の譲渡後に譲渡禁止特約が付された場合、民法466条2項但し書きの適用はない

 ②譲渡禁止特約が付された将来債権を差し押えた債権者は、同特約の存在を理由に譲渡の

2013年6月 6日 (木)

【労働・労災】 病院のリハビリ施設で介護職員が自殺したことにつき、その遺族がこの自殺は加重勤務によるうつ病発症によるものであるとして、病院に安全配慮義務違反があるとして求めた損害賠償請求が認容された事例 甲府地裁平成24年10月2日判決

 判例時報No2180号(5月21日号)で紹介された甲府地裁平成24年10月2日判決です。

 判決の要旨を紹介いたします。

 ①自殺前6か月のAの時間外労働時間は99時間30分に及んでおり、特に自殺前1か月の時間外労働時間は166時間を超えていた上、Aの業務量及び精神的負荷の増加をも考慮すると、Aが担っていた業務は過重なものであったと評価することができる

 ②Yは、Aに従事させる業務を定めて管理するに際して、Aが適切な業務遂行をなし得るような人的基盤の整備等を行うなど労働者の心身の健康に配慮し、十分な支援態勢を整える注意義務を怠ったものと認められる

 ③証拠上、業務外にAのうつ病の発症及び自殺の原因となる事情が特段見受けられないことなど

 を総合すると、Aの業務と自殺との間に因果関係を認めることができるなどと判断して、Yの損害賠償責任を是認しました。

 解説によれば、「労働者が自殺した場合、労災保険法に基づき遺族補償給付等を求めるほか、使用者に対し、雇用契約上の安全配慮義務違反に基づいて損害賠償を求める訴訟が増加する傾向にある」と説明されています(P89)。

 将来安全配慮義務を労働者やその遺族から問われないよう、十分な支援態勢などを構築しておく必要があります。

2013年6月 5日 (水)

【金融・企業法務】  強制執行手続の中止効と債権差押執行手続の完了 大阪高裁平成22年4月23日付判決

 判例時報の2180号(平成25年5月21日号)で紹介された裁判例です。平成22年4月23日付判決なんで、なんでこんな古い判決が紹介されたのか不思議です。

 判決要旨を紹介いたします。

① 債権差押命令の差押債権者が同命令に基づく取立権を行使する過程で第三債務者から支払の方法として手形を受領した場合、

 債務者に対し民事再生手続開始決定による強制執行中止後にその手形金の支払を受けたときは、法律上許されない支払受領になるから、不当利得に当たる

② 差押債権者は、本件取立にかかる受領金のうち、手形に関するものは、手形の授受により取立行為が完了していると認識することも全く理由がないとはいえないから、不当利得の悪意の受益者とまでいえないが、民事再生手続開始決定後の現金振込に関するものは、不当利得の悪意の受益者に当たる とされた事例

2013年6月 4日 (火)

【交通事故】 自賠責10級左足関節障害を残す19歳男子は、大卒後就職、経済的不利益なく、後遺障害逸失利益を否認した 東京地裁平成25年1月11日判決

 自保ジャーナルの1894号(2013/5/23号)で紹介された東京地裁平成25年1月11日判決です。

 判決要旨を紹介いたします。

 19歳男子大学在学中の原告が本件事故で、自賠責10級11号左足関節機能障害を残す事案につき、

 既に本件事故から約10年が経過し、本件事故後に就職した本件会社において、平成22年には給与所得として820万円、平成23年には給与所得として1009万円を得ており、左足関節の機能障害及び左膝以下、下腿のしびれ感、痛みを原因とする収入の減少は見られず、

 また、将来における収入の減少を認めるに足りる証拠はなく、

 他に、後遺障害が原告にもたらす経済的不利益を是認するに足りる特段の事情も認められないから、労働能力の一部喪失を理由とする財産上の損害を認める余地はないというべきである。

 従って、原告には、逸失利益は認められない

 と判断しました。

 よくわからないですが、平成14年11月の交通事故なのに、また、治療費も平成19年で終わっているのに、何故提訴が平成24年になったんだろうか?

 平成23年6月に足関節の可動域について診察してもらっているようなので、その時に後遺障害に気づいたという結構特殊な事案だったのではないか?とも思われます。

2013年6月 3日 (月)

【建築・不動産】 欠陥住宅被害全国連絡協議会 第34回福岡大会

 引き続きです。

 集合住宅の音環境というテーマで、大川先生の講演は非常に参考になりました。

 欠陥住宅絡みで音の問題は私は取り扱ったことはありませんが、専門外の私にもわかるようにわかりやすく説明がなされており、今後の相談の参考になりそうです。

 特に、外周壁、界壁、界床、設備機器・管路系にかかる設計と、苦情の事例は、参考になります。

 それと、駆け足にはなりましたが、「これで安心、論点網羅! 建築紛争事件と時効除斥期間」も、ひょっとすれば、弁護過誤にもなりかけない分野の解説でしたので、為になりました。

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 私の場合、最近は、比較的欠陥住宅関連を取り扱うようにはなってはいますが、件数としてはそれほど多くないので、このような研修は、費用の負担は少なくはありませんが、自分の能力を高めるという見地からは、有益でした。

2013年6月 2日 (日)

【建築・不動産】 欠陥住宅被害全国連絡協議会 第34回福岡大会 No2

 引き続きです。

 全国大会が開催された福岡の天神ビルです。

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 テーマは、「住まいと音の問題を考える」と題して、㈱住環境総合研究所の、大川平一郎先生のご講演のほか、建築紛争事件と時効・除斥期間の問題を考える、入門講座「裁判外での解決方法」等について、盛りだくさんの発表がありました。

 田舎弁護士的には、知識、経験ともに圧倒的されるような気持ちに終始包まれていたわい!

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 懇親会のお店です。うまかった (^o^)  夜遊びはせずに、大人しくホテルに戻りました。

 ここって、わらきてや の隣でした。

2013年6月 1日 (土)

【建築・不動産】 欠陥住宅被害全国連絡協議会 第34回福岡大会 NO1

 先日、欠陥住宅被害全国連絡協議会第34回福岡大会に参加いたしました。

 福岡の天神ビルで開催されました。 

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 あれ? このビルって、損保協会の研修の時に利用したビルですねねえ。

 ランチは、いつものように(とはいっても2回目だけど)、ビストロセントラーレ(本店)でいただきました。

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  「絶望」 という名の、パスタです。

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 料理の中味を説明してくれましたが、名前の由来はわかりませんでした。

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